美術館プロレス。
久々に美術館に行った。やはり良いものだった。
で、思ったのが、(古い)美術品を鑑賞するのってある意味プロレスだなと。
100年以上前に描かれた作品を、デジタルデータ化して分析してどうの…とか、この絵が描かれた時代はこぉであぁでとか、「こういう想いが込められたのではないか」とかとか…、ある意味プロレスだなと思ってしまった。
もう結論・結果は決まっている(もしくはわからない)事を、何年にも渡って語るのだ。
格闘技好きにしかわからない表現にはなってしまうが、”紙のプロレス”誌的な印象を受けた。笑。
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以前にも思ったことがあるのだが、美術品に関する解説を一切読まないで観たら、一体、どう感じるのだろう。ついつい解説があるから読んでしまったり、解説にある部分を細かく観てしまったりするが、全く読まなかったらどうなのだろう?と。
◇
だいぶ昔のことだが、上野でダリ展があった。
一人で観に行ったのだが、何の巡り合わせか、いわゆるギャル・ギャル男カップルと回ることに。まぁまぁ混んでいたので、順路通り回るしかなく、神の思し召しままに3人で回る感じとなった。
「何これ、キッモ!」
「え?マジで意味わかんねー」
「ハハッ!うける!意味不明!」
「ねぇねぇ!これ、キモくない? 超キメェー」
という言葉たちと最後まで美術品を観ることになったのだが、全く嫌な気がしなかった。「ま、そうだよね」と純粋に思った。
そして、
「え、これ描いたの?!スゲー!!」
「絵、うまいじゃん!」
とたまにダリを褒めるのも、また面白かった。
これぞプロレスの無い、純粋な感想だと思った。
とても良い体験だった。
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美術館巡りの欲求に火がついてきた。これからはちょこちょこまた美術館に通おうと思う。昔はちょこちょこと行っていたが、コロナ渦もあり、すっかり足が遠のいていた。
今度行ったら、一旦は何の解説も読まずに作品を観て、再度スタート地点に戻って、解説を読みながら作品を観てみたい。
一巡目はあのダリ展でご一緒したギャル・ギャル男カップルのように観て、二巡目は、いつも通り、美術館プロレスを楽しもうと思う。