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エンディングノート
まもなく、でんぱ組.incは概念になります。
我らがでんぱ組のリーダー、りさちーこと相沢梨紗さんのインタビュー記事に書かれていた。
1/4のエンディングライブに参加して、泣き疲れて寝て、起きて、これを書き始めたが、全く書き終わらず、今に至る。
今、でんぱ組.incは概念になっているのだろうか。エンディングを駆け抜けた実感はまだないのに、概念と呼ぶにしてはあまりにも実感がありすぎる。
「エンディングノートはお前にくれてやろう」
出逢った瞬間も 逃したチケットも
初めて手を握ったあの日の輝きも
わしの全てをそこに記した
私の人生の全てをでんぱ組に捧げたとは、とても言えない。
それでもエンディングツアーに参加したこと、幕張公演に行ったことが、結果的に自分の現在地を確認することに繋がったということを思えば、私という人間の歩みは確かにでんぱ組と共にあった。
数ある趣味のひとつというにはその存在は大きすぎた。
だから、歪で不完全で不十分で不恰好だろうけれど、人生の区切りとして私なりの「エンディングノート」を書いてみようと思った。
あと、きっとこの先でんぱ組.incに新たに出逢って救われる人もたくさんいるだろうと確信していて、その時に彼女たちの「生き様の証人」の文献はたくさん遺っていた方が良いのだろうと思うから、とんでもなく長い文章になるであろうことも割り切っていく。
出戻り
私は2024年4月20日のエンディング発表を受けて出戻った人間だ。
セミコロンはカンマとピリオドの中間の意味を持つ記号です。
まだ完全に終わらせたくないけれど、カンマよりは強く区切りをつけたいときに使われるらしい…
終止符・ピリオドじゃなく、セミコロン。
読点・カンマじゃなく、セミコロン。
このnoteの意味合いは、ちょうどそんな感じです。
2021年の春、でヲタとしての自分にわざわざセミコロンを打った。
実は、このnoteにちゃんと書けなかったことがある。私がそれまでの人生で縁がないものと思っていたアイドルになぜ惹かれたのか…を綴った最後の「当時はもが推しで」の周辺の話。
書く必要がなかったといってしまえばそこまでだけど、私がでんぱ組のヲタクとしてわざわざ一線を引いた理由も、その後SEVENTEENのファンとしてのスタンスも、今回エンディング公演に参加するまでの道のりも、本来もがちゃんなしでは語れなかったはずだから、書いてみる。
私がでんぱ組.incを好きになったのは17歳のころ。もう10年前の話らしい。
高校の同級生が誰彼構わずおすすめしていたことで頭に「でんぱ組.inc」の名前だけがインプットされた状態で、YouTubeのオススメ欄に出たバリ3共和国を見たのが最初だ。
それまで芸能人に興味がなかったけれど、もがちゃんを見て「こんなにかわいい子の歌声も聞けて、ダンスも見れるの?」と衝撃を受けた。
容姿も重要な部分を占める世界で、歌う姿、踊る姿を見せるって、簡単じゃないと思う。
そんな単純な動機で興味を持った私だけど、でんぱ組が自分のなかでただのコンテンツではない存在になるまでに時間はかからなかった。
もがちゃんのブログを読み始めた。思えば誰かのブログを読むことすらも初めてだった。
これはでんぱ組時代のブログ「もがたんぺぺぺ」の脱退報告の一つ前の記事。
わあ…8年ぶりに開いた…
まだ消さずにいてくれたんだ。
2012年から2017年まで333投稿。
2015年の暮れくらいから読み始めて、過去投稿も遡って全部読んだ。引用した記事読むと少し分かるかもしれないけれど、楽しいことばかりを書いてくれるブログではなかった。それでも読んだ。全て読んだからといって全てを理解できるわけじゃないのは分かっていて、それでもこの人が何を外に出すのか、世界に対する返事を見ようと思って読み続けた。
27歳になった今の私なら、もう少し心理的な距離を保ちながらもがちゃんの言葉を誠実さとして抱きしめることができるだろうけれど、17歳の私は家庭内の諸々と受験勉強のストレス、将来への不安で自己の内面が崩れていた。不幸中の幸い、ブログへコメントをしたりする行動力はなかったけれど、心のなかでは真正面からぶつかり、喧嘩をし、泣きじゃくりながらあなたが好きだと、なのになんでそんなことを言うんだと訴えていた。自他の境界が曖昧になっていたし、執着していた。「救われていた」なんて綺麗な言葉でまとめるには当時の私はドロドロとしすぎていて…というか多分救いの顔をした手を差し伸べられたら噛みちぎってしまうくらい何かを恨んでいた。自分が世界一不幸だなんてことは当時も今も思ってないけど、感情と認知が不安定で歪んでいた。正直、思い出せないことの方が多いし、思い出しても書けないこと、書きたくないこともたくさんある。
だからブログを遡るなかでちょっと体調が悪くなる時もあったけれど、どうしようもないときの吐口が自傷行為しかなかった当時の私が、もがちゃんの方を向いて、でんぱ組を向くことができて、あのしっちゃかめっちゃかな明るすぎるでんぱソングに辿り着けたのは、もがちゃんの在り方のおかげだった。
それなのに、私がもがちゃんに会いに行ったのはたった一回。愛踊祭のアンバサダーとして仙台のショッピングモールへ来てくれたときに、チャリで山を3つほど超えて(一部チャリを担いで階段を登り)向かった。「あした地球がこなごなになっても」のリリイベも兼ねていたので握手会に参加した。その、一回だけ。
もがちゃんがいるうちにコンサートには行けなかった。行かなかった、としか言いようがない。
次があるからいいや、と思われるのも癪ですし、それは飽きられてるのと同じだなと感じています。
前にも書いたことがありましたが、アイドルという存在は一つの娯楽であり、人の気持ちは移ろいでいくものだと思っています。
先ほどリンクを共有した記事からの抜粋。
当時の私は「次行けばいい」をやっていたなと思う。お金がないとか忙しいとか、そもそもコンサートに行ったことがないから1人で行くのが怖いとか、色んな言い訳で先延ばしした。
心理的にはドロドロと執着する癖に、気持ちひとつでいけたはずのライブに行かないなんて「ファン」として失格だと思う。
そして訪れたでんぱ組の活動休止
もがちゃんの脱退。
私は遂に紫のサイリウムを振ることがなかった。
会えなくなって初めて気づくような
思い出なんて欲しくないんだ
その通りの歌詞を最後に脱退したもがちゃん。本当に後悔した。
後悔してから現場に行くようになった。
だから現場に行くことをやめるときにセミコロンを打った。
「次があるから」「次行けばいいから」行かないのではなく、でんぱ組のヲタクとしての自分そのものにセミコロンを打つこと。それが私なりの仁義を切ることだった。
