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エイブラハムをかじっただけの男と弟子 その94 正しい選択
ソ ラ :こっちか、いや、こっちか・・・。焦るな、ソラ、慎重に選ぶんだ。正解はどちらか一つだ。
エス太 :どうした?時限爆弾の導線でも切ろうとしてんのか?赤か、白か、みたいな?
ソ ラ :いえ、今日のお昼ご飯を考えています。うどんか、カレーライスか。
エス太 :そんなくだらね~ことで、緊張感を出すんじゃね~よ。
ソ ラ :くだらないって?聞き捨てなりませんね。これはいたって重要なことなんですよ。
僕のお昼がかかっているんですから。
慎重にもなります。真実はいつも一つ!!
エス太 :どこぞの名探偵か、お前は!ソラ、俺たちはな、永遠の存在なんだ。だからこそ、選択に失敗はないし、間違いもないんだ。
ソ ラ :どういうことでしょう?
エス太 :俺たちは永遠に拡大し続ける存在だ。一見失敗だと思うような出来事も、そこからまた新たな望みが生まれ、ボルテックスが拡大する。
人生は、その繰り返しなんだ。
でも、多くの人は、何か選択を迫(せま)られた時、正しい答えが一つだけだと思い込み、正しい方を選択しようとして、緊張し、迷ってしまう。
いいか、答えは無数に存在していて、選んだ答えの中から、また新たな望む場所に行けるんだ。
ソ ラ :答えは一つじゃないんですね?何を選んでも、そこからまた、望む場所に向かって行けるということですか?
エス太 :そうだよ。だから、お前が、うどんを選ぼうが、カレーを選ぼうが、そこからまた次の旅が始まるんだ。
失敗も間違いもない。そこには、ただ願望の拡大があるだけだ。
だけどな、もし、よりよい選択をしたいなら、アラインし、リラックスした状態で直感に従うか、自分が気分のいい方を選択するといい。
ソ ラ :なるほど。わかりました。よし、決めた!今日は自信を持って、うどんにします!!買ってきます!!
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ソ ラ :戻りました~。うどん買ってきました~。
エス太 :いや、そのまま自分ん家に帰れよ!何でわざわざ、うちで飯食うんだよ。
ソ ラ :いいじゃないですか。ここは僕にとって自宅みたいなもんですよ。
それじゃ、早速いただきま~す!!
ん?ところで、先生、何食べてるんですか?
エス太 :えっ?カレーうどんだけど。
ソ ラ :そ、その手があったかぁ!!
赤でも、白でもなく、ピンクの導線が存在していたのかぁ。