消えぬ残照に頬寄せて 〜2023夏・怪文書ファイナル 〜


赤みを帯びたブロンドを見ていた

それは遙か続く砂紋にも似て、砂塵のようにさらさらと舞い踊る
あるいは踊り子の纏うビロードが、上に下にと自在に宙に羽ばたくように

少女よ

髪に熱風を絡ませて、燃える陽射しを羽織った不枯の少女よ

揺れる水面をオアシスの恵みと変えて
千夜一夜の夢の果て、熱砂の幻を描き出せ
蜃気楼の果てより、その輝かしき姿を数多の瞳に映し出せ

『SUMMER MEMORIES』

夏の律動をその身に乗せて



いつもの長い序文

ようやく書きました怪文書!!
夏コミ終わってもう3ヶ月ですよこれ!!
なのでタイトルに『残照』と入れました!!
輝かしい夏は過ぎ去り、街の木々は衣替えを始めているので!!

その間拙者は何してたの?!死んでたの?!
実はガイコツくんになってました!!
『GREEN LABORATORY』のガイコツくんに憧れて!!

……嘘です。単なる猛烈な遅筆です。「楽しみにしてます!」なんて言って頂きながらなんたる……!
いっそ次のメイド本は〆切を設定して頂こうかしら……
どう思います?イトウ編集長??

勝手に推しを編集長に祀りあげてはいけませんね。
なぜならこれは怪文書!
勝手に書いて勝手に公開する奔放の極みでござりますれば!
なのでマイペースで書いていきます。時々出てくる暇つぶしだとでも思っていただければ。
でも「○日までに書いて!」と言われたらそれはそれで大喜びで書きます。僕はそういう変態です。


というわけで今回もやっていきましょう!
ここ数回は2万字超えが当たり前だったので、今回はなるべく手短にやりたいところ。
そして今回の2冊は、イトウさん初の別サークルでのモデル撮影による写真集ということで、記念すべき作品にござる。
なのでなんだか普段と違う空気感を感じて拙者もちょっぴりドキドキ。

そうそう、モデル撮影といえば、先日のスタジオでの着用モデル撮影の一件について知った時、オタク(一人称)は大変嬉しく思ったのでした。
未だによく話題に上げる、ニコ超での公式コスプレイヤー活動の時も泣くほど嬉しかったですけど、今回も本当に喜ばしい気持ちです。
キャラクターに、衣装に、そしてコスプレという一つの文化に愛を注ぎ、地道に、けれど着実に歩みを進めてきたイトウさんが世間に認められていく。
ファンとしてこれほど嬉しいことはありましょうか。
そして、これらの出来事はきっと、イトウさんがこれまで歩み、これからも歩んで行く道の一里塚。
これからも記念になるような素敵な思い出がたくさん待ち構えていると、一人のファンとして信じております。
どうか貴女の道行きに幸多からんことを。

そして今更言わなくても良いかもしれないけれど、もちろん僕にとっても、イトウさんの活動とその成果というものはとても大切だ。

人生というものを本に例えるなら、そのページは恐るべき速さで捲られていく。
そんな日々に栞を挟み、何気ないページを特別なものにしてくれる人。
遠く離れていく今日を繋ぎ止めておける、淡く鮮やかな想いの栞。
ファンにとって推しとは、僕にとってイトウさんとはそういう人だ。


毎度のことながら前置きが長いので本題に行きましょ。
まずは本題その1。
『鳥神転生』さんの本のイトウさんのページについて書かねばならない。
なぜなら僕はいつでもイトウさんのファンで、イトウさんが写ったものを見ることが史上の喜びだから。

とはいえオマケのような形になってしまうこと、勝手に別々のカメラマンさんの作品の感想をまとめて書いてしまうことについて、カメラマンをされたお二人や、他のコスプレイヤーさんに深くお詫び申し上げます。
特に作品の一部のみを切り取って感想を書くことになるトリカミさんと関係各位の皆様には重ねて謝意を。


とはいえこれだけは僕の譲れないこだわりなのだ。
怪文書を捧げるのはイトウさんだけ。
一枚一枚の写真に深く深く意識を浸し、そこに生じた感情を適した言葉で表すことができない己の不自由さに苦悶し、それでもやはり止まず湧き上がる情熱。それは僕が確かに生きていることを実感し、この人生が何か空虚な物の残骸でないことを証明する、正真正銘の生き甲斐であるが故に。



