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開示請求をしたい君と、それに怯えている君へ

はじめに

このnoteは誹謗中傷をした人間を擁護・救済を目的としたものはないことを1番に挙げておきます。
開示請求を回避する方法などについては記載をしていません
(回避する方法も間接的に書いていますが明記はしません)
このnoteの一部転載、全文転載、スクリーンショットを使用する等の転載行為は認めません。

noteは全文無料です。
投げ銭のために価格をつけていますがお布施したい人はどうぞ。
保護犬わんわんの医療費になります。

このnoteを書いた理由

最近TwitterやInstagram、掲示板等々で気軽に”開示請求を行う”と言っている人をよくみますね。
正しい請求であれば存分にやればよろしいと思います。

ただ、開示請求までの流れを高額noteで売る算段をつけていたり、訴訟費用を恵むようにフォロワーへ頼み込んでいる人がいる?とかなんとか…。

それって…つまり、インフルエンサー側は身銭を切らずに自分は安全なところで訴訟が起こせて慰謝料も獲得していくビジネスモデルが今後横行しかねないのではないでしょうか。
今後こういった”開示請求を使いお金を儲ける行為”をしそうな方が増えそうなので問題提起も兼ねて書いておきます。

私の考える問題点としては

1.あえて炎上させることで開示請求訴訟ビジネスが成立してしまう
2.
訴訟が活発になることで公的機関である裁判所へ負担がかかる
3.
開示請求を盾に脅し文句として利用してくる人がでてくる

おおよそ、この3点です。

法改正で開示請求はかなり簡単になり、今まで以上に個人でも簡単に行えるようになりました。
それ自体は、誹謗中傷に苦しんでいるが金銭面であきらめていた人達にとって救いにもなります。

しかし、こういった開示訴訟ビジネスが横行した場合、裁判所の仕事は増えるわけです。
見落とされるものがでてきたり、裁判自体の会期がさらに後ろ倒しになる可能性もあります。

ただでさえ時間のかかる裁判が、さらに長い時間戦わなければいけない人が増えてしまう可能性も出てきます。
(時間制報酬方式の弁護士を代理人にしている場合、期間が延びるほど弁護士への支払いは増えますし、交通事故程度でもコロナの影響もあり1.5年かかったりなどもしました)

という考えの下でこのnoteを書いていこうと思います。

私の裁判経験

簡単に私の話をしておこうと思います。
私の本職はしがない医療技術職です。仕事に関する訴訟は起こしたことがないのですが、日常生活でよくトラブルに巻き込まれがちであり

本人訴訟で民事・・・7件
代理人を立て民事・・・3件

の裁判を経験すみです。

全て原告側で、敗訴したものは本人訴訟で1件のみです。
(勝率5%くらいのものでしたが、どうしても行わなければいけなかったのです(詳しくは過去のnote参照))

個人で開示請求を行った経験もありますが、2022年10月1日改正プロバイダ責任制限法の改定前の話であり、今よりも内容が複雑ですので今回の話には記載をいたしません。

開示請求って、ナニ?

正しくは発信者情報開示請求といいます。
権利侵害をする書き込みがあったサイトやプロバイダに対し、その書き込みをした発信者の個人情報を開示するように求めることです。
なのでこの時点では

誹謗中傷を受けた側 VS サイトorプロバイダ

となります。

サイト管理者(SNSや掲示板)に開示請求でわかることは下記の通りです。

1)発信者のIPアドレス
2)氏名
3)住所
4)電話番号
5)メールアドレス
6)問題の内容が投稿された日時


これらを入手し、権利侵害をして初めて誹謗中傷をした相手に対して損害賠償請求等ができるようになります。(住所がわからないと訴訟って難しい)
この権利は、プロバイダ責任制限法により、権利侵害の被害者に対して認められています。

プロバイダ責任制限法が改定されたので以前までは

〈改定前〉
1)サイト管理者やSNS事業者等のコンテンツプロバイダに対し、IPアドレスやタイムスタンプの開示請求を行う。

2)通信事業者等の経由プロバイダに対し、契約者の氏名や住所の開示請求を行う

この2つは別々に裁判をしないといけなかったのですが、

今回の改正では、これらを一体的な手続きとして取り扱うことができます。
つまり、コンテンツプロバイダと、経由プロバイダに対する発信者情報の開示命令の申立てを、ひとつの手続きの中で行うことが可能になったということです。