SEVENTEENに集中することにした私は、文字通り可能な限り現場に足を運ぶようになった。もちろんお金も体力も有給も限界があるから全公演ではないけれど、参加するか悩むときには常に「会えなくなって初めて気づくような思い出なんて欲しくないんだ」という歌詞を思い出してから判断していた。ファンとして出逢った大切な人たちに対してもそうだ。
でんぱ組のエンディングの発表後、本当に「会えなくなる」日が来るんだと思った。一度セミコロンを打った私が、行く資格はないと思った。
「会えなくなる」と分かった途端で戻るなんて虫が良すぎやしないか。
でもまだ、まだ間に合う。本当に会えない日が来る前に、会いに行かなきゃ。大好き、ありがとうって伝えなきゃ。資格がないなんて反省するなら「会えなくなる」日の後にすればいい。だってまだ、会えるんだから。
そう思って現場に足を運ぶことにした。
でんぱ組.incが、きちんと物語を描き切ってピリオドを打つ。
それをただ横目で見ていることが、どうしてもできなかった。
エンディングまで
5年ぶりのライブ参加となった仙台公演。
仙台公演のアンコール曲・でんぱれーどJAPANの最後の「ハジマリッ!」の余韻と、客席から「いってらっしゃい!」「良い旅を」という声が聞こえたのがつい先週のことのようだ。
私がセミコロンを打った後に加入したりとくん、りあちゃん、ひなちゃんのことも大好きになった。
でんぱ組を好きになった頃の私は、自分の痛みの形がよくわからなくて
よく目につかない場所に傷を作っていた。もし気づかれても紙で切っちゃったとか、転んじゃったで押し通せるように工夫していて、SOSの出し方がわからなかったし、自分は助けてって言っていい側の人間じゃないと思っていた。多分救われたいとも思っていなくて、いっそもっとわかりやすい不幸が降ってきて全部覆い尽くしてくれたらいいのになんて思ってた。
自分が自分でしかないことが途方もなく嫌で。早く人生を降りたいけど死んで迷惑をかけていいような人間でもないと思っていて。
それでもでんぱ組の曲だけは聴きたくて聴いていた。
でんぱ組しか聞けない日がたくさんあった。
だから「でんぱ組しか聞けない」ではない今は、きっとあの頃の私から見たら眩しくて。そんな「今」の私が、こうしてでんぱ組.incに向き合おうとすることは「ねえダメだった日すらも抱きしめていたいのだ」だし、今でもダメダメかもしれないけど、それでも「今」の私で、「今」のでんぱ組に出逢い直して「あの日好きだったアイドル」じゃなく「今好きなアイドル」になってくれたことが大きな意味で救いだ。
これまでのどのでんぱ組も大好き。でも今の7人が、本当に大好き。
仙台公演の前、1月4日、5日のライブの一般販売がスタートした。流石に本当の最後だから、少し遠慮した。「会えなくなる」とわかる前から、メンバーの変動、特に大きな変化だった10人時代、そして全てのアイドルとそのファンにとって大きな困難であったはずのコロナ禍を応援してきた人たちにこそ、最後を見届けてほしいと思った。
5日のチケットは流石にすぐ売り切れたものの、丸一日経っても4日のチケットが残っていた。取り合うくらいならお譲りするつもりだったけれど、これは、、、行くしかな〜い!ということで仙台公演に一緒に行ったでヲタかつCARATの🌾さんにお声がけし、チケットを取った。
本当はそれ以外にも行けることなら多くの現場に足を運びたかったけれどのっぴきならない理由があり、断念。
けれどなんとかして「ありがとう」「大好き」を伝える方法がないかなと考えていたとき「マルシェ」というものがあることを知った。一言で言えばデジタルフォトの販売だけれど、そこに一人一人に当てたメッセージを書いてくれるという。備考欄にはどんな名前・メッセージを書いて欲しいかリクエストもできるとのこと。これだ!!ここに愛と感謝を書けばいいじゃないか!
そして迎えた発売時間。私の推しかつ仙台公演でチェキ券のゲット及びお見送りでもお話叶わなかった未鈴ちゃんの発売ページを見にいった。私が不慣れでもたついたこともあり、販売画面を見ることすら叶わなかった。
その時に顔が浮かんだりとくんのページを見にいった。なんとか間に合った。、、、しかし初心者すぎるあまり一旦購入画面にさえ辿り着けばメッセージ入力時間は30分程度確保されることも知らず「りとくん、でんぱ組になってくれてありがとう」だけ爆速で入力して完了してしまった。
そこでようやく30分確保されることに気づき、他にも誰か!誰かに感謝を、、、!と思い在庫復活していたひなちゃんの分を購入。セトリへの想いと感謝を送った。
お返事のことなんて考えていなかった。ただ、伝えたかった。
あなたたちのやってきたこと、やっていることはすごいんだって、自分でそこに自信を持つのはとてもとても難しいことだと思う。でも分かっていてほしいから、伝えたかった。
りとくんからお返事がきた。「ありがとう、また会おうね!」とか、そういう定型文的なものがくると思っていた。りとくんがそういう人だと思っていたわけではなく、とんでもないスケジュールの只中であることと、私が送った文章の情報の少なさから想像したことだった。けれどりとくんは写真の余白いっぱいに文字を書いてくれた。その最後には吹き出しをはみ出してまで「伝えてくれてとっても嬉しい」と書いてくれた。
事実として、彼女はアイドルで、私はファンだ。
アイドルが、ファンが送ったよりも長い文章を考えて送ってくれるなんて、想像したこともなかった。しかも「でんぱ組になってくれてありがとう」に対して「伝える」ことを当たり前だと思わずに、私のほんのちょっとの勇気を掬い上げてくれたこと。その全てが衝撃で泣いてしまった。
その後すぐマルシェの機会があったので、りとくんにお返事を出すつもりで購入して、こんなことを送った。(抜粋)
私は顔も人間性も見せることができていないのに短い文章で推し量らせてしまったんじゃないかと、メッセージが届くまで悶々としていたので「伝えてくれてとっても嬉しい」と枠からはみ出してまで書いてくれたことが奇跡のようで、私は本当に素敵なひとを好きになることができたんだなと思いました。私の不器用な精一杯を、善いものとして、信じてくれてありがとうございます。
顔も名前も性別も年齢も文脈も出していない私の言葉を、ただの定型文ではなく最大限善いものとして受け止めてくれた。それを言葉にしてくれた。
優しすぎる、誠実な人だ。何ひとつ当たり前じゃない。
せめてその素晴らしさを本人にお返ししたいと思った。
お返事はまたたくさんの言葉が散りばめられていた。
格好がつかなくても、後ろめたくても、合わせる顔がなくても、出戻ってよかった。会いに行く、伝えに行く勇気を出してよかった。この「時間」を共にすることができた。
ほんの少しだけど「ここにいるみんなで、でんぱ組.inc」の「ここにいるみんな」の輪の端っこの方に手をひいてもらえた気がした。
ちなみにひなちゃんのお返事はワクワク待機中。
今も待っていられるものがあるというのは本当にありがたい。
1月4日
ついに迎えた当日。
