ふぉとらいふ#15〜GRⅢxとiPhone15の話とか〜
日記です。
昨年iPhoneを最新のものに買い替えてGRが欲しい意欲が無くなったと書きましたが、わざわざ要らない要らないと言及するものというのは、要らない理由を探しているものでして、、
先日の値上げもあってまた値上がりしたら一生手に入らないと思い、比較的安価な出物があったので購入に踏み切りました。
以前私はノートにも書いたGRシリーズと同じくAPS-Cサイズのセンサーを積んだGXRを使っておりましたが、先日手放しましたのでその代替にもなっています。
カメラについての話は他のレビューが無数にあるので詳しく触れませんが、何日か撮ってみた感想を他のカメラと比べたりしながら書こうと思います。
まずは値段の話。
確か発売した頃のGRⅢは(xではない)底値で8万くらいで買えたと記憶していますが、気がつけば20万近い値段になってしまいました。しかも品薄が続いているため、転売屋も絡んで中古市場も値が下がるどころか下手したら定価より高い始末。
それに引っ張られるようにGRシリーズ全ての価格が上がっています。
カメラ付き携帯電話の普及によりすっかり冷えてしまったコンデジ界隈では例外的に、フジのX100シリーズやSONYのRXなどの高級コンパクトというジャンルや最近ではオールドデジカメも人気があり価格が高騰しています。
さて、
あらゆるジャンルを揃えるSONYなどと違い、RICOHは既に本格的な一眼レフカメラはPENTAXブランドに任せており、RICOHとしての取り扱いはGRとWGシリーズ、または360度カメラのTHETAシリーズに絞られており、カメラ分野にそこまで力を入れてません。
その事は昨年の決算報告を見ればわかるように、RICOHは全体2兆5000億円の売り上げを誇る企業でありますが、その中のカメラ事業は、その他の事業と連結しても456億円にしかなりません。
2022年まで赤字が続いていたことを考えると、カメラ事業の継続には値上げは避けられなかったものと考えます。
Canonがカメラ業界として王者で居られるのも他の事業が好調なのが理由で、逆にカメラ以外に主戦力を持たないNikonが苦しい事がカメラ事業そのものの衰退を表している気がします。
カメラメーカーがカメラ作るのに株主のお伺い立てる必要がある時代になってしまいました。。
フィルムメーカーのFUJIFILMもフィルム事業には消極的で、いつ無くなってもおかしくないのが現状です。
カメラだけで成り立っているのがライカというメーカーで、FUJIFILMがライカを目指すのもそう言ったカメラ事業の自立を目指すという意味合いなのだと思います。
話がそれましたが、個人的には値上げもやむなし。といった感想ですが、高くなりすぎて逆に裾野が狭まっている感じは否めません。
最新のiPhoneが15万で買えるのに20万かけてカメラ買うか?って話は、今後もカメラ業界に付き纏うことになりそうです。
ファーストインプレッション
ちなみに、筆者が最も使用しているカメラは仕事で使用しているRICOHのWG-50です。
そこら辺と比較して2017年発売のカメラですが、GRⅢも2019年発売なので2年の差になります。
1/2.3型の1600万画素CMOSセンサーとAPS-C2424万画素CMOSセンサーかつレンズ性能も大きく違うので比較になりませんが、絵作りのいう点では似ている気がします。
取り急ぎ撮った写真です。
シャープかつ色ノリが良く、深みのある絵造りな気がします。
夕日などを見ると色は派手めで、NikonやCanonより悪く言えば少し演出染みてる印象。
嫌いではありませんが、GRでモノクロを撮る人が多いのはそこら辺の派手さを嫌っているのかもしれません。
画角の話で言えば、普段が50mm使いの筆者としては、40mm相当のⅢxは広角過ぎるように感じることもありますが、ギリギリ室内もいける良い画角だと思います。
近しいカメラとの比較
40mm付近の画角のコンデジとしてSIGMA dp2があります。(45mm相当)
Foveonセンサーの絵はGRとはまた違う世界観だけどベクトルは似てる気がしました。
使いやすさは比べるまでもないですが、、GRくらい撮れるdpが出たらいいのにな。
次はiPhone15。
画角は、24mm相当。
線のシャープさはあるのに、どこかチープに感じるのは、センサーサイズの差でしょうか。
とても良く写るのは間違いありませんが、物足りなく感じます。
APS-Cの小さなカメラといえばSONY。
α6400は少し青みがかかった写り。
AF速度も爆速で大変良いカメラでしたが今は手元にありません。PZ標準ズームで撮ってますが小さくて良いカメラでした。
実際こうして並べてみるとiPhone以外はしっかり奥行き感の描写出来ているのがわかります。
単体で見たら全くわからないのですが、画素数というよりもセンサーサイズに比例して立体感が得られるという事でしょう。
センサーサイズとボケ
私が写真撮る時には、奥と手前を分け隔てなく平面的に構成する事を意識して撮影しています。
立体的なものを平面化してただの線として表現できるのは写真表現の一つの面白さだと思うからです。
その点で言えばiPhoneはその面白さを最大限に引き出せているとも言える気がしますね。
そして更にモノクロで撮る事でより立体感を打ち消す事が出来ます。
