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【詩】ジェンダーレス・エレベーション
茄子を浅漬けにし
わたしは作る人で
あなたは食べる人
衣食住さえ役割分担で
確保できればそれで
大抵の人は生きるに
足る筈だったものが
食べる人の膿む奇怪な腹
食料運搬に上下嚥下する
人類史のエレベーターは
性差別的重量オーバーで
わたしたちは茄子の浅漬けに
物理を適用して多角的に検討した
作る人食べる人の本質を検討した
結果解答を高みに押し上げたのだ
産む機械とか言っていた
否定すべき機械言説ではなく
科学的に機械論的な性差の
捉え方をもし否定するなら
全ての人が幸せな
世界の実現なんて無いよ
ある種冷徹な視線を礎とする
機械論的上昇は茄子の未来を睨む
ジェンダーレスな自然体の礎で
総体的にアンドロイド然として
なんと豪放で益荒男らしく
撫子的な機能美の合体だろうか