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XIIX LIVE TOUR「USELESS+」の感想

XIIX(テントウェンティ)のライブツアー、XIIX LIVE TOUR「USELESS+」の感想です。Zepp Namba 2日目、仙台GIGS、Zepp nagoya、東京ガーデンシアターに参加したのですが、心の奥底から幸せな気持ちが満ち溢れてくるようなツアーでした。当初は仕事の都合で2か所しかチケット取っていなかったのですが、頑張れば行けそうだったので頑張って結果的に5公演中4公演行くことができたよ。今一番見たいバンドなので頑張って本当に良かった、幸せをいっぱいもらったよ、XIIXありがとう~!

私もしばらくふわふわとした大余韻が抜けず。チケットが直前まで取れる状態ってありがたいな。「CURIOSITY」なんて行きたくてもチケット取れなくて、仲間外れにされたみたいで寂しかったからさ。キャパ増やしてくれて本当にありがとう。ファイナルが終わって帰宅して今までのこと思い返していたら、色んな感情がごちゃ混ぜになって泣けてしまったよ。

「USELESS+」ツアーのざっくり感想

宏介がラジオやツアー直前の「LINE LIVE」で、6月の「USELESS」ツアーと違って、「なるべく生音で」と話していたので、わざわざ趣向を変えるんだ、意欲的だなと思っていたのですが、ライブを見て「なるほどそういうことか!面白いな!」と気持ちが高ぶって、改めて音楽って素晴らしいなぁと思わせてくれたのが「USELESS+」ツアーでした。

CDだと弦楽器やSEなどカラフルな音色がふんだんに散りばめられていて華やかだけど、それを引き算したら生の楽器の音が非常に目立つ仕組み。生々しくてロックンロールテイストが高まったと感じました。
特にギターの存在感、主張が強まったのが印象的。効果音を絞ったのかギターの音量を上げたのか(両方かな?)、ものすごくクリアに聞こえた。「ここのギター、こんなフレーズだっけ?」「このパートにギター入ってたっけ?」って今さら気が付いたりして。ベースは相変わらずブリブリしてるし、流麗なピアノと暴れん坊なドラムもインパクトがある。同じ曲なのにだいぶ違って聞こえて来るのが新鮮でした。
MCでも「同期を極力しないことに振り切ったら、その結果毎回違うものができた」と話してくれたし、「LINE LIVE」ではリハですってぃが毎回違うソロを弾いていると宏介が明かしていたけれど、ライブでも実際そうだったんだと思います。
ライブを重ねるごとにバンドが進化しているので、どんどんグルーヴが会場にうねっていて巻き込まれる感じがとにかく気持ちよくて、ひたすら心地の良さと幸せな気持ちに包まれる。宏介が、ツアー終わるのが「惜しい!」「嫌だ!(笑)」と最終公演で言っていたけれど、こんな良いツアーが5公演だけで終わっちゃうのは皆もったいないと思ったはず。

前半とセットリストが4曲変わりました。新顔が「ブルー」「ハンドレッド・グラビティ(in the Rough)」「ilaksa」「ホロウ」で、やらなくなったのが「Fantome」「ZZZZZ」「Vivid Noise」「あれ(in the Rough)」。

アルバムから初披露の「ブルー」と「ホロウ」は聞きたかったから嬉しい。めちゃ良かった。一方で「ZZZZZ」も「Vivid Noise」も大好きなので少し残念でもありました。でもこれからもライブたくさんやってくれるだろうから、再び聞ける日を楽しみにしておく。

セトリの前半は、イベントでもよくやる曲やポップめな曲が多くて、後半は見せる、聞かせる、メッセージ性の強い曲が集まっているような印象を受けました。個人的なハイライトはRegulus~ホロウ~セッションからのアカシ。ここのパートは引き込まれました。

サポートメンバーはいつも通り、ドラムがよっち、DJ&マニピュレーターがHIRORON、ピアノが山本健太さんです。

セットリストと曲ごとの感想

※ナタリー参照

01. Halloween Knight
02. LIFE IS MUSIC!!!!!
03. フラッシュバック
04. ブルー
05. Light & Shadow
06. おもちゃの街
07. No More

【2人コーナー】
08. E△7
09. ハンドレッド・グラビティ(in the Rough)

10. ilaksa
11. Regulus
12. ホロウ
13.(セッション~)アカシ
14. Stay Mellow
15. Answer5(メンバー紹介)
16. like the rain

