あめだま
傷だらけの一日でも、星は瞬くでしょうか
星が音を鳴らしてくれたなら
俯いていても、涙を浮かべても、
こんな私でも
気づくことができるのに
私とあなたを隔てるものは何でしょうか
輪郭を手放せばあなたとほんとうの意味で交わることができるのでしょうか。
そのとき私はあなたで、あなたは私で、
それでも溶け合う幸福を感じられるでしょうか
どれほど強く抱きしめあっても
互いの境界はいっそう濃く浮き上がる
けれどあなたは
あなたの歌は、あなたの声は、
その肉体を離れて私のなかに溶ける
私のこころに溶けて、世界に溶けて
どこまでも広がり、ずっとなくならない
だから飴玉みたいに
溶けてなくなって寂しくなるより
私たち幸せに溶け合ってるんじゃない
ああ、でも、
溶けて、まざりあって
あなたと私の境界を失って
寂しくなりたいな
何もわからなくなりたいな
やっぱり
飴玉みたいに愛してみましょうか
私たち
溶けた先のことなんて考えなくていいよ
私の全てになってください
そのとき私はあなたです
傷だらけの一日でも
あなたの傷は私の傷で
私の傷はあなたの傷で
そしたら一度くらいは笑えるでしょうか
あおいこころで
まあるいこころで
ころころ転がって
飴玉みたいに
あなたみたいに