センサーサイズの違いとは、要するに1画素あたりの情報量の違いだと言えます。
iPhoneも4500万画素という弩級の画素数ですが、APS-Cの2400万画素とでは、1画素が受ける光の量が異なるわけで、その事が繊細な階調を生み出しています。
フルサイズセンサーにもなると更にその傾向は強まり、開放で撮影すれば抜群の立体感が得られます。中判は言うまでもありませんね。
iPhoneでは擬似的にボケを生成することも可能ですが、普通に撮るとこんな感じ。花一つ一つはよく写っていますが、どこか違和感があります。
よくレンズのF値の話が上がりますが、センサーサイズによってここまで違うことが、上の3枚でわかります。
iPhone15のF値は1.6で4500万画素ですが、センサーサイズは1/1.5インチ。立体感という点では、600万画素のAPS-Cにも勝てないでしょう。
道端に咲いているムラサキツメクサをフルサイズで撮影したものですが、このようなボケ感は画素数というよりセンサーサイズによるものですね。
表現方法としてはインパクトもあり有効な手段ですが、この手法に頼りすぎるのも面白くありませんね。
F値におけるボケ感の差の話をしましたが、F値とはあくまでも露出の話なので、iPhoneの明るいレンズでは、開放で撮ってもボケ過ぎないというメリットがあります。
その点も踏まえてiPhoneで感じられるパンフォーカスの違和感に対してセンサーサイズと画素数のバランスを、探っていかなければなりません。
ここら辺のバランスによってapscのGRではなくセンサーサイズの小さいGRDを好む人がいる理由なんだとも思います。
GRで何を撮るか。
何をどう撮るか。
カメラを構える上で必ず意識するべき点ではありますが、私は極力その意識を排除したいと考えています。
道を歩いている時に、自分がどのような物に意識を向けているのか。
自分自身すらも気づいていないもの発見に写真で撮ることの面白さを感じるからです。
以前どこかの雑誌で、とある写真家が撮るものについて、街で見るゲボいものを探していると言っているのを見た気がします。(その記事を探そうと思ったのですが見つかりませんでした)
別に吐瀉物を撮ろうってわけじゃないんですけど、見ていてウェッってなるもの。
見ていて眉間に皺が寄ってしまうようなものや、逆に思わず微笑んでしまうものってあると思うのですが、普段ならハッキリと意識して記憶する程のものでない出来事との出会いを、可能な限り記録できるのはカメラを持つ者の特権である気がします。
GRの掲げる日常の切り取りというのは、そういう発見をコレクションする道具としての存在なのではないでしょうか。
まぁ筆者の場合、大抵女性の後ろ姿とか見てる気がしますが。
先日がっつり東京を撮り歩きました。
割とバッテリー持ちの良い筆者ですが、バッテリー1.5本、総撮影枚数は500枚でした。
晴天下のいわゆる露出感度分の11では、以前のnoteで書いたようなアニメ風の現像に近い質感。
Pモードで撮るとさらにiPhoneっぽくなるので基本的にはMモード(Uモード)で撮りました。
東京散歩の記録
谷根千界隈で撮影後にそのまま上野まで移動。
上野美術館でデキリコ展を鑑賞。
展示会場内は撮影禁止のため一枚もなし。
長生きしているので著作権が厳しいのですかね。
ピカソもそうですけど、めちゃくちゃな絵を書く人って結局のところ生まれ持っての構図や色のセンスが良いですよね。
きっと写真を撮らせたら抜群に上手いのでしょう。
2件目は、バウハウスでやっている横谷宣氏の黙想録。
FEに自作レンズ付けて撮ったものらしく、35mmらしいですが、ボケて全く写っていないのに中判以上で撮ったような迫力があります。
時々夢に見るような夢想世界がそこにありました。
写真集も購入。
そのまま秋葉原へ移動。何キロ歩いてんだ?
カメラ屋巡りはお宝に出会えませんでしたが、カメラ屋巡りはそれだけで楽しいので良いです。
秋葉原のカメラ屋オシャレですねぇ。
銀座のおじ様がやってるカメラ屋と違ってイケてるお兄さんやお姉さんが店員やってました。
特に2nd baseさんは作例なども大量に紹介しており、若者をターゲットに力を入れている様子でした。
定番のタクマーを推してましたね。
値段は筆者の感覚よりも高いですけど、新宿あたりでよくわからんジャンク買うよりは確実だし、若い店員さんとのコミュニティと合わせて買っていると感じた方が良い気がします。
他は路上でコンデジ売ってる店とか、東京カメラさんやキタムラ、レモン社と定番どころを周りました。
激戦区みたいで掘り出し物はその日に捌けるんでしょうね。夕方に行っても何もありません。
品揃えは素晴らしいのでとても勉強になります。
転売目的でない若者がカメラを漁る姿は見ていても嬉しいですね。
あんまりカメラ持ってる人居なかったけど。。
最後は撮ってきた写真を適当に並べて終わりにします。
後撮ってて気づいたのですが軽いカメラを持つと縦構図で撮りがちな気がします。
東京の狭さゆえか、スマホ世代の弊害か。その点は少し後悔しています。
諸事情にRAWからボディ内現像jpg撮って出しです。
よろしければご覧ください。
最後は花とラーメンを撮ったもの。
結構質感出ている気がします。ここら辺がiPhoneとの違いですかね。
以上です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
A-photo.でした。