君の手を
昨日の明日は今日で
さっきのいつかは今で
そこにミラクルが起こり続けるはずもなく
日々は良くも悪くもなだらかに進んでゆく。
どこか…ここじゃないどこかへ…
何度も迫り上がるその言葉を呑み込んで、
また呑み込んで…
너의 손을 잡고
君の手をとって
어디든지 GO GO
どこへでもゆこう
きっと私はずっと、この言葉を待っていた。
…待っていたということを、その言葉を聞いてはじめて覚った。
誰かに手を引いて欲しい時がある。
ひとりでは行き場を見失うことがある。
そんな時、ちゃんと迷わず“そのひと”に辿り着けるように、このnoteに記録します。
Holiday
出だしの語りかけから完璧で最高なトンズラソング。
띠링 띠링 너 뭐해
チリンチリン 何してるの?
밖에 날씨 좋은데
外はいい天気だし
나랑 놀아 어때
僕と遊ぶのはどう?
休みの日、突然の電話で呼び出される。
外を見ると確かにいい天気
ああ、私は窓の外を見ることすら忘れていたのかと気付かされることがよくある。
でも疲れた日には遊ぶのだって億劫だ。
それにしてもどうやって遊ぶのかな…
괜히 말해주기 싫지
なんだか教えたくない
어딜 가게 될지 아직은
どこに行くのかまだ
焦らされてる!!
なのに焦らされたことでなんだか余計について行きたくなる。行き先も分からないのに、気づけば億劫な気持ちをワクワクが塗りつぶしている。
Baby maybe 너는
ベイビーきっと君は
나를 잘 알고 있으니
僕をよくわかってるから
조금 걱정스런 눈빛이 보여
ちょっと心配そうな眼差を向けるね
「君」と「僕」の日常が鮮明に浮かび上がる。
きっとやんちゃやいたずらばかりしてきた「僕」と、その様子を隣で見てきた心配性な「君」。
けれど心配そうな眼差しを見ても、「信頼されてない」ではなく「君は僕をよくわかってるから」と捉えられるこの信頼関係がたまらない…
(1番のこの歌詞をジョンハンさんが歌っていると言うのが個人的には大の字です)
너의 손을 잡고
君の手をとって
어디든지 GO GO
どこへでもゆこう
언제든
いつだって
You’re always by my side
君は僕のそばにいてくれなきゃ
ああ…楽しげなのになんだか涙ぐんでしまう。
2人だけの逃避行。
互いに「君」がいるから駆け出せるという切実さ。
君がいるからどこへだって、たとえそこが先の見えない未来だとしても君とならば…
눈앞에 Ocean view
目の前のオーシャンビュー
너만 있음 말리부
君さえいればマリブ
사진 속 어디든
写真の中のどんな場所も
너만 있음 거기야
君さえいれば“そこ”なんだ
別に特別な場所に行かなくたって構わない。
水溜りでウユニ、砂場でピラミッド、鉄塔にエッフェル塔…1億人が羨む「どこか」より、君のいる「そこ」が目的地。
こんなこと言われたらどこへだってついて行くよ。
너와 나 둘이면 어디든 괜찮아
君と僕 二人ならどこだって心配ない
「君がいるから」「君さえいれば」と何度も繰り返すけれど、“ここじゃない何処か”に手を引いて連れ出してくれるのはいつだってあなただ。
こんなにも救われていることをあなたは知っているのでしょうか。
CALL CALL CALL!