<アンコール>
17. Endless Summer
18. ユースレス・シンフォニー

01. Halloween Knight
イントロの野太いベースソロに、宏介がギターを少し入れていたのが印象的。前は完全にベースソロだったと思うんだけど、「あ!ギターがちょっかい出して来た!」って思いました。相変わらず妖艶でリズムもかっこいい(Aメロの3連打が好き本当に好き)、挨拶代わりのパンチ力を持つ曲だと感じます。あと、すってぃのアップピッキングの仕草が好きなので、炸裂してるの最高。

02. LIFE IS MUSIC!!!!!
この曲は特に生ピアノが入ると華やかさが増すと実感します。「スプラッシュ!」も生ピアノの音が好きだなぁ。
中盤の「滾る 泳ぐ 踊る 揺れる」のコーラス追っかけっこのパート、宏介が完全にすってぃを笑わせに行くのが定番となっていました。Awesome City Clubとの2マンでも、コーラスでやたらとニヤニヤしながらすってぃを見ていて、何がそんなに楽しいんじゃろ?と面白かったのだけど、このツアーではそれ以上にニヤけながら大げさに「踊る」をすってぃに突きつける宏介。Zepp Namba2日目は、すってぃが我慢できずに吹いて歌えてなかったし、名古屋と東京にいたっては、宏介が「おど~るぅぅぅぅ~!」「ゆれ~るぅぅぅぅ~!(巻き舌)」とディナーショーばりの野太い歌唱(「LINE LIVE」でふざけていたような感じ)で完全に笑わせにかかっていて爆笑してしまった。いたずらっ子全開。
いやでもちょっと待て。私は「滾る 泳ぐ 踊る 揺れる」の、すってぃのコーラスが大好きなので、それを邪魔するのちょっと許しがたくなってきたぞw

MCでも「楽しくてふざけ倒した」と言っていたけど、終始本当に自由で楽しそう。ユニゾンでここまで自由にふざけることはないと思うので、キャラが全然違っていて面白い。どっちかって言うと、やっぱり私にはXIIXの宏介の方が素が出ていると感じてより好きだなーと思います。ユニゾンもかっこよくて大好きだけど、それ仕様の仮面を付けて演じている側面もあると感じるので。

03. フラッシュバック
前奏に乗せてご挨拶のMCから、最後に宏介がタイトルコールをささやいてから曲へ。ウィスパーボイスでの曲紹介、色っぽさと遊び心があっていいな。レイドバックなノリが最高に気持ちいい。間奏のギターとベースの掛け合いもゆるくて自由で楽しい。すってぃがノリノリで弾いてるのも見ていて心地良かった。

04. ブルー
ツアー前半ではやらなかったので初披露でした。打ち込み色が強い曲なので、ライブでどうやるのだろうと思っていたのですが、生音の威力が発揮された見事なアレンジでした。
どこか神秘的で空気が澄み渡るようなイメージの曲で、CDだと「無機質」「デジタル」のようなキーワードが思い浮かぶのですが、ライブだと楽器の存在が際立って「力強さ」「息遣い」「温度」を感じました。温度が高く感じるのは、宏介のファルセットを駆使した熱のこもった歌、生き物みたいに跳ねてうねるベースのせいかも。ポロンポロン鳴るピアノ、力強いドラム、あと音源にはない間奏のスクラッチもアクセント。間奏で宏介が「DJ!」と振って、HIRORONがきゅるきゅるスクラッチを入れていました。これもライブならでは。
サビで終始リンリンと浮遊感漂うギターのインパクトも大きかったし、アウトロのセッションも、思うがままに流れていく生命体のよう。
照明は、細かい水玉が木漏れ日のように壁に当たっていたのも雰囲気に合っていました。(東京ガーデンシアターだけ設備がゴージャスなので、曲名通り青い照明が幻想的だった)

打ち込み色の強い曲を、生でやることの面白さがすごくよく伝わって来て、聞いていて最高に豊かな気持ちに。音源バージョンもお気に入りなんだけど、ライブで聞いてさらに好きになりました。

05. Light & Shadow
イベントでもやる頻度の高い曲で、大幅に変わったという印象はないけれど、それでもギター音がいつもより目立つ気がしました。Aメロでシンプルなリフがずっと鳴ってるなーという。その鳴りにうっとりする。ベースソロもいつもより主張が強いように思ったし、終盤のピアノとドラムが自由で、より曲の美しさが際立っていました。
ベースソロ前、最近は宏介が「♪オンザベイス~」と振ることが多かったんだけど、仙台から従来の「♪Yeah Yeah~」に戻っていたな。