〈改定後〉

(1) コンテンツプロバイダに対する「開示命令」の申立て
(2) 1の開示命令の申立てに伴う、「提供命令」の申立て
(3) 提供命令によって判明した経由プロバイダに対し、「発信者情報開示命令」の申立て

(2)の「提供命令」は、(1)のコンテンツプロバイダに対する「開示命令」よりも緩やかな要件で認められます。
被害者はコンテンツプロバイダに対する「開示命令」の発令を待たずに、(3)の経由プロバイダに対する「開示命令」の申立てが可能です。

この(3)の「申立て」をなるべく早く可能にすることで、アクセスログの保存期間が限られているために権利侵害投稿の情報が消去されてしまい、発信者を特定できなくなってしまうリスクを回避することが期待できるようになりました。

【発信者情報開示ができるケース】


以下の4つの要件を満たしている場合です。

1)特定電気通信による情報の流通
⇒インターネットwebなど誰でも閲覧可能なこと

2)自己の権利を侵害されたとする者による請求
⇒権利(名誉権・プライバシー権・著作権)の侵害を受けた個人・法人社団

3)権利が侵害されたことが明らかである
⇒一般に「権利侵害の明白性」と呼ばれる要件で一番難しいです。
権利侵害の事実とそれに加えて違法性阻却事由の存在をうかがわせるような事情が存在しないことを意味します。一般的な不法行為に基づく損害賠償請求では、違法性阻却事由について請求者側で主張立証する必要はありませんが、発信者情報開示請求では、情報を開示される発信者側のプライバシーや表現の自由が考慮されることによって、立証責任は原告側にあります。

4)正当な理由がある
⇒開示された個人情報を用いて訴訟を起こすなど、相手の個人情報を知ることについて法的に正当化できるだけの必要な理由があることです。
単なる興味・私的制裁では、開示請求はできないということです。

送信防止措置請求ってナニ?

プロバイダ責任制限法で権利侵害の被害者に認められている権利は、開示請求の他に「送信防止措置請求」があります。

これは、権利侵害をしている投稿が閲覧できない状態にするよう求めることです。つまり、サイト管理者等への投稿の削除依頼ですね。

多くのサイトでは独自に削除依頼のガイドラインを定めていますが、それに沿った請求では受理されないことがあります。
そこで、より強制力の高い手続きとして送信防止措置請求があります。

送信防止措置請求は、投稿の削除を求めるものなので、開示請求のように発信者の個人情報は開示されません
なので投稿を削除してほしい場合は削除の請求と開示請求の両方をしないといけません。

開示請求が通る=誹謗中傷の事実を裁判所が認めた
と思ってよいと思います。
開示請求で得た情報から申し立て人は誹謗中傷による損害賠償請求をかけることになります。

開示請求を本気で考えている君へ


まず、そういった開示請求高額noteを買おうか考えなくてはいけない程切羽詰まっている、本気で開示請求をしようか悩んでいる、誹謗中傷に日々心を痛めている方の心中お察しします。

でも、そんな人にまず私が伝えなくてはいけないことは素人の書いた高額noteを買うことではありません。
むしろそれは大変無意味で、その金は訴訟費用に回すべきだということをお伝えします。

じゃぁまず、何からしたらよいのか?それは

開示請求を本気で考えている場合は弁護士に相談しよう。

ということです。
弁護士って高いんじゃないの?と疑問の方もいると思いますが

大体の弁護士は30分~5000円程度で相談を受けてくれるところが殆どです。
場所によっては初回30分無料のところもあります。

うるせぇ!本人訴訟でやるったらやるんだい!

