[第9回]<ヒトは何オクトモアで死に至るか>(加筆再掲載版) ☆ウイスキーと科学と数字☆
こんばんは、Whisky Studentです。今回は『ウイスキー中のフェノール類化合物の人体への毒性の影響について』の話。論文形式でまとめてあります。難しい話で且つめちゃくちゃ長いですがご興味ある方はお付き合いください。長いの苦手な人は「8.おわりに」だけで充分かもしれません。
それでは覚悟できる方は是非どうぞ。
※6.7.で錯誤指摘を受けました。ありがとうございます。修正準備中です※
※現在15シリーズのデータ反映準備中です※
1. はじめに
スコッチウイスキーの最も特徴的で主張の強いアロマとフレーバーは、泥炭(ピート)のフレーバーだとされる。スコットランドでは泥炭が容易に入手可能な燃料であったため、かつてはスコッチウイスキー製造工程において、ピートは単に麦芽の乾燥工程の熱源として使用されていた。
ピートを燃やした煙に燻された麦芽によって、ピート由来の特徴的な成分が好ましいフレーバーをウイスキーに付与することがわかってくると、ピートに代わる燃料があっても香味を獲得する目的のためにピートが使用されるようになった。1)
ピート由来の特徴的な香味はおもにピーティさと評され、それはフェノール類化合物によってもたらされる。
そのため私たちはモルトウイスキーのピーティさの指標として、フェノール値(ppm)と呼ばれるものを用いている(注1)。
フェノール値の分析は麦芽を水蒸気蒸留して得られた蒸留液を検液として行われる2)ため、厳密には麦芽中のフェノール類化合物の全量を測っている訳ではなく、いわゆる条件試験であることに注意が必要である(注2)。
検液の測定は古典的方法としてはフェノール類化合物をフェリシアン化合物錯体によって青く発色させた吸光度による3)もの、比較的新しい方法としてはGC2)やHPLC4)等の分析機器によって主立ったフェノール類化合物を個別に定量してその合算値を用いるものがある。
また、最新のフェノール値分析方法として2021年にRobert Gordon University のYijun Yanらによって、近赤外ハイパースペクトルイメージングと機械学習による前処理無しの非破壊迅速簡易分析が提案5)されている。
ウイスキーマガジンの記事によれば、原料に含まれるフェノール類化合物は製造プロセスの中でマッシングや蒸溜により最大60〜80%減少6)とある。すると製品にはフェノール値で捕捉されたフェノール類化合物の20~40%が引き継がれることになる。すなわち製品に移行するフェノール類化合物の量は、原料のフェノール値によって一義的に定まるわけではなく、工程のパラメータによって変動する。さらに、ウイスキー中にはピーティさを緩和する香味成分も存在6)する。
したがって原料フェノール値で製品A>製品Bであっても、ウイスキーから感じるピーティさは製品A<製品Bとなることは十分にありうる。
とはいえピーティなウイスキーを語るうえでフェノール値がある種の能力値のように見做されることも多く、フェノール値が40~50ppmの原料を使用した製品は「Heavily Peated」と言われピーティなウイスキーを好む人に歓迎される。ブルックラディ蒸留所が手掛けるシングルモルト「オクトモア」はフェノール値を究めた商品として有名であり、過去には300ppmを超える製品も発売された。
しかしパラケルスス(注3)によれば「あらゆるものは毒であり、毒無きものなど存在しない。あるものを無毒とするのは、その服用量のみ」7)である。そして、全ての物質には致死量が存在する。最も無害な水でさえも、飲み過ぎればヒトを死に至らしめる毒となり得る。
フェノール値に関わるフェノール類化合物について実際に人体への有害性も指摘されており、各種基準値/規制値も設定されている(注4)。はたしてフェノール値が高いウイスキーを飲むことは、どの程度までなら疑いなく安全と言えるのだろうか。この疑問について答えを探してみたが、見つけることはできなかった。
そこで私は、公開されている種々のデータを基に、オクトモア飲用時のそこに含まれるフェノール類化合物の人体への曝露量を試算し、オクトモア中のフェノール類化合物による人体への毒性の影響について、「致死的な急性毒性」と「疑いなく安全な摂取量」の二面から検討したので、ここに報告する。
2. 泥炭(ピート)について
ここではフェノール値を与えるフェノール類化合物の元である泥炭(ピート)について解説する。ピートは泥炭という呼び方以外に草炭8)と呼ばれることもある。ピートは部分的に炭化した植物遺体が堆積したもので、世界中で湿地帯においてみられるものである。泥炭地(ピートランド)と沼地は世界の陸塊の5~8%を占め、その90%が北半球の温帯気候と寒冷気候にある。何百万年といった長期にわたって熱や圧力にさらされると、ピートは最終的に石炭になる1)。
低温や貧酸素などの理由で植物遺体が分解される速度が遅いとき、分解よりも堆積する速度が勝る場合があり、ピートの層が形成されていく。ピートを構成する植物はヘザー(エリカ科の低木)やシダ類、コケ類、ヨシ、スゲ、水草など1,6,8,9,10,11,12)が知られており、地域や湿原の発達過程によって異なる。文献や地域によって異なるが泥炭の堆積速度はおよそ0.15~1.5mm/年12,13,14)とされるため、1m堆積するのに数百~数千年もの時間がかかることになる。すなわち泥炭層が厚いほど堆積期間が長く、深度が深いほど昔に形成されたもので古い植物の泥炭といえる。
ハイランド・パーク蒸留所においては、望ましい蒸留所の特徴を生み出すために、3つの異なる深さから取ったピートを注意深く混ぜ合わせる。foggとして知られる一番上の層は、地表面のすぐ下から取られ、特にヘザーとその根が多く含まれている。次の層はyarphieと呼ばれ、より色が濃く、堅く締まっていて、煙は少なく、火力は強い。最も深い層であるmossは見かけは石炭に似ていて、古代の樹木の化石が含まれていることがある1)。