電話をかけてくれるHolidayに対し、電話してと言ってくれるコルコル。
理不尽とストレスに挟まれて遣る瀬無いよね
疲れ果てその胸がパンクx2しそうなら
今すぐ電話して
鳴らしてよ 躊躇わないで
呼んでみて どこへでも僕が走るから
曲全体を通して「助けて」と言う練習をさせてくれているように感じる。
問答無用で連れ出してくれるのも大切だけれど、「僕」もいつだってそれができるわけじゃない。
だから君が辛い時には「助けて」って言ってみて
迷惑じゃないかなんて躊躇わないで呼んでみて
君が勇気を出してその声を出してくれたならどこへでも駆けつけるから…
そんなメッセージに聞こえて、どこまで先回りしてくれるのかと心配になる。
抱えてる もどかしさ
僕に全部話して欲しい
胸の中カラにして
笑顔になるまで
「話してほしい」と「カラにして」と
「僕」の希望として促してくれるのが本当に有難い。
私は「助けて」と言うのが下手くそだ。
今の状況を何とかできない自分が直視できなくて
誰かに助けを求めていい人間ではない気がして
助けてもらってもその先で期待に応えられないんじゃないかと勝手に萎縮して…
今すぐ電話して! “今すぐに”
聴かせてよ 君の声を
会いたいよ “会いたいよ”
話してよ 僕に 何もかも
だからこうして何度も何度も肩をゆするように促してくれて、はじめて助けを求めてもいいのかもしれないと思える。
「僕が」電話してほしい、聞かせてほしい、会いたい、話してほしい…こんなに有難い願いはない。
助けを求めるのは容易いことではないと
それを汲み取ってくれることがとてもありがたいし
何だか私は自分の弱さを見せられない弱さすら認めてもらえたような気がして少しホッとした。
そしてコルコルの力強さは、駆けつけて背中をさすってくれるというよりは、そのままどこかへ連れ出してくれるような気がしてしまう。
電話してみようかな
スマホのバッテリーが切れるくらい。
Ready to Love
세상의 반대로 Run away
世界の反対へ 逃げよう
내 손을 잡아
僕の手をとって
계속 Run away
どこまでも逃げよう
이제 날 믿어
いま僕を信じて
なんてストレートな…
弱気と強気が交互に迫り、「逃げる」という言葉すらもとても強い信念のように感じる。
もっと、ずっと、どこまでも逃げよう。
…そのひとが同時に「僕を信じて」と言ってくれるとき、なんだかそれは最大級の献身じゃないかと思ってしまう。
本当にただその場に居たくなくて逃げようとするならば、私は「僕の手をとって」なんて言えない。
ひとりで逃げるだけでも一大事なのに、「僕を信じて」なんて言えない。
「僕」はどんな思いでこの言葉を「君」に告げるんだろうか。
All I wanna do is run away
僕はただ逃げたい
Cause you are my escape baby
君は僕の逃げ場だから
너만 준비가 되어 있으면 돼
君さえ準備ができればいい
「僕」の言葉に頷く準備を
「僕」の手を握り返す覚悟を
「僕」は「君」を逃げ場だと言うけれど、その言葉にどれだけ救われるかわからない。
逃げて生き延びる道を諦めそうになるとき
逃げてでも生きなければと思わせてくれる。
やっぱり「僕」には、Seventeenさんには敵わない。
Hey Buddy
Hey buddy! 어서 나와봐
Hey buddy! ほら出てきてよ!
네가 제일 좋아하는 T-shirts를 입고
君が1番アガるT-shirtsを着てさ
Hey buddy 뭐가 걱정이야
Hey buddy 何が心配なの?
底抜けに明るくて悩んだままでも体が動き出してしまうような曲。
「大丈夫?」と心配そうに顔を覗き込まれるより
「何そんな暗い顔して!いい天気だよほらおいで!」と言ってもらえるほうが救われる日もある。
「何が心配なの?」という、受け取り方によっては無神経とも聞こえる言葉も、この曲では「あれ?何が心配だったんだっけ?」と思わせてくれる。
오늘 뭐하지 하고 싶은 일
今日は何しようか、やりたいこと
하나부터 열까지 다 써내려 가지
一から十までみんな書いていこう
追い込まれているとき、自分のなかの「やりたいこと」が不安や憂鬱に埋もれていく。
そんなとき「やりたいこと書いていこ」って一緒に書き出してくれるひとがいるというのは、小さいようで実はとても大切なことだと思う。
우린 서로가 해결사 고민 대신해
僕たちはお互い解決者 悩む代わりに
소원을 말해봐 Like genie
願い事を言ってみて Like genie
互いが互いの解決者でジーニー。
2人で2人のことを考えようよ、
だからその願いを言ってみてと
楽観ではない肩の荷の下ろし方をしてくれる。
「願い事を言ってみて」
そう言われて初めて私は自分の願いに耳をすませていなかったことを知る。
蓋をしている自覚もないけれど、口に出すのを恐れていたことに気づいて視界が開ける。
Wait a minute 하늘에 구름이
ちょっと待って 空に雲が
태양을 가리면 시원하잖니
太陽を覆えば涼しくなるじゃん
「雲が太陽を覆う」おそらくあまり肯定的な意味では使われないこの表現も、君とならポジティブに解釈できる。
外はいい天気だよ、晴れじゃなくても。
だから一緒に外にいこうよ。
…ありがとう。ありがとう。