この曲はいつも終盤の爆発力に圧倒されてしまう。照明が赤と黒で暗めの設定。暗闇の中にも、確かに静かに情熱が燃え盛っていて、それが照明でも表現されているなと感じて、曲の世界観にどっぷり。

06. おもちゃの街
聞く度に好きになる曲なんだけど、今さらAメロのピアノは、おもちゃのピアノの音みたいで可愛いなと感じるなど。わりと静かに始まるけど、サビでどうしようもなくエモーショナルな気持ちになります。サビ終わりのすってぃの動きが軽やかで好き。身のこなしが柔らかくて音と一体化していて、それにつられてこっちも巻き込まれてスウィングして気持ち良くなる感じがある。だからついすってぃを追ってしまいがち。

07. No More
ライブで聞けば聞くほどグルーヴが増している曲No.1のように感じます。名古屋で「No More」が終わった後に宏介が「楽しいー」って漏らしていたけど、そうMCしたくなる気持ちがわかる。ほんと楽しいのよ。

この曲もこれまでよりギターリフが目立ったように感じました。間奏のギターソロも肉付けされていたり、尺も長めに取っていたような。大サビ前のパート、「Hey!」が強調されるようなリズムになっていて、おおっ進化しているなーと思いました。すってぃと一緒に「Hey!」ってやるの楽しかったな。

08. E△7
ここからはサポートメンバーにいったんはけてもらって、ツアー前半でもやっていた2人コーナーです。

まず宏介がルーパーでリズムを。ドラム代わりにボディを叩いて音を出すのですが、アコギを抱きかかえるような形で両手で叩いている姿がなんか好きでした。ギターを慈しむようなポーズだからかな。
「E△7」のアコースティックは何度も聞いていますが、アコギとセミアコベースの組み合わせで、大人の雰囲気でいつも聞き入ります。でもバンドバージョンも好きなので、またバンドでもやって欲しいな。

MCでは、2人で初めて作った曲だと言っていました。私はXIIX結成前のソロイベント「SK's Session」で初めて聞いたのですが、なんてロマンチックな曲なんだと記憶に残っていて(「Catch me baby」というフレーズが忘れられなかった)、後にXIIXのアルバムに入った時は感激したんだよね。それもあって大事に思う1曲。

09. ハンドレッド・グラビティ(in the Rough)

2人でもう1曲。2人編成とは言え、いわゆるおしゃれカフェでしっとりやるようなライブは本望じゃないらしく、バンドまたはそれ以上の熱量でできる曲をと意図してできたのが「ハンドレッド・グラビティ」だそうです。「in the Rough」(作詞・作曲・編曲・演奏・録音・ミックスを全て二人だけで行ったセルフレコーディングプロジェクト)でYouTubeに上げている曲ですね。

宏介はアコギ、すってぃはセミアコからドラちゃん(エレキ)に持ち替えての演奏。ギターとベースの緊張感ある掛け合いの後、YouTubeの動画と同様にすってぃの「1,2,3」のカウントから本編へ。ロマンチックな「E△7」とはがらりと違う、アグレッシブで熱気のある演奏です。サビ前のファンキーなギターたまらん。「僕らの旅は 終わりはあるが ゴールはないな」「未完成なんだ僕らはまだ」という歌詞に、今のXIIXの切なる思いが込められていると感じる。最後に、宏介が楽しそうに大ジャンプしてたのが子供みたいに無邪気で可愛かったです。すってぃが「だっさいジャンプ(笑)」ってディスってた気がするがw

バンド編成でライブするとなると、売れっ子サポートミュージシャン(よっちもHIRORONも健太さんも多忙)のスケジュール確保が大変、それなら2人で身軽にライブができたら、でもアコースティックでしっとりやりたいわけじゃない、ってことかな。一生懸命、活動の手段を模索しているんだろうなと感じます。

ちなみに最終日の東京ガーデンシアターでは、いつもすってぃがセミアコからドラちゃんに持ち替えるのに、何やらピッカピカの赤いベースが登場したのでテンション上がりました。先日まだロゴも入っていないベースをお持ち帰りしたとのこと。次のツアーではなく、すぐライブで使いたいって思ったのエモいな(笑)
そして翌日、早速ロゴ入れに行って、こんな貴重な動画をアップしてくれました。思い出に残っちゃうね。


10.ilaksa
ツアー前半ではやらなかった「ilaksa」、嬉しかったです。今年のVIVA LA ROCKのリハでちょこっとやったのですが、まるっと1曲聞きたかったなーと残念に思ったことを思い出しました。

