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#時空の森羅万象物語 第Ⅶ章第62節


今節は結構複雑な話が多い上に、節自体がまぁまぁ長い(解説文も長い)ので、あまり気を張り過ぎずに読んでいただければ良いかなと思います。

更に言うとこういった話はもうしばらく続くので、真剣に読みすぎると疲れてしまうかもしれません σ(^_^;)



醒馬(もう本名というくだりが出たので、これからはこちらの名前で書きます)が危惧していた京極家の規則というのは「嫡子以外の兄弟は、生家から出ずに生涯京極家に仕える事(昴流に関しての問題)」と「嫡子の配偶者は、当主の許可無しに頻繁に家から出ない事(浅葱に関しての問題)」というものです。

(これらの規則は勿論現実世界のものとは一切関係なく、あくまでもこの物語上での設定です。)

この他にも様々な規則があり、跡継ぎになる者の名前に「馬」の文字を入れる事や、例の刺青を入れなければいけない事もその一端です。

(ただしこの物語での京極家の場合、嫡子というのは性別関係なく兄弟の中の一番上の人、つまり跡継ぎになる人物の事を指します。

 その辺りにも色々と理由があるのですが、それは後ほど外伝にて語る事になるかと思います。

 そういえば第Ⅵ章第53節で言及した「厳格な教育係」というのが、今回のお話で出てきた北岡先生の事ですが、この人が何者なのかというのも外伝で語る事になるかと思います。)



京極家はかなり情報通なので、虹野島の人や物に関する話は大体筒抜けのようです。

なので醒馬が浅葱の事を好いている事は勿論、紫さんや光さんや薫楼の事もほぼバレています。

なので醒馬が、普段は「馬」の字を抜いて名乗っている事も知っていたようです。

それでも、特に紫さんに関して今まで何かしらの処置を取らなかったのは、前例として醒馬との交渉に使おうと思っていた事と、警察官であり一種の未知の存在である光さんに手を出す事が躊躇われたという事があるようです。

(馬叉斗さん自身がかなり頭のキレる人なので、そういった未知のものに関して手出しする際はしっかり下調べした上でないと返り討ちに合うリスクが大きすぎる事は分かっていて、結果的に調査しても不明瞭なものに関しては触れない方が良いと判断したのでしょう。

 光さんもそれを見越して、あまり目立つ事のない夜間の時間帯に仕事を受け持つようにしています。)



醒馬の本名についての言及の余談として、昴流の名前にもちょっとした裏話的なものがあります。

昴(流)は「プレアデス」とも呼ばれるおうし座にある散開星団の事ですが、とある地域(これも外伝のお話に関わってきます)では「すばる」を「すまる」と呼びます。

「すまる」という呼び名は「五百津之御統珠(いおつのみすまるのたま)」という古事記に出てくる「八尺瓊勾玉を複数連ねた環状の飾り」、つまり勾玉を連ねた首飾りのようなものからきているという説があります。

つまりこの「御統珠」は、以前思いつきラジオでも紹介した事のある荻原規子さん著『空色勾玉』『白鳥異伝』『薄紅天女』の「勾玉三部作」のメインアイテムである勾玉に通じる部分というワケですね。

…この辺りは本当に余談なので、読み飛ばしていただいて大丈夫ですね…(笑)

ついでに言うと「すばる」を「すまる」と読ませる事で、「ま」の部分に京極家の「馬」を連想させるという意図もあります。

あと、第Ⅰ章で浅葱が本土でお世話になっていたお馬さんの名前も「マー君」でしたね。



今回も、ご愛読いただき誠にありがとうございました m(_ _)m







中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。