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【詩】傲慢(大罪詩篇⑤)

とある国家の話
社会に弓引く教育を
国家の正義は洗脳と呼び
社会に組み込む洗脳を
国家の正義は教育と呼んだ
社会の維持それ自体が
国家の正義の主な職務で
それは所謂いわゆる傲慢の悪魔の
為せる技と同じく
正義とは
主体の言語で記された
禁書であり
人であり社会であり
正義であり悪魔である
たったそれだけの
ちょっとした魔界の真理
それを理解する子等が
地獄や煉獄に魅了され
やがて成熟し誰もかれも
例外無く焔に身を焼き
うぉう うぉうと拳を
天に向かって振りかざし
統治と革命の永久機関を
秘匿する技術の練磨を経て
人が人知れず人を殺戮する国を建国した
それを皆は世界平和と呼んだ
猿が初めて群れを形成した瞬間から

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