バウンスするリズムがすごく快感で、ワウを駆使したビヨンビヨンと言うベースの音が心地よくてクセになるし、大サビ前では各楽器が暴れていてなかなかのカオスで痺れる。
あと、名古屋公演から急に曲に入る前にプチセッションがくっついたのでびっくり。ツアー4か所目にして変わるのか、という驚き。えっ何の曲!?って面食らいました。かっこいい。
ストレイテナーの「Parody」という曲のイントロと似た感じだったので、バンド違うじゃん???って一瞬脳内でバグった(笑)

11. Regulus
なにせ生ピアノの美しい音色が、澄み切った寒空に煌めく星座のように思えて心ときめきます。宏介の強い意志を感じる曲なので、歌の熱量がひときわ高く感じて胸がギュッとなる。最後のフレーズ「夜空を焦がすよ」の伸ばし方が、ちょっと子供のような幼さ、純粋さ、真っすぐさをを感じて聞き入ってしまう。終盤にかけて、バンド全体で夜空に向かって演奏しているような、スケールの大きさに飲み込まれる曲。

12. ホロウ
ブルーと同じく後半戦で初披露となった曲。「ホロウ」も打ち込み色が強いので、どんな風にやるのかなと楽しみだったのですが、「ブルー」と同じく各楽器の自由なプレイでバンドの生々しいパワーが際立つアレンジになっていました。なんかもう「すげぇ」としか(語彙力なし)。

特に間奏部分は自由自在で、アウトロが圧倒にして圧巻。シューゲイザーのように各自ひたすらストイックにかき鳴らすることで、空間的な広がりを見せて会場が包み込まれる感じに。内省的でありながら包容力があるような。青い照明とスモークも手伝って、お客さんも圧倒されているのが伝わって来ました。

ツアー前半では「ZZZZZ」のアウトロで同様な凄みを感じて心奪われたことを思い出しました。と言うことは、後半戦では「ZZZZZ」はやらないんだな、と悟ってちょっぴり寂しい気持ちにも。

13. セッション~アカシ
「ホロウ」で圧倒されたところに、ちょっと妖しげな雰囲気でセッションが。何の曲に繋がるんだろう?音と照明(青で照らされた中に赤のスポットがチカチカ)の感じから言うと、「アカシ」っぽい。途中でギターソロとベースソロの掛け合いが始まります。すってぃがラプティオ(マシンガンみたいなビビビビ!という強烈なエフェクター)を駆使したので、「Vivid Noise」の可能性もあるかな?と思ったのですが、めちゃくちゃ絶妙なタイミングで「アカシ」のイントロへ突入したので、テンションぶち上がりました。

ギターソロとベースソロの応酬は、このツアーで一番緊張感を持ってワクワクしながら聞いていたパートです。2人とも鋭利な刃物みたいに尖っていてめちゃくちゃかっこいい。宏介は時々でフレーズを変えていたような。この前は今のチョーキングっぽいフレーズ入れてなかったのでは?となった瞬間があったので。多分。

後から思い出したのですが、このセッション「HIGH!HIGH!HIGH!」で披露してましたね。ライブは行かなかったけど、802のオンエアを聞いて「なんてかっこいいセッションなんだ!生で聞きたかった!」と思ったんだ、すっかり忘れていた。忘れるなよ自分w

ちなみに、「アカシ」が最も生音・人力アレンジによって生まれ変わっていると感じました。音源だと様々なSEや弦楽器で彩られているけど、その辺りを抑えて、メロディアスなピアノ、ドラマチックなシンバルが際立って、ストーリーを引っ張っていたようなイメージ。華やかさが引き算された代わりに、無骨さが足されたような。スタイリッシュな「アカシ」から、骨太な「アカシ」に衣替えしたような、どっちもそれぞれ良さがあって最高だなとちょっと感動しました。どんなアレンジでも大好きだなー。
「アカシ」については、好き過ぎるので別エントリーで書いてます。


14. Stay Mellow
「アカシ」が終わって間髪入れずに「Stay Mellow」へ突入するのも好きでした。「Stay Mellow」はライブでたくさんやっている曲ですが、いつも以上にギターがミャウミャウ鳴いているような、さらにギターの主張が強くなっているような印象を受けました。

ギターソロと見せ場のラップ部分、熱量とリズムの取り方がどんどん神がかっていく気がする。ギターソロにめいっぱい力がこもっていて、マイクにかぶりつくように急いで歌に戻っていたりすることも。いつの頃からか、最後にピックで弦を弾いて綺麗な音を作ってるのいいなぁと思って、最後の最後まで宏介のギターに注目してしまう。

