見出し画像

ランタンの灯りは夜の明けない街に灯る 感想編

どうしてこんなに投稿が遅いのですかね…
お待たせしました、もう記憶がぼやけているのでふわっとしてます。

これが最後、大月つき様作『ランタンの灯りは夜の明けない街に灯る』感想編です。KPとPL達のシナリオ内での行動を書き起こしていこうと思います。

注:多くのネタバレを含みます
元シナリオからの引用を多く含みます

目次
1.探索者紹介
2.舞台
3.あらすじ
4.シナリオの流れ
5.探索者達の行動シリーズ
6.感想

1.探索者紹介

参加された探索者3名の紹介です

《山登 医者太郎》
基本的な探索スキルに加え、医学と精神分析に技能を振る回復キャラ
山登りの苗字に偽りなく【芸術:ロッククライミング】を85まで振っている。
  "KPメモ"イラスト屋の医者をアイコンでロール(立ち回り)をする。アイコンはゆるいが堅実な探索スタイル

《時田 信二》
ダイビングサークルの会長、筋骨隆々の大学生。身長191cm、89キロから繰り出される【マーシャルアーツ】+【キック】からは静かな殺意が見え隠れする。探索技能が高く、バランスの取れた技能振りをしている  。
"KPメモ"自キャラが危機的状況になっても、ロール優先する熟練探索者。シナリオ内最大の被害者になる。

《風間    仁》
4大卒の26歳男性、秘密裏に要人警護を行う流れの用心棒(自称)。戦闘技能は3人の中では一番高い。技能に【芸術:ゲーム】と【ショットガン】を取っている。
"KPメモ"当時は分かりませんでしたが鉄拳7のキャラクターでした。ゾンビやムーンビーストなら一人で対応できる戦闘力の高さを持ちます。

所感
銃火器技能や武器技能を取っているので、幅広い戦闘シーンに対応できる探索者構成でした。ですが、このシナリオでは戦闘技能が生かしにくく相手が悪い為、もう少し詳しい探索者募集にすればよかったなとKPの反省点です。医者太郎さんの【芸術:ロッククライミング】風間さんの【芸術:ゲーム】に詳しく突っ込まなかった為、今となれば惜しい事をしたと思うばかりです。趣味振りの探索者は私も好きなので、今度TRPGするときは設定をもっと聞いていきたいですね。ところで、なんでも芸術に付ければいいと思ってないか?()

舞台

舞台は西洋風の建物が多く立ち並ぶ島、モンサンミッシェルをイメージされているということなので、モンサンミッシェル周辺を改変した地図をシナリオ内で使っています。
探索者達は逃げ場のない一面海に囲まれた街に迷い込みます。

あらすじ

到着の汽笛により目を覚ました探索者達は、周辺海に囲まれた夜の明けない街へと迷い込んだ。状況を掴めず、自己紹介し合う探索者達*1に対し、明確な敵意を持つ不浄の猟犬*2が現れる。何が起きたか察する探索者達*3。猟犬から距離を取るが不浄の舌は大きくしなり、探索者の命を絶つべく迫っていた。その時、一発銃声が響き渡る、猟犬は弾丸に貫かれ、そのためか煙のように掻き消えた 。銃声のした方を向くと探偵らしき風貌をした男が立っていた。男は探索者達をホテルマンのような笑みで出迎え、この夜の明けない街を案内すると言う、探索者達はこの異様な街から脱出し、元の場所へ帰る方法を探す為、情報を集め始めた。

注釈
*1 自己紹介し合う探索者達
TRPGセッション開始時は、たとえ見知らぬ地に飛ばされて非日常を体験しても、まず自己紹介する事が大事、他探索者との協力が生き残る事に繋がる......実際はシナリオの進行しやすい状況を作る為である。ここで「こんなとこに居られるか!私は1人で行動する!!」なんてモブムーブは抑えるように、プレイヤーは一般人ではなく、物語の主役(探索者)なので、特に理由がなくとも探求心を持ち、謎に立ち向おう。

*2 ティンダロスの猟犬の事クトゥルフ神話に登場する生物。 名前は「ティンダロスより来たる猟犬のように追い立てるもの」の意。 初出作品はフランク・ベルナップ・ロングの「ティンダロスの猟犬」。 作中の人物が、自分を獲物にしようとしている存在に対して忌々しく「ティンダロスの猟犬め」と呟いたことから呼ばれている。ティンダロスの猟犬Pixiv百科事典より引用

*3 何が起きたか察する探索者
ティンダロスの猟犬に襲われる理由は多くはなく、大抵は彼らの領域である『時間』に干渉した時に現れる。今回、探索者達は年代は近いが異なる時間帯から街に迷い込んでいるため、故意な干渉でないが、彼らに目を付けられる事になった。

