episode9 音楽と家族と
音楽好きになったのは
間違いなく家族の影響
安全地帯が好きな父と
演歌も歌謡曲も一通りかじる母と
ヒット曲と音楽番組に詳しい姉
ずっと部屋でL'Arcかけてる兄
姉と兄とは
歳が結構離れていて
私が4年生の時にはもう
二人とも上京していたから
兄がバイト代を貯めて買ったコンポを
兄の部屋ごと譲り受けた私はラッキーだった
自分の部屋に
テレビもビデオデッキもコンポもプレステもあって
小学生にしては豪華な生活をしてた
ayuの録画集のビデオテープは
年々増えていったし
自分の好きなプレイリストを
落とし込んだMDも
どんどん増えていった
父は
急に宇多田ヒカルのアルバムを買ってきたり
仕事で遠出した時に
私が車に入れていたayuのLOVEppearsを
行き帰りに聴いた感想を言ってくれたり
かと思えば急に中島美嘉の雪の華を買ってきたり
年代問わず良いと思ったものを聴く人だった
夜遅くまで家でも仕事している時は
何かしら音楽が流れてた
母の十八番は
美空ひばりの真赤な太陽と
ユーミンの真夏の夜の夢と
JITTERIN'JINNの夏祭り
気づいたら私も歌えるようになってた
私の影響で
ayuもL'Arcも三代目も
今でもニュースをチェックしてくれてて
朝からテレビ出てるよって電話が来る
姉は
1990年代ど真ん中世代で
流行りの曲は大体知ってた
お風呂に一緒に入りながら教えてもらったり
安室ちゃん、GLAY、CHEMISTRYとか
音楽番組も欠かさずチェックしてたし
それは今でも変わらない
最近も一緒にLDHのライブに行ったりする
兄は
L'Arcど世代でしょっちゅう部屋から流れてた
兄が買ったCDも沢山譲ってもらった
気づいたら私の方がハマってたけど
そこら辺はなんか勝手に受け継いだと思ってる
自由奔放に育ててもらった
幼い時からずっと
何かを強制されたことはないし
否定されることもなかった
昔から
朝と夜は必ず家族で
食卓を囲んでご飯を食べていた
それが当たり前だと思っていたけど
今思えば
恵まれていたんだなって思う
思ったことを
そのまま
話す場所を
作ってくれてた
私にとっては
すごく
大事な時間だったと
今はありがたく思う
自分を見つめ直したり
自分の思いを言葉にしたり
言葉を
大事にするようになったのは
言葉にしないと
何も伝わらないと
心得るようになったのは
あの環境と
音楽に触れる時間が
育ててくれてたんだね
家族にはまだ言ってないんだけど
ayuのLIVEのREPORTを書く夢を
追うために
今歩き始めたって
言ったら
どんな顔するだろう
案外さ
何を今更って顔で
早くやり遂げなよって
笑ってくれたりして
音楽と家族とで
あの頃から
培われた私の価値観
それは
今も私の軸を支えているし
これからもきっと変わらない
改めて、ありがとう。