五線譜の上で煌めく星
我らがVoBo、ジフンさんへ
本日11月22日は我らがボボ(ボーカルチーム・ボス)ウジことイ・ジフンさんの誕生日です。
ウジペンかどうかに関わらず、CARATなら誰しもウジさんに対して特別な感情を抱いているんじゃないかと思います。
大好きなのか、ありがとうなのか、もしかしたらごめんなさいかもしれないし、どれも少し違うかもしれない。
だからできる限り丁寧に選んだ素敵な言葉でお祝いしたかったけれど、彼への想いを綴ろうとすると涙ばかりがぽろぽろ溢れて文字が出てこない。
多分その1番の原因は、ウジさんへの想いを綴る上で「曲」の話題を避けては通らないから。
「全ての曲の作成に携わる」ウジさん。でもそれは「全ての曲の作詞作曲をウジさん一人で行なっている」ということではない。BUMZUさんもいて、よく作詞に参加するボノニもいて、他のメンバーや作曲家の方もいて…どんな工程や配分で作られているかは分からないけれどウジさん以外の人も確かに作詞作曲に参加している。
けれど好きな歌詞、救われたフレーズ、光のような旋律…SEVENTEENの曲を賞賛し、感謝したいときはどうしても「ウジさん」に向けてしまう。それは間違いではないし恐らく中心を担っているのはウジさんだと思うけれども、彼は一体どんな気持ちでその言葉達を受け取っているのだろうか…
考えすぎかもしれない、考えてもどうにもならないことかもしれない、考えなくてもいいことかもしれない、彼らはこんなこと考えてほしくないかもしれない…でも考えずにはいられなかった。
考えずにはいられなかったけれど、やはりウジさんはSEVENTEENの「音楽」の象徴だから、やっぱり曲への感謝は避けられませんでした。
これから歴代アルバムから一曲ずつ、受け取ったものを書いていきます。
そこで取り上げるフレーズはウジさんの考えたものじゃないかもしれない。けれどやっぱり曲の舵取りをしているのは彼だと思うから、SEVENTEENの曲の色を決めているのは彼だと思うから、
ある日突然全ての曲を僕が作ることになったんです。
僕はそれがとても…すごく感謝しなければいけないことですが…
僕はとてもそれが…自分を含めた13人の行く道が決まる気がして、本当に辛かったんです。
でもそれをメンバーには言えなかった。親しすぎるから言えなかったんです。全て僕の過ちのようで…
前回のnoteでも引用したこの言葉は、曲を背負っている人にしか出せないものだと思うから。
아낀다(AdoreU) from 17CARAT
作詞:ウジ・バーノン・エスクプス・BUMZU
作曲:ウジ・BUMZU・ヨムドゥゴン
初々しいけど完璧な記念すべきデビュー曲。恋の始まりで自分が自分じゃないみたい…という中で「好き」と言わずに「大切にする」と何度も繰り返す。自分に自信がなくて、「君」の存在があまりにも大きくて、それでも「大切にする」と言い切るそのアンバランスさで、心が揺さぶられてしまう。
あと、この曲のサビでウジさんが「너를 노래해 U-hoo(のるる のれへ U-hoo)」と歌うところ。最初に聞いたときは旋律を作るためのハミングだと思っていたのに、こんなに綺麗に流れる音感で「君を歌う」を意味しているなんて…と衝撃を受けた。素直に美しい言語だと思ったし、この単語はこの曲のためにあるんじゃないかとすら思ってしまった。
만세(MANSAE) from Boys Be
作詞:ウジ, S.COUPS, ウォヌ, ミンギュ, バーノン, BUMZU
作曲:ウジ, BUMZU
私は韓国語がわからないから、曲を最初に聞くときはパフォーマンスと旋律から入ります。マンセのステージを見たとき、なんて少年らしくて喜びに満ちた曲なんだろうと、それだけで大好きになってしまった。
