自分の1本を探す旅
いやあ、まあそもそもそんなものあるのかという問いでもあるのですが、探してみたくなるものです。
あ、万年筆の話ですね。
ここでいう「自分の1本」とは、自分に合っていて、書きやすくて、それで書いただけで自分の文字だと分かってもらえるような万年筆のことをさします。
自分の1本を探す過程で、必然的に万年筆が増えたわたしは、どれも手放すことなく机に置いています。
とはいえ、均等に使うというのは不可能です。
質的にも不可能ですし、自分との相性や筆記の目的で使い分ける以上、使えるペンはある程度絞られてきます。
もしかしたら、その延長で自分の1本が見つかるのだろうか、そう思うこともあります。
つまり、新しいペンを探すのではなく、持っているものを使っているうちに決まってくる、ということでしょうか。
結論を書きますと、わたしは見つかっていません。
ただ、もしかすると、自分を体現するような万年筆というのは他人が決めてくれるのかもしれません。
日常的に使っている1本が、いつの間にか他人に認められ、自分でも認めるようになる。
ということも考えられるでしょう。
わたしが日常でやり取りする人は、もしかしたら既に「わたしの姿を持ったペン」を知っているのかも。
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