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関西はうす味という都市伝説

1月8日にTBSで放送された「それって実際どうなの会」を見ていて「アレ?」と思った。
関西風の味付けと関東風の味付けとどちらが太るか?
というテーマだったからだ。

 以前、見たテレ東の番組では関西の街のおばちゃんをも巻きこんで実験したら「関西が薄味」というのは都市伝説にすぎなかったという結論になっていた。
 昨年、地上波でも再放送されたBSフジの「飯島直子の今夜一杯いっちゃう?#11」ではゲストの中山秀征氏とのグルメ談義の中で
「関西が薄味だと感じたことは一度もない」という飯島さんに対し中山氏も
「濃いよ」と応じていた。
 昭和平成をかけぬけた街ブラタレントの巨頭ふたりが言うのだから補強データとしても信用できるのではないだろうか。

おそらく「都市伝説」はたまに関東に旅行した関西人が「視覚」に圧倒されて印象が醸成されてしまったのではないかと。そこにお笑ブームなんかよりもはるか昔から関東人の中にある「関西憧れ」が作用してしまっただけではないかと。京都大阪兵庫あたりの方々は九州を含む上京地方人も混同して関東人、東京人と扱っていることも間違いのもとだと思う。
 テレ東のおばちゃんもそうだけど多くの人々は「せーの」でどんぶりをふたつ並べて目隠しをして比較したことはないだろう。

 関西とデータといえば2022年9月19日放送のフジテレビの日曜報道でタクシー不足を解消するためのライドシェア導入についての論議で
大阪タクシー協会副会長という人が
「安全性に問題があるから反対」と主張したのに対して、橋下徹氏がフリップをかかげて1億キロあたりの事故は実は一般車よりタクシーのほうが多いと反論した。
「タクシーは夜間走るからや」とくいさがると
「じゃあ、その夜間の事故についてのデータはありますか」とさらに橋下が返す。
すると「データ言いだしたらきりがない」などという。別にデータを重視することは権威主義ではないはずだが。

結局、いろんな「都市伝説」もデータという科学を切り離すことで生まれてきたのではないだろうか。

番組冒頭で紹介された県別の塩分摂取量のランキングについても「味つけ」とは直接関係ない。というのも北国で塩分摂取量が増えるのは「漬物」だの魚加工品を好む文化などが影響しているのが原因とされ、別にどんぷりをふたつ並べての比較ではないからだ。飴ちゃんより梅干しのほうがしよっぱいなどと比べる人はいないだろう。

 今回、ザたっちの2人が食していた「関東風」「関西風」も、実際の店や家庭からひっぱってきたものではなく、いわゆるフーディさんが「思いこみ」を再現したにすぎないのではないか。

中山秀征さんたちが、さすが全国区の食べ歩きタレントだなと思ったの「味が濃い」を途中から「しっかりした味」と言いなおしたことた。

あと、先述のプロドライバーによる事故だけど、それって調べたら結局夜間走行が原因ってことになるんじゃない?と思うかもしれないけど、あながちそうでもなさそうと思うのは自転車に対してやたら強気の運転をするのはたいていデイサービスのクルマやタクシーだったりと空車時のプロドライバーだったりするからだ。実際、橋下氏の示したデータでは空車時は客をのせているときの3倍事故が多いという数字が示されていた。(恐ろしいことにデイサービスの送迎者は客乗車時も強気…これは世田谷だけか?)

もうひとつ言えば、問題なのはコメントをした3人の医者もどんぶり2つ並べての実験していないばかりか、こうした比較には必須の「官能実験」もしていないことだ。つまり「味覚」についても曖昧な印象にすぎないことを言っている。

 さらにくわえるなら、これはコロナ禍を経験して感じたことだが医者は科学者ではないということた。これは地味だがけっこう重要なことだ。

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