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「英語って楽しい」のきっかけを。
ここ数年お世話になっているお仕事のひとつに「子ども(幼児〜小学生)を対象にした英語教材の制作」があります。
単なる英語教材(本屋さんとかによく売っているABCを書くような教材)ではなく、「英語を使って〇〇を知る」というコンセプトのもと、その時々のテーマについてリサーチしてまとめて、パワーポイントで子どもたちに見せる資料を作ったり、それに付随するワークシートやクラフトを作ったり。
大変だけど、とてもやりがいのあるお仕事。
「子どもが楽しいことってなんだろう。でも、子どもだからこれが楽しいだろうなんて傲慢?」
そんなふうに自問自答しながら、毎月やってくる締切に「あ”ー」となるんだけれど、子どもたちが「え、知らなかった!」「これ楽しい!」「なんだよーこれー(嬉しそう)」となっているのを想像しながら作る過程は、本当に楽しいです。
ずっと続けていきたいなと思うお仕事。
ただ、私にはもうひとつやっていきたいことがあるんです。
それは「カスタム英語教材」。
教えていると時間は全然足りない
少し前までは、私も教える側として子どもたちの前に立っていて、日々のレッスンプランに四苦八苦してました。
だって、ひとつのテキスト(そんなに分厚くもないもの)を1年かけて教えるわけで。なんていうか、1人前のクッキー生地をうすーくうすーく伸ばして12等分するみたいな(うーん、合ってるのかな)。
そうなるとどうしたって毎回の内容が薄っぺらくなってしまって、「え、こんなクッキーじゃ全然足りませんけど」的な状態に。それをもっと厚みのあるものに変えるためには、自分でプラスアルファを作るか、どこかからか引っ張ってくるしかないんですよね。
でも時間もないし、レッスンは迫ってくるし、子どもたちは元気だし(これは良いこと)。
引っ張ってきた資料もそのまま使えるわけじゃないから変更しないといけない。Youtubeで配信されている歌もとってもいいんだけど、振り付けがついてないから、手遊び歌みたいにすぐには取り入れられない。
でも時間もないし、レッスンは迫ってくるし、子どもたちは超がつくほど元気だし(これは良いこと)。
もしそんなときに「これ!」っていう教材があれば本当に助かってたな。そしたらもっと余裕も持って子どもたちひとりひとりを深く見てあげられたのにな、なんて思うわけです。
変わる教育。でも…
そしてもうひとつ。
来年度(2020年)から小学校での英語教育が変わり、英語が必修化になります。私立小学校等ではすでにオールイングリッシュなんていう小学校もあるみたいですが、それは都心のほんの一部。
都心も地方も全域で英語教育が一斉に変わるんです。
となると、負担も不安も増えるのは他の誰でもない「学校の先生」じゃないかなと、私は思ってます。
今ですら、小学校の先生は目が回るほど以上の忙しさで、実際、体調や心を崩して教員を辞めていく方も多いそうです。そんな現状なのに、これ以上その負担が増えたら一体どうなってしまうんだろうかと。
「小学校で英語が必修になるから先生が英語を教えなければいけない」というのは、私がやっていたように「英語教室で英語を教える」とはわけが違います。
英語教室はたいていが英語が好きで通ってくれてる子たちで(そうじゃない子もたまに…)、みんな「やりたい!」という気持ちで望んでくれていますが、小学校は義務教育で色んな子がいて、その子たちに一斉に教えるわけです。しかも必修。成績だってつけなきゃいけない。
専門の講師(小学校英語指導者やALT)が受け持つのかも知れませんが、特に地方になると、そういう方を呼べない学校も多いんじゃないかな(人材不足とか)。となると、やはり学校の先生が授業をせざるを得なくなるわけで。
英語教室で英語を教えていた私ですら「時間がないー」となっていたのに、それを学校の先生がするなんて、もう想像すら出来ないです。
少しでも役に立てたら
教える、って大変です。でも本来はとても楽しいしやりがいのあること。
時間や業務に追われて、その楽しさややりがいを感じられなくなってしまったら、本当にもったいない。
私が教材を作るのは、もちろん子どもたちが英語を「え、おもしろいかも」と思うきっかけになればいいなというのが軸にありますが、それを教えている先生たちの役に立てたら、という気持ちが大きいのも事実です。
「これ!」っていう教材を提供することで、先生たちの忙しい毎日にちょっとした気持ちの余裕が出来たらいいなと。
私が作った教材で、先生の手間が省かれて、かつ、授業を受けた子どもたちが「なんだ、英語って楽しいじゃん」って思ってくれたら、もうこれ以上の幸せはないなぁ。
どこまで役に立てるかは未知数だけど、とりあえずやってみようと思います。
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