🌾さんと東京駅で集合。丸の内線連絡通路の広告を見に行った。
そこにいた。
常に何人かの人が壁際から写真を撮ったりしていた。
すでに涙目だった。
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ずっと怖かった。
終わってほしくなくてベッドの上で大の字で駄々をこねた。
でも「物語を描き切る」ということをやってくれるって、アイドルに限らずどれだけあるのだろうかと思うと、やっぱりありがたくて、まだ知らないセトリがあるということに高揚もしたし、どう終わらせるのか楽しみでもあった。
海浜幕張駅に向かうまでの電車内、よく見るとでんぱ組のグッズやチェキを身につけている人がたくさんいた。
会場に着くと本当に色とりどりのでヲタの皆様。
私はCD購入特典の歴代ジャケットシールが欲しくて購入列に並んだ。机の上に並んでいた歴代音盤の実物。せっかくならとWWDDのカセットテープを買った。
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そしておみくじを買い、縁日に並んだ。
私は射的と千本吊。🌾さんは輪投げ。
めちゃくちゃスナイパーっぽく様になってるのに全て、外した。
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時間があったので駅前に戻った。
広場のような場所ででんでんぱっしょんを踊っている人がいた。
ガストに入り、チーズケーキびソフトクリームとカラースプレーとひばりちゃんをトッピングした重課金デザートを食べた。
スカイラークのあのキャラクター、ひばりだったんだ。
楽しく遊んで、泣くほど笑って、今日が最後の現場で明日が本当の最後なんて忘れてしまうくらいだった。
会場に入る待機列がめちゃくちゃ長かった。見えないくらい先まで列ができていることが、なんだか愛おしかった。
たくさんの方からのフラワースタンドが並んでいた。
ふなっしーとの対バンも見たなあ、たくさんの人に愛されてきたんだなあと思いながら席に着いた。後方席なのに、近すぎる。
ステージ上には歴代衣装と巨大サイリウム、ディアステージのシャッター…シャッター?!!シャッターって建物についてる構造物ですよね?!!取り外して持ってくるなんてやっぱりなかなかクレイジー。
周りを見ると、6人時代、7人時代の時のサイリウムを持ってきている人もいて歴史を感じた。
1曲目は何だろう、、、どんな演出なんだろう、、、
「でんぱ組.inc、は〜じま〜るよ〜!」
あ、この音声を聞くのも最後なんだ。
そう思ったらやっぱり涙は流れてしまった。
モニターに映し出された「THE ENDING」の文字。
宇宙船に乗ったでんぱちゃん達の映像が流れ出す。
メンバー紹介のムービーだ。映し出される時間はそれほど長くないのに、それぞれの個性が光っている。プリキュアか?と思うほどそれぞれのキャラクターというか人柄というか、得意とする魅力が綺麗に分かれていて、宝物だった。
「宇宙を救うのはきっと、でんぱ組.inc!」という公演名が映し出され、幕が開ける。
ここからはセトリ全曲分触れていきたい。
彼女たちは自己紹介の挨拶や最後の曲の繋ぎを除くとMCなし、着替えなし、VCRなしで水分補給以外の時間ずっとパフォーマンスをしていたので正直噛み締めている余裕などなかった。振り落とされないようにしがみつくのに必死だった。
ただ、全ての曲がまるでこの日のために作られていたかのように「エンディング」と言う状況によって煌めきを増していて、一際刺さる歌詞がいつもと違っていたりもした。後から噛み締めた部分もあるけれど、そういうところについて、書き残したい。
1、ギラメタスでんぱスターズ
ぺろりん、ねもちゃんの加入曲だ。宇宙や惑星をテーマにしている歌なので宇宙船の不時着から走り出す曲としてぴったり。
バタフライエフェクトの
ミルフィーユでいま 今
いけやしないパラレルワールド
って意味ないし
考えたって無駄じゃん
メソメソするな!今ここ、辿り着いた現実をちゃんと目に焼き付けろ!
と背中を叩かれたような気がした。
終わって欲しくない…でもそんなこと言う資格はない
もしあの時もっと現場に足を運んでいれば、セミコロンを打たなければ、リリイベとかにも参加していれば、エンディングツアーにもう一公演でも行っておけば…考えずにはいられなかった。
でもいけやしないパラレルワールドなんて考えたって仕方がないのだ。
誇れる道のりじゃなかったかもしれないけれど、現に今、私は自分でチケットを取り、ここに居合わせている。壮大な、人生単位のバタフライエフェクトだ。
今見てる星はもうねえんだってさ
だったらこれまじチャンスじゃん
輝いたろうじゃん
うん億万年闇照らせでんぱスターズ
決意だった。
逆にエンディングを終えた今だから思う。
少なくとも死ぬまで、私はでんぱ組に照らされるのだ。
新しい曲が出ることはなくとも、ライブがなくとも。
そしてそれは、ちゃんとエンディングを描き切ってくれたからこそ確かさを増したのだ。
2、破!to the Future
あけおめことよろで
ハッピーニューでんぱ 電光石火
そういえば年が、明けたな。
年が明けたらエンディングが訪れてしまうと思っていたからあまり考えないようにしていたけど、あけおめことよろだ。
破!to the Future!ハローアゲイン
破!to the Future!またフューチャー
仙台公演で聞いた時にも思ったけど、やっぱりでんぱ組は猛スピードで未来に飛び込んで先回りしていて、いつかまた私たちが必要としたタイミングで「ハローアゲイン♡」って言ってくれるんだろうな。
3、でんぱれーどJAPAN
もがちゃんとピンちゃんの加入後最初の曲。
手を繋いで そして教えてよ
君がいないと迷子になりそう お願い
って言いたいんだ。本当は、君がいないと迷子になりそうだよ。
というか、でんぱ組に出逢う前の私は実際自分の形も現在地もわからない迷子だったんだよ。
ハジマリ。
終わりの始まりだ。
4、Dear☆Stageへようこそ♡
自己紹介の挨拶を終えたら早々に次の曲へ。
ディアステージから運ばれてきたシャッターを前にこの曲が始まる。
君と (Ready go!) 踊り続けたいの (Here we go!)
明日も生きれるように (Let me go!)
地球上に 君が 笑える 場所が きっと あるのさ
Dear☆Stageへようこそ
彼女たちのくれる非現実的なキラキラは、いつだって全くキラキラしていない現実を前提にしていた。だから「明日も生きれるように」なのだ。
5、Kiss+kissでおわらない
エロゲの主題歌であり、でんぱ組.inc創世記の曲だ。
これについてはこの歌詞が良くて!と言うわけではないけれど、私はこの手の「カワイイ」が大好きで、踊りながら聞いていた。めちゃくちゃ好きな曲だ。間奏部分にはこんな口上が入る。
ファーストキスはレモン味!ミルキーはママの味!
