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刀篤(かたなあつし)
2023年12月28日 17:58
ありがとうと言って手を振ったあの日の涙は何に委ねられるの疲れ果てた笑顔を隠してあなたに向けた背中を誰に委ねられるの何ものかが何ものかを累て知るということはこんなにも終末に似て蔑みに自分を累て背中に憎悪を委ねて歴史を次世代に引き継ぐような荒れ狂う海に帰ってきたような
2023年12月15日 18:51
西にずいぶん傾いた太陽冷ややかに雪を呼んでいる私はエアコンの暖流を自分の方向へ調整する胸でゆるい風を受ける運転手がハンドルを切るたび建物や街路樹の間隙を縫いバス内に乱反射する光直方体のエネルギー増幅装置前席の学生がXにポストする斜め前の子供は曲を選んでいるやがて帯電したスマートフォン群が空気中に硬質のプリズムを形成し光は渦を巻き上方に収斂してゆくこの未来はあまりにも美
2023年12月8日 20:12
秒でなにかを切り捨てたとき【大切な】過程が確実に失われたわたし的に無いなつまんないだろな秒でなにかを悟ったとき【くだらない】過程は確実に失われた何事も秒でやると必然的に【大切な(=+)】ものも【くだらない(=-)】ものも識閾下の差し引きが膨大になるので時間が短ければ短いほど±0に限りなく近づいてゆく0は無に限りなく近しい数字だ無は怖いから私はいつも熟慮を選ぼ
2023年12月1日 19:09
陽へ伸びる樹木の美しさに羞恥や媚態などの誘惑が介在する余地はあるか黄金の毛に包まれた羊たち飢えた狼たちの牙にかかり痛苦と快楽の責め苦に悶える君の迷妄の耽美よりは植物のような単純な美そのほうが潔いだろうね狼たちとて美を望んだわけでなく其れは金の滑らかなドレープウール畝るドレープの手触りいとしいぃ……くるしいぃぃ……くるしいぃ……いとしいぃぃ……畝る根元に液体が