スコットランドでは古来よりピートは容易に入手可能な燃料15,16)であり、現代においてもヘブリディーズ諸島をはじめ各地で燃料として使用されている。筆者は数年前スコットランドのガソリンスタンドで燃料として袋詰めの乾燥泥炭が売られているのを確認した。
ピートを燃やした煙に燻された麦芽を原料として使用することで、ピート由来の成分(フェノール類化合物)が特徴的な好ましいフレーバーをウイスキーに付与するが、これはピートの熱分解に由来15)するものであり、フェノール、クレゾール、グアヤコールといったウイスキーのフレーバーに重要なフェノール類化合物をピートそれ自体は持っていない1)。
ピートの煙に含まれるフェノール類化合物が麦芽に移行するプロセスは、麦芽表面の水分を介して行われる。乾燥工程中に麦芽の水分はまず表面、次に内部の自由水、最後に内部の結合水の順に脱水11)される。すなわちピートの薫香を麦芽に付与するには、乾燥が進みすぎていない必要がある。したがって、麦芽の水分が多く残る乾燥工程中の初期段階でピートを焚くことで効果的にフェノール類化合物を付与することができる12)。オクトモアのように高いフェノール値を追求するためには乾燥工程中にもかかわらず麦芽に水分を補給することがあるという(注5)。
3. オクトモアについて
ここではオクトモアについて概説を行い、後段のためにフェノール値ppmとアルコール度数についてオクトモアの代表値を求め、それをオクトモアのボトル1本分ということで「1オクトモア」として定義する。
オクトモアはレミーコアントロー社が所有するブルックラディ蒸留所のシングルモルト製品のシリーズである。
メーカー日本向け公式サイト(https://rcjkk.com/bruichladdich/)によると、ブルックラディ蒸留所はアイラ島でボトリングまでを一貫して行う唯一の大手蒸留所である。スコットランド産の大麦だけを使用し、背の高いエレガントなスチルでゆっくりと蒸留したスピリッツを、アイラ島の貯蔵庫にて熟成期間の始まりから最後の1日まで熟成させる。着色料添加や冷却ろ過を行わないため、ナチュラルなオイルが残った複雑な個性を持ちながらスムースなウイスキーができると謳っている17)。
またブルックラディ蒸留所では、シングルモルトの既成概念にとらわれず、ノンピートのブルックラディ、ヘビーピートのポートシャーロット、世界一ピーティーなオクトモアの3種類のシングルモルトウイスキーを造り分けている17)。
オクトモアは2008年に初めてリリースされ、世界最強のスーパーヘビリーピ―テッドウイスキーとして認知された。製品ごとに個性が異なり、エディション番号で管理されている17)。ピリオドの前の数字は「何回目のリリースか」を示す。英語版の公式サイト(https://www.bruichladdich.com/)によるとピリオドの後の数字は.1~.4まであり、.1は「スコットランド産大麦100%でアメリカンオークの樽(ex-バーボンまたはex-テネシー)」を示しシリーズのバックボーンであることを示す。.2は「スコットランド産大麦100%でヨーロピアンオークの樽(ex-アマローネ、ex-ソーテルヌなど様々なタイプのex-ワイン樽の場合がある)」、.3は「アイラ島産大麦100%でシングルエステート、シングルヴィンテージ。樽は通常アメリカンオークとヨーロピアンオークの両方を使用」、
.4は「ヴァージンオーク」である。.4の代わりに10年熟成品をリリースすることもある18)が、基本的に.1~.4は5年熟成品である。瓶には製品に使用した大麦麦芽のフェノール値が記載されており、エディション番号(製品)ごとにそのppm数が異なり(注5)、アルコール度数も異なっている。
オクトモアのフェノール値(ppm)とアルコール度数(%)について、直近4回(11.~14.)のリリースを筆者が調べた一覧をそれぞれ下の表1、表2に示す(注6)。
フェノール値は最小が12の10年の90.3ppm、最大が14.3の214.2ppmで、16製品の平均値が141.8ppmであった。アルコール度数は最小が11の10年の54.3%、最大が12.3の62.1%で、16製品の平均値が59.2%であった。これらの平均値を後段の計算に用いる代表値とする。すなわち本稿において、フェノール値141.8ppm・アルコール度数59.2%・700mLを「1オクトモア」と定義し、熟成期間については5年で考える。
4. フェノール値に関わるフェノール類化合物とその毒性等について
ここではフェノール値に関わるフェノール類化合物について述べ、その毒性等(ヒトの致死量及び無毒性量)についてまとめる。
フェノールとは、芳香族化合物に分類される有機化合物で、広義には水酸基(ヒドロキシ基)が置換したアレーン19)のことである。狭義にはベンゼン環の水素原子が一つ水酸基(ヒドロキシ基)に置換された化合物を指す。石油の分留によって得られることから石炭酸とも呼ばれる。広義のフェノール、つまり芳香環(特にフェニル基のRの部分)に水酸基(ヒドロキシ基)が結合した化合物全般を「フェノール類」と呼び、化学式はArOHで表される20)(Arはベンゼン環やナフタレン・アントラセンなどの多環式芳香族炭化水素)。特許情報によれば多くのフェノール類化合物のうちキリンでは8種類の化合物のmg数の合計としてフェノール値を算出している2)(注7)。フェノール値に関わるこれらの化合物ではすべて芳香環はベンゼン環であり、具体的な化合物としては①フェノール、②o-クレゾール(2-メチルフェノール)、③m-クレゾール(3-メチルフェノール)、④p-クレゾール(4-メチルフェノール)、⑤o-エチルフェノール(2-エチルフェノール)、⑥m-エチルフェノール(3-エチルフェノール)、⑦p-エチルフェノール(4-エチルフェノール)、⑧グアヤコール(グアイアコール)(o-メトキシフェノール)(2-メトキシフェノール)2)である。これら8種の化合物について構造式と分子モデルを次々頁の図1.に示す(注8)。左側の白地に構造式、右側の黒地にVan del Waals Spheresによる分子モデルを示した。