XIIXらしさが詰まった曲だなと思っていて、聞く度に気持ち良いやら、予測のつかないどう猛さを見せつけられるやらで、どんどん好き度が増す曲です。リズムが好き過ぎて身体が勝手に弾み出す。

15. Answer5
ツアー前半のメンバー紹介は「あれ(in the Rough)」でしたが、今回は「Answer5」に戻りました。よっち、HIRORON、健太さん、すってぃ、宏介の順でソロ回し。宏介がギターソロ前に「ギター!俺!」って言うことがあって、そのフレーズがお気に入りなんだけど、今回は言わなくて残念だったな。背面ギターソロを披露しているので、言う暇がないのかもしれない。(代わりにすってぃが宏介を紹介していたけど、オフマイクだからあまり聞こえず。)

東京だけアウトロが派手に感じだけど、よっちのアドリブなのかな?照明が真っ赤で妖艶で、メンバーが暴れていて、「おおっ!THE・ロックバンドだな!」って熱い気持ちになりました。サポートメンバー含めて、バンドが進化して大きくなっていると感じる。

16. like the rain
「Regulus」と同じく、音楽への覚悟や愛情を感じる曲なので、聞いていてぐっとくる曲。バラードなんだけど、じっとしていられないような、自分の内側が静かに燃え滾るのを感じます。
特にギターソロの音色が大好きで、集中して聞き入ってしまう。滑らかにメロディーを弾いている姿も好きで、華奢な宏介がとてつもなく大きく見える。

最初にCDで聞いた時、ギターソロが逆再生っぽく聞こえる音色だなと思ったのですが、「LINE LIVE」で、「家で『こんなフレーズがいいな』と思って弾いたのをぐるって逆再生して、それを覚えてレコーディングで弾いて元に戻す。走馬灯じゃないけど、今までのことを思い返すことは逆再生みたいだと思って。あの感じを出したくて」と明かしてくれたのでスッキリ!弾いて、戻して、って素人にはなんだかよくわからんけど(笑)こだわって作っているんだなぁ。映画みたいにストーリー性のあるスケールの大きな曲だと感じるので、揺さぶられて涙ぐみそうになることも多々あります。

曲の前に「思い上がりかもしれないけど、死ぬまで音楽をやっていく人間だと思っていて」というようなことを毎回語ってくれたけど、宏介らしい謙遜なのはわかるけど、いやいや君が音楽やらんで誰がやるんだよ……って思いながらいつも聞いていた。ナタリーの記事のタイトルにもなっていて、目にした時にちょっと泣きそうになってしまったよ。


<アンコール>

17. Endless Summer
宏介がES-355を携えたので、まさかここで「ZZZZZ」はないよね…?と一瞬だけ期待してしまった。「Endless Summer」も355でやってたの忘れてた。
間奏部分の尺が長めで、ギターソロも自由にやってた気がする。会場によって、少しだけアレンジ違うことがありました。355の音色が特徴的。いい音。好き。南国っぽくて和みます。短い曲なので、ライブはアウトロ延長アレンジ。

仙台では、宏介が出だしの歌詞を間違えていました。曲が終わった後に、「『終わらない季節』を『終わらない時間』って言っちゃった。まさに今だ(笑)」と笑っていた。私は言われて気付いたんだけど(歌詞覚えられない女)、曲に行く前に「すごく幸せな時間でした」って言ってたから、それに引っ張られたのかな。

あ、あと曲終わりですってぃがよっちとHIRORONに「2(ピース)」ってニコニコしてるんだけど、あれは何の合図だったのかなー。

18. ユースレス・シンフォニー
イントロで宏介が上手に出て弾いてサービスしてくれるので、その分イントロの尺が長め。仙台では席が上手の前の方だったので、すごく近くてテンション上がったな。すってぃも上手に遠征して来て、ガンガン弾いてくれるので楽しかったです。さっきも書いたけど、すってぃのモーションが滑らかでグルーヴィーなので、そんなすってぃを見上げながら聞いていると、ステージとその一帯のお客さんが一緒にゆるやかにダンスしているような、ふわふわっとした夢見心地のような感覚になって、至福のひととき。

仙台では、間奏で2人で立ち膝になって弾きまくってたのが珍しい絵でした。「ユースレス・シンフォニー」もライブを重ねるごとにどんどん派手になっていくと感じます。多幸感を感じる曲ですが、しみじみと噛み締める幸せから、お祭り騒ぎで歓声が沸き起こって色とりどりのHAPPYに満ち溢れるような、そこまでボルテージが上がって来ている感じ。「楽しい」と「やりたい放題」のエネルギーが渦巻いていて、多幸感という一言には収まりきらない底知れないパワーのある曲だなーと。

