【タイ子育て】産後の入院生活@サミティベート病院スクンビット
タイ・バンコクで第3子の妊娠・出産を経験しました。
妊婦健診についてと、無痛分娩での出産については下記にまとめました。
今回は、サミティベート病院 スクンビットでの『産後の入院生活』について記録しておきたいと思います。タイで出産を控えている方のご参考になればと思います。
1.出産パッケージ
サミティベート病院 スクンビットには、大きく下記4つの出産パッケージがあります (2024年6月時点)。
①自然分娩 72時間 (3日間):99,000THB
②自然分娩 120時間 (5日間):170,000THB
③帝王切開 96時間 (4日間):129,000THB
④帝王切開 144時間 (6日間):215,000THB
サミティベート病院で開催される30週以降で参加する後期母親教室に参加すると、その時点での最新情報を提供してもらえます。また、36週頃に主治医と相談をして出産パッケージを使えるか、使える場合にはどれにするかを決めて申込書を提出する形になります(36週未満の出産、双子以上の出産、妊娠中毒症の場合など、出産パッケージが使えないこともあるようなので、医師に聞いてみる必要があります)。
出産費用の詳細については、下記のHPから見ることができます。
後期母親教室については下記のHPから見ることができます。
無痛分娩の費用は、最初の4時間が15,000THBで、開始4時間後以降は2,500THB/時間が加算されます (2024年6月時点)。
私は32週の時に後期母親教室に参加し、そこで出産プログラムの申込書などをもらいました。その後、36週の妊婦健診の時に、担当医と相談をして、無痛分娩にしたいことや、「②自然分娩 120時間 (5日間):170,000THB」を申し込みたいこと、上に子供が2人いるので夫の立ち合い出産はしないことなどを伝えました。赤ちゃん産まれてすぐに、へその緒を夫が切らなくて良いか?という事は2,3回、念を押して?確認されました。タイではへその緒は父親が切るのが一般的なのかな!?
出産プログラムの申込書を提出したので、36週の妊婦健診の最後に、見積もり書をもらいました。また、入院時の持ち物などの説明もありました。私の場合は、希望はa. でしたが、もし帝王切開に切り替わった場合のb. とc. も含めた、下記の3つの見積もり書をもらいました。
a. 「自然分娩 120時間 (5日間):170,000THB」+ 「無痛分娩 15,000THB」
合計185,000THB
b. 「④帝王切開 144時間 (6日間):215,000THB」
合計:215,000THB
c. 無痛分娩でお産を進めていたが、途中で帝王切開に切り替わった場合
合計:252,000THB
(パッケージ 215,000 + 無痛分娩 15,000 + 分娩室使用料 22,000)
これはあくまでも見積もりで、実際にはお産の進み具合で無痛分娩を使用しなければその分の費用はかからないし、出産時に何か必要な処置があって何か機材や医師診察が必要になれば別途費用がかかるという説明でした。
高額の費用を退院時に一度で支払う必要があるので、準備のためにも見積書をもらって、夫とどのように支払うか相談ができたので良かったです。
日本では初産婦は5日間、経産婦は4日間の入院のイメージでした(地域によっても違ったりするのかな)。タイでは基本的に自然分娩の場合には72時間 (3日間)の入院が多いようなのですが、日本人は長く入院することを希望することが多いという事で、日本人向けに5日間のパッケージを作ったと母親教室で説明がありました。私は経産婦なので3日間でも良いかなとも思いましたが、家に帰ったら上の子達のお世話もあり全くゆっくりできないし、赤ちゃんとゆったり向き合えるのも入院中だけなの、結果的には5日間にしておいて正解でした。
自然分娩の5日間パッケージと3日間パッケージの違いは、大きく下記になります。
・入院が2日長い
・新生児マススクリーニング検査(日本式)
*生後4日目または5日目に採血をする検査のようなので、3日間パッケージの場合は退院後に来院する必要があると思われます
・フェイシャルトリートメント ×1回
・肩こり解消超音波 ×2回
・パスポート申請用の写真5枚
・梅の花の出産お祝い膳 (大人2名分)
・ニューボーンフォト撮影
・オーガニックコットン製品
2.入院生活の流れ
◎出産日
私は夜中の3時頃に出産をしました。出産後2,3時間は分娩室で過ごしました。無痛分娩を選択したので、硬膜外ブロック麻酔をしているので、ベッドから下りることはできません。朝の6時頃に入院する部屋に移動しました。