Fu-Fu!Fu!Fu!(推しメンの名前)(と)のキスは俺のもの!
コテコテだあ笑
確かキスキスをライブで聴くのは初めてだったし、まさか聞けるとは思ってもいなかったけれど頭に染みついた口上はそうそう抜けるものではなく、考えるより先に口が動いていた。自分で思っていた以上に覚えているんだなあと思って泣いてしまった。
6、STAR☆ットしちゃうぜ春だしね
明日会うって知ってて
ヤダヨーヤダヨー帰りたくない…ばいばい!
本当の最後の前日にぴったりすぎる歌詞だ。
やだよーやだよー…
この「ばいばい」の部分がみりんちゃんパートで、何度聞いても「もいもい」にしか聞こえないのがめちゃくちゃかわいいので聞いてみてほしい。
あと特撮っぽいmvがとにかくかわいいのでmvで聞いてほしい。
7、商売繁盛!元祖電波屋!
元祖。元祖なのだよ。
私のアイドルとしての元祖は他でもないでんぱ組なのだ。
溢れ出て詰め込みすぎた音と言霊
この思いが天に届くよに出すハイトーン
大事に育てたこの表現を文化と呼ぶならば
もはやあなたたちも私たちの一部です
「私たち◯人とここにいるみんなででんぱ組.incです!」
◯に入る数字が変わっても言いつづけてくれた言葉だ。
ぺろりんが私たちに言ってくれた「でんぱ組.incになってくれてありがとう」と言う言葉に疑問を抱くこともない。
私たちはあなたたちの一部なのだ。
思いも願いも宿して託した2060音符のハーモニー
進化や退化や再起やら繰り返した上での誇り
玉屋2060%さんからのお守りで、花束だと思う。
あなた達のやってきたことは、歩んできた道は、素晴らしいのだ。
誇って良いのだと。
あと、でんぱ組のダンスは全てダイナミックで見どころが無限大だけど、元祖の振り付けを見ていると特に、ステージが小さいなと思う。
あのダンスを小さなライブハウスのステージでも収めるというのもめちゃくちゃすごいことなのだけど、幕張の倍くらい大きなステージでやっても映えるくらいの振り付けとフォーメーションだったろうなと思わずにいられなかった。
8、でんぱーりーナイト
君の手を取ったらどこまでもいつまでも
終わらないで少年少女達
やがていつか魔法が解けるなら
この場所 この景色 想いだけは
ドキドキ ビリビリ 抱きしめていたいんだ
ファンタジーチックな歌と踊りの中、この歌詞の部分の駆け上がるようなメロディラインが高揚感もありつつ、切なく胸に訴えかける。
この歌詞の通りだ。でんぱちゃんたちがほぼMCなしだったのはそれだけ曲の中に伝えたい言葉が散りばめられていたからなのだろうなと思うし。当然エンディングのために作られた曲ではないのだから、ずっと「刹那」を抱えて走ってきたんだなと改めて感じた。
9、おやすみポラリスさよならパラレルワールド
大きな星空は
欠けても 増えても
私も あなたも 絶対なの
この曲といえばこの歌詞!と思っていなかった部分が、唐突に存在感を放ってくる。何がどう、というとうまく説明できないけれど、この歌詞の意味が急に分かった気がした。「大きな星空」をでんぱ組.incと捉えることもできるだろうし、人々のいる世界と捉えてもいいと思う。その星をメンバーを含めた私たちと捉えても良いと思う。そこからいなくなっても、その存在と関係性は絶対なのだ。
10、バリ3共和国
人生という海原に溺れ
気づけばここに辿り着いていた
紆余曲折あってこそ
今があるのさ儲けモン!
私とでんぱ組の出逢いの曲。
人生という海原に溺れ、気づけばでんぱ組に辿り着いていた。
その後も溺れたり波の上に立ったりしつつ、気づけばここ、エンディングの日の幕張に辿り着いていた。本当に、儲けモン…というか一生モノの財産だと思う。
君と僕でつながり合い
大きな星座を描き出そう
誰も考えたことないようなヤバい発明かましてやるんだ
ずっとずっとずっとずっと歴史に残るよ
本当に本当に大きな星座を見せてくれたし、この先も広がっていくのだと思う。ずっとずっとずっとずっと歴史に残るよ。残すよ。
11、キラキラチューン
君がいる たったそれだけで
この世界はもう全力で特別で
涙さえ弾け飛んで星になる
今夜全てが変わっていく
あの日君がこの背中を
押してくれたみたいに
今日こそギュッとその手を掴んで
一生忘れられないよぅな
そんな日になる気がしてる
まぶしぃ太陽を蹴飛ばして
学生時代はなんとなくラブソングみたいに聞いていた曲が、まるで今日のことを歌っていたみたいに、全て私の気持ちに重なっていく。どちらかといえば当時しっくりきていなかった「今夜全てが変わっていく」「一生忘れられないよぅなそんな日になる気がしてる」の方が刺さってきて、今聞けてよかったなと思った。
曲中に突如始まる喧嘩。これは1日目のみだったらしい。
初武道館の時のオマージュで曲中に陽菜ちゃんが撮影、ツイートまでしていたのは笑った。
#でんぱエンディング なう⊂( ᴖ ̫ᴖ )⊃⚡️ pic.twitter.com/ItxeEABMxa
— 高咲陽菜 (@takasaki__hina) January 4, 2025
いいお顔(*´︶`*)
大人になった 今だって
あの日の夢を あきらめない
たまには喧嘩も するけれど
泣いても笑顔で 仲直り
キラキラ涙を 吹き飛ばし
キミと手と手を ギュッと つないで
未来へ向かって 駆け出そう
でんぱ組.inc ずっと いっしょだよ
口上が大好きで、カラオケで練習したけど見事に号泣してしまって最初から転けちゃったな。でももう本当に最後だから、やっぱり当日もめちゃくちゃ泣いちゃったけど、最後はもうほとんど悲鳴だったけど、叫びきった。
でんぱ組.inc!ずっと一緒だよ!!!!!
12、おつかれサマー!
ハイなTEMPERATURE愉快痛快ドンガラッシャ
汗ガン無視でハグしちゃうかんね!
