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#時空の輪廻転生物語 第Ⅶ章第77節



だいぶ時間がかかってしまいましたが、とりあえず第Ⅶ章は今節にて終わりとなります。


今章に登場したユニポンは、名前は本当に深く考えずにつけてしまったもので、名前自体にモデルと言いますか由来はありません。


ただこのユニポンという宇宙生命の特徴として、人と合わさる事で姿を変えたり能力を発揮したりするというものがあります。


これは、例のA.E.ヴァン.ヴォークトの「果たされた期待」という短編小説に出てくる未知の生命体と言いますか、ある種の亜人のような存在を元にしています。


その存在は元々強力な力を持ちながら、その力をどう発揮するべきか、発揮したところで何になるのか分からずにいました。


しかし人間と共に活動する事によって、人間の感覚や理性や感情を知り「自分の力はこの為にあったのか」と納得して人間に協力するようになるという(見方を変えると随分と人間中心にも思える;)物語です。


(実際のニュアンスは少し異なるかもしれませんが、著者は大体上記のように認識しています。)


この物語は、ある意味では機械やコンピュータ、そしてAI等にも通じるところのありそうなものなので、興味のある方は是非一度読んでいただければなぁと思います(入手困難かもですが)。


一方のルナリーセは、実は本当に明確なモデルというものがヴォークト作品にあるわけではなく、また別のところからモデルを持ってきています。


その事に関しては、また後ほど本文か解説文にて書いていく事になるかと思います。




誓也が目を覚ました乙雛さんに「まだ寝足りないんじゃないか」と一見のんきな感じで言っている事で、乙雛さんを狭間の世界から連れ戻したのが龍神を介した誓也の意思だったという事が分かるようになっています。


誓也自身が前以て乙雛さんの安否状態を分かっていなければ、こういった発言は出ないと思いますので。


(この辺りの意思の力は、第34節の過去話で醒馬が浅葱を救う為に行なった事と同じようなものとして見る事が出来ます。)


結局のところ、乙雛さんがルナリーセと組んで龍神(誓也)を復活させる為に犠牲にしたものは、自らの時空間(寿命)と、既にギリギリの状態にある世界の安寧と言えるのかもしれません。




今節の鏡祐と誓也の会話は、一見すると喧嘩しているようにも思えますが、誓也は鏡祐とは思いつく限りの事を全て話し合っておきたいと考えているので、時折このように少し口調が強くなって一方的なマシンガントーク状態になる事があります。


更に言うと、誓也は長きにわたり反転世界に一人孤独に存在していた経歴があるので、(特に、数少ない親しい)人と話をする時に突然制御が効かなくなったりする事があるようです。


鏡祐もそれが分かっているので、強く反発したり声を荒げるような事は無く、そんな時はただ冷静に誓也の様子を見守るようにしているようですね。


(この会話の最後に誓也が言っているセリフは、第6節で雅が司に言ったセリフと少し繋がる部分があります。)




以前にもどこかで書いた気がするのですが、この時空物語の世界は、現実世界と比べて少しだけ自然界の神や妖怪、その他諸々の存在と親和性が高く、虹野島以外の地域でもそういったものが広く見聞きされ、尊敬や畏敬の対象となっている世界線です。


なので虹野島だけが特別というわけではなく、それぞれの地域にそれぞれ独自の自然に関する歴史や文化が根付いています。


(この辺りのお話に関して本文などでこれ以上言及する事はありませんが、補足として一応書いておきます。)


ただその中でも鬼界カルデラというものが近くにあって未だ危険地帯として認知されていたり、奇妙な宇宙生命がやって来る中心地として、虹野島が(色んな意味で)危うい立場になっている事は否めないようです。




今回も、ご愛読いただき誠にありがとうございます m(_ _)m






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東南浅葱@夢と絵と物語に関する記録
中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。