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オークファンプロPLUSを使ってヤフオクの落札データを分析してみた

オークファンプロPlusを一ヶ月課金して、ヤフオクのデータを見てみました。
その中で特に古本やその周辺のものを扱っている私が気になったものをご紹介します。

  • 相場検索:過去に落札された商品や入札数などのデータから、商品がいつ、いくらで落札されたのかを確認できます。

  • グローバル検索:新品から中古まで、世界中の商品を一括検索できます。

  • データ分析:指定したカテゴリやキーワード、出品者ID、期間で終了したオークションを分析できます。

  • トップセラー分析:出品した商品がどれだけの確率で落札されているのか、総落札額や落札金額の平均、総落札数などを確認できます。

  • ホーム画面のカスタマイズ:ウィジェットの並び替えや削除、復活など、ホーム画面を自由にカスタマイズできます。

  • Yahoo!オークションのキャンペーンの通知:Yahoo!オークションで定期的に開催される出品無料キャンペーンをいち早くお知らせします。

  • オークファン内のキーワード検索状況の確認:オークファン内でどんなキーワードが最も検索されているのかがわかります。

主なオークファンプロプラスでできることは以上の通りですが、その中でも太字の部分を活用しました。
データとして検索できるのは直近3ヶ月。
長期では内容がかわってくるかもしれません。

【1】ヤフオクの月間総落札額

直近3ヶ月の1ヶ月平均はヤフオク全体で63,495,317,067円。
これ、いくらですか?
約635億ってことであってますか?
点数は41,551,844点(約4千155万点)で、平均は約9540円です。

まずこの数字に圧倒されてしまいますね。

カテゴリーを見ていくと『その他 > アダルト』が入っていませんでしたので、更にあるということになります。

カテゴリーごとの落札

ヤフオクカテゴリーごとの落札


ヤフオクのカテゴリーごとの落札額、点数の全体の割合と平均落札額の表になります。
この他に不動産というカテゴリーがありますが、そちらはオークファンプロプラスに反映されていないようですね。

圧倒的に落札額高いのは自動車オートバイ。
ヤフオク全体の落札額の3割です。

本、雑誌のカテゴリーは全体の中で1%程度の落札額で平均単価は2160円と、タレントグッズに続いての低さになっています。

【2】本・雑誌カテゴリーの落札分析

古本屋としてまずは本・雑誌カテゴリーを見ていきましょう。
ヤフオク全体での落札額は1%未満ですが、本・雑誌カテゴリー全体の月間の総落札額は5億円以上。
その中のカテゴリーごとは以下の通りです。

本・雑誌内カテゴリーごとの落札

本・雑誌カテゴリー

思った以上に漫画、コミックのカテゴリーがあることにちょっと驚きです。
古書、古文書に高額落札のものが多数ありますが、点数が少ないので、全体の総落札額としては4番目になっています。

実際に落札されたものを見ていくと、『趣味、スポーツ、実用』のカテゴリーで、プロ野球選手のユニフォーム、オーディオ、将棋の駒などもあったりしますので、本・雑誌とは言えないものもかなり混ざっています。

トップセラー

オークファンプロプラスを使うと、カテゴリーごとになんというIDがどれぐらい総落札額をあげているのか一瞬でわかります。

『本、雑誌』のカテゴリーでいちばん売っているIDは新古書店と呼ばれる会社のIDで、そのIDだけで落札額は月に3500万円以上。
そのIDの落札額のカテゴリーの順位で『本・雑誌』は4番目。
すべてのカテゴリーをあわせた落札額は月に4億6千万円以上でした。

カテゴリーの順位は『おもちゃ、ゲーム』→『アクセサリー、時計』→『ファッション』→『本、雑誌』→『映画、ビデオ』→『音楽』。
社名にもIDにもブックがつくので、スタートは本・雑誌だったのでしょうが、商材を広げた結果、売上のメインは他のものになっていったということでしょうか。

同じ会社と思われるIDは上位25位までに3つあり、トータルすると更に総落札額はあがるということになります。

ある程度の落札額がある人はIDを複数使い分けていることが多いですので、実際は1個人、1社でももっと落札額がある可能性はありますね。

上位IDの高額商品

『本、雑誌』カテゴリーの落札額上位12の過去3ヶ月の高額商品は以下の通りです。

1 ネックレスゴールド
2 DVD-BOX
3 スピーカー
4 建築図案集
5 資格試験問題集
6 コミック全巻セット
7 アート写真集
8 ファミコンソフト 170万
9 肉筆画
10 哲学者全集
11 DVD-BOX
12 和本