何が何でもインフルエンサーの高額noteを買って本人訴訟をキメようとしている人。正直に名乗り出なさい。

内心

『相談だけ行っても無駄!お金がないから高額noteを買ってノウハウを盗んで私も開示請求をするんだ!』

と思っていませんか?
これは憶測になりますが、それは無駄になると思います。

何故ならば、その人は自分で申し立て、自分で手続きをするわけではなく、弁護士がやってくれる面倒な手続きに対してお金を支払うだけです。

そして単刀直入に言いますが、相談費用の5000円を渋るようでは代理人を立てて開示請求は無理です。

結局、難しい手続きは弁護士が全部やってくれました!
で、簡単な説明がはいるかもしれませんがきっとあなたの知りたい手続きの話は殆どでてきません。

きっと読んでいるうちはきっとアドレナリンが出て
『よっしゃ!私も開示請求やるぞ!』
となると思います。
でも結局肝心な手続きの話は大したことが書かれていないので、結局購入した人は何もできないで終わってしまうとおもうのです。

だからこそ、依頼をしなくとも専門家にアドバイスをもらってください
依頼を受けない場合でも、どんな手続きをするか相談費用を出すことで教えてくれる弁護士さんは沢山います。

お金がないからこそ、利用しましょう。
専門家の知識を少しだけ借りましょう。


聞いたけどわからなかった。それでも代理人を立てず本人訴訟をしたい場合ですが…
まず、申し立てをする際には裁判所に行かなければいけないことはご理解いただけますでしょうか。

まず、裁判所の窓口にいってください。
そして”こういう内容の訴訟を起こしたい、でも書き方もわからない”等伝えるとひな形をだしてくれます。
そして、これに何を書けばいいかなど親切丁寧に教えてくれます。

他にも、月々330円で弁護士に相談できるインターネット相談サービスなどもあります(名前を出していいのかはわからないのですが上場しているところ)。
法テラスなどの審査が必要になりますがお金がなくとも弁護士をつけられるサービスもあります。

色んな専門家たちがちゃんとあなたの話は聞いてくれます。しかもタダ同然で。だから素人に頼らず専門家の意見を聞きましょう。

因みに、インターネット系に強い弁護士さんを選ぶのが良いと思いますが、専門をなににしているかは確認してください。
交通事故などもそうです。1時間もあればあなたが驚くほど真摯に向き合ってくれる人が殆どですよ。(たまにハズレもいますけど)

それでもやっぱり専門家に相談したくない人。
無料で開示請求~損害賠償請求までの流れをnoteにまとめてる人沢山いますよ。
目先の情報だけじゃなくてまずは自分で探しましょう。

弁護士に相談したが難色を示されてしまった


もし、あなたが事前に弁護士に相談していたとして『これでは難しいと思う』等々難色を示された場合、何かしらの決定打に欠けていると思ってください。
個人で請求をかけたとて、通らないと考えた方がよいと思います。

その際、なぜ請求が通らないかを聞いておくだけで次回に確実に生かせます。
これは泣き寝入りではないです。あなたの次につなげる武器になります。

開示請求は通る確率として50:50といわれることも多く、かけた金銭に対して失敗することもあります。(最近は70%くらいで通るとかなんとか)

弁護士費用

正直に言うと別に弁護士をたてなくともできないことではないのです。
ただ、裁判の書類関係や手続きというものは初めての素人があるのは結構面倒なものが多いのです。
フォーマットに従って簡単にカチカチできたら楽でいいのですけどね。
印紙代とかもペイペイとか使用できたりとか、いつかなるのでしょうか…というくだらない話は置いておいて。費用についてですね。

勘違いしている方がいそうなのですが、弁護士に依頼する場合情報開示請求とその先の訴訟では着手金がその都度かかります
え!?なんで!?同じ事件なのに!?と思う人もいるかと思いますが別の案件扱いになります。

これは先ほど記載しましたが、開示請求はプロバイダにむけたもの。
つまり、申立人VSプロバイダ

ここから誹謗中傷をした人への損害賠償請求は
申立人VS誹謗中傷をした人

と移ります。よって、着手金はその都度かかるということを覚えておいてください。

まず、誹謗中傷した人を特定するまで、つまり開示請求にかかるおおよその費用は

任意開示請求:着手金5~10万円程度、成功報酬10~20万円程度
仮処分命令申立:着手金20~40万円程度、成功報酬10~20万円程度
発信者情報開示請求訴訟:着手金20~30万円程度、成功報酬10~20万円程度

