ドラゴンクエスト3 HD-2D 感想

あけましておめでとうございます。
誰が読んでいるかよく分からない日記でもとりあえず挨拶をしておくのは大事。

表題の通りドラクエ3リメイクの感想記事。いろいろ書きたいことがあるので日記とは別個に作ることにした。
発売からずいぶん経ってしまったが年末年始の時間で裏ボスまで倒した。難易度いばらの道、はぐれモンスター・小さなメダルコンプ、プレイ時間は65時間くらい。

著者の経歴

このゲームを語るにあたってはドラクエ3歴が重要な気がするので先に自分語りから。
昔触ったドラクエ3(GBC版)がゲーム好きの原点で、死ぬほどやった思い出のゲーム。小さい頃には何度もデータを作ってゾーマを倒すくらいまで(下手したら倒せてなかったかも)だったが、大学生になってからまたやり込んで銀メダルコンプ・グランドラゴーン撃破まではやった。はやぶさドラゴラム最高。
更に言うとインターネットの海でドラクエ3の二次創作小説(SSと言うのがマナーだったりする?)を読み漁るくらい好きだった。そのころ個人サイトで読んだほとんどの小説はもう海の藻屑になって読めない。当然エタったものも存在する。タイトル覚えてないけど双子勇者の話の続きとか読みたいな!!!
ちなみにその一つであるパステル・ミディリンのHPは未だ存命で2024年に更新もある。いや本当にすごいと思う。

全体の感想

ドラクエ3ヘビーユーザーだった自分は十分楽しんだが、一言で表すなら「まあ、与えられた条件の下では頑張ったんじゃない?」という感じ。思い出補正がかなり強いことは自覚しており、現代の大作ゲームと比べると単独での評価は厳しめになるかな、と思う。

ドラクエ3をプレイしたことのない人でも楽しめる、現代のゲームに通用する面白いものを作る」と「リメイク前の作品をプレイしていた人の思い出を大切にする」の板挟みが発生していると思っていて、今回はターゲットを後者に寄せた結果「単体で見ると微妙」みたいなものができたんじゃないかなと推測している。これは後者を選んだならある程度仕方ない。何せ元にしている戦闘システムやストーリーが35年前のものだ。いくら特技や属性を増やして範囲攻撃手段を増やしても限度があるってものだろう。
与えられた条件というのはこういうこと。後者のミッションはちゃんと達成できていると感じた。

ストーリーもそれなりに肉付けされていたが、現代のゲームと比べると圧倒的に物足りない。ただ4人の喋らない主人公、立ち絵はドットという制約下でこれ以上やらせるのも大変ではある。(ポケモンはキャラ立ってるしやり方次第なんだろうが)
個人的には新・世界樹の迷宮形式で「固定パーティでちゃんとした物語をやる」「自分のパーティを作るならメインストーリーは無し」の方がよかったんじゃないかなと思う。ドラクエ3形式だとサイドストーリーの集合体みたいに感じるんだよな。
オルテガと主人公の母親に焦点を当てたのはよかった。幸せにしてやりたくて神龍にお願いしてオルテガを生き返らせた。でもエンディング後を改変しないと母親は気の毒な人のまんまなんだよな……厳しい……

よかったところ

・マップのグラフィック
特にダンジョン。元々ドットで想像で補っていたところが高解像度になったことで、冒険の質感がグッと増したのがとてもよかった。世界を旅するのって楽しいんだね……
塔も街も一つ一つ違う見た目をしており、新しい土地に向かうのが楽しかった。

・オルテガ周りのストーリー補完
前述の通り。噂しか聞かずなんか死んでしまうだけの人ではなくなった。
ちょっと自分が歳を取って侘び寂びが分かるようになったみたいな話も混ざっている気はする。
ノアニールにいたオルテガに恋する乙女と精霊の祠にいたオルテガに恋する妖精すき。

・特技
信じられるか?もともと戦士武闘家はMP0で技を持たない通常攻撃専用マシーンだったんだぜ……
とはいえバランスはどうなんだろうなという感じはあった。ビーストモード&まものよびがぶっ壊れているのはわざとやっているような気はするが。

