トルコ旅行記3日目 1月26日後半
エフェソス遺跡を出発したバスは、おそらくセルチュク近郊の(地図見てなくて場所分からず…)一軒家を改造したレストラン、と言うかマジの民家って感じのお家に着きました。
本当は特にツアーに入ってた場所じゃないらしいんだけど、少人数だしたまたまタイミングが合ったということで、ここでランチをいただきます。
おうち、可愛すぎん?
いやまじで、おうち、可愛すぎんか????
たまに自宅を開放してお客さんを招き入れ、手料理を振る舞っているというスタイルらしいです。
案内されたのは、可愛らしく、しかしお店っぽさが全然ない、普通のご家庭のダイニングです。非常に興味深い。そしてかわいい。
流し台の奥にある2段重ねのポットはトルコではよくあるやつで、チャイを沸かすためのものです。下でお湯を沸かしながら上で茶葉をふかすんだったかな…?
お米も食べる文化圏なので、炊飯器もあります。
写真全然撮らなかったんだけど、ここで出されたご飯がトルコ旅行中1番ぶっちぎりでおいしかった。このお家のマダムとガイドさんが言うには、現代のトルコの普通の家庭料理だそうで、野菜の煮浸しみたいなやつとか、ピーマンの肉詰めみたいなやつとか、全体的に目で見て直感で想像した味とさほど相違のない味付けが多く、脳の奥深くをフル回転させることなく楽しめる優しいご飯でした。
トルコ語で「ありがとうございます」は「テシェッキュルエデルム」と言います。これが長くて全ッッッッッ然覚えられないわけ。苦肉の策でタケユキに「あんたがテシェッキュルって言って、私がエデルムって言うことにしよ!」って分業制を提案したんですが、タケユキも全然テシェッキュルを言ってくれません笑。
でもご飯がすっごくおいしくて、どうしても感謝の意を伝えたかった私は、ほとんどヤケクソで「てっ…く……ででるむ!」みたいな感じで言ったら、マダムがめちゃくちゃ笑いながら「Teşekkür ederim!」って返してくれて、とてもいい思い出になりました。
ここで得た教訓:「ありがとう」くらい日本で覚えてから行け。
ランチを終え、バスは東へ向かって出発します。目指すのは200キロ先のヒエラポリス。
車から見える山のジャンルが明らかに変わってきた 私の知ってる山とだいぶ違う この距離からでも分かるほどに岩岩しい pic.twitter.com/SPY5JWbw36
— ざべす (@a_r_c_t_i_c) January 26, 2020
最初は急峻な山と山の間を走ってんのかなって思ってたんですけど、地図見たら、セルチュクからヒエラポリスまで、川が削った平地を走ってるっぽいな?ということが分かります。
バスで3時間ほどかかるので、途中で売店でトイレ休憩。
トルコって結構、国旗を縦に飾るよね。ていうか、内装とか外装の一部として普通に国旗を取り入れてるよね。車窓から町並みを見ていると、カーテンみたいに窓際に吊るしていたり、玄関の脇にパネルとして埋め込んであったり、モチーフとして愛されてんだなって感じがしました。
あとここの売店にいたねこちゃんがくっっっっっそかわいかった。
飼い主は売店の奥にいたおっちゃん。この子はバーデンちゃんという名前だそうで、日本語だとアーモンドちゃんということになり、あのムキムキゴリゴリなおっちゃんがそんな名前を…おっちゃんかわいいやないかい…。
その後もバスはぐんぐん山に向かって走ります。
日本で山といえば樹木が青々と茂った緑の山を想像しますが、こっちの山は全然違う。もちろん緑の山もあるにはありますが、岩とむき出しの土肌とまばらに生えた低木、というところもたくさんあります。山という存在に、木は必須条件ではないんだな。
木が無いので見晴らしのいい山道をぐんぐん上り、山頂でバスからおります。山頂というか、山のてっぺんではあるんだけど、頂上が平らで広い土地になっていました。
この見渡す限りの広い土地がヒエラポリスの遺跡です。かつての皇帝のヒエラという妃の名にちなんでおり、身体の弱いヒエラのために作られた湯治場を兼ねた街だったそうです。
あまりにも大量にゴロゴロ古い建築物のかけらが転がってるもんだから、通路から外れた邪魔にならなさそうなところにゴミみたいに雑に積んであったりします。雑すぎるぜトルコ…!
遺跡群を抜けてまっすぐ進むと、唐突に視界がバグります。
山頂の広大な平地が突然終わり、ふもとに向かってすり鉢状にえぐれています。すり鉢の底には湖があり、湖をぐるりと囲んだ斜面全てが派手にバグっている。
視界より低いところにいきなりこの光景が広がるので、完全に意味がわかりません。意味の分からなさが限界を超えると、人間は笑うことしかできないので、タケユキと2人でずっと「バグか!?」「テクスチャの読み込み間に合ってませんが!?!?」「マップの欠損です!!!!」などと叫びながらゲラゲラ笑い転げました。
この先、どんなグズでもどんなクソカメラでも、5万%映え写真が取れる超ミラクルスーパーフォトジェニックエリアです。
またいい感じに陽が落ちてきてさ……なんなん……?笑うでしょ……。
この石灰岩でできた真っ白な棚田を指すパムッカレという呼び名は「綿の白」という意味だそうで、それ聞いたとき「例えが綿なの!?雪じゃねーの!!??」って思ったんだけど、ここら辺あんま雪積もんない地域なんだろうか。
ちなみにパムッカレの景色がいかにバグっているか、googleアースの航空写真を見れば一発で分かります。
マップ読み込まれてませんがーーーーー!?!?!??