どの段階で開示されたかで変わりますが、まぁ大体訴訟まで行くとおもいます。

そして、削除請求に関しても着手金が発生します。

そして、開示請求をした情報から誹謗中傷をした人一人、一人に慰謝料を請求するわけです。
ここで再度着手金が20万程度発生し、そこに成功報酬が加算されます。

つまり、開示請求・削除依頼・損害賠償請求で50~60万程度はかかると思ってください。

なのでざっくり簡単に言うと
開示請求は各プロバイダに対して20万
削除依頼も各サイトに対して20万
そこから個人に対する訴訟で20万×人数

こんな感じになりますね。

そして大切なことですが、すべてが終わるまで1年はかかると思ってください。
裁判は正直慣れていない人には原告も被告もストレスがすごいです。
おもっている以上にメンタルが削られます。
自分がどんなに正しいと思っていてもしんどい訴訟の方が多かったです。

開示請求・損害賠償の裁判費用は犯人に請求できる!?


さて、確かにこういった内容での損害賠償請求は相手方に費用を請求することができます。

よく『相手方に裁判費用請求できるから大丈夫✌』などといいつつ開示請求だ慰謝料だと言っている人がいますが、これは相手に支払い能力がなければなんの意味もないのです。
回収できません。
支払い命令が出ても無い袖はふれないのです。
そして、ここも大切なポイントですが全額被告負担になることは少ないです。
裁判をして逆にプラスになった人で私の記憶にあるのは春名春風さんでしょうか。

もう一件は川崎 希さんの損害賠償請求もありますが、ネットの掲示板に書き込んでいる何人に対して損害賠償請求をかけたのかが不明なので全額費用回収に至ったかはこの時点で不明です。

お金を回収できなくてもいい。
自分をひどい目に遭わせた人間の顔が見たい。
なりすましに困ってて辞めさせたい。
いわれのない誹謗中傷が止まらなくて困ってる。
そういう人は開示請求をして、損害賠償請求を行っても多分最初から目的がお金ではないので大丈夫だと思います。

あとは、相手が確実にお金を持っていることがわかっている場合ですね。
顔や名前を出している人であればある程度お金を持っている可能性が高いですから、そういう人相手にならやる価値はあるのではないかとおもいます。

弁護士に依頼することが決まっている方へは特に私からのアドバイスはありませんが、強いて言うなら先生とよく相談し、請求をかける・かけないについてよく話し合って勝率が高いものをしっかり選んでいきましょう。

誹謗中傷をしていまったかもしれない君へ


法改正にあたり開示請求自体のハードルは大変低くなりました。
金額云々で少しハードルが高いように見えたかもしれませんがある程度裁判慣れしてる人なら本人訴訟でも余裕でできます
なので、どうせされないから大丈夫みたいな考え方は本当によくないです。
正直本人訴訟でやるなら10万円もあればおつりが出る程度です

ここで、開示請求に怯えている君へのタイトル回収になりますが結構『こんなことで開示になるの?』といった内容でも開示対象になります。

こちらの方は開示請求は通ってしまいました。
誹謗中傷とは正直いえないような内容…。こんなのも通っちゃうんですよ。

結果的にこの方はその先の損害賠償請求で勝訴してます。

このnoteを書いた本当の理由としては誹謗中傷をする側にも一度思いとどまってほしい。
この一言に尽きます。

”誹謗””中傷”

まず、よく言われる誹謗中傷というのはこの2つの言葉をまとめて言っているのですが本来は別々のものです。
誹謗・・・他人に悪口や文句を言って相手を傷つけること。
中傷・・・根拠のない事柄を言いふらし相手に精神的ダメージを与えたり、相手の社会的信用を傷つけたりする行為です。

まとめて「誹謗中傷」となります。
つまり、悪口や文句、根拠のない事柄を言うことで相手に精神的ダメージを与えたり、社会的地位を貶めたりするような行為だと定義されています。