・ボス増量
見知らぬボスが大量に配置されていて困惑したところも多かったが、基本的にそりゃそこにいるべきだよなという場所にいるので納得感があった。
あとGBC版のOPムービーでオルテガと戦っている謎の魔物がちゃんと出てきたのはアツかった。

・いろいろな便利になったポイント
個別に挙げたらキリがないが、装備枠・所持品枠の拡張やルーラの超絶強化、コンティニューなど。まあぶっちゃけ現代のゲームならこのくらい備えていてほしいというところではある。元のゲームが古すぎる。

・キャラのグラフィックやボイスが選べる
キャラメイク感は流石にかなり増した。
女魔法使いのデカリボンの子がかわいかった。

よくなかったところ

・モンスター・バトルロード&はぐれモンスター
特に面白くなかったしモンスターを集めるのは面倒くさかった。新しいアトラクションを考えるならせめてオミットした格闘場・すごろく場よりは面白くしてくれ。35年前のミニゲームだぞ。
はぐれモンスターは夕方限定のやつがいるのをやめてほしい。ラナルータも強化してくれ。
はぐれモンスター遭遇時の謎のセリフはちょっと面白かった。

・隠しアイテム
なんぼなんでも床に落ちているものが多すぎる。マス目じゃなくなったことで余計に探しづらくなっている。盗賊の鼻+レミラーマ前提すぎるしあっても面倒くさい。
特に秘密の場所で同じ形のマップのいろいろなところに隠されているのは最悪だった。
小さなメダルもこれに入るんだろうが、もう昔からそういうものではある。通し番号をつけて攻略サイトを見たらすぐどこが足りないか分かるようにはしてほしかった。なんと105個目のメダルがナジミの塔の宝箱だった。

・ゾーマ撃破後の裏裏ダンジョンのバランス
100万ゴールド相当のアイテム要求はギリ足りたが、最終パーティが勇者戦士武闘家賢者だったので爪とブーメランの試練が終わっていた。パンドラボックスがクソゲー。そんな気軽に転職できるバランスじゃないし5人目以降がこの水準で育ってることないだろこのゲーム。
なお戦士にドラゴンキラーを爪扱い装備できるのを苦労して無理矢理突破した後に知った。
やりこむと最後にプレイするのがこれなのが結構心証を下げがちだろうなと思う。他の部分に比べてクオリティがだいぶ低い気がする。

・経験値テーブルと取得経験値のバランス
パーティを完成させるのには相当の経験値がいると思うが、レベリング手段が最高でもスライム島なのがかなり面倒くさかった。こんなことに時間取られたくない。

・秘密の場所&キラキラ
見つけると喜んで立ち寄るのはそうなのだが、見つからないものが多々あるのがしんどかった。海に配置するのをやめてほしかったかな。

・ラーミア
なんであんな遅いの?
GBCのものしか見たことがないので感覚が違いそうではある。視界が超広いのはよかった。

よくなかったが仕方なさそうなところ

・バトルシステム
流石にそんなに面白くなかったが、根本が現代的じゃないのが問題な気がするのでなかなか変えるのは難しい。原作を大事にした結果。

・転職システム
高ステータスを目指す手間がやたら大きい。
やっぱり半分は減りすぎだし一度経験した職業は転職前のレベルからでもよくないかなと思っているが、レベリングパーティが完成したらまた違う感想になるんだろうか?

まとめ

自分は大作として楽しんだが、初見の人にも勧められるクオリティだと嬉しかったなあ。
その点で今時のビッグタイトルがドットキャラなのはやっぱりちょっとな、というところはある。
キャラが固定の1・2はストーリーがいい感じになってくれる可能性があるのでちょっとうまくやってくれないかなと期待している。ローレサマルムーンが立ち絵付きでがっつり会話してるところ見たくない?
まあこの流れだとドットで立ち絵無しの可能性が高いんですけどね!

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