あと、ファイナルではすってぃの「it's so useless」のコーラス、「イッツソーユースレッスッ↑」って音程外れてシャウトみたいになっていて、グッと来ちゃった。珍しい。遠くて表情はよく見えなかったけど、それだけテンション上がってたのかなと思いました。

ちなみに大阪2日目と仙台で、曲前に「茶番(宏介いわく)」が繰り広げられました。すってぃが「言えるようになったら皆で言いたい」って言うので、間奏の「おーおー♪」のことかなと思ったら、冒頭のシャウト「アウッ!」だったと言う(笑)
サポートメンバーも1人ずつ「アウッ!」を言わされてからの本編突入という形になったのですが、この茶番は名古屋からなくなっていました。良かった、私がサポメンだったら言わされるのイヤだよw
その代わり、冒頭のシャウトをすってぃと宏介2人でシャウトするようになってたのが微笑ましかったです。和気あいあい。

ファイナルの最後、全員で手を繋いでおじぎしている時、すっかりバンドだねぇって思って嬉しくなりました。

追記:これ書いた後にアップされたSPICEの宮本英夫さんのレポート、すごく好きです。XIIXへの愛を感じる。ビリー・ジーンは全然気が付かなかった。わーん残念!
リアルサウンドも読みましたが、2人のライターさんのキャリアの違いが歴然で面白いなーと思いました。

ご当地曲&ご当地MC


■ご当地曲
2人コーナーの冒頭で、ご当地ネタ曲を宏介がワンフレーズ弾き語るというお約束がありました。個人的に一番お気に入りは仙台の英孝ちゃんだな。本当に好きなんだなって思った(笑)

・Zepp Namba 2日目

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「やっぱ好っきゃねーん!」(やしきたかじん)でした。わかりやす(笑)
ちなみに初日は「六甲おろし」だったとMCで言ってました。

・仙台GIGS

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狩野英孝(宮城県出身)バージョンの「大きな古時計」。めちゃめちゃクセのある歌い方で、英孝ちゃん色濃厚だった(爆笑)宏介のお気に入りだそうです。できればいつかどこかでフルバージョンで聞いてみたいと思うほど面白かったよ(笑)

・Zepp Nagoya

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すってぃの「手羽先ソング、どうぞ!」の振りから、ボーカルの長屋さんが名古屋の歌姫ということで、緑黄色社会の「Mela!」でした。何故か野太い低音で歌っていて(ディナーショーw)、すってぃが「晴ちゃんそんな声じゃない(笑)」って突っ込んでたのが面白かったです。

・東京ガーデンシアター

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2021年を振り返る曲ということで、Adoの「うっせぇうっせぇうっせぇわ♪」。こちらも何故か野太い低音でゆっくりと、半笑いのような感じで。野太い声でふざけ倒すのが宏介のブームなんだね(笑)

■ご当地MC

帰りの新幹線の中で記憶が鮮明なうちにポチポチしていたので、およそ合ってると思うけど記憶違いあったら悪しからず。

・Zepp Namba 2日目
・「フラッシュバック」の曲前に、宏介が「テン……ットウエンティです」「おひっ……さしぶりです」と自己紹介していました。曲がレイドバックするから、それにかけてたのかな。すってぃも振られて、「ベースのすっ……とうです」と。大阪は笑いに厳しい町だからやめておこう、ってオチになった記憶。

・すってぃと言えばカレー好きで、ツアー前半の大阪公演ではカレーをハシゴしたと言っていましたが、今回は食べていないそう。健康のために食事の回数を減らしていて、だいぶ体重が落ちて体調が良いと前にツイートしていましたが、確かに顔がよりシュッとして精悍になってますます男前だよね。

・2人コーナーが終わった後に、感想をサポメン全員に話を振って、サポメンがそれぞれ「良かったよ」って喋ってたかな。これは大阪だけだったはず。毎回サポートメンバーにもMCしてもらうのかなと思ったんだけど、以降はしていなかったので。

・仙台GIGS
・「初仙台です」と2人とも嬉しそうでした。SHE'Sとの対バンが延期になってしまったから、ワンマンが初仙台となったんですよね。リベンジ公演も決まって良かった。宏介が「ズーシーとやります」って言ってました。相変わらずSHE'Sに対しての愛情が乱暴(笑)

