「息苦しささえも飲みこむティータイム」

政治や社会を語れるほど大人じゃなくてもわかるような息苦しさの中で必死に前だけを向いて生きてる。

テレビから流れてくる冷たい声に乗せられたニュースにいくら私が胸を痛めようと何も変わらない事ももう知っている。

嫌なことがあってもめんどくさくて笑って済ませることがほとんどだ、
大人になりきれてはいない癖に諦める事は覚えたらしい。

だからって別に毎日が楽しくない訳でもとりわけ不幸な訳でもない。

1日にご飯を3回食べて学校やバイトに行って、休みの日になれば友達と待ち合わせをして街に繰り出す、バイト代で好きなブランドの服を買って、くだらない電話で一晩中笑い明かすこともある。
次の日寝不足だと言いながら電車に乗り込もうとそこそこ幸せに生きているんだろうなと思う。

それでもふとした瞬間に息苦しさを感じる。

SNSの友人のストーリーを見てiphoneの画面を消す、私にはどうする事も出来ない社会の物事に頭を悩ませる、イヤホンから流れる音楽さえうっとおしくなって、ガヤガヤした街の喧騒からも離れて静かな所で1人眠りたくなる、

そんな時は少し奮発したマカロンと、お気に入りのティーカップでお茶をしようか、何を味わうでもなく、何を語るでもなく、ただその息苦しささえも飲みこむティータイム。

そしたらまた明日何食わぬ顔で電車に乗り込もう。

その苦しさを飲み込まずとも何かができるようになるまでは、

一見弱くて脆そうに見えるかもしれないが、
意外と私たちは強いのかもしれない。

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