Day002 アジアで暮らすこと①喧噪を抜けて、風をきる爽快感
風を切る気持ちよさ。メットもかぶらず、渋滞をすり抜け、進んでいく爽快感。バイクである。もちろん自分の運転ではない。私はGrab Bikeに乗るのが好きだ。日本を出なければ知らなかったことがたくさんある。
バンコク市内であれば、Taxiも簡単に拾える。社内は日差しに直接刺されることもないし、エアコンも効いていていて快適ではあるけれど、身体で風を切る感覚を知ってしまうと、ついついBikeを選択してしまう。会社は徒歩で歩けるし、もっぱら利用する時は、終業後の渋滞時。どこか友達と約束をしている時、すこし川沿いでビールを飲みたいとき、もう少し考え事がしたくて煮詰まっていても、すーと風を切って進んでいると、気持ちが切り替わっていく。
小中高大、そして社会人になってからも、1時間以上かけて通学/通勤するのが当たり前だった日常から、すぐ近くを通るTaxiを呼び止めて移動手段とするように変化した。日々に必要なものはなるべく近くに、気持ちを切り替えたいときは、少し離れたエリアにあるカフェに行く。会社の近くに家があって、家の近くには食料品のスーパーやコンビニがある。徒歩10分で生活が回る。
最初は楽だなー、と感じていたけど、会社と家の往復になったら味気ないし、なにより気持ちの切り替えができない。この”間”の時間ってすごく大事だと思う。朝6時に起きて、9時に出社して、18時に帰るような生活を考えると、この18時以降の時間って、夜寝るのが早くなければ、まだ6時間以上もある。一旦気持ちをリセットして、自分のために使うには、十分な時間の長さ。
終わりよければすべてよし、なんていうように、この最後の6時間に何ができるかで、寝付きも寝起きも変わる。仕事をやりすぎると、脳が熱くなってピーピーするし、飲み過ぎたら翌朝もしんどい。本読んでみたり、一日を振り返ってみたり、ほどよい刺激を与えれば、翌日がクリアになってすっきりしたり。
通学/通勤の時間が無駄、辛いなんて話もあるけれど、気持ちを切り替えたり、ぼーっとするには、実は必要な時間なんだな。逆に今は、いろんな距離が近い分、意識してぼーっとする時間を入れている(なんか変な言い方笑)。気持ちが乗らない時は、徹底的にやらない。リフレッシュしてから、ぐっと頑張る。自分のリズムを作る。なんなら24時間一緒にいる自分のことですら、うまくわかってあげられなくて、苦労してる人も多いし、周囲に振り回されることもなくはないけど、自分のスイッチは、自分でちゃんと理解してあげなきゃいけない。
私にとって、その1つがBikeで風をきること。アジアに来なければ、知らなかったこと。
Stay Gold.,