・すってぃは田舎が福島と山形だそうで、高速バスに乗ってしょっちゅう仙台に来て楽器を買っていたそうです。だから来れてめちゃくちゃ嬉しい、と。私も子供の頃に仙台に住んでいたことがあり、仙台が大好きなので仙台公演に来れて嬉しかったな。SHE'Sとの対バンも行くつもりだったし。宏介はわりと最近来た(先月USGで)、冷凍庫の牛タンが無くなるぐらいは経った、と話していました。

・宏介が「幸せな時間でした」って言ってたのも印象的。その後に「Endless Summer」を歌ったので、つい『終わらない季節』を『終わらない時間』って歌っちゃったのかなと推察。


・Zepp Nagoya
・宏介がだいぶリラックスしてきたのか、「テンッテレテッテテーン!」とふざけ出して何事かと(笑)お客さん無反応、すってぃにも「かわいそうだな」と言われる、でもメンタル強いから大丈夫、両親に感謝、と(笑) でもこれだけ人前に出る仕事をしていると、ある程度メンタル強くないとやってられないだろうなぁ。

・当日東京は雪が降りそうに寒かったのですが、名古屋は暖かかったので、すってぃが着いて「祝福されてると思った」って言ってたの微笑ましかったです。

・2人コーナーの際、はけるメンバーの背中に向かって、「廊下に手羽先あるから~」って宏介が声かけてたの笑いました。


・東京ガーデンシアター
・他の地域に比べて会場が大きいので、すってぃがだいぶ感慨深そうに見えました。上の方まで客席があるから、上の階に向けて煽ったりピースしてたのが新鮮。数日前、サポートすることの多いaikoのライブへお客として来ていたそうで、そんなところでライブできるなんて嬉しいよね。以前、aikoとタワレコ冊子の表紙になった時も、感激のツイートしていたの印象深いです。

全然関係ないけど、U&DESIGN時代からのファンの方に話を聞いた時、昔はステージであんな前に出ることもなかった、控えめだったというエピソードを知り、人に歴史ありだなぁと勝手にしみじみ。すってぃ、素敵なキャリアの重ね方してるな。眩しすぎるぜ。これから活動を経て、さらにステージングが変わるかもしれない。楽しみ。ふふふ。

・ツアーファイナルに期待される、何かしらの発表は具体的にはありませんでした。まだ諸々制約もあるだろうし、ユニゾンのライブもあるから難しいんだろうな。
でも、2人編成も5人のバンド体制も両極をできるだけやりたい、または想像つかない斜め上を行くようなこともやってみたい、というようなことを各会場で言っていて、とにかく転がり続けたいという確固たる意志をひしひしと感じるので、ファンとしては楽しみに待つのみ。すってぃが「来年はライブ倍やろう」って言ってたから期待しています。

・その他
・2人コーナーが終わると、毎回宏介かすってぃのどちらかが「メンバー戻っておいでー」と呼び掛けていたのですが、すってぃの呼び掛けがお父さんみがあって和んだ(笑)
2人は同年代だけど、たまにすってぃがお父さんで、宏介がやんちゃ坊主に見えます。ユニゾンだと宏介はしっかり者キャラだから新鮮だし、やっぱりこっちの宏介の方が素な感じがして、しっくり来るんだよな。

・グッズ担当のすってぃが、毎回グッズの宣伝を。自分が着たいと思うものを作って、それをお客さんが着てくれて共有できるのが嬉しい、というようなことを言ってたかな。楽しそう。
すってぃがライブ本編からグッズT(ホロウT)を着ていることが多くて、グッズ売りたい気持ちを悟った(笑)自信作のパーカーより、ボアが人気だと嘆いていました。売りたいからパーカー着てと頼んだら、暑いからイヤwと断った宏介。わかる、可愛くても温度調整のしづらいパーカーをライブで着たくないの同じく。せめて前空きだったら違うんだけど。
アロマキャンドルも綺麗だけど、実用的なものの方が売れるかなと思いました。「キャンドルに火付けた?」って客席に問いかけて、反応が薄かったから「すっげぇまばらだなぁ」ってぼやいていたことがあって、私が今まで聞いた中で最も投げやりな口調だったので意外で笑ってしまった。

・大阪と名古屋ですってぃがXIIXポーズ(両手クロス)してたのも可愛かったです。マキシマム・ザ・ホルモンポーズみたいな、というよりXジャンプのアレみたいな(笑)


ひとりごと

4か所どの会場も楽しかったけど、やっぱり初参加となった大阪がインパクトあったかな。ツアー前半からこんな風に進化したんだ!という衝撃は忘れられない。
大阪と名古屋は直前でチケット取ったので2階席で、仙台は1階の前方、東京は1階の後方、いろんな場所で見れました。大阪と名古屋は会場がコンパクトだから2階席でも近いし、人の頭でステージが見えないこともなく、全体がよく見渡せて、バンドの一体感も視覚的に捉えることができて好きな景色でした。