棚田に沿ってさらに進むと、お湯が出ているスポットが数箇所あります。水が枯れると石灰石が濁って色がついてしまうから、とガイドさんから聞きました。数年前までは棚田のすぐ上に飲食店やホテルがあって騒々しく、しかもその排水で棚田が汚れてしまったこともあったそうですが、今は全て撤去されて静かな公園になっています。いいことだ。
でも水が枯れてるエリアもそれはそれで渋くてめちゃいいんだよ。
お湯が湧き出ているエリアは、なんと靴を脱いで裸足で歩いていいことになっています。歩いていいんだ!?!??すごくない!?!??入っていいのやばくない!?!??気合がある人は棚田に沿ってふもとの湖近くまで降りていくそうです。帰り道めちゃきつそう…。
私は運動神経スキルを飲酒スキルに全振りした女なので、身の程をわきまえ、浅瀬で足をチャプるに留めました。だってめっちゃすべんの。子供めちゃくちゃ転んでんの。
足湯エリア付近は板張りの床やベンチも多数置いてあり、この世に受肉したバグマップの夕暮れを呆然と眺めることもできます。
その頃タケユキは果敢にも結構エグいところまで凸していました。
おゆ! pic.twitter.com/fawIfV5S4M
— タケユキ (@takeyuki800) January 26, 2020
この写真のどこかにこのツイートをしているツイ廃タケユキがいます pic.twitter.com/8BaOTSyHre
— ざべす (@a_r_c_t_i_c) January 26, 2020
はしゃぎつかれ、山頂側の広場で待ち合わせして撤収。
夕陽に照らされるヒエラポリス美しすぎんだよな。
実は山頂のヒエラポリス内にも大きな遺跡や博物館など見る場所が多くあるんですが、パムッカレがあまりにもヤバイので、ぶっちゃけ他に時間を取っている余裕がない…。それくらいパムッカレがぶっ壊れている…。
ちなみにふもとから見上げるパムッカレはこういう↓感じでした。
本日のお宿はヒエラポリス近くのDoga Thermal Health & Spaです。
斜面に建っているみたいで、入り口とロビーが3階、食事やスパが1階という不思議な構造でした。ていうかホテル全体が吹き抜けになってて部屋でて2秒でプール見えるの実にバカバカしくて最高じゃない?
食事は別棟のレストランで。バイキングの陳列がめーちゃくちゃきれい。
ピーマンかなんかのピクルスと、ルッコラかな?と思っていっぱいよそった葉っぱが、実は激辛青唐辛子のオイル漬けとミントだったことが明らかになったのは、私がその全てをいっぺんに口に頬張った直後のことでした。
通称『地獄のサラダ事件』であります。
いや、でもさ、確かに野菜のことなんも知らん私に大いに非があるのはまったくもってその通りなんだけどさ、青唐辛子のオイル漬けも見たことないから避けられなかったわけだけどさ、だけどさ、レタスのボウル・きゅうりのボウル・トマトのボウル・諸々カット野菜のボウルっていう並びにミントだけのボウルあるのおかしくない!!!!!????????!?!??ミントってそういう扱いですか????????????ミントは添えるだけじゃないんですか!!!!!!!!??????????????
一生分ミント食った。ありがとうトルコ。
トルコって駐車場ないのかな?尋常じゃないレベルの路駐を何度か見ました。
食事の後はスパのカウンターに寄って、マッサージのメニュー表を見せてもらいに行きました。30分くらいでお手頃なのないかな〜と思ったら、値段表記が全部ユーロ。ユーロってなんぼよ!?と慌てるも、ポケットwifiを部屋で充電したままなので調べることができません。
迷っている間、カウンターのお姉さんはちょっと日本語わかるみたいで、なぜか執拗に森のくまさんをコーレスさせてこようとします。トルコの山奥で森のくまさんをコーレスする展開は、さすがにちょっと想定してなかったですね…トルコ面白すぎますね…。
で、「どうする?ちょっと部屋戻って考えてからまた来るわって、なんて言う?」と2人でややしばらく会議した結果、タケユキの結論が全力の笑顔+親指立てて「I'll be back!!!!!!!」だったのヤバすぎた。まさか人生でマジで必要にかられてI'll be back言うハメになるとは思わなかった。シュワちゃんありがとう。
走り去るわたしたちのうしろで、お姉さんが爆笑していました。
部屋で調べたら、フットマッサージが30分30ユーロで大体3600円くらいだったから、それを申込みに再びスパカウンターへ。同じお姉さんともう1回森のくまさんコーレス。多分コーレスしないとクエスト先に進められないタイプのRPGだと思う。
申し込みが終わったあと「あのね〜日本語でね〜I knowってどうやって言う?」ってお姉さんに聞かれて、とっさに「”知ってる”だよ!」って教えたけど、今考えてみたら多分”わかる”の方が知りたい言葉に近かった気がしてきた。
トルコってウの発音が2種類あるみたいで、「知ってるゥ?それとも、知ってるウー?」って発音確認されたんだけど、違いが聞き取れなかったから「知ってるー!」って適当に言っちゃったんだよな〜。
誰かこれ読んでからDoga Thermal Health & Spaに行く予定ある人、スパカウンターで森のくまさんを執拗にコーレスさせてくるめっちゃ童顔のくりくりおめめのお姉さんに、I knowの本当の日本語を教えてあげてください。
フットマッサージは、これまで経験したマッサージの中でぶっちぎりのへたっぴでした!多分、フットマッサージやってもらったことどころか、見たことすらないんじゃないかな?オイルで足ぬるぬるされるだけでもはや『キモい』の域だったので、油断すると回し蹴りしてしまいそうになり、30分間気を確かに持つのに必死で、非常に疲れました…。
次回は移動日!600キロ走ります!じゃねー。