マイルCS◎ジャスティンカフェ、3月仁川マイルの衝撃は忘れない
マイルチャンピオンシップと言えば、割と人気通りの決着になる、というのが個人的な印象だ。
かつては「最も堅いGI」なんて呼ばれていた時代もあったような気がする。古い話で恐縮ですが……。
2000年代に入ると、2ケタ人気の激走もたびたび見られるようになってきたので、一転して波乱になりやすいGIに様変わりしたかと思っていたのだけど、ここ数年はまた比較的平穏な決着に落ち着いてきた。昨年まで3年連続で1番人気が連対し、特に阪神で開催されたここ2年は3連単ですら万馬券に届いていない。
この阪神での堅い決着には理由が2つあったと思っていて、1つは単純にグランアレグリアが強すぎたから。これはもう仕方ない。
でも、1頭強かったからといって、それが3連単まで安い配当になる理由にはならない。2、3着に大穴が来ればいいわけですからね。
そこで2つ目の理由となるわけだが、それは阪神マイルというコース形態にあると思っている。
今の阪神マイルは直線が長く、コーナーもゆったり回れるワンターンの外回りコース。昔のおむすび型コースと違って不利も少なく、各馬の力を十分に発揮しやすいレイアウトになった。つまり、実力通りの結果が出やすいということだ。
となると、今年のマイルCSも波乱はあまり期待できない?
■マイル戦に戻れば末脚の破壊力はさらに生きる
半分は正解で、今年も力のある馬、実績のある馬が順当に上位に絡んできそう。先週のエリザベス女王杯のライラックのような2ケタ人気激走馬はあまり期待できないかなぁ……というのが、個人的な見解だ。
と言いつつ、本命は実績のあるGI馬ではなく、ジャスティンカフェとしたい。
重賞未勝利で実績だけで言えば格下。それでも僕は、この馬の持つ潜在能力にかけてみたい。そう思わせる“何か”を感じたのが、今回と同じ阪神マイルで行われた3月の小豆島特別。2勝クラスのレースとはいえ、ケタ違いの強さを見せたレースだった。
これは重賞でも即好勝負になりそうだなぁ、と思っただけにエプソムCの案外なレースぶりにはガックリしたものの、脚自体は使っているし、重馬場が良くなかったのかもしれない。
そして、休養を挟んで秋の初戦となった毎日王冠では、賞級の力があることを改めて証明してくれた。このレースはサリオスのラストの鬼脚に最後の最後で屈したが、ジャスティンカフェ自体の上がり脚もサリオスと並ぶ最速の33秒8。しかも競馬内容自体、同じ東京千八でもエプソムCより随分と向上しており、2着だったとはいえ収穫の大きかったレースだったのではないだろうか。
さらに、折り合い面やこれまでの競馬を考えれば、やはりベストはマイル戦。1600mに戻れば、さらに末脚が生きるだろうし、その破壊力はGIのここでも上位のはずだ。
はじめに阪神マイルは実力通りに決まりやすいと書いたが、ジャスティンカフェに足りないのは実績だけで、実力は十分に足りている。そう信じたい。
■マイルチャンピオンシップ
◎⑦ジャスティンカフェ
○⑤サリオス
▲④シュネルマイスター
△⑥ソダシ
△⑪ソウルラッシュ
△⑩セリフォス
穴⑫ホウオウアマゾン
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