いやおめーわ。普通にイトウさんに引かれる。

まあ大袈裟に書いてしまいましたけど、要するにアイデアを生み出す苦しみはあれど楽しんで書いていること、そしてそうしたいと思える推しはイトウさんしかいないってことだ。
それくらい被写体としてのイトウさんは素晴らしいし、作品の作り手としても、一人の人間としても素晴らしいと思っているので。

(※とは言いつつ他の方のお写真にも時々触れてます。なんてやつだ)


さあ、言い訳はたくさんしたし、書いていこうか!
という訳で『鳥神転生』のイトウさんのページについて。


『鳥神転生』のイトウさんについて&more


僕はいつもイトウさんの走るポーズを褒めている気がするけれど、必然的に今回もそうなる。

それは上半身の倒し方だったり、それと同時に後ろに突き出した足の上がり具合、その二つを維持する体幹の良さや、そんな状態で大変そうな雰囲気を微塵も感じさせない表情を維持するプロ根性だったり。
この写真集においてもそうだ。

紙吹雪が舞い、栄光の凱歌が響き渡る中を駆け抜けるようなこの一枚。写真集のタイトル通りに、勝利の栄光を掴んでも未だ先を見つめ続ける、果てへの巡礼者。
風は過ぎ去りざまに声援を送り、踏み締めた大地は後押しするかのように反作用の力を以って足を押し返す。
そんなウマ娘の輝かしい一面を思わせるお写真を撮るトリカミさんも、やはり優れたカメラマンさんの一人なのだろう。

そして眉と双眸には、その疾走が、その両脚が、己自身を望む場所へと運んでくれるという確信があるように感じられる。
薄く笑った口元は胸に満ちる歓喜を抑え切れぬが故か。
僕にはそれが、ひどく眩しい生命の鼓動に見えた。

そして右の一枚。
日々のおはツイでも見た記憶があるけれど、何回だって何度だって、あまりの素敵さにため息が出ちゃうような優れた一枚だ。

青と水色の紙吹雪は世界を勝者クリークの色に染め上げ、今この時だけは時間も空間もただ一人のものであるかのよう。

祝福と喝采が彼女を惜しむことなく装飾している。

そんな中でも変わらず、いつもの柔和な空気感を振りまいているクリークには確かな安心感がある。
それこそがクリークの良さそのものであり、それを出来るのがイトウさんの良さでもある。

それにしても素晴らしいポージングだ。
両足の曲げ方や両腕の使い方の違い、そのうえ上半身の捻りまで加えた、ある種複雑なポーズだけれど、「完成されている」と言いたくなるまでに"整って"いるのだ。
それは星々を繋いで紡ぐ星座のように、美しいものが集まって、より美しく成り立っているような。
やはり星のような人だ、イトウさんは。

そしてもう一度走るポーズ。
こうして他の方のポーズも見てみると、それぞれに個性があって面白い。
手の形や肩の動かし方だったり、体の軸に対しての腰の位置だったり。
イトウさんの場合、体の軸がぶれずに真っ直ぐになっているのが、余計な体力の消耗を避ける長距離ランナーらしかったり、それもあって全体がすっきりと纏まっていることで、髪や尻尾のうねりなどといった動きのある部分が強調されていたり。

ところで、せっかく他の方も写っているページなので、そちらについても軽く触れておこう。
袖振り合うも多生の縁、というやつだし、みなさんも素敵なポージングなので。

一応言っておくと、以下の感想はいつも通り僕の主観による勝手な妄想だ。ご本人が実際に望んだ表現とはおそらく違う。
なのでイトウさんを含めた皆々様に於かれましては、「違ーよこのタコ!」と思った場合は遠慮なく仰ってください。なかなか滑らかな土下座を披露いたしましょう。

土下座チャンス、待ってるぜ!!



