
週末アジャンタ・エローラケーブス2日目
昨日アジャンタケーブス(石窟寺院)を見て、今日はエローラケーブス(石窟寺院)を見に行った。
アジャンタ石窟寺院は、横から岩を削って穴を作って、そこに石像や瞑想部屋を作っていた。また、どれも仏教の施設であった。
エローラ石窟寺院は、横からではなく上から岩を掘って、さらに横に掘って空間をつくったものや、上から下まで掘って寺院を作ったものがあり造りが異なる。また、宗教はジャイナ教、ヒンドゥー教、仏教とそれぞれある。
見どころは、アジャンタは壁画、エローラは精巧な建築(石窟)技術、といったところだろう。
アジャンタは森に隠れ壁画が残っていたが、エローラはずっと誰かに使われていたためご飯を作った時にでた煙で壁画がなくなっていったらしい。
エローラケーブス観光

ジャイナ教エリア
ジャイナ教はヒンドゥー教の後、仏教と同じかそれよりも早く誕生したインド発祥の宗教。
600万人しかいないというジャイナ教は厳しい戒律があり、極端な例だと何も身に纏わない。所有欲から解放されているのである。移動も徒歩しか許されていないというからまだ地面が暑くない早朝に裸の人が歩いていたらジャイナ教の熱心な信者の可能性が高い。変質者ではないのだ。そら現代社会では広まらんよ。

そんなジャイナ教が残した寺院は気をつけをした裸体偶像が並んでいる。
ヒンドゥー教エリア
インドで最も信者の多いヒンドゥー教は、土着の宗教にバラモン教がミックスされ出来上がったとされている。ジャイナ教と比較してゆるい雰囲気で、像がただ並ぶというよりお話が多く石像になっている。
また、この建造物を建てた時代の王様も石像化させており、禁欲から離れた人間らしい建物だった。笑



中でも目を引くのは、上から下まで掘って掘って作られた寺院だ。

他の建物はお祈りをする場所ではなかったが、これはお祈り用の場所。
10世代が世襲で石彫師になり、この建物だけで200年かかったらしい。(あれ、1人20年しか生きれてない??今インドのニュースサイト見たら実は18年しかかかってないという記事もあった。まぁ諸説ありということで)
1番初めの人から設計が代々伝わり、完成に至っているというのだから不思議だ。
上から覗くと、寺院の上にも飾りがあり、全体像を描いていないと掘れないはずなので、感嘆すると同時にインド人がそこまで熱心に続けていることに感動を覚える。
仏教エリア
この中で最もシンプルで活用的な空間だった。
飾りのない柱、人々が並びやすいように整備された建物で、実際に学舎として活用されていたという。

なんかこういう必要なものだけをきちんと用意する、みたいな思想が他の宗教よりしっくりきている自分はやはり仏教の国から来ているからなのかもしれない。
ミニタージ観光
この後時間があったので、ミニタージを観光。当時の王様がお母さんのために建てたという墓だ。

アグラのタージマハルはすべて大理石で作られているため4000万以上の金額がかかったらしいが、ミニタージは墓の周り以外漆喰で白くしており大理石を多く使っていないので約70万という。
アグラのタージマハルより細身だけ十分な気がするサイズ感。
なぜか投げ銭がたくさんされていた。

今回はインドのふるーい時代に触れる旅となった。ガイドはあの頃(紀元前2世紀-6世紀とか)から変わらない生活の部分があると言っていて、なんとなく納得してしまうインド。
かつての生活が分かるよう残されている遺産があるから分かること、面白かった!