おつかれサマー!が流れ始めたので、誰がなんと言おうとここは夏です。
Mステにでんぱ組が出た時、お祭り騒ぎだったなあ。
6人時代のメンバーの名前が散りばめられているけど、歴史を全て背負っていくんだ。
タオル、買えばよかった。ブンブン回したかった。
13、ファンファーレは僕らのために
前日のヒャダインさんとのラジオ、ALL TME でんぱ組.incで流れたとき、「ファンファーレは僕らのために」というタイトルそのものが素晴らしすぎて泣いてしまった。
きっといつかは日常に変わっていく
期待も不安も薄まっていく
だけど新鮮なこの気持ち
どうか忘れないでいてね
今日をちゃんとしまっとくのが
大切な気がするよ
きっといつかわ日常に変わっていく。その通りだ。
どれだけ駄々を捏ねてしがみついても、痛いくらいに激しかった全ての感情が少しずつ薄まって、日常に溶けていく。
「今日をちゃんとしまっておく」というのがどういうことなのかはまだ分からないけど、その一環としてこのnoteを書いている。
「大切だ」じゃなくて「大切な気がするよ」なのがお茶目で優しくてでんぱ組だなあ。
14、子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡
あなたはいったい何千何百何年何月何日生まれの人なのよ
私と一緒か?あの子と一緒か?
それってとってもとってもおっきな話なのです
好きーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
これを聞けるとも思ってなかったし、これを生歌でやるのもとんでもない。
カワイイ。本当にカワイイ。これしかカワイくないです。という過激思考が顔出すくらいには夢中になってしまう。これを歌いながらみりんちゃんの乗ったトロッコが目の前にきたときは本当にびっくりした。
15、ダンス ダンス ダンス
ずっとダンスダンスダンスダンスダンスダンス
朝が来なくたって構わない
そうしていたいと思った。朝が来なくたって構わなかった。
でんぱ組.inc自体が私にとってずっとそういう存在だった。
両耳から聞こえる歌を
ぼんやりと聞いてるそれだけで
あの幻みたいな時間が鮮やかに蘇る
でも、いつかきっと、そういう日が来るのかもしれない。
今が「あの幻みたいな時間」として鮮やかに蘇る日が来るのかもしれない。
16、ボン・デ・フェスタ
あれから一生分の涙流したよ
やっぱウソそれとなくじょうずにやれてるよ
全部は話せないね大人になったら
発売当時も好きだなあと思っていたけど、こんなに、こんなに良い歌だったんだ。でんぱ組の曲の中にはその明るさ、速さの中でしか歌えない「本当すぎること」がある。本当のことは、本当すぎると嘘みたいになるから。
十年後、二十年後にもこの曲を聞いて、私は同じことを言うんだろうな。
いつか香ばしい思い出になる
きっと失って振り向いて気づくこと
懺悔する前に駆け抜ける
出逢い 別れ もどかしさを追い越そう
ああ、そうだなあ。「懺悔する前に駆け抜ける」って、心のうちを見透かされてるみたいだ。その上で、私のズルさも弱さも全部受け止めて手を引いて走ってくれるんだ。でんぱちゃんは。
ねえ幻が過ぎる亡霊のようだ
走馬灯のように光る
何か言いたそうな目をしてる
来てくれて嬉しいよ
その想いちゃんとわかっていたい
来てくれて嬉しいよって、受け取っても良いかな。
客席に立つ人間として、こんな私でも受け取っても良いでしょうか。
いいよー!って、笑ってくれるんだろうなあ。
17、BPM285EX
少しだけおやすみ 宇宙を救うのも大変だ
理不尽も矛盾も抱き締めて頑張ってきたからね
ねえ ダメだった日すらも抱き締めていたいのだ
この曲のリリースとともにエンディングツアーが始まった。
それからの道のりは「ダメだった日」を思い出す過程であったし、エンディングを反芻しながら、今抱きしめようとしつつある。
次は終点 終点です!
仙台で聞いた時は「次は終点、仙台です!」だったのが、とうとう終点についてしまう。急に実感が湧いてしまって、涙が出た。(ほぼずっと出つづけてるけど)
終わりじゃなく到着駅
改札抜けたその先で
次の旅が始まるのだ
「到着駅」という言葉の意味を噛み締めている。
何かの縁で同じ電車に乗り合わせた人たちも、駅の改札を抜ければそれぞれの生活、未来へ進んでゆく。「でんぱ組.inc」が終着点なのではなく、ましてエンディングが終着点なのでもなく、私たちはただ旅の過程を共にしてきたのだと背中を押してくれる。
ただ、その過程にあまりにもたくさんの熱い夜と冷たい昼があったから振り向かずにいられない。
18、最Ψ最好調!
ウダウダぐだぐだしてても時間は
すいすいすいーっと流れて消えてく
1秒たりとも無駄にしちゃうなんて
いやいやいやいやいやいやいやいや
いやいやいやいやいやいやいやいや
駄々をこねても時間は進んでいく。
今この瞬間もエンディングに向けて、加速しつづけている。
1秒たりとも見逃したくない。
銀河中パラダイス 永遠サンライズ
終わることのないイッツショータイム!
ずっと、空間的にも時間的にも宇宙規模の話をしつづけてきてくれたでんぱ組.inc。宇宙に行くならそりゃあ永遠サンライズだ。
19、プレシャスサマー!
Yes Sir!DEMPA 今しかもうないよ
後悔したって戻れないぜ
Yes Sir!DEMPA 眩しくて太陽
1000年経ったって消えないぜ
でんぱ組.incの曲は全体的に運動量が凄まじいけれど、中でもプレシャスサマー!は上位に入るくらい激しい曲だと思う。「後悔したって戻れないぜ」も「1000年経ったって消えないぜ」も説得力を持たせられるくらい、がむしゃらでめちゃくちゃで全力だ。
ラッセラッセラーパリラちちんぷいぷい
わけわけわかめな踊り歌で
いつかきっときっとこの宇宙を救うのは
やっぱやっぱでんぱ組.inc
眉間に皺を寄せた理論ではなく、わけわけわかめな踊りと歌だからこそ、その中に光る「宇宙を救うのはでんぱ組.inc」が信じられるのだ。
20、プリンセスでんぱパワー!シャインオン!