ありんさんについては全力疾走をしているような表情と体の動きが素敵だ。
ダイワスカーレットだからこそ、全力で勝利に食らいつこうとする気の強さが表れているし、その上で咲き始めた花のような可憐さがある。

もちさんのポーズはスタート直前の雰囲気がしてとても良い。
レース開始前に高まる緊迫感と、それを気にかけずにレースを楽しもうとしている表情。踊る妖精のように楽しげな姿は素晴らしく殿下だ。

泡沫いろはさんは、全身を大きく振る走り方がタマモクロスらしいと思った。
他のウマ娘よりも小柄で、けれど誰よりも強気にターフを駆け抜ける白い稲妻。そのエネルギッシュな走りが見事に表現されていると思った。


……と、こんなところでしょうか。
なんだかんだ怪文書で他の方について触れるのは初めてだ。そりゃそうかイトウさん宛に勝手に書いてるんだから。

では次に移る前に、撮影されたトリカミさんについても。

紙吹雪は優れた舞台装置であるけれど、それと同時にとても扱いが難しいものだと思う
構造上、とても薄いからこそ綺麗に画面に収まる瞬間は一瞬だけで、それゆえに綺麗に映るかは運任せな面もあるだろうし。
そしてそれと同時に、被写体の方達のポージングの最適な瞬間も切り取らなければいけない。
そんなの考えただけで難しい。
しかしその両方を同時にこなしたトリカミさんは腕も運もいい方なのだと思う。
それと、キャラクターに合わせて紙吹雪の散らし方に変化をつけたり、色もイメージに合わせたものを選んでいる細かさについて、そのこだわりに敬意を表したい。やはり素晴らしいカメラマンさんだ。



『SUMMER MEMORIES』について


じゃあ今度は最初に撮影をされたC.B.P.さんについて。
イトウさんの美肌を引き立てながら、同時に自然光では真夏の太陽の力強さを切り取ってみせる光源の扱いとレタッチ技術!これとってもすごい!!!

青空が映り込むカットでは蒼穹の果てのなさと鮮明さがしっかりと映し出されているし、この一冊は夏の高揚感がギュッと濃縮しているすごい本。

2冊持っててよかった〜!素敵な御本を好きなだけ読み返せるし!

そう、前述の『鳥神転生』もなんですが、2冊ずつ買ってるんです。保存用と観賞用。オタクに抜かりはない!!!


というわけで本題。

表紙、いいっスよね。

シンプルにタイトルがでっかく書いてあるシンプルさはわかりやすくてカッコいいし、上の「NIKKE Cosplay Photobook」の文字が被写体の後ろに隠れてる丁寧さ。シャレオツで技巧派ですわい。

そして表紙でクールな視線を投げかけてくるイトウさん!
もうオタク(一人称)はこれだけで、花に惹かれる虫みたいにふらふらと寄って行っちゃいますわよ。

黒いタオルはさながら鴉の濡羽。
真昼の月のように白く輝く肌をさらに美しく見せる。
強い日差しは絵筆のように光と影を、そして夏を世界に刻み込む。
だからこそ真夏の女神はただ一人ラピのために微笑み……いいや、きっと彼女こそが真夏の女神。
涼やかな顔立ち、光輝を纏ったその四肢に、女神の神秘は宿るのだ。

そして表紙を超え内容へ。

白ホリ撮影、良かですたい。
被写体以外の情報量がすくないからこそ惹き立つものは沢山あるとね(てきとう方言)

長い髪は朧げながらも自在に踊り、流れ揺らめき、さんざめいているのが麗しい。
黒・赤・白の衣装は引き締まった印象をもたらして、貴人を飾る宝飾品のようにイトウさんのスタイルの良さを引き立てている。
黒は女性を美しく見せるし、赤は情熱的なラピのイメージカラー。白は清廉な見栄え。完璧や。

ていうかやっぱ脚線美すごいですよね……
左脚を見ると膝裏とか脹脛の起伏が滑らかで綺麗ですし、右足を見ると穏やかな弓状を描いているし。
なんだこの造形美。

そしてほっそりとしているけど不安になる細さじゃないくて、むしろ美脚!って擬音がみえるくらいのベストバランスだし……

ていうか脚なっがい!一歩で本州縦断か???
左脚は北海道で右脚は沖縄に置かれてるレベルじゃん。
これが美脚じゃなかったら全人類豚足になっちゃいますからね。認めてください。美脚です貴女は。

そしてカクテルグラス片手に浮き輪に座るポーズの洗練さ!!もう世界一やこれは!
投げ出した脚について語るとまた長いので割愛しますけど、グラスを握る指の繊細さだったり、鎖骨と首の前方の筋が作る二つの三角形だったり、美女ポイントが無限に見つかるんですわ。さすがイトウさん。略して、さすイト。

