ワタシツクルヒト〜人間と空間4
なんで『四次元年表』なんですか、と聞かれると、(残念ながらめったに聞かれないが)、三次元空間+時間で四次元です、と答える。地球という三次元空間に時間軸をハイブリッドする。そういうものをつくろうとしている私にとって、GISは必須課題だ。
例えば私が初めてつくったアプリでは、GoogleMapを使った。子ども向けのえにっきアプリで、「今日行った場所」にGoogleMapでピンを立てるというつくり。だけれど今回は使わない。なぜか。
GoogleMapに限らず、今時のGISはみな高機能に過ぎるのだ。あれもできます、これもできます、そしてとても具象的だ。が、私が使いたいのは、そういう地図ではない。歴史的事象の相対的な位置関係を知りたいのだから、ビルが林立している最新の都市図はいらない。なら古地図が見れるのはどうか。個人的にはとても好きだが、古地図は部分的にしか手に入らないから、世界全体を見回すのに役立たない。
地形はほしいかな。特に大河や山脈、砂漠の存在は、歴史に何らかの影響を与えるだろう。けれど、人類史はそうでも、恐竜の時代に遡ったら大陸の形さえ違うのだから、だとしたらもう、「今の地形」なんて先入観にしかならない。
技術というのは基本的に、便利に便利に進化していくものだが、気がついたら技術に振りまわされて、自分のやりたいことが見えなくなる。若いころはキッチン便利グッズや家電で狭い台所をますます狭くしていたけれど、最近は包丁とまな板と鍋のほかは、オーブンレンジがあればいいか、ぐらいに落ち着いている。そういう諦念みたいなものが必要かもしれない。
いろんなGISを見るたびに、これは使えるかな、こっちはどうかな、と思いめぐらしてきたのだけれど、それはずっと「使う人」の視点だった。でも今の私に必要なのは、そのプラットフォームをつくる側の視点だ。便利そうななにかを使う、ではなく、『四次元年表』に特化したGISをつくる、その覚悟が要るところまできている。
四次元年表 in Cosmos
四次元年表
三次元・四次元表示
四次元年表の使い方
四次元年表for Mobile