フェノールの分子式は C6H6O、示性式は C6H5OH、分子量は94.11g/mol、CAS登録番号は[108-95-2]である20)。フェノールのベンゼン環のπ電子系は酸素原子上の電子で満たされたp起動と重なりπ電子の非局在化が起こっているため、安定的で特異なエノール構造を持っている(ケト-エノール異性体において通常ケト型(酸素原子は炭素原子と二重結合を形成)が安定であるが、フェノール類についてはエノール型(酸素原子は炭素原子と二重結合を形成せず水酸基を形成)が安定である19))。フェノールは常温では白色の結晶で、常温の水には100gあたり数gのオーダーで溶解し、エチルアルコールやエーテルなどには任意の割合で混和できる。水彩絵具のような特有の薬品臭を持つ。毒性および腐食性があり、皮膚に触れると薬傷をひきおこす。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている。工業用途としてはフェノール樹脂に代表されるプラスチックの他、医薬品や染料など各種化成品の原料として広く用いられている。フェノールそのものは希釈して消毒剤などに利用されるほか、融解温度以上で水と混合して得られる2相のうちの一方の含水フェノールは生物学において核酸の分離精製に用いられる19,20,21,22)。
クレゾールの分子式は C7H8O、示性式はCH3C6H4OH、分子量は108.14g/mol、総称としてのCAS登録番号は[1319-77-3]である23)。フェノール類に分類される有機化合物で、トルエンの環上の水素のいずれかがヒドロキシ基に置換されたもの(メチルフェノール)を指す。メチル基とヒドロキシ基との位置関係の違いにより、オルト(o-)・メタ(m-)・パラ(p-)の3種の異性体があり、消毒液様など特徴的な薬品香がある。いずれも腐食性があり、皮膚を侵す。クレゾールの主な用途は、合成樹脂・塗料・農薬などの原料、防腐剤、消毒剤である。液体石けんにクレゾールの3種異性体の混合物を3パーセントの濃度に薄めて加えたものは、クレゾール石けん(リゾール)の名で市販されており、最近はほとんど医療機関では使用されていないが、水害後の感染症の予防、鳥インフルエンザ等の家畜伝染病の予防等に使用されている。オルトジクロロベンゼンとクレゾールを配合した薬品は、汲み取り式便所用うじ殺しとして用いられる。o-クレゾールは無色透明の結晶であり、o-クレゾールから作られた合成樹脂はIC(半導体集積回路)チップ等を覆う黒い封止材として使用される23,24,25,26)。
エチルフェノールの分子式は C8H10O、示性式はC2H5C6H4OH、分子量は122.16g/mol27)、総称としてのCAS登録番号は[25429-37-2]である28)。エチル基とヒドロキシ基との位置関係の違いにより、オルト(o-)・メタ(m-)・パラ(p-)の3種の異性体がある。エチルフェノールは医薬品、農薬、染料等の合成原料として用いられる。このうちp-エチルフェノールは白色ないしわずかに薄い黄色の結晶または粉末で、ブレタノマイセス属酵母により生成されるほか、アメリカビーバーやヨーロッパビーバーの香嚢から得られる天然香料「海狸香」の成分である。一般的なビールや赤ワインでは好ましい評価とはならないが、醤油の香気を構成する物質の一つでもある27,29,30,31)。o-エチルフェノールはタール様の臭いを与えるとされる11,12)。
グアヤコールの分子式は C7H8O2、示性式はCH3OC6H4OH、分子量は124.14g/mol、CAS登録番号は[90-05-1]である32)。無色または淡黄色の固体または液体で、焦げ臭11,12)やスモーク6)につながるとされる。グアヤコールとは、有機化合物でフェノール類の一種。フェノールの2位にメトキシ基を持つことから、o-メトキシフェノールとも呼ばれる。グアイアコール、グアイヤコールの表記ゆれがある。バニリン(香料)、グアヤコールスルホン酸カリウム(医薬)などを人工合成する際の原料とされ、虫歯の治療時には歯髄神経の麻痺・消毒に用いられるが、刺激性・毒性があり他の薬で代替されてきている。正露丸の主剤である日局クレオソート(木クレオソート)に多く含まれる32,33)。
フェノール値に関わる8種のフェノール類化合物の毒性等(注9)について、表3に示す(注10)。
ラットの経口LD50で見ると、クレゾール<フェノール<グアヤコール<エチルフェノールとなっており、クレゾールの毒性が最も高くなっている。
ヒトの経口LDLoについては、曝露事故等の例が少ないと思われる化合物にはデータがないため、ラットの経口LD50を用いて推定を行い、後段で用いることとする。
フェノールのヒト経口LDLoについては、mg/kgとg/人の2種類のデータがあるため、毒性評価の通例に倣って安全側の値を採用する。この場合の安全側は毒性が高いほう、すなわちLDLoの値が低いほうである。比較のためmg/kgをmg/人に換算する。ヒト一人の体重を50kgとすると、140mg/kg×50kg/人=7.0g/人となり、4.8g/人のほうが毒性が高いことがわかる。したがって、本稿では4.8g/人を後段で用いることとする。