そしてそこからはもう怒涛だった。
表紙に使われた写真のロゴなしver.を皮切りに、溢れんばかりのイトウさんの美貌が押し寄せるんだもの。
その次のページでは見開きいっぱいに映し出されたイトウさん。
ビーチチェアから上半身を起こした姿の優美さたるや。こちらに向けて手を伸ばす構図はイトウさんの十八番みたいなところがあるけれど、当然キャラクターごとに違った味わいがあって見惚れちゃう。

鋼鉄の精神を乙女の姿で包んだラピの容貌が端正さを引き立たせ、切れ長の目元に知性と理性を浮かばせながら、招くように手を伸ばす。
それはNIKKEの夏イベントのように、過酷な日々の中に僅かに滴った束の間の歓楽と安息を思わせる。真夏のオアシス、あるいは通り雨のように降り注ぐひとときの慈雨だ。

続くページでも麗しさは変わらない。基本的にいつも美麗ですもの!!
いや、オモシロ系でも美人なのは変わらないし、やっぱ常に美麗ですわね。

だから髪を手でさらりと流す動きは、星屑のような煌めきが舞い散るのを幻視するし、それを為した指先は水面を舞う蝶のように軽やかだ。

そして続く2枚へ。
寝そべって体を起こすポーズは研ぎ澄まされた美しさに艶やかさを彩飾する。
細い腰。それは宝飾にも劣らぬかんばせを白百合と例えるならば、さながら花を支える茎とも言えよう。
細く繊細で、それでいてしなやか。
それを気嵐けあらしのように髪が朧に覆うことにより幻想すら垣間見せる麗しさがそこにはある。

それに加えて1枚目のほうはゴーグルに手をかける仕草が、サングラスを上げたセレブ女優のようなゴージャスさがある。
2枚目はと言えば、横顔から向けられる視線に釘付けだ。
静かで甘い挑発とでも言うべき、涼やかなれど熱い視線。肘をついた姿勢には、海風よりも心を躍らせる魅力が満ちてァァァーーーッッ!!

もう何億回感じた感覚ですかねこれ!!
お写真の中で見るイトウさんはうっとりするほど素敵で、真珠のようなお肌と、白鳥の首のように細くしなやかな四肢、そして硝子細工のように繊細で優美な曲線を描くスタイル、都市の夜景すら霞む美貌……何もかも、みな美しい。

そして実際にお会いしたイトウさんはといえば小動物じみたかわいさがあるし、けれどもお人形さんのように華奢で細くて、だけど朗らかさのある素敵で優しいお姉さんで、よく笑ってよく動く活発さがオレンジみたいにフレッシュだし、よく笑うからこそ素敵な笑顔がたくさん見られるからオタクはもうお会いするだけでとんでもないくらい幸せだし、なんなら過呼吸起こしかけるし(以下2時間に及ぶ演説に至った為省略)

と言う訳なんです!!!!

ああ、貴女こそは人の世に生まれた宝石。
凡ゆる光をその内に秘め、無限の可能性を抱きしめた虹瑪瑙イリスアゲート


虹瑪瑙。そうだ、これだ!

僕は今までイトウさんのことを色々な宝石に例えてきたけれど、これを思いついた時に一番しっくりきた。
霧のように透き通った白は世界の始まりのような輝きを放ち、その中には『虹』の名の如くに多くの色が層を成している。
それは明るく元気で優しくて、とっても頑張り屋さんなイトウさんのイメージにピッタリだ。
多くの色を秘めているという点も、色々なキャラクターのコスプレでそれぞれの特徴や雰囲気をうまく捉えて見事に人々を魅了してしまう千変万化な部分を表しているようだし。

それに虹瑪瑙って漢字で書いたときに「馬」って文字が含まれてるのもイトウさんぽいし???

そして虹瑪瑙、幻の瑪瑙なんて言われるくらいには希少らしい。
同様にイトウさんの才というのは希少なものだ。
これまでの人生で培った美的感覚、そしてそれを活かすための努力、そうして積み上げたものを維持できる人徳。
全て備わった人などそうそう居やしない。
今だってフォロワー数が7万人に達しようとしているけれど、それができる人がどれほどいると思うでしょうか?