**探索者の行動シリーズ**

骨董屋と一緒に

しばらく歩くと、探偵らしき風貌の男(以後、探偵)は建物の前で足を止める。側には《Antique shop》と書かれた小さな看板と「OPEN」と書かれた表札が扉の前に掲げられいる。「ここだよ」と探偵は言うと扉を無造作に開け入っていった。

【駅での襲撃後、探偵の案内を受けるとまず骨董屋を案内されます。骨董屋の女店主は明るい笑顔を見せますがどこか疲れている様子です。名前を聞くと骨董屋と名乗り、再度聞くと「? 先ほどもお伝えした通り、私は骨董屋ですけど……。」「え?違う?」「う~んと、私の名前、名前……。ごめんなさい、わからないわ」と対応されます。理由はこの街の住民は街に来るまでの記憶を失っている為、職種で名乗ります。ですが、骨董屋だけは本当の自分の名前を知っている為、少し不自然に職種を名乗ります。ここで探索者は心理学を振ると骨董屋が嘘を付いていると分かりますが、骨董屋は唯一味方NPCの為、疑われると進行に影響がでます。KPとしては避けたいところでした。】

骨董屋と探偵の会話に疑問を思った探索者は、骨董屋の名乗りに動機や性格などを探る為、注意深く確認*4すると「彼女が何かを隠している事がわかる」その後、骨董屋は探索者の持つ壊れたランタン*5に興味を示し私に修理させてほしいと頼む、探索者達は骨董屋が何か隠している事に気付いている為、修理の依頼するか悩みながら答えを出す。

注釈
*4 心理学は相手のごまかしを見破る事は可能ですが、相手の自信をぐらつかせた場合だけです。しかし、骨董屋は汗をかいていたり、目が泳いでいたのでしょうね。簡単に隠している事が分かります。

*5 探索者が初めに持っているランタンです。汽車から目覚めるとそばにひとつずつ落ちています。

【骨董屋はティンダロスの猟犬追い返す為のランタンを修理する事が出来ます。序盤の探索では探偵が同行する為、襲われる心配はありませんが、中盤になると「それじゃあ、僕はこれで」と興味をなくしたかのように立ち去ります。もし、骨董屋にランタンの修理を依頼していなければ、ティンダロスの猟犬から身を守るすべはないでしょう。】

探索者達は二手に分かれる事にした。風間と時田は探偵と教会の探索に向かい、医者太郎は自分のランタンを骨董屋に修理を頼むと不審な行動をしないか監視を始めた。骨董屋は「ランタンの修復に30分ほどかかるので、どうぞくつろいでいてください。」と答えると、医者太郎は自分も手伝うと声をかける。骨董屋はにこやかに了承した。以後、KPの教養不足によるくそロール

骨董屋(KP)「ここをね、こうするんですよ!!」
医者太郎「……ここをこうね!(妥協)」
骨董屋(KP)「そして、ここをこう!!!!!!」
医者太郎「なるほど、こうね(継続)」
骨董屋(KP)「こうしていけば~~~↑↑」
医者太郎「あぁ…うん……(諦め)」

何事もないまま、ランタンの修理が完了した。

【優しい探索者達で涙しか出ない..さておき、修理が完了すると骨董屋から

「修理、終わりましたよ。」「これはどうやら、不思議な魔法のランタンみたいです。」「このランタンは、開ける場所がありません。つまり、火を入れられないんです。その代わりに、このランタンに火を灯す魔法が使えます。大丈夫、だれでも使える簡単な魔法です。」そういって、骨董屋は貴方に〈灯りをともす〉呪文を教えてくれる。呪文:灯りをともす MP2を消費し、灯りをつけられる 本文引用

ランタンの灯りをつける魔法を教わります。この呪文は骨董屋もクトゥグア信者の男*6に教わった魔法です。教会探索は割愛させていただきます。】

命を追うもの

探偵が「急用がある」と探索者達から離れる。探索者達はある程度この街に慣れてきたため、情報収集範囲を拡大する事にした。時田は別行動を提案したため、医者太郎と風間は図書館探索へ、時田は港探索を始める。

【物語の中盤に差し掛かりました。街の住民は穏やかな暮らしをしている事や、探偵が今まで傍にいた為、警戒心は薄れていたのでしょう。ですが、貴方達は地獄の猟犬に狙われています。一人行動はアブないですよ…… 】