しばらくすると、朝食が運ばれてきました。自分で選んでいないのですが、和食の「月見うどん」が自動的に運ばれてきました。夜中ずっと起きてたからお腹すいていたし、モリモリ食べました。
9時半頃にトイレに行きたいと看護師さんに伝えると、10時を過ぎたら行っても良いと言われ30分我慢。10時に12時間ぶりくらいに歩行し、看護師さんに付き添われてトイレに行けました。夕方からは、1人でトイレにも行けたし、シャワーの許可も得られました。部屋が完全個室だし、トイレもシャワーもあるので快適でした。
赤ちゃんは、1日目は基本的には新生児室でお世話をしてくれていました。3時間おきに授乳をするために部屋まで連れてきてくれます。
◎1日の大体の流れ
6:00: 血圧/体温の測定
7:30:朝食配膳
8:00:部屋の掃除が入る
9:00:血圧/体温/体重の測定、会陰部の赤外線治療
10:00:おやつ配膳
10:30:食事の希望調査
11:00-12:00:赤ちゃんの沐浴
12:00:昼食配膳
14:00:おやつ配膳
17:00:血圧/体温の測定、会陰部の赤外線治療
18:00:夕食配膳
19:00:血圧/体温の測定
上記に加えて、3時間おきに赤ちゃんが授乳に来るし、配膳された食器の回収、部屋のお掃除にもチョコチョコときます。なので、昼間はなかなかゆっくり寝ることはできませんでした。寝れる時に短い間でも、横になっておくのがオススメです。
産婦人科医の回診、新生児医師の回診もほぼ毎日ありました。この時に通訳さんも一緒に来てくれるので、質問したいことがある場合にはメモをしておいて、まとめて聞けるようにしておくと良いです。
日本人の助産師さんと日本人の産婦人科医の先生も、ほぼ毎日回診に来てくれました。日本語で色々と質問ができるので心強いです。
サミティベート病院がそうなのか、タイの病院が基本的にそうなのか分かりませんが、全てが分業制です。色々な作業に担当者がそれぞれいて、例えば同じ看護師さんでも薬を配る人、血圧・体温を測る人、新生児のお世話をする人と全て担当が異なります。
◎授乳
サミティベート病院は母乳育児を強く推奨しているため、手厚い指導が入ります。基本的には赤ちゃんまたは母体に問題が見られなければミルクを足すこともなく、母乳をひたすらあげ続ける方針です。
病室には既におっぱいに塗るクリームが置いてありました。最初は乳頭がひび割れて痛いので、このクリーム必須です。私は上の子の経験があったので、日本に一時帰国をした際に買ってきて準備していたのですが、処方されるので必要ありませんでした。
母乳外来のおっぱいスペシャリストも、3日目と4日目に来てくれて、授乳の様子を見て、色々と助言&指導をしてくれました。3日目は下記のミーナさんが来てくれて、4日目は専門看護師の方が来てくれました。
3時間おきには必ず授乳をします(赤ちゃんが欲しがればもっと短い間隔でもOK)。1人目と2人目は日本で授乳のアドバイスをもらっていて、左右バランスよく飲ませるようにと言われていました。短く飲む赤ちゃんの場合には、左右5分交代でまだ欲しがるようであれば、それを2セットとか言われていたような。
タイでは、「右20分、左20分」と指導されて、もし右だけで赤ちゃんが満足しちゃった場合でも、それはそれでOKで、次の3時間後に左からあげましょうという指導でした。私は3人目で母乳も3日目くらいから多分良く出ていたので、片方で20分もあげられず、日本式で授乳しました。
日本人の助産師さんにも相談したところ、日本式の方で良いよ!とのアドバイスをもらいました。何か疑問に思ったり、困ったことがあったら、日本人の助産師さんに相談してみると良いかもです。
◎沐浴指導
2日目は赤ちゃんの沐浴を看護師さんがしているのを見学しました。時間になったら新生児室に行って、3日目~5日目は自分で沐浴をしました。
沐浴の流れは日本と大体同じでしたが、日本では乾燥しないように沐浴後にクリームやワセリンを塗りますが、タイでは乾燥しないから!?か、クリームなどを赤ちゃんに塗ることは特に言われませんでした。
日本の冬の沐浴は、お湯の温度とか、脱衣所が寒くないかとかとても気になっちゃうけど、タイはずっと暑いから、赤ちゃんが寒い心配がないのは良いなと思いました。
◎赤ちゃんのお世話
産科病棟と新生児室は同じ第1ビルの4階にあり併設されています。個室なので、赤ちゃんとの母子同室もできますし、授乳するとき以外は、お願いすれば新生児室でお世話もしてくれます。