クレゾールのヒト経口LDLo推定値については、以下のように行った。クレゾールのo-,m-,p-の異性体3種のラット経口LD50値を比較するとo-クレゾールが最も低い(毒性が高い)。したがって本稿ではo-クレゾールの121mg/kgをクレゾールの代表値として用いる。クレゾールにおけるヒト経口LDLoはデータがないので、データのあるラット経口LD50から換算によって推定する。換算にはフェノールにおけるラット経口LD50とヒト経口LDLoの比を用いる。フェノールの経口LDLo4.8g/人をmg/kgに換算すると4800mg/人÷50kg/人=96mg/kgとなる。フェノールにおけるヒト経口LDLo 96mg/kg:ラット経口LD50値414mg/kgなので、その比が換算係数として得られる。すなわちラット経口LD50値に0.23188406をかけるとヒト経口LDLo値の推定値が得られる。クレゾールにおいても同様の比であるとすると、ラット経口LD50値121mg/kg×換算係数≒28mg/kgとなる。×50kg/人してクレゾールのヒト経口LDLo推定値は1.4g/人となったので、これを後段で用いることとする。
エチルフェノールのヒト経口LDLo推定値についても、クレゾールと同様に行った。エチルフェノールのo-,m-,p-の異性体3種のラット経口LD50を比較するとo-エチルフェノールが最も低い(毒性が高い)。したがって本稿ではo-エチルフェノールの600mg/kgをエチルフェノールの代表値として用いる。フェノールにおけるラット経口LD50 mg/kgからヒト経口LDLo mg/kgへの換算係数0.23188406がエチルフェノールにおいても同様とすると600mg/kg×換算係数≒139mg/kgとなる。×50kg/人してエチルフェノールのヒト経口LDLo推定値は7.0g/人となったので、これを後段で用いることとする。
グアヤコールのヒト経口LDLo値は3~10g/人となっているので、毒性評価の通例に倣って毒性が高いほうの値を採用し、本稿では3g/人を後段で用いることとする。
これらのヒト経口LDLo推定値g/人 は、×1000でmg/人に換算できる。換算結果は以下のとおり。
・フェノール: 4.8g/人 = 4800mg/人
・クレゾール: 1.4g/人 = 1400mg/人
・エチルフェノール: 7.0g/人 = 7000mg/人
・グアヤコール: 3g/人 = 3000mg/人
ラットの経口無毒性量で見ると、フェノール<クレゾール<グアヤコール(エチルフェノールはデータなし)となっており、フェノールの毒性が最も高くなっている。エチルフェノールについてはデータがないので、安全を見て毒性が最も高いフェノールの値1.2mg/kg/dayを代用することとする。ヒトの経口無毒性量についてはデータがなく、動物実験のデータのみなので、10で除してヒトにおける推定値とし、×50kg/人でmg/人/dayに換算して後段で使用することとする。計算した推定値は以下のとおり。
・フェノール: 1.2 mg/kg/day(ラット) → 6.0mg/人/day
・クレゾール: 2.1 mg/kg/day(ラット) → 10.5mg/人/day
・エチルフェノール: 1.2 mg/kg/day(ラット) → 6.0mg/人/day
・グアヤコール: 13 mg/kg/day(ラット) → 65mg/人/day
本項で計算した、後段で使用する毒性等についてまとめると表4のとおり。
5. オクトモア中のフェノール類化合物の量について
ここでは、オクトモアに含まれるそれぞれのフェノール類化合物の量を求める。なお、3.で定義した1オクトモアはフェノール値141.8ppm・アルコール度数59.2%・700mL、熟成期間は5年である。
まず1オクトモアに含まれる純アルコールの量(mL)を求める。
1オクトモアは700mLで59.2%なので、700mL×59.2%/100%=414.4mLとなり、
1オクトモアに含まれる純アルコールの量は414.4mLだと算出される。
算出した1オクトモアに含まれる純アルコール量は製品のもの、つまり熟成後のものなので、熟成前(樽詰時)の純アルコール量について知りたい場合には所謂『天使の分け前(注11)』について考える必要がある。ここでは天使の分け前を初年度4%、以降2%で考える(注11)。ある時点の量を100%として1年後に4%減ったなら残りは96%、2%減ったなら残りは98%となる。たとえば1年あたり2%減るとして、2年後の量にについて考えるなら、残る量は引き算ではなく掛け算できまる。これは1年後から2年後までについては1年後に減った後の量をまた100%として計算するためである。すなわち以下の計算によって熟成期間を5年とした場合の熟成前の純アルコール量を計算できる。
414.4mL÷((96%/100%)×(98%/100%)×(98%/100%)×(98%/100%)×(98%/100%))≒ 468mL
1オクトモアの熟成前の純アルコール量は468mLと算出される。
算出した1オクトモアに含まれる熟成前の純アルコール量を、使用した麦芽の量に換算する。Crisp社サイトで公開されているデータ406mL/麦芽1kg34)(注12)を用いると、
468mL ÷ 406mL/麦芽1kg ≒ 麦芽1.153kgとなり、
1オクトモアの元の麦芽量はおよそ1.153kgと算出される。
元の麦芽に含まれるフェノール類化合物の量を計算する。1.と3.により1オクトモアは141.8ppm=フェノール類化合物141.8mg/麦芽kgである。上で算出した、元の麦芽の量を掛けると
141.8mg/kg × 1.153kg ≒ 163.5mg となり、
1オクトモアの元の麦芽1.153kgに含まれるフェノール類化合物はおよそ163.5mgと算出される。