サビの振り付けが特に好きで、ここで何を言っているんだろうと気になって調べたら
ちょっとお嬢さん、絶対に君は他の人に見惚れないでね、僕が嫉妬しちゃうから
…え?そんな可愛いこと言ってたの?と驚きすぎて泣いてしまった。
「ちょっとお嬢さん」で目一杯背伸びしてるのに、「僕が嫉妬しちゃうから」「他の人に見惚れないでね」ってお願いしちゃうのかと…
「やられた」と思った。と同時に初めて「初見で韓国語がわからなくてよかったかもしれない」と思った。
旋律と、ダンスと、歌詞とが全部一気にわかってしまったらここまでの感動はなかったんじゃないかと思う。ずっと彼らの歌っていることがわからないことが悔しかったけれど、そんな私にすら光を見せてくれる歌だった。
ウジさん、あなたはそこまで計算しているわけじゃないかもしれないけど、あなたの歌詞は言語の壁すら柔らかく溶かしてくれたんです。
예쁘다 (Pretty U) from Love&Letter
作詞:WOOZI, BUMZU, S.COUPS, Vernon, スングァン
作曲・編曲:WOOZI, BUMZU. ウォン・ヨンホン, ドン・ネヒョン
多分私が初めて日本語訳を見た曲です。ダンスからも旋律からもとにかく多幸感が溢れていて、聞くたびに涙がでてしまうくらいたまらなく大好きな曲。
ある素敵な日に僕の前にジャーン!と現れて
僕の心を掴んで視線を奪うなんて君は欲張りだ
綺麗な言葉を全部集めて渡してあげたいのに
君を前にすると戻ってきてしまう言葉
夜明けに水を飲みながら ひとり決心したんだ
僕は君に喉まで出かかっていたその言葉を君に必ず言うんだ
「君は綺麗だ」
ここに歌詞を打ち込んでいる今この瞬間ですら涙が出てきてしまう。
初めて歌詞を見たとき、こんなに真っ直ぐに人を好きになれるのか、恋をするということはこれほど喜びに満ちて美しいものだったのかと面食らってしまった。
「失敗するかも」「かっこ悪いかも」そんな恐れを全部全部振り切って君向かって進んでいく、そんな在り方もあることを私はすっかり忘れていたらしい。
でも今は思う。この歌の中の「君」は紛れもなくあなたたち「SEVENTEEN」だと。
あなた達がある日突然私の目の前にジャーン!と現れたから素敵な日になったし、あなた達に相応しい綺麗な言葉を全部全部集めて渡したいのにぽろぽろこぼれて何一つ言葉になってくれない。
私を「僕」にしてくれてありがとう。こんなに真っ直ぐに誰かを好きになれると思っていなかったし、それがこんなに幸せなことだとは知りませんでした。
あなたの紡いだ言葉を辿って、私は新たな「私」を知ることができたんです。
웃음꽃(Smile Flower) from Going Seventeen
作詞:WOOZI
作曲:WOOZI, ドン・ネヒョン, ウォン・ヨンホン, ヤマアート
これはウジさんだけで作詞した曲なので思う存分想いをぶつけられますね。
と言いつつ、私はこの曲を日本語verで最初に聞いて、「一緒なら笑えるし君となら泣ける、できないことはないよね」というサビをあまりにもありきたりだと感じてしまって最近までまともに向き合ってこなかった。(大バカ)
じゃあなんで聞いたのかというと原曲の日本語訳のこの歌詞を見たから。
空が高く、風は冷たく、海が広く青いように
僕の瞳に君が当たり前のように映ってしまうんじゃないか
それが不安でこんなことを考えるのかもしれない
君を失ってしまいそうで…
どうか君が僕と同じことを考えませんように
「同じことを考えませんように」?
「同じ気持ちでいてくれますように」じゃなくて?