変わることは変わらないためだから
もう恐れない
どんなステージにいても
女の子はいつでもお姫様なの
えいたその卒業後、10人になって最初の曲。
メンバーの半分が新加入組という異例の編成に、当時は驚きを隠せなかったけれど、あおにゃんとこずこずの立っているステージを見なかったことを後悔するくらい、十人十色の煌めきは素晴らしかった。
加入メンバーのパートが多く、かつその部分を加入メンバーが歌うことに意味があるこの曲において、5人のパートを3人に割り直して歌うことは大変だったと思うけれど、どの時代もどのメンバーも無かったことにしない覚悟を感じた。
状況ガンガン変わって二転三転四転したって
脈々と受け継がれしプライド
100万光年先もここでお茶しましょ
エターナルでんぱプリンセス
体制が変わって一番最初で、遥か彼方未来の約束をしてくれていた。
はじめましてのメンバーが入って、人数構成も変わって、その時々のメンバーだからこそ歌える歌を聞かせてくれていたけど、「私が知ってるでんぱ組じゃない」とは一度も思ったことがない。それこそが「脈々と受け継がれしプライド」だと思う。
100万光年先もここでお茶しよう。
今日の日の話と、それからの話をしよう。
21、くちづけキボンヌ
草木の雫に 学校や友達
全てがずっと続くと誰もが考えてた
永遠にon and onはなくこの世の夢は儚く
印象派の絵の具がどこか朧げなように
君が変えるべきは未来なんかじゃなく
現在過去Future!そう今この瞬間
永遠に続くものがあるなんて考えてなかったけど、終わりが来るとも考えていなかった。
「君が変えるべきは未来なんかじゃなく」「そう今この瞬間」って、今更ながらものすごく含蓄のある言葉だなと思う。
今、まさに今なのだ。
22、オーギュメンテッドおじいちゃん
くちづけキボンヌがしっとりゆっくりと音が消えていく曲であるだけに、前奏から激しいオギュおじが始まった瞬間ジェットコースターに乗せられたようで、🌾さんと笑いながら「ありえないありえない!!」と言い合った。これがありえてしまうのがでんぱ組なんだな。
「ねえ 秋葉原に昔、伝説のアイドルグループがいたんだって?
教えてほしいな おじいちゃん!」
アイドルがアイドルである自分に幕を引くとき、その後どのように語られたいのだろうか。語ってほしくないこともあるんじゃないか。
忘れてほしいことも、あるじゃないか。
そう考えることがないわけではない。
私が彼女たちのことを眼差し、好きだと言い、伝えることが許されるのは、アイドルとして受け入れてくれているからで、その後のことは一つ線を引いて考えなければいけないんじゃないかと思っている。
けれど「おじいちゃん」になっても、伝説のアイドルグループとしてでんぱ組の話をしても良いのだという。
そしてその伝説のエンディングを描き切ってくれたのだ。
空から舞い降りた天使じゃ無かった
同じ泥の中から一緒に空を見上げた
その伝説は「空から舞い降りた天使」としてではなく「同じ泥の中から一緒に空を見上げた」存在として語って良いのだそうだ。
泥の中にいる私を憐れみの目で見る人もいれば、見て見ぬ振りをする人もいるし、見えない人もいる。責める人もいれば、引っ張り上げようとしてくれる人もいる。そういう人を責めようとは思わない。ありがたいと思う瞬間すらある。そして何より私もまた「そちら側」で在りながら生きている。
でもでんぱ組は同じ泥の中から一緒に空を見上げながら、そのさらに向こうに広がる宇宙の話をしてくれた。
それがどれほどすごいことなのか、語り継いでいきたい。
23、いのちのよろこび
でんぱちゃんたちが見たことのない布を持った。
モニターに木々が生い茂った。
愛とはなんじゃなんじゃ
いのちとはなんじゃんなんじゃ
この昂った感情は一体なんなんじゃ
初めて触れた生きている証
ずっと今世も来世も続くのさ
人類は皆 動物も皆 自然と草木は繋がっているから
なんもかも超えて信じ合えたなら
それが素敵な素敵な愛するよろこび
「この昂った感情は一体なんなんじゃ」
彼女たちの姿、そしてオタクの姿を見て湧き上がる己の内面の熱を感じながら、そう思った。
これが「愛」なのか?
それは、まだちょっと自信がない。
もう少し待ってほしい。
これが「いのち」なのか?
ああ、これがそうなのか。
これが「いのちのよろこび」なのか。
私はもう、「いのちのよろこび」を知ってしまったのだ。
24、でんぱせいばぁ☆
ゆんゆんゆゆん でんぱせいばぁ
↑↑↑girls fever
その気になればいつでも会えるから♪
でんぱ組.incは概念になったか。
それはまだ実感がないけれど、でんぱ組.incが「電波」になったと言い換えると少し腑に落ちる気がする。「離れていても一緒だよ」「その気になればいつでも会えるから♪」が、真実だから。
そして、この曲のことを調べているときに読んだ記事が宝物だなあと思ったので、でんぱせいばぁ☆のことはほぼ触れられていないけれど栞として貼っておきます。
25、強い気持ち・強い愛
強い気持ち 強い愛
心をギュッと繋ぐ
幾つの悲しみも残らず捧げ合う
今のこの気持ち本当だよね
小沢健二さんの楽曲のカバー。編曲も振り付けも大好きだ。
「幾つの悲しみも残らず捧げ合う」で捧げあっているのがよろこびでも愛でもなく「悲しみ」なのが、なんだか納得だ。
今のこの気持ち、本当だよね。と、確かめる相手がいることの幸せを噛み締める。
長い階段を登り生きる日々が続く
大きく深い川君と僕は渡る
涙が溢れてはずっと頬を伝う
冷たく強い風君と僕は笑う
今のこの気持ち本当だよね
公演中、ずっと、本当にずっと、涙が頬を伝っていた。
それと同時にたくさん笑いもした。この感情の名前はわからないし、分からなくてよかった。名前がなくても、この気持ちが本当だと思ったから。
26、あした地球がこなごなになっても
まだ朝も明けていないのに
終わりばかりを気にしてた
この声聞こえていますか?
私って結構頑張ってると思うよ
理由はうまく説明できないけれど、今の私は「この声」を聴いている側だと思った。「聞こえてるよ、あなたは本当によく頑張ってきたよ。」って言いたくなった。これがでんぱ組に対してなのか、その向こうにいるクルーなのか、過去の自分に対してなのか、はたまた隣にいる🌾さんに対してなのか、その全てなのか分からない。でも頑張ったねって思った瞬間に涙が溢れた。
「君がいるならたとえ世界が終わる日も
理不尽も矛盾も抱き締めて
最高のステージ見せてやる
360°青空に浮かんで揺蕩って宇宙船捕まえに行こう
きっと約束だよ 約束だよ お願い」
360°青空に浮かんで、のところからベースが高音のメロディを奏でるところで毎回泣いてしまう。理不尽も矛盾も「抱きしめて」最高のステージを見せるといってくれる。受け入れるのではなく「抱きしめる」という意志を見ていたい。
約束だよ。お願い。
27、ユメ射す明日へ
あの頃のままじゃきっとわからない
たくさんの優しさに包まれ僕ら生きてるんだ
この歌詞がスッと胸に入ってきたから気づいた。
この歌をたくさん聞いていた日々は「あの頃」だったんだ。だから私はこの歌詞があまり響かなかったのだ。
だからどうか今を諦めないでいてね
さあ前へ進もう ゆっくりでいい
一歩ずつほら 踏み締めて歩こう
振り返れば長い道のり
間違ったていい 何度でもやろう
溢れるもの全部出してしまえば
また また 強くなれるから
さあ顔を上げてもう一度笑おう
眩しい未来が待っているから
「眩しい未来」に辿り着けたかはわからない。
多分そんなんじゃない。
前に進んだのかも強くなったのかも分からない。
でもあの頃を「あの頃」と思える場所までは辿り着けたよ。
28、W.W.D ENDING
いじめられ部屋に引きこもっていた
そんな私がアイドル目指した
結果発表!!
