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有名人はとりあえず黙らっしゃい

 フワちゃん騒動の時、某放送作家さんは「ネットは人も殺せるから重罪にしろ」などと言っていたが作家さんは問題の対称性に気づいていない。
 「そうだそうだ重罪にしろ」とよってたかって断罪すれば今度はフワちゃんが追い詰められていくということ。
 500歩譲ってふわちゃんは芸能人だが、これが一般人ならその負荷ははかりしれない。「被害者」はすでにいろんな方面から誹謗中傷を受けているにちがいない上に有名人による松本氏擁護は自分への攻撃と感じるだろうし、その破壊力たるや一般人コメントの非ではなかろう。
 三浦マイルドレベルの芸人の発言でさえネットニュースで復唱される。
 中立だと強調している人のほとんどは松本氏寄りだということに気づいていないし、仮に精度100%の中立だとしても今の段階においては結果、松本氏擁護になってしまう。
 というのも最新の基準では圧倒的に立場の差がある関係性のもとでは弱い立場のものが同意はなかったといえばそれで不同意ということになるからだ。
 素のままでも松本氏ケースはこの構図に当てはまってしまうし、芸能界のお仲間からポロリとこぼれおちた発言の数々も状況証拠を濃い目のグレーで塗りつぶしていく。
 泉谷しげるの「松本はもてるタイプじゃない。セッティングさせている時点でもてないと言っているようなもの」という発言。
 これって非モテに初対面の相手の同意なんてあるわけねーじゃんということだろう。
 後輩芸人の松本さんの名前を出しても女子が集まらないという愚痴。
 裏を返せば全盛期は松元氏にお近づきになりたい女子が大勢いたことがあって、それで勘違いし続けているのかもしれない。 
 飲み会に来たってことはそういうことやろ?と。
全然そういうことではないにもかかわらず。
 松本氏の名前を出すとむしろ敬遠されるというような発言もあった。
 性加害はおいておいくとしてもコワイとか圧が強いというイメージはあるようだ。
 最新の基準は冤罪を生み出しそうだが、幸か不幸か文春は口裏を合わせることのできない女性たちに同時期に取材しているので信憑性は増す。文春がウソをつけと入れ知恵したかもとか思う松本擁護派がいるかもしれないが、いまどき常識的に考えてそれはリスクがデカすぎる。
 週刊誌はウソを書いて儲けていると信じている人がいるかもしれないが、ここ最近の週刊誌が暴いてきた政治スキャンダルには目を見張るものがある。本来は一般紙がすっぱぬかなければならないようなネタで、しかも週刊誌は大手全国紙の10分の1以下の人員しかいないというから週刊誌の取材力侮れないのだ。
 別に週刊誌に正義があるとはいっていない。イマドキは嘘八百では成立しなくなっているということだ。
 一応、参考までに書いておくが名誉棄損というのは事実を書いても成立する。アウティングのような行為を想像すればわかりやすいだろう。なんでこんなことをいちいち書くかというと好き勝手に発言する有名人の多くが基本的なことを知らなすぎると感じたからだ。和田アキ子さんとかね(番組のMCだというのに文春は美容室で読んだだけとか言っていた)。某AV女優の方の発言も、たとえるなら「私は松本さんが何もしていないところを見ました」と言っているようなもので声が大きいほど恥をさらしているようなものだ。
 それをしれっと取り上げるネットニュースも確信犯的な松本擁護。

 今回の裁判は性加害の有無が争点ではなく、文春が性加害があったと信じるにたりる取材内容があったかということで、ライターの石戸諭氏もあれだけネタがそろってれば発表しないという選択肢はないと書いていた。つまりよほどのウルトラCでもないかぎり松本氏側に勝てる見込みはなかった。
 先述の判断基準のことだけど、これはたぶん単に飲み会に誘うという場合を考えてみればとくに冤罪を生みやすいということでもないことがわかる。つまり遊びに誘う段階で後輩は先輩の言うことは断れ切れなくて言うことを聞いているだけなのかどうかに思いをめぐらせればいいというだけのはなしだ。吉本の「先輩の言うことは絶対」と言う風習が思考停止に追いやったのかもしれない。
 向上委員会でさんま氏が吉本は芸歴がすべてとばかりに、おばあちゃん芸人に乱暴な口をきいて、あわてた若手たちが「吉本の常識なんて世間的には大したものではないですから」と一斉に止めに入るくだりがあったがあれは象徴的な光景だった。あれはあくまで芸人的なプロレス(演出)だというお笑いマニアもいるかもしれないが、だったらそれはそれで問題だというメタ構造。

とりあえず有名人はだまりましょう。
 

 


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