そんな哀しくて優しい祈りがあるんでしょうか。
「僕の音楽を一番好きになってくれるのはメンバーですし、SEVENTEENのアルバムだから自信を持って活動できるし、僕らが一緒にアルバムを作ったからとても誇らしいと言ってくれる仲間」
そんなメンバーに向けた歌が、そしてCARATに向けた歌が、もうほとんど祈りの形をしている。
ウジさん、あなたはあまりにも優しすぎる。
優しすぎるが故に背負いすぎる。
僕はいつも君から貰ってばかりいる気がするんだ
だから涙が出るほどありがたくて、そして申し訳なくなる
あなたは自分が貰ったものにばかり目が行ってしまうのはどうしてでしょうか。
私はあなたからこんなにもたくさんの大きなものをもらっているのに、あなたにはこれっぽちもそれが伝わっていないのはどうしてでしょうか。
そんなにも揺るがぬものを持っているのに、どこか自信がなさそうなのはどうしてでしょうか。
そしてそれほどまでに人の幸せを祈り、傷つかないで欲しい、隠さないでほしいと願っているのに、あなたは傷つき、隠してしまうのはどうしてでしょうか。私には何もできないのでしょうか。
あなたの、掌で丁寧に水を掬うような優しさが
ありがたくて、そして申し訳なくなる。
몰래 듣지 말아요(Don't listen in secret) from Going Seventeen
作詞:WOOZI
作曲:WOOZI, 동네형, 원영헌
独りで聞かないでください
聞こえることのない歌になってしまっても
君のために作ったこの歌を
独りで聞かないでください
君が聞かなきゃダメなんだこの歌は
聞いて知らないふりをしないでください
僕の気持ちを聞いているのなら
もう一度僕の元へ戻って来てはくれませんか
一つのアルバムから一曲ずつ書くことにしていたのに、웃음꽃とこの歌はどちらもはずせなかった。
基本的に歌の中の「僕」や「君」は、そこに誰でも代入できるから共感できる。大抵は「僕」に自分を当てはめて「君」に誰かを当てはめて、一人称で歌を聞くことが多いんじゃないかと思う。
でもこの歌の「僕」には入り込む余地がなくて、「僕」は絶対にウジさんであり、ジョンハンさんであり、ジョシュアであり、ドギョムであり、スングァンちゃんでしかあり得ない。
そして誰もが「君」になりうるのに、なぜかこの歌を聴くと「君」は間違いなく私だと思ってしまう。私のために作った歌なんだと訴えられているような気持ちになる。恥ずかしがってそこから目を逸らしてはいけないような気がしてくる。
みんなにそう思わせてしまう歌詞と旋律と歌声なんです…なんて人たらしな…
でもこの歌の場合それは罪じゃない。
タイトルでもある「独りで聞かないでください」という歌詞。それは誰かと一緒に聞いて欲しいとか、僕の前で聞いてくれと言うことじゃなく、「僕が君のために今この口で歌う歌を、僕の目を見て聞いてください」ということだと思う。
その上で、悲しい歌を聴いたら泣いたっていいんだって言ってくれる。
つまりは「どうか独りで泣かないでください」ということだと思う。
独りで泣かないでと願う彼は、きっと独りで泣く夜を知っている。
울고 싶지 않아(Don't wanna cry) from Al1
作詞:WOOZI, BUMZU, S.COUPS, ホシ, ジョンハン
作曲:WOOZI, BUMZU
心にもない言葉で嘘でもついていないと そうしていないと
心がどうしても言うことを聞いてくれないから
戻ってきて 戻ってきて 戻ってきて
半分を失ったままどうやって一人で生きていけっていうんだ
揺らぎをそのまま書き出したような曲。
本音と嘘。忘れたいのに忘れられない。進みたいようで進みたくない。泣きたくないのに流れる涙。
「君がいなきゃ生きて行けない」ではなく一人で生きていこうとした上で「半分を失ったままどうやって一人で生きていけっていうんだ」であることに意味があると思う。
揺らいだものを揺らいだまま、軸を通さないまま言葉にするって実はものすごく難しいことだと思う。
날 쏘고 가라(Bring It) from TEEN,AGE
