シアターエクスプレス
探しものをしていたら
古い見つけたパンフレット
日付は平成6年
演劇が流行り
何処の劇団もチケットを取るのが
大変でした。
ならば…とチケットぴあという情報誌から
まだ、ほとんど無名の小さな劇団を見つけ
観覧しにいくようになりました。
小さな劇場の狭い舞台で
迫力のあるその劇団の魅力にすっかりハマりました。
劇団は力をつけ、大きな劇場を借りて演じるようになり嬉しい反面、ちょっと寂しくもありました。
この劇団の世界初、新幹線の車内で行われる“シアターエクスプレス”という広告を目にした。
新幹線の中で劇をするの?
面白そう。
私は早速、友人を誘い参加。
後で知ったのだけど、1200席は完売。
チケットが取れなかった人もいたそうです。
そういえば、チケット買いに行く時、
残り一枚って言ってたよな…
最終日。
旅館で友人が新聞を片手に騒いでたなぁ
あれが、そうだったかも。
演歌歌手・西川浩二郎と行く「みちのく探検ツアー」の乗客を乗せた、上野発「やまびこ65号」が乗っ取られた!と劇が始まった。
車内を走り回る俳優さん達。
迫力が凄い!
銃撃戦が起こり
殺人事件が起きてしまう。
斜め前に座る女性が妙に怪しい。
彼女が「謎の女性大森美和」と知ったのは、新幹線が駅に着いた時。
私は劇はこれで終わりで次は岩手ミステリーツアーが次に始まると思っていた。
斜め前の女性が、
「お先にどうぞ」と道を譲ってくれたので
「ありがとうございます。良い旅を」と言うと
「ありがとうございます。良い旅を」と返してくれた。
この人がこの話のキーマンだと知るはずもなく。
新幹線を降りて集合場所にいく。
そこで、
あの女性がいない事に気づく。
そして、渡されたパンフレット
いなくなった女性が
大森美和さん、彼女は記憶を失っている。
彼女は組織の秘密を記録したフロッピーディスクを盛岡の何処に隠したらしい。
それを探しながら、宮沢賢治の謎に迫る旅をする。と続いていた。
要するに、乗客も劇に巻き込まれて、大森美和さんのディスクを探しながら、宮沢賢治に触れるということらしい。
謎解きの用紙は、最終日のエンディングシアターイベントで回収されてしまったので
どんなものだったか全く憶えていないです。
もう、30年も前の話だしなぁ…(笑)
パンフレットを見て
私は友人に
「この人みた!話もした!」と思わず💦
私の無知!
本当は芝居中の俳優さんに
声などかけてはいけなかったのに。
そう考えると
大森美和さんは、乗客に紛れるのが
上手な女優さんだったのだなぁ。
結局、その後、大森美和さんには
会えなかった…
盛岡駅からは
分かれての行動になりました。
私達は宮沢賢治を巡るコース。
本当は小岩井農場に行きたかったのだけど…
その日はホテル千秋館に泊まりました。
二日目は
盛岡市内を観光。
南部杜氏などを拝観しながら
わんこそばを食べて
最終地 岩手県公会堂へと
最終日に俳優さんが
「うまくいくかどうか、すごく不安でした。
皆さんのおかげでうまくいってよかったです」と言っていた。
初めての試みで、何度も何度も新幹線の中でトランシーバーを使い(スマホなどない時代)試行錯誤したといいます。
嬉しそうな、ホッとした笑顔の俳優さん達に
ほっこり。
割れんばかりの拍手
その後、新幹線に乗り帰途へ。
私は宮沢賢治の事をあまり知らなくて
雨にも負けず…の続きがあった事をこの時知りました。
注文の多い料理店に出てくる料理屋さんと
同名の料理屋さんに感動しました。
猫の看板、怖かった💦
ふらりと見つけた過去の『おもいで』を改めて思い出そうとすると結構、忘れている事、勘違いしてる事に気づきました。
それを確認するために
ネットで探してみると、第二回目もあったそうです。
その時の様子は映像化されてます。
世界初のシアターエクスプレスに参加できた事、俳優さんと直接話ができた事は、私にとって、とても貴重な体験で、忘れられない旅の思い出です。
劇団名はキャラメルボックス
演劇鑑賞からだいぶ離れてしまいましたが
今でも、活動されているのでしょうか?
何年か前に西川さんがご病気になられたと聞きました。
優しく、気軽に話しかけてくださった事、嬉しく思っています。
どうか、お元気になられている事を願っています。
大森美和さん役は大森美紀子さんです。
で、気がついた!
パンフレットの中に
上川隆也さんの名前があり、一回も出てこなかったのは?と不思議に思っていたのですが、車内で銃撃戦で見えない所で殺されていた(劇中)のが彼だったんですね、
どうりで会えなかったわけです。
帰宅すると
「テレビで話題になってたよ」
と母に言われました。
とんでもない瞬間に立ち会ってしまったんだなぁ
当時を振り返り、ニヤつく私なのでした。
因みに
わんこそばは47杯でした💦
スマホもない時代の事
写真もなくて
とっても見づらい記事になり
申し訳ありません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。