1月4日の0時にリリースされた最新にして最後の曲。
WWDと同じ歌い出しからのピンちゃんの全力「結果発表〜〜〜!!!」のテンションの高さにひっくり返って腹を抱えて笑い、そのままべしょべしょに泣いていた。
湿っぽいとかベタでいやじゃん
ひゅ〜どろどろどかーん!
花火で終わろ
湿っぽい感じでは終わらせないだろうなとは思ったけど、それにしたってどんちゃん騒ぎすぎる。楽しすぎる。楽しすぎて、あ、本当に終わっちゃうんだ…と思った。
忘れないでね 忘れないから
ともに命を焦がした日々を
遅れてやってきた青春時代を
作詞作曲のヒャダインさんがこの「遅れてやってきた青春時代を」というフレーズから書き出したと言っていた。私がでんぱ組のファンとして一線を引く時に書いたnoteのタイトルは奇しくも「青春に捧ぐ」だった。青春らしい青春では無かったかもしれない。それでも青春へのリベンジ(もしくは復讐)のような青春であってくれたでんぱ組.inc。
あー終わんだな終わんだな
突っ走りつづけたまんまでさようなら〜
あー終わんだな終わんだな
ふぉんふぉんふぉん光に包まれてるんだ
でんぱ組.incは最終話
でもそれぞれ人生は続いてくの
私とおまいらの次回作にご期待ください!
「あー終わんだな終わんだな」は私の気持ちでもあり、ヒャダインさんの気持ちでもあり、メンバーの気持ちでもあったと思う。「終わり」を一緒に作ってきた気持ちもあるけれど、いざ終わるとなると水槽の外の世界の出来事みたいに若干他人事のようにも思える。
「突っ走りつづけたまんまでさようなら」
本当にその通りだ。
ハイトーンで音と言霊が詰め込まれ、その分だけダンスも激しいでんぱソングをこれでもかと言わんばかりに歌い踊りつづけて。アスリートのようだった。途中、「このままじゃ死んじゃうよ、誰か止めてよ」と思う瞬間すらあった。それでも「でんぱ組の生き様の証人になる準備はできているか」というピンちゃんの煽り文句の通り、私はその姿から目を逸らすわけにはいかなくて何度も何度も涙を拭いながらペンライトを握りしめ、振り続けた。
29、Future Diver
元祖も元祖の歌だ。
「夢で終わらんよ」という歌詞の通り、たくさんの夢を夢で終わらせず、夢の先に更なる夢を描きながら駆け抜けてきたでんぱ組の象徴的な曲だ。
作詞を手掛けた畑亜貴さんのツイートを見た。
時代を駆け抜けた #でんぱ組 .incさんのライブ素敵でした!音はきえないね…無敵だもん!#でんぱエンディング https://t.co/4YogHZ6wGA
— 畑亜貴 / Aki Hata (@akihata_jp) January 5, 2025
音は消えないね 無敵だもん
ここに…来なさい…果ては
予知より無知より今よりセカイハッテン
エンディングに至って「夢で終わらんよ」ではない部分が強烈な光を放ち始める。
「音は消えないね無敵だもん」
でんぱ組が16年の歴史の中で鳴らし続けてきた音はこの先も消えずに響き続けるのだ。
30、秋の葉の原っぱで
アンコールを経て出てきてくれたメンバーが歌いはじめた。
でんぱ組の曲はものすごい数の言葉を詰め込んでいることが多く、その曲の長さに対して歌詞がめちゃくちゃ長いことも珍しくないけれど、「秋の葉の原っぱで」はダントツで歌詞が短い。
秋の葉の原っぱで 貴方と出逢った季節は 夜露に夢さえ滲んでいた
黄昏の隅っこで 侘しく堪えた涙が 今さら心を流れていく
いつか終わりが来たら きっと あの場所で 最後に花占いを 約束しよう
好き 嫌い 好き 好きだったの
人ごみの端っこで 虚しく握った拳が 今はもう優しく ほら 手を振る
いつか枯れてしまっても きっと この世界を
私は愛してたから 咲き誇れるの
ありがとう じゃあ また明日
秋の葉の原っぱで 思い出の種を 風に乗せて 届けたいの
清竜人さんの作詞曲はそれは、それはもうカワイイものばかりなのに、このうたは語尾に♡がない。
この曲が公開されたとき、「いつか終わりが来たら」なんて、
泣きながら歌われるもんだから、そうじゃないって分かってからも
積極的には聞けなかった。
結果、その直後にみりんちゃんがファンの前で結婚を発表し、その場にはいなかったもののその知らせを聞いて私はトイレットペーパーワンロール使い切るくらい嬉し泣きしてnoteを書くに至った。
エンディングで、やっとちゃんとこの歌を歌う彼女たちの目を見て聞けた気がする。私の掌にも思い出の種が風に乗って届いたから、これから育てていくのだ。
そしてこちらの記事も、宝物として挿しておく。
31、WWD BEST
打ち上げ花火に振り向いた
駆け抜けた場所に仕掛けたユメ
生きてきたこと意味はあったんだなあ
少しだけ自分褒めていいかな
振り向いたのはW.W.D ENDINGで打ち上げた花火だろうか。
あのね終わりなんて来ないって笑ってあげる
何十億年分の端っこで
正直、エンディングと聞いてこの歌詞を思い出した時「終わりなんて来ないって笑ってあげるって言ってくれたじゃん」と思った。けれどエンディングでやっと「何十億年分の端っこで」が繋がった。
W.W.D ENDINGの「10億年億光年ギラめき続ける」の先で、ずっとずっと先で「終わりなんてこない」って笑ってくれるんだ。
会えなくなって初めて気づくような
思い出なんてほしくないんだ
ずっと、刺さって抜けなかった。だからこそ私を突き動かしつづけた言葉。
前日の夜に私はこんなツイートをしていた。
「会えなくなって初めて気づくような思い出なんてほしくないんだ」って歌詞、ずっと刺さって抜けなかったけど、たぶんね、会えなくなって気づくことはたくさんあるんだよ。だって、会えなくなるまでは毎日が新しいから。まだ新しい曲が出るのに、まだ知らないセトリがあるのに、振り返れるわけがない。前だけを見てるよ。今も一緒に作ってるよ。私、今でもでんぱ組のこと好きになってくださいって、あと二日だけど今からでも遅くないって言えるよ。
何かが解け始めていた。
32、でんでんぱっしょん
青春はどこだ そこだ ここだ
この瞬間を生き生きて
探していた青春をそれぞれに「ここだ」とみつけていく。
詰め込まれた歌詞の中にラップが映える。
現でんでんぱっしょんのラップが最初のでんでんぱっしょんよりさらにがむしゃらなのも最高だ。
生きることは世知辛い!