時田は骨董屋から銛を借り港に着いた。“目の前にひろがる海は、夜空の色を映して深く沈み、大きくうねりながら、波頭を白くきらめかせている。港には光を灯していない灯台、古びたゴンドラとオールが一つ”あったが、一目見た後、港から回り込める墓場に向かった。“墓は探偵以外の住人の数だけある。現実世界の墓と同じものであるため、それぞれの住人の出身や信仰している宗教により種類が違う。”時田は墓場に対し周囲に眼を配らせた。すると“ローマ字で名前の彫られた墓を見つけられる。“Saori Igarashi”と書かれている”この街に来て初めて読むことに出来る名前を見つけた時田は、この名前について調べようと思い“墓から戻ろうとしたとき、貴方は何かの視線を感じる。
その方向を向けば、駅で出会ったあの異形の生物(ティンダロスの猟犬)の姿があった。”

【ティンダロスの猟犬、満を持して登場です。
ティンダロスの猟犬は時が生まれる前から存在していて不死の存在です。RPG風に特性を表すと、物理攻撃耐性、自然回復、装甲、傷口から不浄継続ダメージ、鋭角へのテレポートなどがあります。対応できるのはタイタス・クロウ*4だけでしょう。

*4 イギリスのホラー小説家、ブライアン ラムレイの語る物語の主人公「タイタス・クロウ」はクトゥルフの世界で邪神と戦う転生ものみたいなおはなしです。ニトロプラス産のゲーム『斬魔大聖デモンベインの主人公「大十字九郎」だいじゅうじくろう』の元ネタらしいですよ。】

逃げる時田にティンダロスの猟犬は目にもとまらぬ早さで飛びかかり、その喉元を食いちぎろうとした、

~戦闘開始~

ティンダロスの猟犬 噛みつき攻撃→成功
時田 回避→失敗 ダメージ2
時田 逃げる→失敗
ティンダロスの猟犬 噛みつき攻撃→成功
時田 回避→失敗 ダメージ5
ショックロール→成功
時田 逃げる→失敗
ティンダロスの猟犬 噛みつき攻撃→成功
時田 回避→失敗 ダメージ3
時田 仲間を呼ぶ

-------墓場外
医者太郎、風間 聞き耳→成功
医者太郎、風間 駆けつける 2ターン後到着
ーーーーーーーーーーー

ティンダロスの猟犬 吸収攻撃→成功
時田 回避→失敗 POW1減少
時田 回避に集中
ティンダロスの猟犬 吸収攻撃→成功
時田 回避(確立上昇)→失敗 POW2減少
ーーー医者太郎、風間到着
風間 キック+マーシャルアーツ→成功
ティンダロスの猟犬 装甲によりダメージ入らず
医者太郎 アイデア→成功

医者太郎はランタンを高く掲げるとぼんやりと暖かな灯りが一面を照らす。ティンダロスはランタンが掲げると同時に身をひるがえし、深い闇に紛れて消えていった。

~戦闘終了~

襲撃後、時田の身体には鋭い噛み跡が残され、疲労で立っているのがやっとの状態だったが、医者太郎と風間は医学の知識があり、適切な応急処置をした為、探索ができるほどに回復した。

【墓に記されていたのは、「五十嵐早織」という名前でした。探索者達によってはこの街に来て初めて見た名前です。探索者側の視点でも此処は印象深いと思います。なぜなら、今まで謎はあったものの、調べようのないものばかりであったり、街の住民もただ日常を過ごしているだけで、事態に協力的ではないからです。墓で『名前』が見つかったという事は次に死んだ人の物語が読める図書館で何が起こったのか調べる。ターニングポイントになるでしょう。】

■死んだ人は助けられない

駅で煤にまみれた封筒を見つけた風間はこの街の真相を知る。一緒に探していた時田に「聖堂に酒盛りにしに行こうぜ!」と声を掛ける。

一方、医者太郎は骨董屋に「貴方が五十嵐早織ではないか?」と問い掛けていた。動揺してる骨董屋に再度問い掛けると、すぐに折れて白状する。200年前に男が迷い込んでランタンについて教わっていた事、骨董屋は既に死んでいると伝えられていた事、五十嵐早織の物語は自分が持っていた事を白状する。五十嵐早織は本を持っていたが、自分が死んでいる事を信じられなく、怖くて読んでいなかったという。医者太郎は先に本を読み内容を伝えると、五十嵐早織は自分が死んだ状況を思い出し発狂する。嗚咽が止まらない早織を医者太郎は落ち着かせた。早織は自分の為にも貴方達為にも元の世界帰られるように協力すると決心を固める。

