赤本教室:大人のための大学入試過去問活用法【その1】
はじめに
わたしの自宅から自転車で20分くらいのところに小さいブックオフがある。そこの店舗に限らずなのだが、店舗の学参コーナーに行くと赤本がズラーと並べてある。
まさに画像⇧のように。ブックオフの大型店舗に行くと紀伊國屋書店顔負けの取扱量だ。
わたしの趣味の一つに赤本読書がある。え!?っと思われるかもしれないが、大学入試過去問の英語長文は大人のためのプチ教養の宝庫だと個人的に思う。あとブックオフの赤本コーナーには220円コーナー(最近は390円コーナーと値上がりしたのだが……😅)があり、アダルトチャットに散財するわたしには強い味方だ。
赤本がオススメな理由
学習参考書ではなく赤本である理由は、使用目的が合格への学力養成ではなく、教養を身につけながら語学力のウォームアップが可能だからだ。赤本の「傾向と対策」の項目を開くと、収録年数分の出題内容が科目別にまとめられている。わたしは英語しか見ないのだが、英語については長文問題のトピック《題目》が書いてある。トピックは時代に即したテーマから小説まで様々なものがチョイスされている。それもある程度の意味のまとまりからの抜粋なのでKindleの試し読みの美味しいとこだけ読める感じだ。
赤本の活用法はいろいろ
わたしの場合、赤本は英語力維持のために使っている。趣味で英語の詩や小説を読むのだが、英語で読むから英語力が向上するのかといえばそうではない。英語で読む力を鍛えるには英語を勉強しなければならない。
たとえば、わたしは高校までずっと野球をやっていたが、野球が上手くなるには野球だけやっていればいいわけではない。筋力を鍛えるために筋トレをしなければならない。持久力を鍛えるために走り込みは欠かせない。怪我をしないためにアップやダウンは必ずする。原書を読むだけで英語力が伸びればいいのたが、なかなかそうはいかない。非母語話者にとって英語は英語として学び続けなければならない。
なので英語力を鍛えなくてはならないのだが、学習参考書は英語長文の内容よりも頻出問題にあわせて作られているので内容がつまらないものも少なくない。赤本の場合には各大学が求めるインテリジェンス(知能)に合わせてトピックがチョイスされているので、けっこう面白い。また学部によっても内容に特色があるのも魅力的だ。
いま読んでいる『一橋大学 後期日程』の前には『神戸市外国語大学』を読んでいたが、そのなかに批評家スーザン・ソンタグの写真論があった。教養を身につけながら英語力を鍛えられる赤本は実に有用だと思う。