ご本人は認めないかも知れないけれど、貴女はそれほどまでに貴重なお方なのだ。
貴女の全てが素晴らしいし、今日も貴女が人生を歩んでいることはどんな奇跡よりも温かいのだ。

だから今日も頑張るイトウさんへ、僕も精一杯の祝福を。
その人生がもっと輝くように。
貴女に忍び寄る悲しみが、一つでも少なくなるように。


さて、推しを褒めたくて仕方ないお年頃だけど、そこをグッと堪えて本題に戻ろう。

射撃モーション再現の後ろ姿もすこぶる美麗だ。

イベントステージがコテージ風だったために高い再現度を誇っているのも素晴らしいけれど、当然それだけではこの完成された一枚は出来まい。

しゃんと伸ばした背中は頼もしさを感じさせながら決して筋肉質ではなく、大理石や白磁を思わせる白く滑らかで、その全身の玲瓏さを引き立たせる大きな要素となっている。
ハイヒールだというのにしっかりと床を踏み締めた両脚は生命力そのものが凝縮していて、瑞々しさと力強さを内包した輝かしいまでの至宝だ。

これが勝利の女神の後ろ姿。
美しさと信頼感を両立させた人類の希望はここにある。

続きはまたしても見開きを活かした構図。
イトウさんをでっかく見られるのは嬉しい。
いずれ等身大ポスターとか出ないすか?(無茶な要望)

閃光と安らぎが一体化したこの一枚が好きだ
ひっそりと顔を覗かせた都会の喧騒をパーテーションと観葉植物の葉が覆い隠す光景は、日々を離れ心を癒す余暇をそのまま形にしたようで。
けれど目の前で横たわった女神の水着姿はそれが目に入らなくなるくらい、何より鮮烈で。
そして柔らかなクッションに沈む体に、確かな存在を感じて。

肩周りやウェストの細さも見事なものだけれど、それ以上に深い印象がこの一枚にはあった。

そして続くページからはプールサイド。
目を話した隙にするりと水にすべり込んでしまいそうなくらい、ボディラインも立ち振る舞いもなめらかなで、「なるほど尤物とはこのことか」と思わず膝を打つ。

そして右ページ。
不敵な笑みが、切れ長の瞳が、突然視界に飛び込んでくる太陽の反射のように目を眩ませる。
水の屈折率によって輪郭が歪もうと変わらず美しい足先は、プールサイドならではの涼やかな演出。
振り向くだけで惑わされてしまうのだから、やはりイトウさんには敵わない。

ページを次へ。
キリッとした表情がすごいな。
イトウさん水辺大好きらしいから内心はしゃいでた可能性あるし、真顔が長時間持たないって言ってたもんな(そこかい)

その甲斐?あってか、これまた珠玉の一枚である。
ストレートな視線は、グラスに注がれたソーダ水のように光を集めるオアシスの瞳。
両手で掴んだタオルや、水に晒されて白地の水着に透けた赤いラインが、ひと泳ぎしてきたような雰囲気を組み上げるのもこれまたベリーグッド、否、ベスト。

その隣。
素肌に光る水滴、手首で隠す口元。
この日浮かんでいた雲に送る無言の羨望。
水も滴るいい女でございますなァ!!
女王を思わせる高潔な微笑に太陽も傅いてしまいそう!!

やっぱりあれですよ。普段はひまわりみたいなパッと明るい笑顔の少女〜!なお写真が多いイトウさんですから、今回みたいなクールで大人びた雰囲気で全編通すのって何気に初じゃないかなって。
そんな理由でアゲアゲだった内心が、このタイミングで爆発したんですね。
その勢いで「ヒャー!」とか「ヒョー!」とか「ウホホホホホホイ!」なんて言いながらページを捲るわけです。蛮族か俺は。

やはり""""良い""""。
何がって何もかもがなんですが、たとえば伸びた背中に反して優しくデッキに置かれた手の軽やかさが姿勢の良さを表してるじゃないですか。
そんでデザインを活かして背中を見せる構図がいくつかありましたけど、ここで真横から映ることで生まれるチラリズム。背中のくびれも眩しすぎる。
オマケに黒いタオルのおかげで鎖骨の隆起がすごく綺麗に目立ってるし、直角のおみ足がぁぁ〜〜〜っ!

あと顎をちょっと引いてるのずるいっすよね〜〜!
それで観察するような雰囲気が出てると思わず居住まいを正しちゃうというか。
もうお写真越しに一挙手一投足をイトウさんに操られてるような気分です。
生後xx年目にして衝撃の真実、拙者はラジコンロボだった……?!