作詞:WOOZI, ホシ, Vernon
作曲:WOOZI, ドン・ネヒョン, ウォン・ヨンホン, ミン・シギ
俺らに手ェ出すんなら、まずは俺を一発撃っていけよ
この曲に関してはもう前回のnoteで書いた通り。
最初に聞いたときはただただカッコよくて、「俺ら」は「ホシとウジ」だと思っていたけど、エスクプスも含めたリーダーズの「Change up」の流れで聞いた時に「俺ら」は「SEVENTEEN」だと思った。
「SEVENTEEN」に手を出すなら「俺」を一発撃っていけと。
そんなこと敢えて言わなくたってあなた達はいつも最前線にいるのに。
でも少なくともこの歌の中ではウジさんにはホシくんが、ホシくんにはウジくんがいて、背中を預けているようで、それってウジさんの中ではとても珍しいことなんじゃないかと思う。
背負いすぎないでほしいし、隠さないで欲しいけど、一人でもわかちあえる人がいるならそれが私じゃなくても良いと思った。
우리의 새벽은 낮보다 뜨겁다(Our dawn is hotter than day) from YOU MAKE MY DAY
作詞:WOOZI, BUMZU, S.COUPS, Vernon, 민규, 원우
作曲:WOOZI, BUMZU, Anchor(PRISMFILTER)
皆が眠りについた夜 こんなにも美しくていいのかな
月明かりを詰め込んだ君の微笑みが暗い夜を輝かせる
「こんなにも美しくていいのかな」という表現一つから、「自分には見合わないほど」という自分を小さく見積った姿勢やこんな幸せが続くのだろうかという不安が感じられて、おこがましくも自分に重ねてしまった。
「月明かりを詰め込んだ」というのも敢えて「太陽」にしていないし、「暗い夜を輝かせる」ということは「僕」は夜にいるということで、やっぱりどこか暗い。
ウジさんの綴る言葉はどこか仄暗くて、自信がなくて、不安そうに感じる。こればっかりは出そうと思って出せるものではないし、何人で作曲していようとこの空気感はウジさんの思想の現れだと思っている。
そんな彼の言葉だから私の心の真ん中まで届いてくれるし、「大丈夫」や「一緒にいこう」という前向きな言葉にも素直に頷くことができる。
포옹(Hug) from YOU MADE MY DAWN
作詞:WOOZI
作曲:WOOZI, 박기태
謝らないで、心配しないで、
怖がらないで、もう泣かないで
僕にとって君は 限りなく本当に大切なんだ
私はこんなに大切にされていいんだっけ…と本当に頭を抱えた曲です。
「謝らないで」が頭に来ることで、「心配しないで、怖がらないで」が「弱音を吐いたら人の負担になるんじゃないかと心配しないで」「人に悩みを打ち明けたり頼ることを怖がらないで」という意味なんじゃないかと感じた。
この解釈は私のコンプレックスの投影でしかないかもしれないけれど、でも確かに私はこの歌詞に救われた。
ウジさんは私の顔なんて知らないし、存在すら知らないけれど、それでも私は下手したら今まで寄り添ってくれた誰よりも寄り添われたような気持ちになってしまった。
これはもう文才とか、言葉選びが上手いとか、何かを狙っているとかじゃなくて、ただ優しく丁寧に丁寧に言葉を選んでくれたんだろうなと思う。
そしてその言葉の先にはウジさんの大切な人がいて、その中にはCARATである私も確かに含まれていて、さらには「背中を丸めてこの言葉を待っているウジさん」がいるんじゃないかと思う。
言葉は想いを伝える「道具」だけど、手を伸ばせば掴める範囲にある言葉は一人一人違うと思う。何度も何度も反復して、練り上げられた言葉はその人にしか使えない形になっていることがあることがあると思う。
ウジさんの歌詞はそんな言葉の結晶だと思うんです。
Second Life from An Ode
作詞:WOOZI, BUMZU
作曲:WOOZI,BUMZU,Vernon
メンバーがよく好きだと言っている曲の一つ。アルバムを流していた時に、静かなバラードだなあって思って聞いていたら落ちサビでウジさんの叫ぶような高音がガツーンと耳を貫いた。