元の麦芽に含まれるフェノール類化合物が1オクトモアの製品にどれほど移行するかを計算する。原料に含まれるフェノール類化合物は製造プロセスの中でマッシングや蒸溜により減少するとされる(注13)。製品への移行率を40%とすると、
163.5mg × 40%/100% = 65.4mg となり、
1オクトモアに含まれるフェノール類化合物は65.4mgと算出される。
1オクトモア中に含まれるフェノール類化合物65.4mgの内訳を計算する。フェノール:45%、クレゾール:40%、グアヤコール:14%、エチルフェノール:1%(注14)を用いて計算すると、結果は以下のとおり。
・フェノール:65.4mg × 45%/100% = 29.43mg
・クレゾール:65.4mg × 40%/100% = 26.16mg
・グアヤコール:65.4mg × 14%/100% = 9.156mg
・エチルフェノール:65.4mg × 1%/100% = 0.654mg
6. 危険性及び許容量の評価
ここでは5.で推定算出した1オクトモアに含まれるフェノール類化合物の内訳をもとに、4.で推定したフェノール類化合物のヒト経口LDLo(mg/人)を用いて致死的な危険性を与えるオクトモア量、及び同じく4.で推定したフェノール類化合物のヒト経口無毒性量(mg/人/day)を用いて(毎日であっても)疑いなく安全に摂取できる許容限度のオクトモア量を求める。
まず、1オクトモア中のフェノール類化合物の量(mg)がヒト経口LDLoに占める%について以下の式で計算する。
100% × ヒト経口LDLo(mg/人) ÷ 1オクトモア中の量(mg)
結果を表5に示す。
もし、あるフェノール類化合物の摂取量が致死量に至るまでは他のフェノール類化合物の量による致死性の影響を受けないのであれば、最も「LDLoに対して1オクトモアが占める%」の値が大きいクレゾールで計算すればよく、その場合は100% ÷ 1.8686%/1オクトモア ≒ 53.5オクトモアとなる。
また逆に、あるフェノール類化合物の摂取量が致死量に至るかどうかが他のフェノール類化合物の量による致死性の影響を受ける(注15)のであれば、1オクトモア中のフェノール類化合物の合計がLDLoに占める%で計算しなければならず、その場合は100% ÷ 2.7962%/1オクトモア ≒ 35.7オクトモアとなる。安全側で見てこちらの値を本稿の結論とする。
本稿の題名を用いて表現するなら、「ヒトは35.7オクトモアで死に至る」ということになる。
次に、ヒト経口無毒性量(mg/人/day)と1オクトモア中のフェノール類化合物の量(mg)から計算した、0.1オクトモアがヒト経口無毒性量(mg/人/day)に占める%を次頁表6に示す。無毒性量の値が小さいため、1オクトモアあたりでなく0.1オクトモアあたりとしてあらわした。
もし、あるフェノール類化合物の摂取量が無毒性量に達するまでは他のフェノール類化合物の量による毒性の影響を受けないのであれば、0.1オクトモア中のフェノールが無毒性量に占める%で計算すればよく、その場合は100% ÷ 49.05%/0.1オクトモア ≒ 0.2オクトモア(140mL)となる。
また逆に、あるフェノール類化合物の摂取量が無毒性量に達するかどうかが他のフェノール類化合物の量による毒性の影響を受ける(注15)のであれば、0.1オクトモア中のフェノール類化合物の合計が無毒性量に占める%で計算しなければならず、その場合は100% ÷ 76.46%/0.1オクトモア ≒ 0.13オクトモア(91mL)となる。安全側で見てこちらの値を本稿の結論とする。
「完全に安全に摂取できる許容限度量は0.13オクトモア(91mL)」ということになる。(なお、この許容限度量0.13オクトモア(91mL)については、幾重にも安全を見込んで算出した『疑いなく安全に摂取できる許容限度のオクトモア量』であるため、これを超えた摂取をしたからといって直ちに健康を害するというたぐいの数値ではない)
7. アルコール(エタノール)の急性毒性及び推奨摂取量との比較
ここでは、6.で算出した致死的な危険性を与えるオクトモア量と急性毒性を与えるアルコール(エタノール)量との比較、及び同じく6.で算出した疑いなく安全に摂取できる許容限度のオクトモア量と厚生労働省による適度な飲酒量(注16)との比較を行う。
まず、フェノール類化合物によって致死的な危険性を与えるオクトモア量と急性毒性を与えるアルコール(エタノール)量との比較を行う。6.で算出したフェノール類化合物によって致死的な危険性を与える量は35.7オクトモアである。アルコール(エタノール)の急性毒性については、ヒト致死量(経口)推定値5~8g/kg35)の範囲の最小値5g/kgを採用する。50kg/人をかけたヒト致死量(経口)推定値として250g/人を用いる。これを純アルコールの密度を0.8g/mLとしてオクトモアに換算すると、以下のようになる。
1オクトモア = 純アルコール414.4mL × 0.8g/mL ≒ 純アルコール332g
250÷332≒0.75、すなわちアルコール(エタノール)によるヒト致死量(経口)推定値として0.75オクトモア/人となる。6.の推定値と比較すると35.7>>0.75であるため、フェノール類化合物によって致死的な危険性を与えるオクトモア量を摂取するよりもかなり早い段階で急性アルコール中毒による命の危険があると結論される。
次に、フェノール類化合物について考えたときに疑いなく安全に摂取できる許容限度のオクトモア量と厚生労働省による適度な飲酒量との比較を行う。フェノール類化合物について6.で算出した完全に安全に摂取できる許容限度量は0.13オクトモア(91mL)である。厚生労働省による適度な飲酒量は20g/人/day36)とされており、これを純アルコールの密度を0.8g/mLとしてオクトモアに換算すると、以下のようになる。
