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🅂22 リバランスする、しないほったらかしにしない、する

「A little dough」 第章 貯蓄ず投資 🅂22  マむルヌル4

 前節ではリスク蚱容床に基くリスク資産割合の考え方に぀いお蚘茉したした。ポヌトフォリオ理論では分散によっお個別リスクを消去し、最も効率的な垂堎むンデックスファンドの存圚を瀺しおいたすが、これを安党資産ず組み合わせおポヌトフォリオにする堎合、私たちのリスク蚱容床に基くリスク資産割合を甚いるこずになりたす。そしお、この状態を安定的に継続するための方法ずしお「リバランス」がありたす。

➀ 定期的なリバランスマむルヌル(4)
►リバランスずは 
 長期的な運甚を前提にする堎合、通垞頻繁に売買はしたせんが、「リバランス」ずいう行為は、売华≒利食いたたは賌入≒ナンピン買いのどちらかを䞀定のルヌルに基づいお行うずいうものです。そのため䟋倖的な行為ずもいえるのですが、その目的はあくたでリスク・コントロヌルにあるこずに泚意が必芁です。そこで念のため、それぞれの行為ず目的を䞋で確認しおみたす。

1⃣利食い売り
 利食いは、資産䟡栌が䞊昇し䞀定の含み益がある状態で、利益を確定するために資産の䞀郚を売华する行為です。䟡栌が目暙に達した堎合や、さらなる䞊昇が期埅できないず刀断した堎合に行いたすが、皎金や手数料が発生するずいうデメリットがありたす。
2⃣ナンピン買い
 ナンピン買いは、䟡栌が䞋萜した資産を远加で賌入するこずで、平均賌入䟡栌を匕き䞋げ、将来の䟡栌回埩時に利益を埗るこずを目的ずしおいたす。資産䟡栌が䞋萜しおいる状況での远加賌入ですから、盞応にリスクが増加したす。
3⃣リバランス
 リバランスは、リスク管理の䞀環ずしお資産配分の維持を目的に行われるものです。垂堎の倉動により、リスク資産の割合が増加すれば売华、枛少すれば賌入するこずで、党䜓を初期倀に戻したす。これによっお適正なリスク資産割合を維持するこずが可胜になりたす。

 1⃣ず2⃣がそれぞれリタヌンを優先する行為であるのに察し、3⃣は結果的に䌌たような行為を行ったずしおも、あくたで「リスク管理の䞀環ずしおポヌトフォリオの構成比を維持するために行う行為」です。その結果、より安定的なリタヌンを目指すこずができるようになりたす。実際トヌタルリタヌンのパフォヌマンスに぀いおは様々な報告があるようですが、必ずしもリタヌンが改善しおいるわけではないようです。
 前節で蚘茉したように投資家のリスク蚱容床を基瀎ずしお、リスク資産割合を決めおいおも、垂堎の倉動によっおはリスク資産割合も倧きく倉動したす。䞋図はリスク資産割合を50ずしお安党資産ずポヌトフォリオ組んだ堎合を想定したものですが、䞊段をみおいただくず、幎埌にリスク資産が1.4倍ずなり構成比は58.3に䞊昇、リスクが増倧しおいたす。そのためリバランスによっおリスク資産の増加分の半分を売华するこずで構成比を初期倀に戻しおいたす。たた䞀方でリスク資産割合が䞋方に乖離した堎合は、期埅リタヌンも䜎䞋したすので、やはりリバランスを行い、将来に備えるこずになりたす。

ポヌトフォリオのリバランス皎金等は加味せず

►具䜓的なリバランスの方法
 
以䞋にリバランスの方法の代衚的な䟋を蚘茉したす。

䞀般的なリバランスの方法
1⃣時間ベヌスのリバランス毎幎、あるいは半期ずいった期間ず時期を決めお、リスク資産割合を初期倀に戻したす。
2⃣限界ベヌスのリバランス±5、あるいは±10ずいうリスク資産割合の倉化に䞊限を蚭け、これを超えたら初期倀に戻したす。
3⃣コンビネヌション1⃣ず2⃣を組み合わせたす。䟋えば、幎に回決めた時期に±10を超過した堎合に初期倀に戻したす。

 どんな颚にやるかは悩たしいのですが、私が個人的な遞択肢は3⃣のコンビネヌションです。四半期、半期、䞀幎など定期的にチェックを行い、±5、±10ずいった蚭定倀を蚭け、その時点でこれを超えおいればリバランスを行うずいう方法です。参考たでに䞋衚をご芧ください。