忘れるというのはよくあることでしょう
どうしてその当たり前のことが
僕には全く簡単ではないのでしょうか
ここで言う「忘れる」が「僕が忘れてしまうこと」なのか「君に忘れられること」なのか「世間から忘れられていくこと」なのか
「Second Life」がいわゆる「第二の人生」なのか「来世」のことなのか、まだ断定的な解釈はできないし、両方の意味を含んでいるのかもしれない。
いずれにしても「忘れる」ことのどうしようもなさ、仕方なさをわかっているからこそ、抗っているんじゃないでしょうか。
世界が進むスピードに合わせて、色々なことを忘れて、仕方ないことを仕方ないことだと割り切って進んでいく人々の中で諦めきれず置いていかれたような気持ちになる「僕」の叫びが、ウジくんの歌声に乗って胸に刺さる。
あと、個人的にはここで丁寧語を使われていることで急に切実さが増して、天に呼びかけているような感じになるのが苦しくて仕方がない。
一人残されたある日の僕が
また君に向かって足を踏み出す
君の2つの瞳に僕の顔が映る時
世界が止まったように君を抱き寄せて
「君」を説明する言葉がなくても、好きだなんて言わなくても、この曲の「僕」にとってどれだけ「君」が美しく見えていて、そして愛おしくて仕方がないかが痛いほど伝わってくる。
어른 아이 (Kidult ) from 헹가래
作詞:S.COUPS, WOOZI, BUMZU, Vernon
作曲:WOOZI, S.COUPS, BUMZU, 박기태
大丈夫、君の世界は今の君のそのままで
大切で、本当に大切で
たまには時間を無駄にしてみてもいいんだよ
成長しないって言われても
僕はそんな君の姿に僕を見るんだ
転んでしまう明日も怖くないんだ
僕らが一緒なら涙も怖くないんだ
昏く覆われたこの世界をまっさらな心で塗り替えてよ
前に進めなくても、成長しなくても、結果を出せなくても…あくまでも「僕」一人の基準で全肯定してくれる。根拠がないように見えて、むしろ基準を自分の外に委ねずに「僕にとって」と言い切ってくれる。
これほど力強い肯定はないと思う。
転んでしまう明日も、一人で流す涙も、本当は心底怖いんだろうけれど、それでも君がいれば怖くないんだって。
SEVENTEENが「僕」と歌う時、それを聞く私たちが「君」になれる。
この歌を聞くと私がSEVENTEENさんのヒーローにでもなれるんじゃないかと思ってしまう。何を馬鹿な妄想を、、、と思うかもしれないけれど、SEVENTEENの言葉を聞いていると、彼らの歌の「君」は確実にCARATが含まれていると思う。
これだけ「君」に救われていると歌っているけれど、
悲しみより、明るい毎日を君に
ここで今度は「僕」が「君」に何かあげようとする。でも「君に」で切っているのがこれまた本当にずるい。
「悲しみより、明るい毎日を僕が君にあげる」なのかな。
「僕が悲しみを引き受けたっていいから、どうか神様、『君』にだけは明るい毎日を過ごさせてください」と言う祈りにすら聞こえてしまう。
こんなの明らかに拡大解釈だけど、彼らなら言いかねないと思う。すぐ自己犠牲に走る。もっと自分のことを考えてほしい。
(CARATちゃんには伝わってくれ…)
あと個人的に2番のここの歌詞をホシくんが歌っていると言うのがたまらない。あの歌い方が、余計にそんな自己犠牲的な、切実な歌詞なんじゃないかと思わせてくる。
겨우(All My Love) from Semicolon
作詞:WOOZI ,BUMZU,승관 ,Vernon
作曲:WOOZI,BUMZU,박기태
たまに疲れて俯いて泣く君をみて
どうすることもできない僕に、何ができるだろう
本当にごめんね
僕の愛はやっとこれだけにしかならない
それでも僕の隣にいてくれてありがとう
ハイライトメドレーが出た時から泣いてた曲。泣いている人に、優しい言葉をかけることも、慰めることも、叱咤激励することもできるはずなのに「どうすることもできない」と言う僕はギュッと拳を握りしめてるんじゃないかしら。