誹謗中傷と批判の違い

誹謗中傷と批判は別のものになります。
批判とは、物事に対して検討を加えて評価することや、他人の立場や言動について誤りを指摘することなどを意味します。

正当な「批判」は事実に基づき評価・判定を行うものであり、相手に対する侮辱や人格攻撃などは含まれません。

それに対して誹謗中傷は、事実に基づかない悪口や、事実に基づく意見であるとしても侮辱や人格攻撃に及ぶような言動が該当します。

批判のつもりで書いたけど、誹謗中傷だったかもしれない。
と不安になっている人がいると思うのですがここで具体例を挙げます。

〈例1〉
このリンゴは甘い!すごく甘い!!
A≫は?甘いわけないじゃん。これ紙粘土でできてんだぜ?頭も悪ければ舌も  
 おかしいのかよ。マジうけんだけどwww
B≫甘い?紙粘土でできているから甘くはないでは?
C≫引用RT この奇人は紙粘土を食べて喜んでいる基地外。

はい。Bさん以外は全員誹謗中傷です。
え?こんなことで?と思いましたか。こんなことで、です。

〈例2〉
○○高校3年 △△は過去に犯罪歴あり!
親のコネで犯罪をもみ消して今も普通に生活してる!
Twitterアカウントは@???? 顔写真も貼っておく!!

これも誹謗中傷です。

〈例3〉
男が女にご飯代を支払うのは当然!
A≫きっしょ。こんな人格破綻者に出す金はない。
B≫何いってんだこのブス。せめて奢られるレベルの顔してから言えよ。
C≫頭おかしい女すぎてマジぶっ殺したい。いや、殺しに行くわw

はい。全部だめです。

悪意がこもってるのはダメなんですよ。
じゃぁどうすればいいんだ?となりますね。悪意を頑張って抜いてかいてみます。

〈例1〉
このリンゴは甘い!すごく甘い!!
A≫は?甘いわけないじゃん。これ紙粘土でできてんだぜ?頭も悪ければ舌も  
 おかしいのかよ。マジうけんだけどwww
⇒紙粘土でできている林檎ですから甘いことは考えにくいのですが、もしかしたら味覚に何かしら問題がある可能性があります。心配なので一度病院を受診してみてもいいかもしれません!

C≫引用RT この奇人は紙粘土を食べて喜んでいる基地外。
⇒紙粘土を食べて喜んでいる人を初めてみた

〈例2〉
○○高校3年 △△は過去に犯罪歴あり!
親のコネで犯罪をもみ消して今も普通に生活してる!
Twitterアカウントは@???? 顔写真も貼っておく!!

⇒いや、こんなもの書くな。抜き用にも無理だわ。

〈例3〉
男が女にご飯代を支払うのは当然!
A≫きっしょ。こんな人格破綻者に出す金はない。
⇒こういう考え方の人にお金をだしたくないな。

B≫何いってんだこのブス。せめて奢られるレベルの顔してから言えよ。
⇒こういう考え方の人にお金をだしたくないな。

C≫頭おかしい女すぎてマジぶっ殺したい。いや、殺しに行くわw
⇒こういう考え方の人にお金をだしたくないな。

結局こういうことです。
攻撃的な言い回しや脅迫めいたことは言わないこと。
人の容姿に対してブスだなんだいわないこと。
本当かどうか定かでもない、事実であったとしても人の個人情報はネットにかかない。
誹謗中傷の判例などが見たい人はどんな内容で開示請求がされたりするのか判例検索システムを使ってみてください。
検索内容に〈誹謗中傷〉〈開示請求〉等々、自分の気になるワードを入れれば過去の判例が読めます。

誹謗中傷以外にも開示請求や損害賠償請求になりそうなものは
偽計業務妨害でしょうか。
最近あったスシローとかでお醤油(^ω^)ペロペロも偽計業務妨害です。
昔コンビニのアイスケースに入ったりする人もいましたがそれも偽計業務妨害です。

偽計業務妨害の話

偽計業務妨害罪とは、嘘の噂を広めたり、人の勘違いを利用して、他者の業務を邪魔する行為を内容とする犯罪です。
風評で大きな被害が出た例もありますが、その発端はSNSなどの気軽な投稿ということもあります。

偽計業務妨害罪の構成要件

偽計業務妨害罪とは、虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、その業務を妨害すること。
この3つの構成要件について、詳しく解説していきます。

