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風一縷

Seventeenのパフォーマンスリーダー、ホシくんがソロのMixTapeを出した。
ある日突然情報が解禁され、日付が変わる時に次々と写真やティーザーが公開された。

何一つ追いつかなかった。
心も、身体も、言葉も。

感情がパンッパンに詰まって、はち切れそうな袋のようになっていた。
“Spider”で彼が魅せたのは、切り裂くような、突き刺すような…あまりにも好戦的な姿だった。

ただ叫ぶことすらできなかった。
でも「。」で閉じる文は書けないと思った。
だから私は、短歌を書いてみることにした。
普段から積極的に短歌を読むわけじゃないし、勉強してきたわけでもない。
けれど五七五七七のリズムに言葉をはめることで「。」をつけなくてもいい気がして、
31文字という縛りによってむしろ私の気持ちを語れるような気がして、書いてみた。

ダメ元で書いた割には、スッキリした。
私がホシくんを記述しようと試行錯誤した軌跡を何処かに留めておきたくなったので、ここに載せます。

とてもわがままなお願いですが、感想とか、解釈とか、聞いてみたいなって思います。

事前公開された4枚の写真をテーマに書きました。

東雲

東雲を背に立つ煙霞夙に領る 
咽べど慟けどただ懐しい 

翳の爪

柔い頬 因(よすが)切り裂く翳の爪
我はつみびと何処にも行けない


燃えさかる臙脂に濡れた白銀と
晦の瞳と灯影の網と

風一縷

真っ直ぐな出立ち揺れる燕子花
風一縷すら君の手の中


昔の人が愛する人に和歌を贈った気持ちが
今なら少しわかる。
花鳥風月…そういった手の及ばない「自然」で、愛する人の美しさを喩えようと思う気持ちがわかる気がする。

時間の移ろいや、空の色や、月の満ち欠けにすら…その人を結びつけてしまう気持ちがわかる気がする。

沢山の言葉を使って詳細に記述するよりも
短い言葉の方が多くを語ることもある。

けれど私は詳細に記述することもやめられない。
やめられないけれど、今はまだ間に合わない。

ホシくん。
この地球の全て、君のために用意されたステージです。私の心も、花も星も、風一縷すら…君の手の中。

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