どれだけ親しくても所詮は別の人間なので、本当のところはわかってあげることも、力になってあげることも、ほとんどできないと思う。「泣いている君」をみて「どうすることもできない」と言う僕は、無力なようでいて実は一番「君」の苦しみや悲しみを尊重しているんじゃないかと思う。
そんな「僕」がやっと絞り出した言葉が
僕の愛がやっとこれだけにしかならなくても
どんな冬でも君の春にするから
これも…「君の春にするから」で止めるのがずるい。そんな絶妙なところで解釈をこちらに委ねないでください…(ありがとうございます)
「君の春にするからそばにいて」かな「どうか笑って」かな、
「こんな世界だけど明日もどうか生きていて」かな…あなたはどう思いますか。
流れる流星群みたいに暗い空の光になってほしい
僕は君になんでもあげちゃいたいような気持ちでいっぱいで
小さくなっていく僕はもらうことしかできない馬鹿で
いつの間にか僕自身が憎くなって
君に申し訳なさが増すんだ
どうしてそんなに自分を過小評価するんでしょうか。スングァンちゃんが作詞に参加しているからかな…彼もいつもいつも感謝する時に「申し訳ない」って言うから…
やっとの思いで僕の気持ちを記したこの歌と歌詞だけど
この歌を君のために歌う
僕の愛がやっとこれだけにしかならなくても
雨に降られる君の傘になるよ
守るよ、君の全ての日々に
「君の春にしてあげる」も「君の傘になる」も「君を守る」もそれなりにありふれた表現で、だからこそぺろっと言っちゃえばいいのに…
そのありふれた言葉を口にするまでに何度も自分の無力さや小ささに気付いてしまって自信をなくして…それでも「君」が大切だから「僕」が強くならなければいけないと決意したんだなあ…
ウジさん、もしかしてあなたは、毎日こんな夜を超えてファンの前で力強い歌やパフォーマンスを見せてくれているんでしょうか。
こんな歌詞を作れてしまう人が、毎日人の目に晒される場所に立っていて、苦しくないわけがないんじゃないでしょうか。
だとしたら私は、どうやってあなたにこの恩を返せばいいんでしょうか。
私はあなたの愛に値しない。
本当にそう思う。
けれどあなたもそう思っているとしたら、私は少し救われたような気持ちになるんです。
어떤 미래(What kind of future)番外編
何事もなかったかのように
これら全てが夢だったと
瞳を閉じてまた目覚めた時
安心して朝を迎えられますように
ウジさんの祈りはどうしてこうも涙腺に作用するんでしょうか。「安心して朝を迎えられますように」だなんて、客観的に見るとあまりにもささやかすぎる祈りでしょう。でもそれが当たり前じゃないから、祈らなければいけない。安心して迎えられる朝について、「当たり前の幸せに気付こう」じゃなくて、ウジさん(そして私やあなた)にとって祈らなければいけないほど遠くにあるんだということを掬い取っている。
眠ることが怖い、明日が来るのが怖い、明日も今日と同じ朝が来てしまうんじゃないかと怖い…
それでも一縷の希みを持っているから「祈る」んじゃないでしょうか。彼も、私も。
細い糸の先ひとつを掴んで
もがいていた僕を置いていった君
見るのも嫌なのに会いたい
憎いのに恋しい 僕も僕自身がわからないんだ
「君」は誰なんでしょうか。ウジ君、あなたは誰の顔を思い浮かべてこの歌詞を書いたのでしょうか。…野暮なのでそこはあまり深掘りしないけれど。
「細い糸の先ひとつ」しか縋るものがないほど、もがき苦しむ「僕」を置いていった君。そんな状況で置いていかれた時の絶望感と言ったら筆舌し難いものがあると思う。そりゃ「見るのも嫌」で「憎い」と思ってしまう。でも、いや、だからこそ「会いたい」と「恋しい」が一層際立つ。
そこからの「僕も僕自身がわからないんだ」の旋律と歌い方といったらもう…。
このたった4行の歌詞ですらあまりにも見事で…
自分でもわからなくなってしまうほど恋しいから憎んでしまうんでしょう?会いたくなるから見るのも嫌なんでしょう?もがき苦しむ「僕」が縋った細い糸の先には「君」がいたんでしょう?