私は基本的には夜は授乳の時以外は新生児室でお世話をしてもらいました。また、何か治療やトリートメントを受けるとき、シャワーを浴びるときなども新生児室でお世話をしてもらいました。
新生児室でお世話をしてもらいたい時は、ベッドについているナースコールのボタンを押すか、サミティベート病院のアプリから新生児室にコンタクトすることができます。
タイっぽいのですが、何度か赤ちゃんを新生児室へ連れて行ってほしくてナースコールして、”了解”って言われたにも関わらず、結局来てくれないことがありました。例えば夜中に授乳をして、ナースコールしたけどなかなか来てくれなくて、気づいたら母子共に寝ていて、朝の薬を配られるので起きたら、赤ちゃんはまだ横で寝ていたという事がありました。
確実にお願いしたい場合は、少し待っても来てくれない場合には、何度も言ってみた方が良いと思います。忘れられている可能性が大きいです笑
◎会陰部の赤外線治療
入院中は午前中と夕方に会陰部に赤外線を当てる治療が毎日ありました。この赤外線をあてることによって、会陰部の傷の治りが早くなったり、痛みが軽減されるようです。1回15分くらいで、じんわり温かくて気持ちが良いです。
◎フェイシャルトリートメント
出産パッケージに含まれているフェイシャルトリートメントは4日目の夕方にやってもらいました。3日目に皮膚科医の先生が病室に来て、さらっと顔を見て、フェイシャルトリートメントやれるかどうかの判断をしていきました。施術自体は30分くらいです。このトリートメントがとても良かった!お肌ツルツルになって、さすが医療用の機械という感じでした。
◎肩こり解消超音波
出産パッケージに含まれている肩こり解消超音波は3日目と4日目にやってもらいました。こちらもリハビリの専門の方が病室に来てくれて超音波をあててくれます。施術はこちらも30分程度でした。フェイシャルトリートメントに比べると効果はあまり感じませんでしたが、やってもらっている間はほんのり温かくて爆睡でした。
3.入院時の持ち物
後期母親教室と、36週の入院パッケージの申し込みをした際に、「出産入院時の持ち物」についての紙をもらえました。
持ち物のところに書いていないところで、あったら便利だったものについて記載しておきます。
・ドライヤー
アメニティグッズは基本的なものはありますが、ドライヤーは部屋に備え付けはありません。ナースステーションでの貸し出しがあるようですが、台数に限りがあるので持って行った方が気軽に使えて良さそうです
・ボールペン
病室に鉛筆はあるのですがボールペンはありませんでした。出生証明書や出生登録書の申請書類に産まれてから記載するところがあったり、他にも記載しておいてと言われる書類があるので、ボールペンがあると便利です。
・生理用ナプキン
産褥パッドのMサイズについては1袋が入院時にもらえました。産褥パッドって少し分厚くてモサモサするので私はあまり好きではなく、、、必ずしも必須ではないと思いますが、途中から悪露の量もだいぶ少なくなっていたので、私は昼用くらいの生理用ナプキンが一袋くらいほしくて、4日目に病院のセブンイレブンに買いに行きました。
・温かいお茶のティーバック
水に関しては、入院している部屋にペットボトルが置いてあるので自由に飲むことができます。私はお友達からプレゼントしてもらった、授乳に良いハーブティーのティーバックを持っていきました。温かいお茶を飲んでリラックスできるし、水分補給もできて良かったです。また常に冷房が効いているので体を温めるためにも温かい飲み物がとれるようにしておくと良いと思いました。
4.食事
食事はタイ食、洋食、和食から選ぶことができます。価格については下記の通りですが、出産パッケージの場合はどれから選んでも定額です。
タイ食と洋食は曜日によって注文できるメニューが決まっています。和食については朝食は2種類、昼食と夕食は6種類から選ぶことができます。
5日間入院をするとなると、和食だけでは少し飽きると思うので、洋食やタイ食もうまく混ぜると良いかと思います。ただ、和食が圧倒的に値段も高くて、量や栄養なども考えると良いと思いました。
和食については全部食べてみました。
ご飯、みそ汁、メイン、副菜、果物とバランスが良いのはやはり和食でした。
ただ、やっぱり飽きるので、洋食もちょこちょこと注文しました。
午前中と午後におやつも出ました。こちらは何が来るかはその時にならないと分からないです。あまり健康的なおやつではなかったですが、、、授乳していると何かと小腹がすくので、ジュースとおやつは美味しくいただきました。
特徴的なものとしては、毎回の食事の時に一緒に来る生姜のお茶です。タイでは珍しく甘くもなく、生姜が辛い感じがして、最初はビックリしましたが、とても好きになりました。生姜は体を温めて、母乳の出も良くなるそうです。