これを見てもわかる通り、『本・雑誌』カテゴリーで売上が多くあるIDの中には貴金属やブランド品、オーディオ機器をメインに扱っている業者もいることがわかります。

先に紹介したトップのIDの落札額はかなり驚きでしたが、2位から17位ぐらいまでの『本、雑誌』カテゴリーの月間の総落札額は200万円から600万円です。

これを見る限り、『本・雑誌』のカテゴリーでひとつのIDで売上を作るのは難しいのかもしれません。

【3】音楽カテゴリーの落札分析

次に古本屋としては近いジャンルの『音楽』カテゴリーを見てみます。
『音楽』カテゴリーの落札総額は月間で7億円以上。
『本・雑誌』カテゴリーより多いですね。

音楽内カテゴリーごとの売上

音楽内カテゴリーごとの売上

なんとCDよりもレコードの方が売上があり、点数はレコードよりもCDの方が多いというねじれが起きていることがわかりました。

高額落札品を見てみると、レコードは海外アーティストの激レアなものに1点で50万円以上になっているものがありますね。
CDは5000枚セットなどが高額になっているものがありました。

トップセラー

『本・雑誌』カテゴリーで1位だった新古書店のIDが『音楽』カテゴリーでは2位。
1位は落札のほぼすべてが『音楽』カテゴリーの東京のレコード屋さんでした。
落札額は月間6000万円以上。
落札の全体の6割ぐらいがレコードです。
ほぼすべての出品を1円、500円の安値スタートで、売り切って行くスタイルのため、落札率は98%を超えています。
落札数は月に約3万点。
どれぐらいの人数を使って作業をしているのか、まったく想像できません。
正直、自分はこのレコード屋さんの名前すら知りませんでした。

レコードの売上が凄いとは最近よく耳にします。
新譜もレコードがCDの売上を上回ったというニュースも耳にしました。
催事での販売でも本よりもレコードの売上があると聞いたこともあります。
たまたまでしょと思っていましたが、『本・雑誌』カテゴリーのトップセラーが月間3500万円の総落札額に対して、『音楽』カテゴリーが6000万円ということを知ると、レコード半端ないなと思いますね。
しかし、街に出てもレコード屋よりも本屋の方が多いし、コンビニやキオスクで本は売ってるけどレコードは売ってないんですよね。
そこから考えを改めなければいけないのかもしれません。

【4】タレントカテゴリーの落札分析

タレントカテゴリーごとの落札

タレントカテゴリーごとの売上

タレントカテゴリーでもカテゴリーごとの分析をしてみましたが、あまり意味がありませんでした。
カテゴリーはかなり古くにできたもので、時代にあってないですし、誰かのファンクラブ会報はじゃあどっちに入れたらいいんだということになります。

しかし、タレントカテゴリーの落札額は月間で1億7千万円以上と巨大なんですよね。

人、グループ別の落札額

いちばん多いカテゴリーはジャニーズで月間約2500万円。
次に多いのは乃木坂46で月間約1600万円。
次はジャニーズJr.の月間400万円でした。

ミュージシャンでは矢沢永吉がダントツに多くて月間約350万円。

このカテゴリーはかなり更新されてなくて、今の人気のアイドル、アーティストが入っていませんので、あまり参考になりません。

またアーティスト名、アイドル名でのキーワードの売上も試してみましたが、or検索をしたら、落札点数が減ったり、高額落札は全然ないのに、総落札額が凄く高かったりと表示され、信用できない感じでした。

【5】映画・ビデオカテゴリーの落札分析

映画・ビデオカテゴリーごとの落札

映画・ビデオカテゴリーごとの落札

映画、ビデオカテゴリー全体の落札額は月間で3億円以上。
その6割以上がDVDでBlu-rayも含めると87%となります。
意外なのはレーザーディスクのカテゴリーの落札額が月間で800万円以上あることですね。

【6】ポスターカテゴリーの落札分析

ポスターもよく扱うジャンルです。
ポスターは『Yahoo!オークション»アンティーク、コレクション»印刷物»ポスター』という順に辿っていくと出てきます。
このカテゴリーだけでの売上は月間で約5000万円。
平均落札額が973円と1000円を切っているのも珍しいカテゴリーですね。

【7】まとめ

まず驚いたのは『レコードカテゴリー』の落札額がCDよりもあったことですね。
更に見ていくと、『レコードカテゴリー』の総落札額はDVD、Blu-rayを含む『映画、ビデオカテゴリー』よりも多い。
実際、新品のCD、レコードの売上も2年ほど前からレコードの方が多くなっていますので、当然の結果なのかもしれません。

IDを深追いしたところ、大きく落札額があるのは、Googleなどで検索すると広告表示される会社が多数。
現在、ネットの広告などを利用して商品を集めている方が元気ということのようです。

そして、いちばん感動したのはヤフオクって総落札額すごいあるんだなってことですね。
自分のやっていることがチンケに思えてくるので、あまり見ないようにしていましたが、月間635億円ってとんでもない。
それだけ沢山の売りたい人、買いたい人がいるという証ですね。

いい物だけ見つけてきて出品したら、欲しい人は必ず見つかる。
さて、そのいい物を見つけるのはどうしたらいいのか?
それがいちばん難しい。
でもそれもヤフオクの中に答えがありますね。


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