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そもそものモノゴトの数え方~ここいらで統計リテラシーを再確認しておきましょう
感覚と現実の違い示す例としてよく「誕生日のパラドクス」をとりあげていたのですが、ある意味これは面白すぎて、単なる雑学コーナーとしての印象しか残らない可能性に気づきました。
ここはシンプルに
こんな不届きものはごく一部の輩であって、大多数の方々はまじめに働いています
というニュース番組やワイドショーなどでいまも多用される、このパターン化されたギョーカイ(または組織)フォローフレーズについて考えてみたいと思います。
「ごく1部」とはいったいぜんたい、どれくらいのことか?
ひとは
「 乳酸菌 シロタ株が200億個」
のような「絶対値」の印象にふりまわされがちです。たとえば百分率におけるひとけたであるとか。
精度98%というとなかなかのスコアに見えますが、それがOCR(文字読み取り)の識字率なら印刷の現場などではプロの校正さんなしには使いものにならないお寒い数値ですし、0.9%というとゴミみたいに無視できそうにみえますが、これは味音痴でも充分にしょっぱく感じられる塩分濃度です。
ニュース番組などにおける、ごく一部の人という表現にはほとんどの場合、そこに科学的根拠ははないので実は当該企業は組織として危険水域にいたりするのかもしれません。たとえばIT企業におけるシステム経由の横領案件などは、その深刻さを評価するのはその場の横領者の人数や被害額だけではないでしょう。
この国は国会討論の場で政索や施策の具体的日程について質問しても
「今後も前向きに対処していきたい」
などと精神論で返してくるお国柄ですので、大前提の部分で国民全体が危険水域にいるのかもしれません。