【場面は飛んでシナリオ終盤切り替わります。駅で風間が見つけたのは200年前に迷い込んだ男の手紙と鍵です。手紙にはこの街は死者の街であり、早く脱出しなければ記憶が薄れ街の住人になる事と聖堂の下にある街の核を壊せば消滅し脱出出来る旨が書いていました。もちろん、この内容を見た探索者にはSANチェックがある為、風間は時田に酒盛りに誘ったと思われます(?)
医者太郎が五十嵐早織を突き止める場面。シナリオ序盤に心理学を振って怪しんだり、ランタンを一緒に直したりとクトゥルフで何かと重要な好感度が1番高いのは医者太郎でしょう。探索者たちも分かっていたのか、ここは医者太郎だけで突き止めにいきました。】

合流する為、駅に向かう医者太郎と早織、途中、聖堂に酒盛りに向かう2人組に会う。

聖堂に入ると、祭壇に腰かける探偵の姿がある。
「やぁやぁ久しぶり。調子はどうかな?」
「わかってるさ、壊しにきたんだろう、この街を」

時田「違う!酒盛りに来たんだ!!」
探偵「えぇ....本当に酒盛りに来たのかい....?」

【シリアスな最終局面で茶番が入ってしまいましたが私は大爆笑です。気を悪くされた方には申し訳ないですが、こういうのもTRPGの良いとこかなって思います。時田さんはPLとして事情を知っているが酒盛りで通った為、このロールになってしまったとの事。情報共有大事です。同行している五十嵐早織も訂正しない狂気】

探偵は街が破壊される事を拒み、街を破壊しない代わりに元の世界に返してあげると交換条件を持ち掛ける。探索者達はそれを強い意志で撥ね退けた。

「君は頑なだなぁ。まぁ、そういう人間も嫌いじゃないけど。」
「そうだな、餞別にこれをあげようか。灯火は命にも例えられる。尊いものだからね。」
「あ、そうそう。その蝋燭はすこし特殊でね。火は移すことはできても、分け与えることはできない。気を付けてね。」
探偵はどこからか燭台を、五十嵐を含めた人数分取り出す。燭台には一本の細い蝋燭が載っている。火はついていない(火を自主的につけることはできない)。

聖堂地下に降りると一段と目を引く像がある。

あなたはランタンのあかりで像を照らす。それにより、そのおぞましい姿が露になる。それは雲のような、泡立ち爛れた肉塊から、紐のようなのたうつ無数の触手、粘液をだらだらと垂らす巨大な口、そして短いながらも蹄のついた足を生やしている。

探索者達は異様な像を見て精神的なショックを受ける。ショックから立ち直ると、像を燃やす事に決めた。呪文で像に火を付けると地面は大きく揺れ立つ事すらままならなくなり、ガラガラと音を立て聖堂が崩れ始める、落ちてきた残骸が目の前に迫る瞬間に意識が暗転する。

【シナリオをご存知の方、早足で申し訳ございません。私がnote内で描写していないだけで、実際にシナリオを回す時はシナリオ通り進めています。初見の方は、素敵な演出がいくつも飛ばしていると分かりますので、ぜひ、元シナリオをご確認ください。】

目が覚めると、そこは、夜の海だった。
~~~~~
一艘のゴンドラの上、貴方と、眠る五十嵐の姿がある。船頭には、貴方の手にしていたランタンがかけられ、潮風に揺られている。貴方と五十嵐の手には、探偵から渡された燭台が握られていた。

五十嵐を起こすと、ゆっくりと瞼を持ち上げる。
「あれ……、ここは……。さっきまで大聖堂にいたはずなのに……。」
「無事、だったんですね。良かった……。」
五十嵐と少し会話すると、燭台に火がともる。火がともったのは、貴方(生存している探索者)の燭台だけである。

「死んでいる人は助けられない

【それがこの卓の答えです。1人1人の解釈の違いがある為、詳しい考えに至った経緯はお伝え出来ませんが結論です。】

五十嵐は、泣きそうな、けれどどこか嬉しそうに微笑む。
「それでいいんです。貴方は、どうか生きてください。貴方の灯火を、大切に。」
「最後に貴方という友達ができて、本当に幸せでした。」
「わがままを言うなら、貴方ともっとお話がしたかったな。」
「ありがとう。さようなら。どうかお元気で。」

ED1へ 残り全て引用になる為、ここで第3エピソード「死んでいる人は助けられない」終了です。

感想

忘れられない最高のシナリオでした。
シナリオの魅力を伝えきれない事にお詫び申し上げます。又、素敵なシナリオで遊ばせていただけました作者 大月つき様、感謝を致します。

KPがぼんやりとした記憶で書いている為、
登場人物のセリフが妄想に近いです。気分を害された場合、何なりとお申し付けください。

末文となりますが、読者の皆様、稚拙な文をここまで閲覧頂き有難うございました。もっと見易くなるよう努力致します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?