【詩】責任
女は無自覚に
心臓を抉ってくる
男は優越感で
浅はかに嘲笑う
愛されたことが
とても嬉しかった
頼られたことを
疎ましく思った
固く握り締めた
柄杓の異様な冷たさ
柔らかく掲げた
榊の霊的な温かさ
庭園墓地の上空に
一羽の烏の一声
「ガア」
産まれたからには
希望が託されていた
だから生きている
これからも生きてゆく
女は無自覚に
心臓を抉ってくる
男は優越感で
浅はかに嘲笑う
愛されたことが
とても嬉しかった
頼られたことを
疎ましく思った
固く握り締めた
柄杓の異様な冷たさ
柔らかく掲げた
榊の霊的な温かさ
庭園墓地の上空に
一羽の烏の一声
「ガア」
産まれたからには
希望が託されていた
だから生きている
これからも生きてゆく