①「虚偽の風説の流布を用いて」

「虚偽の風説」とは、「客観的真実に反する事実を不特定または多数人に伝播させること」。要は、嘘の噂を人に広めることです。

ちなみに、広めた情報が本当のことであれば、不名誉な噂を広めたという点で名誉毀損罪や信用毀損罪になる可能性がありますが、偽計業務妨害罪にはなりません。

②「偽計を用いて」

「偽計」とは、「人を欺罔・誘惑し、あるいは人の錯誤・不知を利用する」こと。
わかりやすく言うと、嘘の情報や不正によって計画的に人を騙したり、勘違いや無知につけ込むことです。

③「業務を妨害」

「業務を妨害」は、「人や会社の仕事を邪魔する」ということ。
営利目的の業務だけではなく、政党や慈善団体などの活動を邪魔することも業務妨害に含まれます。
実際に業務を妨害されなかったとしても、業務妨害を意図して上記の「風説の流布」や「偽計」を行うことで偽計業務妨害罪が成立することもあります。
ちなみに、個人的な趣味活動や、家庭内で行う家事・学習などは業務にあたらないため、偽計業務妨害罪は成立しません

自然災害・事件事故に便乗したデマ

自然災害・事件事故に便乗したデマには、以下のような例が挙げられます。
〈例〉
・○○水産の魚は、原発事故で漏洩した放射能で汚染されている
・海洋事故でオイルを流出させたのは○○社の船らしい
・地震の影響で、○○地帯の水には泥が混じってる。

自然災害や事件事故が起こると、多くの人が不安になり、情報が錯綜してこのような風評被害が起こりがちです。
SNSなどで、注意喚起のつもりで拡散した情報も、嘘であれば偽計業務妨害罪になる可能性があります。

店舗・会社などへの誹謗中傷

店舗や会社に対する誹謗中傷で、偽計業務妨害罪になるのは以下のような噂を広めた場合です。
〈例〉
・○○社ではパワハラが常習化していてヤバい
・○○食堂で食中毒が出たらしい

こういった情報の拡散は、攻撃対象となった会社や店舗の評判を下げて株価や売上を低下させたり、クレームの電話対応などで通常業務ができなくなる可能性があります。これらの可能性があると知りながら噂を広めると、偽計業務妨害罪になります。

ステルスマーケティング(ステマ)

ステルスマーケティング(ステマ)が犯罪や違反に問われる場合、主に優良誤認などの景品表示法違反にあたります。
過度なステマで他社の売り上げを低下させてしまうなどの被害が出た場合、偽計業務妨害罪になる可能性もあるのです。

・(A社商品の口コミとして)B社の商品は高くて効果もなかった~でもA社に変えてシミが消えたよ!これからはA社の商品鬼リピ♡
・(A社が評論家などに依頼して)B社制作の映画は面白くない。見る価値なし!

バイトテロ

偽計業務妨害は、社外だけではなく社内から発生する可能性もあります。
俗に「バイトテロ」と呼ばれる不適切投稿が起こった場合、会社はその行為を行った従業員を偽計業務妨害罪に問うことが可能です。

・「○○社でバイトしてるけど、食材の使い回しは日常茶飯事」等、嘘の暴露投稿
・食材・商品・什器などを不適切に扱う写真や動画を投稿

偽計業務妨害に巻き込まれないために必要なことは変な悪ふざけに乗らないこと。本当かわからない噂話をRTしないこと。です。

先ほどステマの話が出たのでステマについても話しておきましょうか。

ステルスマーケティング

最近意識が低いインフルエンサーが増え、自分自身の問題点について理解していない人間が多く、そういった人間に限って開示請求だー損害賠償だーという傾向が多いなぁという印象を受けたので本筋とはずれますが書いておきます。

ステマ」とは、ステルスマーケティングの略で、消費者に対し、広告だということを隠しながら行う広告のことをいいます。

いわゆる「やらせ」や「サクラ」のことです。

例えば、インフルエンサーがある商品についてその使用感や、「おススメです☆」といった内容の記事をアップしたとします。

この記事を読む限りでは、あたかもそのインフルエンサーが愛用している商品を紹介しているように見えるのに、実は愛用品でもなんでもなく、ただ企業から頼まれて記事を書いているのであれば、それは「ステマ」にあたります。