でもこれを全部逆から綴るからどうしようもなく胸に刺さってしまうんだ。
きっとたくさん学んで、何度も何度も推敲して作詞しているであろう彼を「天才」の一言で片付けたくはない。けれどこの感性をもってして、それを羽ばたかせる翼も手に入れたウジさんは、なんというかもう、「天才」と言わないとこちらが耐え難いくらいにお手上げな状態です。
僕らに一体どんな未来が訪れるのか
天は答えてくれなくて
それとも僕がどうしようもなく馬鹿だから
到底理解できなかったのかな
あんまり責任の矛先を自分に向けないで…
「天が答えてはくれないんだ」で止めていいんだよ。未来のことなんてわかりっこないんだから。
でもここで「僕がどうしようもなく馬鹿だから理解できなかったのかな」という「僕」は、「どうなるかわからない未来」に対して「そんなはずない、本当はわかるはずなんだ」と最後の抵抗をしているようにも思える。
ここで終わるんですこの歌は。引き際があまりにも絶妙…
ウジさんの作る曲を聞くといつも責任の矛先を自分に向けないで、もっと自分のことを愛してと思ってしまうけれど、私はきっと彼のそんなところに自分の影を投影して、安らぎを得ている。
この世界の中で自分一人だけが愚かで、人に迷惑をかけてはいけない存在で、一番幸せになることなど許されなくて、陽の光で消えてしまいそうな…
毎日そんな風に沈んで…でもそれすらも許されないような気がしてしまう私の、心の隣にそっとやってきて座ってくれるような歌なんです。
あなたにありったけの白米を
曲のことばっかり書いてきてしまったけれど、ウジさんのダンスも最高にかっこよくてドキドキしてしまうし、少し高めの歌声は摺り下ろしりんごみたいに優しいし、シャイなところも大好きだし、彼の笑顔を見ると本当に幸せな気持ちになるし、クールな雰囲気出してるけど誰よりもメンバーの行動に対するツボが浅くて癖の強い笑い声をあげているところも、手が大きいのによく見ると指が華奢で綺麗なところも、あ!あと我が推しスンヨンさんへのツンデレも…好きなところなら他にもいくらでもある。
あなたがSEVENTEENのPDや作詞作曲だけをやっていても、きっと大好きだし本当に感謝していたと思う。それでも、アイドルとして、SEVENTEENのメンバーとして、ダンスもファンサービスもバラエティもやることを選んでくれて、ありがとうございます。
私はあなたがアイドルでいてくれることを奇跡だと思います。
どうかあなたの大好きな白いご飯を沢山食べて、幸せでいてください
どうかジフンさんが、何一つ諦めなくてすみますように。
そして、あなたの歌詞に表れる自信のなさや仄暗さが大好きで、大切で、ずっと見ていたいけれど
あなたが辛いときに辛いと大声で泣き叫ぶことができる日が、ちゃんと来ますように。
でもどうかそれまでの間、あと少しだけ、
一緒に焚き火を見つめながら朝を待っていてください。
お誕生日、おめでとうございます。
大好きなあなたにありったけの白米を。