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【MIL】Crew's CLUE ⑥ ~8月総括&PS進出の可能性を探る~

ブルワーズ担当のあなんです。

今月末、ブルワーズ本拠地の総観客動員数が1億人を突破しました。これを記念してブルワーズは通常$18.00のテラス席を$6.00で販売し、購入者には$6.00の食事券をつけるキャンペーンが行われました。すんごい大盤振る舞いですよね。


さて今回は、8月のまとめに加え、PS進出の可能性について考察してみました。

8月の成績

27試合戦って12勝15敗。同地区のSTLが22勝7敗と大きく勝ち越したため、地区首位の座を明け渡しました。

総評

ブルペン

Haderの穴は大きかったです。今月はブルペンの不調が際立つ月でした。BS数がMLB2位の9回。HR/9はリーグ最高値(1.38)。原因は疲労蓄積もありますが、なんといっても守護神不在でしょう。

TDL明け2試合目のPIT戦9回同点の場面でDevinが登板しましたが、今シーズン初被弾を浴びてサヨナラ負け。翌日はBush(TEXから加入)が1点リードの10回に登板するも、ワイルドピッチでサヨナラ負け。その後しばらくDevinとBushが日替わりで務めていましたが安定さに欠けています。

Rogersは加入直後に膝の痛みが発覚。Boxbergerは2試合に1回のペースで1イニング投げ切れず降板。McGeeはそこそこの成績でしたが8/8にDFA(この4日前にDFAしたLametはクレーム先のCOLで活躍中)。Rosenthalは広背筋の怪我で今季絶望。


今年は「7回Boxberger、8回Devin、9回Hader」というひとつの型がありました。しかしTDLでHaderがチームを去って以降、残されたブルペン陣の役割がはっきりしていません。

個人的には「7回Boxberger / Rogers、8回Devin、9回Bush / Rogers」がよいと思います。まずBoxbergerとDevinに関しては、4月から続けてるポジションをシーズン終盤で変更すべきではありません。Rogersは加入直後こそ不安定でしたが、現在は1イニングを無失点で抑えていますし、何よりクローザーの経験があります。Bushは(最近被弾数が増えていますが)100mph近いファストボールは十分武器になります。


先発

先発陣はBurnes・Woodruff・Peraltaの3本柱が4月以来のそろい踏み。Lauerはキャリア初の2けた勝利を達成。Ashbyは左肩の怪我でIL入り。復帰予定は不明。Houserは23日の復帰登板でLAD相手に炎上、翌日からブルペン待機となっています。

個人的に気になったことですが、
8/30のPIT戦に先発したJason Alexander、チェンジアップがDevinのと似た回転・軌道で、以前よりも多く空振りを奪っていました。

デビューしたてはシンカーでゴロを打たせる投手だったので、チェンジアップで空振りをとる姿はとても意外でした。たんに調子が良かったのか、下でレベルアップしたのかは不明ですが、ちょっと注目しています。

追記
先発時の投球に限定して、シンカーとチェンジアップ合計の投球結果を調べると、こんな感じでした。

チェンジアップとシンカーの空振り割合が大きく増加しています。しばらく動向を追ってみようと思います。


打撃

スラッシュラインは.220/.310/.395(NL13位/8位/8位)。wRC+は平均以下の98。同地区のSTLがすべてNL1位なので地区首位を奪われるのも納得です。

4月から変わりませんが、繋がりに欠けています。BB%はNL2位の10.3%と出塁能力は高いですが、ヒットが生まれないのでランナーを返せず得点に結びつかない。高出塁率・低打率の末路ですね。


良いニュースとしては、20年ドラフト1位のGarret Mitchellがメジャーデビューを果たしました。


デビュー戦は守備固めでしたが、翌日スタメン出場すると左投手からタイムリーヒットを放ち初安打初打点を記録。さらに翌日のPIT戦では2点ビハインドの8回に値千金の2ランを放ちました。