「LINE LIVE」で、「2人だけでドーム公演やっちゃうゆずさん(トイズの先輩)のように、両極をできるポテンシャルを我々は持っていると思うから、そっちもトライしたい気持ちはある」と話していたので、チャレンジしたいものの1つとしてゆずスタイルがあるんだなと思いました。in the Roughもその一環だよね。

本人もさんざん言ってるけど、XIIXはデビューした矢先に社会情勢が悪化してライブの場を奪われてしまって、全然ライブができていない、だから色々ライブやるために一生懸命考えているんだなぁと感じます。まずもっともっと多くの人に聞いてもらえるといいよね。

「LINE LIVE」で、「誰に言っていいのかわからないけど、XIIXで人前に出る機会を増やしたい」「インスタライブとかラインライブとかツイッターとかでもいい」「歌う場所があればあるだけ嬉しいと思っている」「自分が思ってるぐらい、超いい音楽やってます、って皆から思われたい」「ちょっとでもいい曲作って自分が感動したいし、聞いた人も同じぐらい感動してもらえる瞬間を作りたい」って言ってたのも、気持ちは前に行くんだけど、説得しなくちゃいけない大人もたくさんいて、やらなくちゃいけないこともたくさんあって、思うように活動できない状況なんだろうなぁと推察。もどかしさ。でも、どんな形でもいいのでライブやってくれたらファンは喜ぶし、少しでも多くの人に届きたいなら動いた方がいいに決まっているので、その意欲が嬉しい。

あと友人と話していたのですが、ユニゾンのファンだけでなく他のファンにも届いて欲しいから、「タイアップ」「横揺れが気持ちいいミュージシャンとの対バン」がもっと増えるといいかもしれない。
「ダイの大冒険」のタイアップはすごく良かったと思うので(実際、そこからXIIXを知りユニゾンファンになったという人もいる)。
事務所よ、頑張ってくれ。どれぐらい予算があるのか知らんけど。

音楽のタイプがユニゾンとは系統が違うので、対バン相手としてVaundyやYOGEE NEW WAVESはどうだ、キッズが集結する802系ではなく「森、道、市場」や「New Acoustic Camp」に出て欲しい、などなど好き勝手なことを思うわけです。個人的には「フジロック」で見たい。まあイベント関連は呼ばれないと出れないけど。言うだけなら簡単ですけど。

お台場でやったAwesome City Clubとの2マン、すごくいいなと思ったんですよね。逆に04 Limited SazabysやKEYTALKと同じイベントに出てもなーと(私個人としては04もKEYTALKも好きだけど)。いやでも今はチャンスがあれば何でも出て欲しいです。

今は状況もまだまだよくないし、なかなか思い通りに行動するのも難しいと思いますが、いちファンとしてあれこれ勝手なこと思い巡らすのも含めてXIIXの活動を追うのが楽しみです。

今年の頭にアルバムが発売になって、ツアー前半はチケット争奪戦だったけどなんとか参加できて、イベントもちょこちょこ見れて、ツアー後半は思いがけずたくさん参加できてXIIXの音楽に溺れることができて幸せだったなー。数えたら11本も!良き2021年でした。こうして見ると空白の期間がよくわかるね。半年はやっぱり長いなぁ。

あ、あとTHE KEBABSのツアーとなるべく被らないと嬉しい…ユニゾンの合間にやるから仕方ないとは言え、客側もスケジュール調整が大変なのよwww

■2021年参加できたライブ
02/23    uP!!! SPECIAL LIVE HOLIC extra(w/ACIDMAN、緑黄色社会)新木場
05/03 VIVA LA ROCK 2021
06/01 USELESS 昭和女子大学 人見記念講堂
06/08 USELESS なんばHatch
06/20 uP!!! SPECIAL LIVE HOLIC(w/Awesome City Club)お台場
07/13 大ナナイト TSUTAYA O-EAST(w/SHE'S)
07/16 J-WAVE THE KINGS PLACE LIVE 横浜アリーナ
12/07 USELESS + Zepp Namba
12/09 USELESS + 仙台GIGS
12/14 USELESS + Zepp Nagoya
12/16 USELESS + 東京ガーデンシアター
※延期:09/14  Doors New Normal  仙台GIGS(w/SHE'S)

■配信で見たライブ
01/30  XIIX Streaming LIVE 2021 “4th FLOOR”





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