【ネタバレ感想】アレックス、母ちゃんはアンタが心配よ「ドント・ブリーズ」
いつか観ようとネトフリのマイリストにずっと入れていた映画をようやく視聴したのでネタバレしながら感想を書いていきます。
未視聴の方はご注意ください!
~あらすじ~
街を出るため逃走資金が必要になったロッキーは、恋人と友人と共に、大金を隠し持つと噂される盲目の老人宅に強盗に入る。ところが老人は、目は見えないがどんな音も聞き逃さない超人的な聴覚を持っていた。ロッキーたちは真っ暗な家の中で老人に追い詰められ……
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映画を観て思ったこと。
「アレックスはロッキーのどこが好きだったんだ…?」
(いや絶対話題の中心はそこじゃないよねって分かっているんだけど…!)
映画の前半部分でロッキーの家庭環境がいかに恵まれておらず、一緒に逃げたい妹がいるということが説明され「この不良少女可哀そうでしょ?悪いことだとしてもロッキーには同情しちゃうよね?ね?」と映画側から念押しされる。
画面に映る彼女の顔には、大学生のイキイキとした若さみたいなものが感じられない位に何だかめっちゃ疲れて見える。
ただ、真面目に働いてお金を貯めるでもなく、親が警備会社に勤めているというアレックス頼りの強盗行為。
アレックス、おま…お前…!それで本当にいいのか…!?
真面目な人間ほどちょっと影のあるワルに惹きつけられるみたいなの何かで見たことあるけど、アンタただ利用されているだけよ!お友達も選びなさいよ!?母ちゃん心配だよ!!!!!!
そして舞台となる盲目の老人と犬が暮らす家へ――。
はじめ、侵入するために暴れん坊な番犬に何か食べさせたのをみて「犬に危害加えるのだけはヤメテ!」とこの映画を観て初の悲鳴をあげたが、ただ眠らせただけなのだと知って一安心。(でも変なの食べさせないで!)
この映画は、大きな音で驚かすような恐怖演出は無いものの突然ぬっと現れる老人には結構ビビる。けど老人からすれば寝ていたら誰かが家に侵入しているんだもの。しかも人数もどんな武器を持っているかも分からない。老人の方が「めっちゃこわぁ!」なハズ。
最初にロッキーの恋人・マネーが老人の反撃に遭う。乱暴で嫌な奴だけれど、最後は仲間の情報をバラすことなく死亡する。
そのワンシーンだけでWikipediaの紹介文に「仲間思い」と書かれる男、マネー。お前は散り際に輝くタイプだったな…。
そんな仲間思いの恋人を目の前で亡くしたロッキーは、悲しんでいたようだけども「そんなことより大金だ!」と盗み見た金庫の暗証番号を入力して現金を鷲掴み!ロッキー、君はそういう人間だ!
そして大本番の地下室へ…!娘を事故で失ったという話は聞いていたけどおじいちゃんエグすぎるよ…!単に屈辱を与えて恨みを晴らそうとかそういうのではなく、「お前のせいで子供を失ったんだからお前が産めばいいじゃない」って発想は狂気でしかない…(; ・`д・´)
もう自分の血が繋がった子供であれば誰でもいいのか…!?見境がなさすぎて怖い。
映画の後味はスッキリしない感じだったけど個人的には良かったと思う。
この映画は人によって誰の視点で見るかが分かれる気がする。
女性視点で見れば老人の行いには吐き気がして、嫌悪感が止まらないだろうと思うのでラストのロッキーの蹴りには「もっとやれ!」と拳を握ったかもしれないし。
「いやいや強盗に入った奴らだって悪いよね」という視点で見る人もいると思う。
ラスト、ロッキーは一人でお金を持ち逃げだし、老人も被害者として報道されている。罪を犯した者同士の沈黙で終わるので「悪は制裁されるべき!」という正義感溢れる方にはとてもモヤモヤした終わり方だったと思う。
2もあるらしいけど、あらすじを読んだら犬が痛い目に遭いそうだったので視聴は止めておく。
というか映画でよくある「元軍人」って設定、強すぎないですか?