今シーズンMILの中堅手は、CainのDFA以降TaylorとDavisが務めるも。8月のOPSはそれぞれ.587と.393。Mitchellは今季AAAでBB%=11.8%、K%=21.2%とアプローチに優れているので、繋がりに欠けるMIL打線に間違いなくプラスとなるでしょう。

※今日のARI戦で実況の人が「構えがSteve Finleyに似てる」と述べていました。Finelyの動画を見た感じ、聞き間違いではなさそう。


月間MVP

開幕前の全体noteで「30球団今季イチオシ選手」に選んだKeston Hiuraです。8月頭に再昇格してから.261/.321/.635、HR6本、12打点、wRC+161。K%=35.7%は相変わらずですが、繋がりに欠けるMIL打線で輝きを放っています。



この進化の要因は打撃フォームの改善でしょう。Hiuraはロックアウト中にジュニア時代のコーチとフォーム改善に取り組み(詳しくはこちら)、その改善が実ってスプリングトレーニングでは大きな活躍を収めました。しかし、今はそのときのフォームからさらに手が加えられています。

※月ごとの動画をこのツリーに載せています。

スプリングトレーニング~6月まではバットを立てて構え、足はベースと平行に置いていました。しかし、7月に入ってバットを右肩に寝かせて構えるようになり、8月に再昇格してからは左足を前に出すクローズドスタンスになっています。この変更の経緯は今後調べてみたいと思います。


展望 ~PS進出の可能性はある??~

9, 10月の日程はこちら。

9/2現在、地区首位のSTLに6.5G差をつけられて2位。この差をあと1か月で追いつくのはほぼ不可能といっていいでしょう。STLさん地区優勝おめでとうございます。

ということで、狙うはワイルドカード。現在ワイルドカード争いでは、3位のSDと3.0G差、2位のPHIと3.5G差の4位に位置しています(1位ATLとは11.0G差)。残り1か月でSD・PHI・MILで直接対決はありません。


ここからは、MILの逆転PS進出の可能性について考察します。私はこの調子では絶対無理だと思います。パドレス・フィリーズのスリップに期待するだけではかなり厳しいです。

3チームの残りの対戦カードはこちら。

現時点
【MIL】残り32試合
PS可能性あり(STL, NYM, NYY) ×10 
(H×8, A×2)
PS可能性なし(SF, ARI, COL, CIN, MIA) × 22 
(H×12, A×10)

【PHI】残り31試合
PS可能性あり(ATL, TOR, HOU) × 12 
(H×6, A×6)
PS可能性なし(SF, MIA, WSH, CHC) × 19 
(H×6, A×13)

【SD】残り30試合
PS可能性あり(LAD, SEA, STL, CWS) × 17 
(H×12, A×5)
PS可能性なし(ARI, COL, SF) × 13 
(H×6, A×7)

MILはPSを狙っているチームとの対戦が一番少なく、かつホームゲームが一番多く残されています。一方でSDは宿敵LAD、20年ぶりのPS進出に燃えているSEAなど"勝利を狙う"チームとの対戦が多く控えています。スケジュール上ではMILはまだ可能性があるといえるでしょう。


しかし、後半戦のMILは下位球団に負け越し続けています。8月は同地区のPIT, CHC, CINに6勝9敗。下位相手に淡々と負けています。PHIとSDはしっかり勝ち越し/スイープしているので、8月の調子をひきづっているようではMILの逆転進出はないです。


MILのPS進出のカギは下位チームに勝ち越すことでしょう。決して戦力面で下位相手に劣ってるとは思いません。8月にLADとの7試合を3勝4敗で終えています。それだけの実力はあります。下位相手に勝ち越しを重ねて残りのシーズンを過ごすことができればPS逆転進出が見えてくるでしょう。

今回は以上です。
最後までありがとうございました。


見た目によらずファンキーなCounsell監督の知名度をあげたい()








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