よくあるステマのパターンとしては、

1)なりすまし型
2)利益提供型

の2種類があります。

(1)なりすまし型

業者が一般消費者になりすまして口コミや評価を書くタイプのものです。

有名なものとしては、業者が利用者になりすまして特定の飲食店に好意的な書き込みをしていたりなどです。

好意的なものだけではなく、利用者のフリをしてライバル企業に対し悪口を書き込む行為もこのタイプにあてはまります。

(2)利益提供型

芸能人など社会的な影響力のある人(インフルエンサー)に報酬を渡して宣伝を依頼するタイプのものをいいます。
例えば、業者から報酬を受け取ったうえで宣伝であるのにそれを隠してあたかも愛用しているかのような投稿をする場合です。

このタイプのステマは、SNSを通して行われる傾向が多いです。

なお、「ステマ」にあてはまるかどうかに報酬の有無は関係ありません

たとえ無報酬で宣伝を行っていたとしても、「宣伝であることを隠して行われた宣伝行為」」であるならばそれは「ステマ」になります

では、具体的にステマの何が問題なのでしょうか?次の項目で解説します。

ステマの問題点

(1)消費者を騙していること

ステマの問題点を一言でいえば、「消費者に誤った印象を与えて正しい判断をできなくしている点」です。

私たちが商品やサービスを選ぼうとしたとき、口コミやレビューなど、中立的な第三者の意見をある程度の信頼性をもって参考にします。私たちは商品やサービスについて完璧な知識を持っていないからです。

口コミは普通、実際に商品を使った人が書き込みものであるため、これを参考にする分には何ら問題はありません。

これに対して、自分が信頼した口コミが実は広告(宣伝)だったらどうでしょうか。

広告は普通、その商品やサービスについて悪いことは書きません。消費者もそれは分かっているため、あらかじめそれが広告であると分かっていればそれなりのスタンスでその広告を見ます。

ですが、ステマのように、広告であることを隠してあたかも普通の口コミであるかのような表示をしたら、消費者は、広告よりも信頼性の高い情報としてこれを受けとります。

その結果、普通であれば広告に払うであろう注意を払うことができず、商品に対して正しい判断ができなくなります

このように、消費者を騙し、誤った印象を与えることがステマの問題点なのです。

(2)業界全体に対する信用力が低下すること

ステマの二つ目の問題点は、違法なことをした一事業者のみならず、同じ(もしくは近接する)業界全体への不信感を醸成してしまうことです。
偽医療を提供しているエステ店のせいで普通に営業しているエステ店まで不審な目でみられたら困りますよね?そういうことです。

(3)炎上のリスクがあること

ステマの3つ目の問題点として、消費者を騙すような広告手法という点から、ネット民やその他の消費者から大々的な非難をうけることが考えられます。
これをきっかけにインターネット上でいわゆる「炎上」といいます。
また、ステマがバレて炎上したことで信用を失った結果、常に「これもステマなんじゃないか」という疑いを持たれる可能性があります。

そうすると、正当なことをしてもそれを純粋に評価してもらうことが難しくなり、今後の企業活動に深刻な影響を及ぼすことになってしまいます。

ステマには以上の問題点があるため、次の項目で説明するとおり、法律上も、「景表法(けいひょうほう)」という法律によって規制されます。

インフルエンサーの皆さん。
報酬をもらっていないからといってステマじゃないと言い張ってもダメなこと沢山ありますからこれを機にお勉強してくださいね。

最後に

少しは参考になりましたか。
個人でできる開示請求方法とかを書いてもよかったのですが今回は無料noteですし、無料で出している人もいます。
どうしても個人で開示請求をやりたい人は
こちらの方のnoteがもしかしたらあなたの助けになるかもしれません。


本当は誹謗中傷による開示請求なんて誹謗中傷する人がいなくなればいいだけですし、無責任な投稿をするインフルエンサーもいなければ良いだけなのですが、余計なトラブルを減らすためにもお互い気を付けましょうね。

もし、なにか追記で書いてほしいことがあればメールしてください。

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