食事は、昼食の前の10時~11時くらいに希望を聞きに来てくれます。この時に当日の昼食と夕食、次の日の朝食の3食分について希望を伝えます。私はじっくりと悩んでメニューを決めたかったので、時間があるときにメニュー表を見ながら退院までの食事を全て決めてメモしておきました。こうしておくと、急にメニューどれにする?って聞かれてもあせらないですみました。
5.お祝い膳
自然分娩の5日間パッケージには、梅の花の出産お祝い膳 (大人2名分)が含まれていました。基本的には4日目の夕飯と記載がありましたが、家族の都合などで私は3日目に変更してもらいました。変更はなるべく早い方が良いと思うので、家族の都合を相談しておくと良いと思います。
梅の花のお店の人が、デリバリーしてくれました。多分、トンロー店から来てると思います。
こんな感じで大人2名分のセットをしてくれました。お吸い物は水筒に入って熱々でした。抹茶ときな粉の豆乳ドリンクも付いていました。
3日目の夕飯は基本的にはお祝い膳なのですが、病院の夕食についても1食分ついているという事で、子供も一緒に食べたので子供用に和食のチキンカツセットをお願いしました。
生麩、湯葉、お刺身とか、久しぶりに美味しい和食を食べて幸せでした。
6.ニューボーンフォト
自然分娩の5日間パッケージには、ニューボーンフォトの撮影が含まれていました。タイ人の女性カメラマンの方が撮影をしてくれました。
入院2日目くらいに撮影日の予定を聞きに来てくれました。
日差しの関係で綺麗に撮影できるのが午前中なので、午前中に撮影をできる日を教えてほしいと言われました。赤ちゃんと母親だけでなく、夫、上の子供達も一緒に撮影できますが、午前中となると夫は仕事を休まないといけないし、子供達も学校があります。学校を休ませるのもな。。。と思っていたところ、退院した後にはなりますが、土曜日の午前中の予約でお願いすることができました。
当日は、赤ちゃんは写真のような形で布にクルクル巻きにされるので、服装は何でも大丈夫でした(赤ちゃん用の衣装や小道具はカメラマンの方が準備してくれています)。両親や子供達は、白色や薄い茶色などの洋服だと映えるよ!と事前に教えてもらいました。入院中の場合には、お母さんはサミティベート病院の入院着のまま記念に撮影する方もいるそうです。
なかなか家族全員で写真を撮ることがないので、とても素敵な写真を撮ってもらえて嬉しかったです。LINEで写真と、写真を編集して作った動画をカメラマンの方が送ってくれました。また、後日写真が入ったUSBも病院で受け取りました。
7.オーガニックコットン製品&病院からのプレゼント&試供品
自然分娩の5日間パッケージには、オーガニックコットン製品が含まれていました。洋服が1着、ファーストシューズが1足、おくるみが数枚、授乳ケープ、ウサギのガラガラなどが入っていました。おくるみは厚手のものと、薄手のものと入っていて便利に使っています。ウサギのガラガラはベビーカーやベビーベッドに付けて遊べそうです。
入院してすぐに、下記についても受け取りました。こちらは入院パッケージの3日間、5日間によらずに受け取れるものではないかと思います。中には、搾乳機、産褥ショーツ、授乳ブラ、授乳パッド、骨盤ベルト、産褥パッドMサイズなどが入っていました。骨盤ベルトはすぐに使えて良かったです!
退院時にはサミティベートのマークが入った沐浴セットも頂きました。へその緒を入れて保管するBOXも入っていました。
アルバムも貰いました。産まれてすぐに取ってくれた両足の足型も入っていました。足型、小さくて可愛い。
サミティベートのクマさんの洋服とおくるみも入っていました。洋服については長袖で少し厚手なので、タイで着ることはないのではないないかと思いましたが、、、記念になりそうです。
このほかにも、退院時には様々な試供品も頂きました。
8.実際にかかった費用
最終的に退院時に支払った金額は下記の通りでした。
①自然分娩120時間(5日間):170,000THB
②無痛分娩:15,000THB
③その他費用
・COVID19 ATK Test:105 THB
・入院中・退院後の薬の費用:1282.10THB
・無痛分娩の麻酔専門医の費用:1250 THB
・その他:1,000THB
合計:188,637.10THB
タイ・バンコクで第3子の妊娠・出産を経験し、自分の経験値も少しだけアップした気がします。ここから3人の男児を海外で子育てするという未知な領域が待っていますので頑張りたいと思います。