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超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略の読書レビュー・感想

この本は岡田斗司夫さんが書いた本でふと見かけ面白そうだと思ったので読んでみました。
プライム会員であれば無料で見れるのも嬉しいところです。

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なぜ「いいひと」戦略なのか

まず本で語られるのは現代のような情報化社会ではどんなに隠しても悪評はあっという間に広がると言うことです。
よってそんな社会では実際にいいひとではなくてもいいひととして振る舞う戦略を取ることが身を滅ぼさないために有効です。
そして高度化する社会では技能を持った労働者でも比較的簡単に代わりが見つかり、能力というパラメータでの差別化がしにくくなっています。
能力が同じなら性格が良い方を雇いたいのが人情でしょう。
よってこの点でもいいひとと言う戦略を取ることが有効だと筆者は述べています。

戦略としての「いいひと」

前半ではこのようないいひととして振る舞うことの利点が語られています。
本の後半ではこの戦略では具体的に何をするのかであったり、その戦略を取っている人の話が出てきます。
個人的に感じた利点は

  • 本音と建前をできるだけ一致させるため、自分を無理に繕わなくて良い

  • 敵を作りにくい

  • 自分の悪評が広がることを恐れる必要がない、なぜなら公私の自分をできるだけ一致させるため

などがありました。

欠点を探さない

誰でも自分の欠点を指摘されるのは嫌なものです。
心から相手のためにと思ってここを直した方が良い言っていても、押し付けがましいと思われることはあるでしょう。
有吉さんのように悪口や欠点をうまく使って場を盛り上げられる能力があれば良いですが、普通の人にはなかなかできません。
仕事上の必要な指摘などを除いて相手の欠点を探すのはあまり得のある行為とは言えなそうです。

改善点を見つけて提案しない

上と似ていますが、人を見ていてもっとこうしたらいいのにと思うことはあるでしょう。
しかし求めてもいない改善点の提案は煩わしいものでしょう。
筆者は最後の質疑応答の中でこのように書いています。

人を何かをするように仕向けるというのは、あらゆる行為の中で一番難しい

超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略

そいつの人生に関して責任を持つくらいの根性がなかったら、多分やりきれない

超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略

一見ドライに見えますが、相手から求められない限りアドバイスしない方が賢明です。

本音と建前をできるだけ一致させる

裏で悪口を言っていることがバレた日にはあなたの評判は下がることでしょう。
よって本音と建前を使い分けすぎずに、できるだけ一致させるようにするのが良いでしょう。
本音を出すと性格が悪い場合にはこれは大変そうな気がします。
自分が思いつく方法としてはオブラートに厚く包んで言うか、口をつぐむしかないのかなと思います。

悲観的・否定的にならない

常に悲観的で否定的な人間と付き合っていて楽しい人はいないでしょう。
よってできるだけそうならないように振る舞うのが良いと思います。
それができないほど疲れているときにはさっさと寝るのが良いでしょう。

フォローする・共感する・褒める・手伝う・教える・マネー経済から抜け出す

良い人になる段階というのが紹介されていて、下から順にハードルが低いと思います。
そしていいひとという信用、評価が貯まってくると資本主義という枠組みから抜け出すことが出来ると筆者はいいます。
地域で信頼されそれがお金になっている人の例が出てきますが、確かにそれは信用がないと難しそうで、他の人が簡単に真似することはできないでしょう。

まとめ

一般にいいひとというのはあまり良い意味で使われないこともあります。
あの人いい人なんだけど、、のように。
しかしいいひとであるということ自体は悪いことではないはずです。
それを打ち消すようなデメリットがあったり、能力に欠けているということなのでしょう。
しかし能力のない良い人と能力のない性格の悪い人では、確実に前者のほうが良いでしょう。
よってマイナスになることはないなと思いました。
できれば能力のあるいいひとを目指していきたいものです、、


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