星と神話
今年はとても変化の大きい年で、春の訪れとともに、これまでに経験したことのない「自粛生活」がやってきました。
新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めるための対策だったものの、あらゆるところの流通や生産活動が止まってしまったために、私自身も発信の方法を変える意味合いで、このnoteをはじめました。
この『星と神話』と名づけた帯を制作したのは、2019年の年末。
和工房明月の屋号で仕事をするときに、小物を作ったり素材を作ったり、ご朱印帳をつくったりしているので、帯の仕事には別の名前を付けてブランドを作りたいと考えていました。
『Thread with delight』
という名前をつけて、他の小物類とは差別化させた帯のブランドを考えていて、『星と神話』はそのブランディングの途中報告のために制作した帯です。こちらの帯のブランディングはまだ途中なのですが、もう少し煮詰めていくつもりです。
このブランドでやりたいことというのは、様々な糸を喜びをもって織りなしていくということ。作る過程から楽しんで、他にはない楽しい帯をお客様と分かち合いながら作っていきたいということ。
多品種少量生産型、というかほとんどが一点ものの帯たち。
コンセプトを作っている段階で、先にご紹介させていただいている一連の帯たちも制作しました。
前回の『月ごよみ』でご紹介させてもらった、友人のブログを読んでいて、2020年はトンデモない変化が訪れる年だよ、200数十年ぶりに魚座の時代から水瓶座の時代へと変化するよ、と聞いていました。
何がどんなふうに変化するのかその時点では、まったく予想がつきませんでしたが、この来るべき時を帯にしたいという思いが湧き上がってきました。
星くずのちりばめられた天空に、楕円を描いて黄道12星座を並べたデザインで、水瓶座のエレメントが金と銀とに見え隠れする糸づかいにしました。
本当の天空は、地球を真ん中に据えて、各星座が季節ごとにめぐり回るのだけれど、天空の配置を時間軸におきかえて、連続性をもたせその12星座が、らせんのループを描くようなイメージにしました。
20年ごとに春分点が変わっていくので、12星座×20年=240年の時間軸が半円の中に入っている感じです。
(実は、図案のときには一番奥に、牡牛座もいたのだけれど、どうしても34センチ幅の中に収められなかったので、なんとこの帯には牡牛座がいません!次は牡牛座も入った天体ものも考案中です。)
宇宙という広い時空の中に浮かぶ星座たち。
様々な物語を背負って、星になった星座たち。
神話という側面からの興味と、時代の変化に対する興味、月と星とが響きあう世界への興味。
それらの興味がどんどん私の中で膨らんでいきました。
そして、たどり着いたのが @yujiscopeさん とってもわかりやすい文章なのに核心をついてくる伝え方。星のこと、石のこと(パワーストーン)、聖地のこと、来るべき水瓶座の時代のこと。
わたしの関心ごとについて、深く知りる手がかりを沢山持っていらっしゃいます。なので、その発信から今目が離せません。
私の中の『星と神話』の世界はいままだ扉をひらいたばかりなので、これからもっと奥行きをもって星と神話の世界を感じて、イメージを膨らませているところです。現在は、新しい星柄の帯もいくつか考え中です。または、試験織り中なのでもうすこしあたたまってきたら、ご紹介したいと思っています。