僕が単三電池4本で動いてるとかの疑惑はともかく、その後3枚のシャワーを浴びるシーンも見惚れちゃう。そして懐古もしちゃう。
なぜなら水着イトウさん+シャワーといえば『precious』なので。
もちろんその怪文書もあるのだけれど、あれは7割がた書きかけのまま放置されているし、今はその話はよそう。

僕には降り注ぐシャワーの水が、御簾のように見えた。
なぜそう思ったかと言うと、この作品におけるイトウさんには品格があるように見えたから。
念のために言っておくと他の作品にそれがないってワケじゃないですよ?
ただ、普段は円らな瞳を切れ長にして、うっすらと、時にアルカイックスマイルにも見える涼やかな微笑を浮かべたイトウさんは、その肢体の白さと優雅さも合間って強い品格を見せているんです。格好は水着ですけども。

いや、格好は問題じゃない。纏う雰囲気にそれはある。そして競泳水着だからこそ、細身の玉体が美しく映える。
そして今まで実際にお会いしたり、お写真を見て知っていた柔らかな表情のあの方の中にこんな一面が眠っていたことに心底驚いたし、同時に嬉しくなった。
だってイトウさんは作品を発表するたびにかならず進化しているし、それはイトウさんの努力が身を結んだ証左に他ならないんだもの。
それもあるから、イトウさんが出した作品を買うときはいつもドキドキしてるし、その期待が裏切られたことは一度もないんだ。

だいぶ話がそれちゃった。
お写真の好きなところを語ろう。

自然光に晒された肌。
その白さがより白く、中天に昇る太陽の写し身のように輝く様は圧巻だ。

それにまっすぐに伸びた脚!
ヒールの有無なんて関係ない。やはり長い。そして美しい。目にする度に言いますとも。美脚です。

んで何回目だって話にはなるけど髪ですよ。
正面が主体のカットだと肩を覆うようにファサッと広げて、側面や背後からのカットだとスッキリまとめて。その使い分けが良きなのだぁ〜〜っ!!

そして最後の一枚。
やっぱイトウさんが大きく映ってると嬉しい〜〜!!
セットの奥行きが出るように撮影された一枚に、風が吹き抜ける。
そして数少ない、髪を前面に流してるお写真だから、くるりと内向きにカールした一房が不思議と目に留まる。
ピンと伸ばした腕と、脛に触れるように脱力した指先も良いですよね……
あと顔もくびれも脚もその他諸々ひっくるめたありとあらゆる全てが!!!!
なんなら影まで美しい!!!

見下ろすスカイツリーを背にして、何よりも近く、しかし何もかも遠い女神の姿がここにある。
ありがとうニケ!ありがとう写真集!
そして生まれてきてくれてありがとうイトウさん!!!

そんなオタクの叫びと共に、写真集は終わった。


ところでニケといえばSiriなんですが、こればっかりはどう頭を捻っても変態くさい表現になってしまうので触れないことにしました。
でもイトウさん全身綺麗だよ。それはガチのマジの真実。オタク嘘つかない。





いつものオマケ(蛇足)

ちょっと前、イトウさんから「「可愛い」とかだけじゃなくて(いやその言葉も浴びるほどもらってますけどw)」というお言葉をいただきました。

いや、言うてそんなに可愛い可愛い連呼してな………してるわ。
無意識に出るほどオタクの中でのイトウさんの認識は可愛いの塊だったわ。可愛い。
 
フフフ、ならばオタクはイトウさんが「私は超可愛いです!」と認めるまで何度だって「可愛い」と言い続けるのだ……(迷惑)
いや、やっぱ嘘です。認めても言い続けます。
だって可愛いのは事実だし。なんなら無意識に出るし。
なので言うてみてくださいやぁイトウさぁん……
ほれほれ、「私は可愛いです」って言うてみるんじゃぁ……ぐへへ……(やめんか)

ん、まあ悪ふざけはそこまでにして。

イトウさんの存在を知ることができて本当に良かったと思う。
こんな素敵な人が今日も日々をしっかりと、ときに懸命に、ときに笑いながら、誰かと愛を育み生きて行くんだろうと考えると自然に笑みが浮かぶ。

誰よりも幸せになってください、イトウさん。
貴女が幸せなら、周りのみんなも幸せになる。貴女はそういう人です。
そして、貴女の心にどんな嵐にも負けないような強い光が煌々と灯り続けていますように。

オタクの頭の中はいつもそんなことばかりです。
すんませんね!


じゃあ、キリが良いところで今回はここまで!
ありがとうございました!




荒斑泥

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