MYMY
발맞춰 어디론가 Run away
足並み揃えてどこかへ逃げ出そう
건조한 사막이라도 Okay
乾いた砂漠でも大丈夫
구름은 햇빛의 우산이 돼
雲は陽射しの傘になる
歌詞をちゃんと見るまで、MYMYは自分の進むべき道をまっすぐ進んでいこう!という、少なくとも自分がそうするべきだと考えているときに背中を押してくれるような曲だと思っていた。
だから歌い出しから「どこかへ逃げ出そう」と言われていたことを知ってとても驚いた。
砂漠でもいい、曇っていてもいい。
Hey buddyに続く曇り肯定の歌詞。
いつもは明るく温かい太陽の光が、時にこの身を焼くくらいに苦しい時がある。
そんな卑屈さを「間違ってないよ」と言ってもらえたような気がした。
서두르지 마 늘 충분하니까
急がないで いつも通りで十分だから
그대로 있어도 돼
そのままでいいんだよ
나의 여행의 시작은 나야
僕の旅の始まりは僕だ
この道のりは自分から始まり自分が旅するもの。
だから焦らなくていいし競わなくていい。
今の君のままで十分だから…
たとえ逃げ出したように見えたその道も、
「僕」の、「君」の、そして私自身の道の延長。
旅を続ける限り、それが自分の道からの逃避になることはない。
ある意味で酷で、だからこそ説得力があって…
けれど「そのままでいい」という大きな優しさに包まれて、私はこの道を踏みしめる。
두 손 가득히 쥔 모든 것을
両手いっぱいに握った全てを
날 위해 내버려도 괜찮아
自分のために手放しても大丈夫
誰かの決めた基準を越えるためでもなく
誰かに敷かれたレールを外れないためでもなく
誰かの作った見せかけのレースに勝つためでもなく
…自分のために
その手に握りしめた全てを手放してもいい。
そう言われて初めて、肩に力が入っていたのはこの両手を強く握りしめすぎていたからだったと気づく。
あまりに強く握っていたせいで、掌の中のものには亀裂が入ってしまっていたことに気づく。
けれどこの歌はそうして開いた掌を優しく握ってくれるような暖かさがあって、やっぱりどこまでもあたたかい。
私の道は私だけのものであって、逃げるも捨てるも全ての判断は私のためにあるべきもの。
けれどその上でいつもそばにいるよ、見捨てないよと言ってくれる。
『MYMY』というタイトルの厚みを改めて思い知る。
Healing
I wanna runaway,
僕は逃げたい
날 찾지마
探さないで
따분함을 느껴보고 싶어
退屈を感じてみたい
꼭 바쁘게 살아야 하나 싶어
忙しく生きなきゃダメなのかな
最後にこの歌。Seventeenさん自身の声としてHealingを求めてしがらみから逃げ出そうとする。
Don’t stop this healing
このhealingを止めないで
Now dive in dive in dive in dive in
さあ飛んで飛んで飛んで飛び込もう
この高音とリズムの良さが私の手も引いて連れ出してくれる。ちょっといたずらっ子っぽさもあって可愛らしい。Pretty UのMVのような自己解放も感じてしまう。
이 시간 모두 다 니꺼니까 그 어떤 걱정도 마요
この時間は全部君のものだから 何も心配しないで
君の時間は、君の道は、君の人生は君のもの
…何度も言ってくれるけれど、何度も言ってくれないとどうしたって忘れてしまう。
社会的な責任とか、立場とか、将来とか、
通俗的な評価とか、役に立つとか立たないとか、
私の目を覆っている多くのものは
実は私にとってそれほど重要ではなかったはず。
모든걸 잠시나마 놓아둬도
全部ちょっとの間忘れても
괜찮아요 뭐 어떻게든 되겠죠
大丈夫だよ なんとかなるはず
ちょっとの間忘れても大丈夫。
全部無視しちゃえ!と言わないところに誠実さを感じるから、彼らの言うことを信頼できる。
信頼できるから、休息の海に身を預けることができる。
信頼できるのは、彼ら自身の言葉で一貫して「全ては君のためのもの」「僕も逃げたい」「そのままで大丈夫」と伝え続けてくれているからでしょう。
君の手を
このnoteを書いている中でも、肩がほぐれて目の前の靄が晴れていくのがわかった。
けれどそれは「自分の悩みがちっぽけだ」と思わされるのとは違う。
彼らの手をとって雲のバイクに乗り、自分の歩いている道をちょっとの間上空から見てみる。
うん、真っ直ぐじゃないね。不器用だね。
でも、回り道の描く曲線も、逃げてしまったと思っていた道の転換も、なんだか愛おしいね。
そんな話をして、またさっきの場所に降ろしてもらう。
地面に立つとやっぱり遠くまで見えないから不安だけど、不安の正体が少しだけわかった気がした。
Seventeenさんは逃避行すら共にしてくれる。
ここじゃないどこかに行ってもいいし
助けを呼んでもいい
とりあえず家を出るだけでもいいし
立ち止まることだってひとつの方法だも言ってくれる。
けれど私が私のために戦うのならば、全力で応援もしてくれる。無責任な甘やかしではない、誠実な優しさ。
私がその手を取るのはただ差し出されたからじゃない
あなた達の差し出す手だから握ろうと思えるし、
その手を握ることは決してズルいことでも迷惑なことでもないと教えてくれた。
だから私はこの、私だけの道に踏み留まるために
君の手をとって
どこまでだって逃げるのだ。