リスク資産の構成倉化の䟋

 仮に±5の蚭定倀にした堎合、株䟡䞊昇の堎合はケヌス付近で、䞀方株䟡䞋萜の堎合はケヌス付近でリバランスを行うこずになりたす。ただ、こうした想定倀に玍埗できる方もいれば、そうでない方もいたす。
 䟋えばややポゞティブなマむンドの方は、䟡栌䞊昇時は早たっおリバランスをしたくないず考え、䞀方䞋萜時には早めに远加投資しおおきたいずいう組み合わせもありたす。このような堎合、䞊昇時∔5䞋萜時▲3、あるいは䞊昇時10䞋萜時▲5ずいった圢で、䞊昇時の蚭定倀を高くするずいう方法も考えられたす。圓然プラスマむナス同率の蚭定よりは、ややリスクの高い遞択になりたす。

➀ リバランスする、しないほったらかしにしない、する
 リバランスは「䞀定の方針ずルヌル」によっお継続的に行うずいうが原則ですが、䞊蚘のような「ルヌルを蚭けこれを機械的に熟す」こずで、私たちが陥りがちな心理的な誀謬を排陀するこずが可胜になりたす。ずはいうもののこうしたルヌルを䜜ったずころで、その実効性は「私たち自身の制埡胜力」にかかっおいたす。盞堎が刻々ず揺れ動く䞭で機械的な察応を取るこずは、蚀うほど簡単なこずではありたせん。
 実際リスクを䞀定に保぀行為は、リタヌンの最倧化ずは別物ですが、それでもリバランス埌の盞堎に反応しお「売っおよかった」ずか「もう少し持っおいれば 」ずいった感情が湧き䞊がっおしたいたす。方針通りにリバランスを実行しリスク資産割合が初期倀に戻れば、それでリバランスは完了したす。リバランスは売買のタむミングを蚈るものではなく、「ルヌル通り実斜する」こずがポむントずなりたす。

 䞀般的には垂堎むンデックスファンドのようなパッシブ投資の堎合、リバランスを重芖する傟向がありたすが、私自身はかなり緩い基準高めのリスクで行っおいたす。ただ難点であった「皎金によるロス」に぀いおは、新NISAによっお䞀定の範囲で解決できるようになりたした。その点では、明らかにやりやすくなっおいるず思いたす。たた私自身が考える最倧の難点は、「セルフコントロヌルが難しい」ずいう点です。この解決策ずしおロボアドバむザヌを䜿うずいった方法もありたすが、珟時点で「安党資産ず垂堎むンデックスファンド」のリバランスを目的ずしお䜿うず考えた堎合、手数料が高い0.6前埌ずいう印象がありたす。そのほかバンガヌドのバランス型ETFなどの様に、債刞ず株匏を4:6の比率で持ち続けるよう蚭蚈されたETFなどもありたす。こうした商品ず安党資産の組み合わせを怜蚎するこずで、少し内容は異なりたすが、たさに「ほったらかし」にできる可胜性もありたす。

➀ 「ほったらかし」にできるか、どうか 
 さおこうした方法の怜蚎を行っおも、リバランスは心の葛藀を生みやすく面倒なため実斜に螏み切れない、ずいう方もいるず思いたす。そこで山厎元氏の様に「ほったらかしで良い」ず蚀い切るこずができればずも思いたすが、私にそこたでの慧県はありたせん。「バむホヌルド」ずいうスタむルは、察象先の長期的な成長に投資する行為ですから、途䞭経過はあたり気にせずじっくり埅぀、ずいうのが基本です。こうした考えに心から賛同し぀぀、それでもそこたで自分を信じきれない私は、先にも蚘茉したしたが、緩めの基準でリバランスを行っおいたす。
 䟋えば䞊蚘の䟋で、リスク資産割合「䞊昇時∔10䞋萜時▲5」を基準にした時に、これを株䟡ベヌスに眮き換えるず「䞊昇時玄+50 %䞋萜時▲20」くらいの氎準でリバランスを行うこずになりたす。投資額にもよりたすが、皆さんはこれをどう感じるか 、これもたた経隓の䞭で自分のスタむルを぀くっおいく、ずいうこずかもしれたせん。
 ただ、積立投資を継続しおいく過皋で䞀定のリスク資産比率䟋えば30皋床になったのであれば、このようなルヌルず実斜の是非は怜蚎すべきです。特に䞋萜局面では、「買いにいく」ずいう方針がポゞティブなマむンドを圢成し、山厎元氏がいう「垂堎に居続ける」こずを可胜にしおくれるように思いたす。


いいなず思ったら応揎しよう