私も強く在りたい!
昔の人ってめっちゃスゴイっ!!!
平成を終わらせに来ました、という言葉と共にはじまったでんでんぱっしょん。
「平成」に特段の未練はないけれど、一時代が終わるのだと思った。
33、ORANGE RIUM
オレンジ色に染まるサイリウムの海を最初に見た日の衝撃は忘れられない。この世界で最も美しい景色だと思った。
ORANGE RIUMが始まると共に、7人の顔と名前がモニターに映し出されている。まるでエンドロールみたいだと思ったら、エンドロールだった。
いい笑顔だなあと思ったら、やっぱり涙が溢れ出した。
そのままカメラは客席へ。でんぱ組 OGたちの姿と、名前が映し出された。
こずこず、ねもちゃん、ねむきゅん、えいたそ、みぅさん…もがちゃんは?と誰もが息を呑んだ次の瞬間、アルティメットセーラーを着た金髪のもがちゃんが映し出された。
訳がわからなかった。わからないまま声にならない悲鳴とともに涙が溢れた。そのままもがちゃんは舞台へ。ずっとできていなかったもがちゃんの卒業式をします、といってみりんちゃんからもがちゃんへ卒業証書が手渡された。
ぼくにとってでんぱ組.incは人生、青春でした、
この機会を与えてくれてありがとう
そう言って、落ちサビをりあちゃんとともに歌いはじめた。
わたしの中の 君が住んでる場所
秘密の箱 宝物
わたしのなかの
— 最上もが (@mogatanpe) January 3, 2025
きみが住んでる場所
秘密の箱 宝物
前日の夜にツイートを見た。それでも全く想像しなかった。
涙がとめどなく流れた。オレンジ色のサイリウムの中に紫が灯りはじめる。ペンライトに関して、仙台公演で買うはずがまさかの物販に入荷が間に合わず100均で急いで2本買った。16色と8色のを買っておけばどれかは近い色になるだろうと思ってのことだ。その後、今の7人を応援するために最新のペンライトを買った。あと1日しかないとしても、最新のペンライトが欲しかった。
だからメインで振っていたペンライトには紫は無いのだけど、せっかくならあの日買ったペンライトを持っていくか、、と何の気なしに入れていた100均のペンライトには紫があった。
でんぱ組に出逢って10年、私は初めて紫のペンライトを灯した。
それが正しかったのか、どうだったのかわからないけれど必死だった。
涙で前が見えないまま、気づけば曲が終わり、ステージの照明が落とされた。
それから
会場を出て、一番に出た感想は「ここまで救ってくれなんて言ってない」だった。この期に及んで本当に醜い人間だと思う。
でも救われる準備をしていなかったところまで救われてしまって、どうしたらいいかわからなくなっていた。
許されたかったのか、罰されたかったのか。
「会えなくなって初めて気づくような」自分を、もがちゃんに向き合えなかった自分を、それを無かったことにしていた自分を。
もがちゃんは脱退からどんな日々を過ごしていただろうか。
エンディング発表からどんな想いでいたのだろうか。
どんな話し合いでここに漕ぎ着けたのだろうか。
きっととても怖かったのではないか。
私はそんなことを想像していい立場なのだろうか。
ぐっちゃぐちゃの状態で🌾さんと会場を後にし、電車に乗り、別れて、ホテルに着いた。ずっと泣いていた。
翌日家に帰ってからも泣いていたけれど泣きすぎて頭が痛くなり、痛み止めを飲んで寝ていた。
気づけば5日、エンディングの開始時間を迎えていた。
本当は配信を見たかったけれど、5日の公演はCSで、テレビがないと見れないため断念。Twitterのタイムラインで臨場感あふれる実況をしてくださるオタクの皆様のおかげで脳内で見届けることができた。
初日と同じようにほぼMCなしで突っ走り、さくらあっぱれーしょんで「バイバ〜イ!」と言って紙吹雪の中去っていったらしい。
最後までカッコいい。最高のアイドルだし、私が最初に好きになって、最初に見届けることになったアイドルがでんぱ組で本当によかった。あの日出逢って好きになれた私、ラッキーすぎる。
私は「エンディング」のことを今いる7人の卒業式のように思っていたけれど、彼女たちがやったのは真に「でんぱ組.inc」という物語のエンディングを描きることで、その「でんぱ組.inc」にはもちろん歴代のメンバーも、携わった方々も、今までの全ての「ここにいるみんな」も含まれていた。
何かを終わらせるというのは一番難しいことだと思う。
それが引き継いできたものならなおさら。
ステージに立っている7人はその全てを引き受けたのだ。
だからこそのあの、火の玉のように駆け抜けていくステージだったのだ。
あれを2日間、誰も欠けずに笑顔で完遂したこと、
本当にすごい。天晴れとしか言いようがない。
私は正直、人生の中で辞めたり続けられなかったことの方が多かった人間だし、誰も簡単に辞めていないことも知っているつもりでいる。
それでもやっぱり、あの「エンディング」をやりきった7人に、一番の拍手喝采を送りたい。
そして、少し時間がかかってしまったけれど、
もがちゃん、卒業おめでとうございます。
私は救われるべき人間じゃないと思うけれど、それでもあの場にもがちゃんが立つ勇気を出してくれたことを喜んでもいいでしょうか。
「会えなくなって初めて気づくような思い出なんて欲しくないんだ」
この言葉がずっと刺さって抜けませんでした。
抜けてほしいとも思っていませんでした。
でもその言葉を胸に歩き続けていたから、1月4日に私は幕張にいました。
その言葉を胸に仙台公演に行ったから、紫色のペンライトを持っていました。
それだけは事実として、
自分の心に折り目をつけておきたいと思います。
あーーーーーーー!!!!
終わっちゃったんだなあ。
楽しかったなあ。
楽しかったんだよ。私。
こんないいアイドルに出逢っちゃってさ!
でんぱ組よりカワイイアイドルにはもう二度と出逢えない。
ねむきゅんの卒業公演で「みんなのおかげで宇宙一幸せなアイドルでした」という文字が映し出された時から、この日が来たら絶対に言いたいと思っていたことがあった。
でんぱ組.incのおかげで、
宇宙一幸せなヲタクでした!!!!
宇宙を救うのはきっと、でんぱ組.inc
「人の心と宇宙は繋がっているからね」と、もふくちゃん。
それで言うと、この先もきっと、いや絶対、でんぱ組.incは宇宙を救い続けるのだ。
でんぱ組.inc、ずっと一緒だよ!!!!!!
また会う日まで!!!!!!
ばいば〜い!!!!!!