1オクトモア = 純アルコール414.4mL × 0.8g/mL ≒ 純アルコール332g
20÷332≒0.06、すなわち厚生労働省による適度な飲酒量はおよそ0.06オクトモア(42mL)/人/dayとなる。6.の推定値と比較すると0.13オクトモア(91mL)>0.06オクトモア(42mL)となり、適度な飲酒量を守って飲んでいる限り、それが毎日で且つオクトモアであってもフェノール類化合物の摂取量について疑いなく安全な量に収まっていると結論される。
8. おわりに
スコッチウイスキーを特徴づけるピート由来の香味はピーティさを表す指標としてフェノール値と呼ばれる原料麦芽の分析値が用いられており、ピーティなウイスキーを好む人はフェノール値が大きい製品ほど珍重する場合もある。しかしフェノール類化合物については実際に人体への有害性も指摘されており、各種基準値/規制値も設定されている。そこで「フェノール値が高いウイスキーを飲むことは、どの程度までなら疑いなく安全と言えるか」という疑問について一定の答えを得ることを目的とした検討を行った。本稿では、世界一ピーティーなシングルモルトウイスキー「オクトモア」について、そのフェノール値等のデータを用いて致死的な危険性を与える量、及び疑いなく安全に摂取できる許容限度量を求めた。その結果、フェノール類化合物によって致死的な危険性を与える量のオクトモアを摂取することは不可能であること、適度な飲酒量を守って飲んでいる限り、それがオクトモアであってもフェノール類化合物の摂取量について疑いなく安全な量に収まっていることがわかった。したがって今夜も人類は適度な量のオクトモアを杯に注ぎ、安心して飲み干すことが出来るという訳である。
【注】
(注1) これは、麦芽1kgから抽出されたフェノール類化合物のmg数の話(=原料レベルのフェノール類のmg数/原料のkg数)であり、実際のモルトウイスキー自体の測定値(フェノール類のmg数/ウイスキーのL数)ではない。
(注2) フェノールの水への溶解度は、16℃において0.67g/100mL21)、20℃において8.3g/100mL20)であり、水蒸気蒸留によって麦芽中の全量にかなり近い量のフェノール類化合物の抽出が出来ている筈ではあるが、具体的な抽出率の確認は困難である。
(注3) 16世紀に活躍したスイス出身の医師、化学者、錬金術師、神秘思想家37)。
(注4) 水道水質基準0.005mg/L以下38)、排水基準5mg/L以下39)となっている。この水道水質基準0.005mg/L以下というのは臭味発生防止の観点からであって、臭味発生の問題となっているのは塩素消毒により生成されるクロロフェノール類のことである。フェノール自身は0.1mg/L以下では異臭は感じられないと考えられている22)。
(注5) 通常はピーテッドの麦芽にノンピートの麦芽を混合してバッチごとのフェノール値のばらつきを消し、製品仕様に沿った一定のフェノール値(例えば50ppmなど)にコントロールしている。オクトモア用の麦芽はこのノンピート麦芽による希釈操作を行わないためバッチごとのフェノール値が異なる。筆者は2015年にブルックラディ蒸留所を訪問した際、当時マスター・ディスティラーだったジム・マッキュワン氏から、「オクトモア用の麦芽は、フェノール値を高めるためにピートを焚く時間(すなわちピートを焚く量)を増やすだけでなく、麦芽に水を散布して水分が減りすぎないようコントロールする場合もある」ことを確認した。
(注6) 表中のデータ元については、以下のとおり。
EDITION12.1、12.2、13.4、14.1、14.2、14.3、14.4:公式サイト18)による。EDITION13.2:筆者の所有ボトル。
10年11シリーズ:Whisky Bar高森。
その他:小売り各社のECサイトによる。
(注7) キリン株式会社の特許情報(特許第6498421号(P6498421))2)【0014】による。ただこういった合算方式によるフェノール値算出の場合には、会社によって用いる化合物が異なることがある。例えばサントリーグループも、セミナーでの発表によれば8種類のフェノール類化合物の合算でフェノール値を算出しているとのことではあったがキリンとは1種が異なっていた。しかし化合物の違いがフェノール値に与える影響は少ないと考えられる。なぜならピーテッド麦芽中の存在量が少なく、フェノール類化合物に占める割合も低いためである。
(注8) ブラウザ上で種々の分子モデルを表示するフリーソフト「MolView」で構造式及びvan del Waals Spheresによる分子モデルを描画した。
https://molview.org/
(注9) 経口LD50(ラット)(mg/kg):半数致死量。当該物質をラットに経口投与した際に、被験ラットの半数が死亡したときの投与量mg数をラットの体重1kgあたりの投与量として計算したもの。この数値を用いて、ヒト一人の体重を50kgとした場合のヒト一人当たりの致死量を考えることもある。
経口LDLo(ヒト)(mg/kg):最小致死量。当該物質をヒトに経口投与した際に、被験者が死亡したときの最小投与量を体重1kgあたりの投与量mg数として計算したもの。
経口LDLo(ヒト)(g/ヒト):最小致死量。当該物質をヒトに経口投与した際に、被験者が死亡したときの最小投与量のg数。
経口無毒性量(mg/kg/day):当該物質について何段階かの異なる投与量を用いて毒性試験を行ったとき、有害な影響が観察されなかった最大の投与量のこと。1日当たり体重1㎏当たりの当該物質量(mg/kg/day)で表される。
