ふぉとらいふ#10〜アイレスフレックスとiPhoneポートレートモードについて
日記です。
中判カメラについて色々書こうと纏めていたのですが、まとまらないですねぇ。
右から二眼レフ、一眼レフ、レンジファインダー、一眼レフ(ウェストレベルファインダー)と結局のところカメラの種類はファインダーの種類で分類できるっぽいです。
正確には、大判、中判、小判はなくてライカ版(35mm)、ハーフ版、APS-C、ベスト版、110版などのフォーマットに分類した上での話ですが。
フォーマット → ファインダー → シャッター
みたいな感じで分ければスッキリしますね。
で、最近は中判カメラで撮ってます。
中判といえば二眼レフですね。
ウェストレベルファインダーは、現代で言うとチルト撮影でしょうか。
上から覗いて撮るので圧迫感なく撮影が出来ることが利点だと良く言われます。
背面液晶で見て撮影する機会も増えましたが、アイレベルで構えられたカメラというのは結構威圧的ですよね。
スマホも同様で、我が家の一歳児も撮られるのを嫌がることがあります。
戦前あたりの古いカメラはみんな二眼レフだったと思ってる人もいるかも知れませんが、二眼レフが主流だった時代は割と短いのです。
1930年台には既に35mmフィルムはありましたし、現代的なカメラの形態は1940年台には完成されていました。
しかし、ライカ一台で都内に家が建つ。という時代があった程に高価であり、庶民の手にはまず届くような代物ではありません。
そこで戦後に大ヒットしたのが、ローライフレックスで有名なフランケ&ハイデッケ社のローライコードのような簡素な構造の二眼レフだったわけです。
リコーフレックスは特に安く販売され、多く売れたようで、今でも中古の二眼レフカメラの大部分を占めていますね。
まぁ詳しくはWikipediaを見てください。
AからZまであったと言われるほど多くのメーカーが参入した二眼レフ市場にあって筆頭となるAのカメラが今回紹介するアイレスフレックスです。
前置きが長くてもう画面内に納まっていないですが、写真のものはAIRES Automat。
アイレスフレックスの最上位機種であり、レンズは天下の日本光学社製。NIKKORです。
シャッターチャージとフィルム巻き上げが同時にできるセルフコッキング式でローライフレックスには機能面でやや劣るものの高級機としての機能は備わっていて大変扱いやすいカメラです。
ボロボロのジャンクが手に入ったので張革作りから始めて使用しています。
やや工作精度が低いようで何度か調整が必要でしたが、今では快調に動いています。
対する廉価機のアイレスフレックス4型は、もうただのシャッター付きレンズが付いたただの箱なので壊れる要素が殆どない、ある意味最強の二眼レフ。
シャッターの開閉時間以外は手動であるわけですが、割とすぐ慣れます。せっかく古いカメラを使っているのだからお作法が少しあった方が楽しいです。
他にもMINOLTAやヤシカ、マミヤなどが有名ですが、結局のところ本気で二眼レフで撮ろうと思ったらローライフレックスを買った方が良い気がします。
マップカメラで見たら今29万円くらいで出物がありました。
レンズ固定式なので交換レンズの心配もいらないため、ある意味安上がりな選択肢かもしれません。
とりあえず二眼レフで撮ってみたいと思ったらアイレスフレックスは良い選択肢だと思いますが、国産二眼レフは倉庫に眠ったままで使われて来た個体が少ないので、整備品を探した方が良いです。
二眼レフのファインダー内の世界は薄暗いものの美しく、シャッター音は囁くようです。巻き上げの板バネの音も愛おしい。そんなカメラです。
ついでにバケペンの話も。
お化けペンタックスことバケペンの初代です。
フォーマットは二眼レフの6×6より横に大きい6×7。中判カメラの中では特に人気です。
カメラとしての話をすると、これはただの大きい一眼レフです。
使い方も通常の一眼レフと変わらず、抵抗なく使えます。
ファインダーはちょっと暗め、レンズが75mmF3.5なので仕方がないのかな。
Instagramの縦構図は4:5で窮屈に感じますが、横の6:7は75mmのレンズを付けて換算37mmで広々と使えます。
キチンと撮る必要がある場面においては文句のないカメラですが、問題は難なく使えすぎてあっという間にフィルムが無くなることですかね。
他にもゼンザブロニカの話もしたいのですが長くなるので次の機会に。
さて、デジカメの話題ですが、iPhoneのポートレートモードについてです。
我々カメラ好きというのは、ボケについてこだわりがある人が多いと思います。
ボケとは光学的なものなわけですが、iPhoneはやはり合理主義の国アメリカの製品なんだなぁと思えるのが、このポートレートモードです。
光学なんてお構いなしに擬似的なボケを作ってくれます。
要するに背景は2枚の写真を撮って背景はボケたものを、被写体にはピント合わせたものを合成しているわけですね。
ようするに背景の切り抜き技術なわけです。
綺麗にくり抜いてます。
光学的なボケではないので、奥行き感がある作例のような写真だと違和感があります。
ボケも好みではないので、センサーが小さいカメラはパンフォーカスで撮るものだなと改めて思いました。
そもそも普通のカメラ使ってても滅多に開放で撮らないですが、、
最後はフィルムカメラ弄りの話。
Canon FTbのトップカバーを外すのに分解する部品達です。これとネジ4本くらいでカバーが外れます。他メーカーのカメラではこうはいきません。
他メーカーは組み立ての精度をある程度職人の技に委ねているのに対して、Canonというメーカーはパーツ一つ一つが効率よく組まれており、組み立てに特別な技術を必要としていません。
CanonF系はホント目を瞑ってても分解して組み立てられます。
それでいて部品一つ一つに安物が無く、半世紀経ってもノーメンテナンスでも普通に動いてるから素晴らしい。
何処とは言いませんが他のメーカーも見習って欲しかったなぁ。
最後の最後は、最近dp2quattroで撮った梅の写真で締めます。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
Akatsukiでした。