見出し画像

工芸の新しい潮流をみた

先日、京都府乙訓郡の”大山崎”に行ってきました。

京都市内の地下には大きな水がめがあり、”おいしい水”もあるので、京都の南のほうには酒造メーカーが多数あります。

大山崎町にもいくつか酒造メーカーがあるのですが、先日行ってきたのは、

『アサヒビール大山崎山荘美術館』

という、JR大山崎駅から徒歩10分くらいの、天王山登り口から山手へとあるいたところに位置する、山の中の美術館です。

画像1

画像2



今回の目的は、『和巧絶佳展-令和時代の超工芸』という1970年代以降生まれ(私と同世代)の前衛的な工芸作家さんの作品の展覧会でした。



わたしも、西陣織という伝統的工芸品に携わる一人として、これまでたくさんの工芸品を見てきました。

古くは奈良時代から伝わる宝物が納められている『正倉院展』などからはじまり、現代工芸作家さんのものも見てきました。

そしてもちろんの事ながら同業者の”西陣織”のものも。


けれど、今回展示されていたものに関しては、

これまでの工芸品の枠組みを”いい意味”で小気味よく取り払われた作品の数々でした。


前衛的な感性とアートの領域で発揮されるような斬新な発想×工芸

という、超絶やばい掛け合わせが行われており、

超絶技巧が駆使されたアート作品というようなものばかりが集められていたということです。


私が工芸品について少しばかり知識があるために、そのヤバさに過度に興奮しているのかもしれないのですが、

これらの作品が出来上がっていく過程を想像しただけで、めまいがするくらい凄いものばかりでした。

工芸の枠を超越した世界観がそこには広がっていて、本当に「いいものを観た」という感動に打たれていました。


姉と一緒に見に行ったのですが、

「人間って進化するんだね、凄いね」

って、工芸の新たな潮流にふれて感嘆の声をもらしておりました。


画像3


そしてこちらは、美術館の外装です。

築100年ほどの建物に安藤忠雄さんが新しい風と光とを呼び込まれてリノベーションされた美術館。


画像4


お庭もとても美しかったです。

館内は撮影できませんでしたが、上質な設えがとても素敵な建物でした。

常設展には、クロード・モネの睡蓮などの名画が数点展示されており、作品とゆっくり対話できる空間が素敵でもありました。


画像5

こちらは、上階にあるテラスから望んだ風景。

京都市のから見て南→南西方面が見渡せました。

醍醐・伏見・奈良・男山・大阪…

画像6

方角と位置とをガイドに従って確認している私w

随分と、油断しています。


今回の展示で、

若手の作家さんたちが突き抜けて、素晴らしい作品を作っていらっしゃるのを目の当たりにして、

どうせやるのなら、私自身ももっと”突き抜けていこう”と思えました。


西陣織の世界ではかなり異端な存在だと自負しているのですが、

まだまだ、「全然やり足りていない」

「もっと行けるはずだ」ということを確信できる良い機会を頂戴しました。



アサヒビール大山崎山荘美術館での催しは12月5日までなので、ご興味ある方はご覧になられてはいかがでしょうか!


画像7


ちなみにですが、こちらのチラシの漆塗りのレザーに金彩が施されているヒールは、レディ・ガガの愛用品とのことです。

こちらを見るだけでもすでに、

ぶっ飛ばしてますよねw






フランスからスペインに抜けて進む、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼旅へいつか出たいと思っています。いただいたサポートは旅の足しにさせていただきます。何か響くものがありましたらサポートお願いします♪