(注10) 表中のデータについては、厚生労働省「職場の安全サイト」29,30,31)及び、環境省「物質に関する基本的事項」21,24,25,26,33)による。
(注11) 天使の分け前とは、ウイスキー樽の「呼吸」によって水やエタノールなどの低沸点成分が蒸散しウイスキー量が減少すること、または減少したウイスキーの量や割合(%)を指す言葉である11,12)。この天使の分け前の大きさは条件によって変動するが、『アイラ島においては1~2%』12)とされることと『最初の年は2年目以降の1.5~2倍』(最新ウイスキーの科学の数値11)から計算)とされることから、安全側(もっとも天使の分け前が大きい)に見て初年度4%、以降2%とした。
(注12) 老舗のモルトスターであるCrisp社のサイトではPSY(Predicted Spirit Yield=予測アルコール収量)の一例として純アルコール406L/麦芽トン34)が示されている。これを麦芽kgあたりに換算すると純アルコール406mL/麦芽kgとなる。オクトモアが該当すると思われる2000年以降品種では410~43012)とアルコール収率が記載されている文献もあるが、安全側(もっとも収率が小さい)に見てCrisp社の値406を採用した。
(注13) ウイスキーマガジンの記事「ピートとフェノールの不思議」によれば、原料に含まれるフェノール類化合物は製造プロセスの中でマッシングや蒸溜により最大60〜80%減少するので、安全側(もっとも移行率が大きい=減少率が小さい)に見て減少率60%=移行率40%を採用した。
(注14) ウイスキーマガジンの記事「ピートとフェノールの不思議」によれば、『フェノール自体が全体の約50%を占める最大の成分』『40%を占めるクレソール(クレゾール)』『約10%のグアヤコール』6)となっている。これにエチルフェノールを加味して、それぞれの構成割合%を推定する。また、その他のフェノール類化合物についてはここではフェノール値に関わらないものと考え1%未満として見做し集計しない。記事の条件を満たす%の範囲を推定すると以下のとおりである。
・フェノール:45~54%
・クレゾール:40%
・グアヤコール:5~14%
・エチルフェノール:1~4%
上記範囲をさらに具体的な自然数の値まで絞って推定するために、4.で推定したヒト経口LDLoがクレゾール<グアヤコール<フェノール<エチルフェノールとなっていたことを利用して、安全側になるように%に自然数を当てていくと以下のとおりとなる。
・フェノール:45%
・クレゾール:40%
・グアヤコール:14%
・エチルフェノール:1%
(注15) とはいえ、もしフェノール類化合物どうしの致死性や毒性に加算でなく相乗効果があるのであれば、もっと低い値が致死的な危険性を与えるオクトモア量(または完全に安全に摂取できる許容限度のオクトモア量)となる筈である。
(注16) 厚生労働省は『「節度ある適度な飲酒」としては、1日平均純アルコールで約20g程度である旨の知識を普及する。』としている。具体的には、ビール(5%)なら中瓶1本500mL、清酒(15%)なら1合180mL、ウイスキー・ブランデー(43%)ならダブル60mL、焼酎(35%)なら1合180mL、ワイン(12%)なら1杯120mLと紹介されている。この例においては、何故か焼酎はアルコール量20g付近でなく50gと多く、ワインは12gと少なくなっている。
(注17) アルコール(エタノール)の急性毒性については、急性アルコール中毒として広く知られているものの、ヒトへのアルコールの作用には個体差が大きいこと及びアルコールの血中濃度によって語られることが多いため、ヒト経口致死量の公開データは少ない。公的・一般的な資料ではないが消毒用エタノールの急性中毒情報中に推定ヒト致死量(経口)として5~8g/kgの値が記載されている。
【参考文献一覧】
(1)小学館 マイケル・ジャクソン「ウイスキー・エンサイクロペディア」p.40,41
(2)知財ポータルサイトIP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版
特許第6498421号(P6498421)(キリン株式会社特許情報)
https://ipforce.jp/patent-jp-B9-6498421
(3)割愛
(4)IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement (Volume: 70)「Nondestructive Phenolic Compounds Measurement and Origin Discrimination of Peated Barley Malt Using Near-Infrared Hyperspectral Imagery and Machine Learning」
(5)Journal of the Institute of BrewingVolume 114, Issue 2「Comparison of Antioxidant Activity of Barley (Hordeum vulgare L.) and Malt Extracts with the Content of Free Phenolic Compounds Measured by High Performance Liquid Chromatography Coupled with CoulArray Detector」
(6)ウイスキーマガジンジャパン 「ピートとフェノールの不思議」
http://whiskymag.jp/ピートとフェノールの不思議/
(7)goo辞書 「パラケルススの名言」https://dictionary.goo.ne.jp/quote/272/
