インドの警察署へ行った話
いつもはメトロ(電車:20ルピ)か、バイクタクシー(バイトの後部座席に乗る:50ルピ)で通勤をしているわたし。
その日は前日に体調を崩していて、少しだるさがあったのでいつもよりリッチにオートリキシャ(トゥクトゥク:100ルピ)に乗った。
気をつけなはれや
おそらくいつもに増して少しぼやっとしていたのか、降りる時にiPhoneを座席に置きっぱなしになっていたことに気づいた。
遠のいていくBluetoothで繋がれた音楽。
即座に追いかけるわたし。
「バス!!(ヒンディー語でとまって!)」と必死に叫んだが、リキシャは止まらなかった。
周りの人は「え、あれ追いかけてるん!?」とざわめく。
わたしは「スマホがあそこにあんねん!」とジェスチャーをする。(インドに来て手話できるレベルでジェスチャーうまなってる気がする)
そうすると、「バイクの後ろ乗り!」と兄ちゃんが声をかけてくれて、急いで後部座席に跨った。まるで映画である。
しかし、そうこうしているうちにリキシャを見失ってしまい、頼りなくバイクを乗った場所に戻ってきた。
ドライバーたち5人くらいが群がって、あーだーこーだ言いながら解決策を模索してくれる。優しいのだ。Uberに問い合わせたらいいよ、とアドバイスをくれ、私はその場を去った。
結局、Uberドライバーにすぐ電話したが、iPhoneは見つからず、新しいiPhoneとSIMを買いに行った。もうきっと見つからないが、「iPhoneを探す」をみることはできる。わたしの街から1時間かかる田舎にiPhoneは移動していて、それをただじっと見つめることしかできなかった。
ただ、このまま盗難者のやりたいようにされては嫌なので、iPhoneは紛失中の設定にし、「このiPhoneを持ち主に返さなければ呪われる。見つけたらこの電話番号〇〇へ」と案内文が出るように設定した。笑
警察署に行ってiPhoneにつけられたユニーク番号IMEIを伝え、次に使おうとした人が簡易的に使えないようにしておいた。
警察署の話
それで警察署へ初め行ったのだが、初めて行った署ではiPhoneを追おうとしていた。しかし、iPhoneは移動しているので追うことは極めて不可能に近い。警察官はヒンディー語しか通じないので、iPhoneは動いてるから追いかけるのは無理と言ってもなかなか通じず、場所を特定しようと頑張っていた。
ラチが開かないのに加え、散々話した後に「この話は別の警察署でやってくれ。管轄外だ」と言われた。どうやらわたしがリキシャを降りたあたりの警察署へ行かないといけないようだ。初めからそう言ってくれ。
それから別の警察署へ行き、白紙の紙に手書きで起きたことを書き、ついに届けを提出した。せめてフォーマットあれよ。
後日、手書きのものをパソコンで打ち込まれたフォーマットに仕上がったものを取りに行き、これで申請は終わった。iPhoneが返ってくることはないだろうが、少しだけ抵抗をすることができたのではと思う。
ちょっと金銭付きにも時間的にも痛手になったが、貴重な体験ができた気がする。笑
新しくiPhoneを買ってしまったので、ほんまに気をつけよう、、。
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