本藍染作家さんとのコラボ帯
本藍染めの作家、梅崎由起子さんの帯を二種制作させていただきました。
本日ご紹介するのは、レース風柄の帯です。
本藍染めは、藍の葉を発酵させた汁に繊維をつけては乾かしを繰り返してその濃度や色味をだす染め方です。
梅崎先生のページ ↓
2月の半ばころに打ち合わせをさせていただいた時の様子もブログに書いてくださっています。
「藍を建てる」と先生がおっしゃっていたのですが、糸や布を染めるまえに、それらの繊維ををつけこむための藍を発酵させなくてはいけないようです。
藍がいい具合に発酵するためには様々な条件が必要なようで、詳しいことは私にはわからいのですが、先生と打ち合わせの度に、
「いま、藍が元気ないのです…」とか、
「今は藍が元気なのです!」とか、
その時々に藍の調子があるみたいで、まるで生き物を育てていらっしゃるかのように手をかけていらっしゃるようにお見受けしながらお話を聞いています。
そんなお話を聞くたびに、本藍という”生きた染料”についてとても興味がわいてきます。
全く同じ色に染めるということはおそらく、至難の業なのだと思えてきます。
きっと、その都度建った藍にも、個性があるのだろうなと想像しています。
この度は、秋田県で開催されている梅崎先生の染められた浴衣に合わせる用の帯を制作させていただきました。
先生のデザインされた柄の帯で、主に使用した糸は絹糸だったのですが、帯のメインの柄部分には、先生が染められた藍染めの”麻糸”を使用させていただきました。
↓ こちらは、先生からお預かりした、染めあがってきた麻糸です。
均一な染めあがりではないのですが、とても美しいゆらぎを持った色味です。
帯には、”濃い色”と”淡い色”の糸を使い分けて、レース模様の中央部分には濃い色を外側には、淡色が配色されています。
↓ こちらは、帯のお太古部分です。
↓ 絽風の透けた織りの、夏物も合わせて製織させていただきました。
↓ こちらは、帯の腹部分です。
とても素敵な帯に織りあがりました♪
先生の藍の浴衣に合わせて締められると、とてもオシャレな着姿になるだろうと想像してにやにやしてしまいますw
少し余談なのですが、
私の母方の祖父が、京都の”室町”で問屋の仕事をしていた時の話をたまに母から聞きます。
1960年代になると、化学染料が発達したこともあって、徳島県で盛んだった本藍を取り扱う問屋さんが残り一軒になったことがあったそうです。
そこで、祖父は足しげく徳島県に通って、「絶対に本藍を絶やしてはいけない」と言いながら、せっせと浴衣を作ったり靴下を作ったりしていたそうです。
祖父のそんな努力が、巡り巡って、私たちの今回のご縁にもつながったのだろうか、そんな風にも思えてきます。
とても素敵な藍染とのコラボ企画、先生からご提案いただいている案件もまだありまして、まだしばらく続きそうです!!
このご縁を機に、”本藍染”について色々勉強してみたいとおもっています♪
6月4日~6月24日まで、梅崎先生の個展が秋田県にて開催中されています。
小松クラフトスペース
〒010-0001 秋田市中通4-17-9
℡ 018-837-1118
E-mail
info★komatsucraft.com
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