(8)石狩市教育委員会発行 石狩ファイル No.0147-01「泥炭」
(9)小学館 土屋守「シングルモルトウイスキー大全」p.309
(10)新星出版社 橋口孝司「ウイスキーの教科書」p.161,162
(11)古賀邦正「最新ウイスキーの科学」p.72-75
(12)ウイスキー文化研究所「ウイスキーコニサー資格認定試験教本2018上」p.46,47,40
(13)大平明夫「14C 年代からみた北海道北部海岸低地における完新世泥炭の平均堆積速度」
http://saru.nendai.nagoya-u.ac.jp/tande_report/1995/ohira1995.pdf
(14)土谷 貴宏、株式会社 アルファ技研、NPO法人篠津泥炭農地環境保全の会会員
「泥炭モノリス製作と泥炭地資料館のご案内」
(15)小学館 土屋守「モルトウイスキー大全」p.261
(16)地盤工学会誌70(4)2022 講座「今こそ訪ねたい地盤・地質からみた名所と名産 第6回 平野と盆地の絶景と名産」
(17)レミーコアントロージャパン「はじめに ブルックラディ / ポートシャーロット / オクトモア」
https://rcjkk.com/bruichladdich/
(18)Bruichladdich「A GUIDE TO THE OCTOMORE NUMBERING SYSTEM」
https://www.bruichladdich.com/blogs/news/a-guide-to-the-octomore-numbering-system
(19)化学同人「第3版ボルハルトショアー現代有機化学 下」p.1047,1048
(20)Wikipedia「フェノール」
https://ja.wikipedia.org/wiki/フェノール
(21)環境省「物質に関する基本的事項([28] フェノール)」
https://www.env.go.jp/chemi/report/h14-05/chap01/03/28.pdf
(22)厚生労働省「物質特定情報(フェノール類)」
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/dl/k42.pdf
(23)Wikipedia「クレゾール」
https://ja.wikipedia.org/wiki/クレゾール
(24)環境省「物質に関する基本的事項([6] o-クレゾール」
https://www.env.go.jp/chemi/report/h18-12/pdf/chpt1/1-2-2-06.pdf
(25)環境省「物質に関する基本的事項([7] m-クレゾール)」
https://www.env.go.jp/chemi/report/h18-12/pdf/chpt1/1-2-2-07.pdf
(26)環境省「物質に関する基本的事項([8] p-クレゾール)」
https://www.env.go.jp/chemi/report/h18-12/pdf/chpt1/1-2-2-08.pdf
(27)Wikipedia「4-エチルフェノール」
https://ja.wikipedia.org/wiki/4-エチルフェノール
(28)独立行政法人 製品評価技術基盤機構「化学物質総合情報提供システム」
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/srhInput
(29)厚生労働省「職場の安全サイト(2-エチルフェノール)」
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/90-00-6.html
(30)厚生労働省「職場の安全サイト(3-エチルフェノール)」
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/620-17-7.html
(31)厚生労働省「職場の安全サイト(パラ-エチルフェノール)」
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds_label/lab123-07-9.html
(32)Wikipedia「グアイアコール」
https://ja.wikipedia.org/wiki/グアイアコール
(33)環境省「物質に関する基本的事項([23] o-メトキシフェノール)」
https://www.env.go.jp/chemi/report/h21-01/pdf/chpt1/1-2-2-23.pdf
(34)CRISP 「DISTILLING YIELD」
https://crispmalt.com/news/distilling-yield/
(35)急性中毒情報 「消毒用エタノール」
https://www.maruishi-pharm.co.jp/assets/files/medical/safety/acute-poisoning/ethanol-for-disinfection.pdf
(36)厚生労働省「アルコール」
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html
(37)Wikipedia「パラケルスス」
https://ja.wikipedia.org/wiki/パラケルスス
(38)厚生労働省「水質基準項目と基準値(51項目)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/kijunchi.html
(39)環境省「水・土壌・地盤・海洋環境の保全(一律排水基準)」
https://www.env.go.jp/water/impure/haisui.html
以上