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私の夫は冷凍庫に眠っている、を読みました

こんにちは、紙谷です。
暑い日が続きますね。

さて、夏休みに勢いで購入した本をやっともう一冊読みました。
今回はタイトルにある「私の夫は冷凍庫で眠っている」です。

夏の夜に夫を殺し冷凍庫に詰めた翌朝、殺したはずの夫が家に帰ってきた、という話です。
これはまだまだ冒頭の話で、ここから話が広がっていきます。
本仮屋ユイカさんが主演でドラマにもなっていました。

本屋でたまたま見つけて、そういえばそんなドラマがやっていたな……と思い購入しました。
今朝から思い立って急に読み出しましたが、読んでいる最中は緊張して胃のあたりが落ち着きませんでした。
それほどの臨場感がある作品でした。
そして誰にも共感できない。なのにリアル。ほんとにこうして呑気にnoteを書いている間にどこかで起こっていてもまあそうなるかと思いかねないリアルさ。そこがいい意味ですごく気味悪くて、だから胃が落ち着かなかったのかも知れません。

いろいろな要素が絡み合いすぎて読み終わってしばらくぼーっとしてしまいました。
男女の間柄もそうですが、社会や結婚や人間の価値とかそういうのが根底にあって、すごくリアルで生々しかった。
私の隣で同じことが起きていてもおかしくないし、自分がそうなってしまう可能性も確実にある。

殺人という行為は一見するとすごく非日常ですし、私もそう感じていますが、
行為は一つだとしても、そこまでに至る道筋はそれぞれで、その要因になりうることは誰にとっても身近にあるものだと思いました。

何が言いたいのかよくわからなくなってしまいましたが、いろいろなことが絡み合って世の中は複雑になっていることが分かったというのと、
誰しもがその中にいて、いつ当事者になってもおかしくないんだなというのを、漠然とではありますが実感しました。

この作品は内容もすごかったんですけど、薄気味悪い描写がすごくリアルというか、サスペンスもののドラマを観ている時のような気味の悪さを感じられる文でした。
ずっと暗めのフィルターが掛けられてる映像を観ている時のような感覚。
だから得体の知れない恐怖がどこにも潜んでいたし、内容はどんどんのめり込ませてくるしで、怖さと興味のバランスがすごくうまいなぁと思いました。
ホラーとかサスペンス大好きという人にとってどうかはわかりませんが、普段そう言った作品を読まない自分としてはすごく、怖いのに読む手が止まらない、のバランスが良いと感じました。

そして何よりも最後。
こんな最後ありなの?!と思ってしまいました。
本当にこれは無粋だとは思うのですが、物語が一度整理されるタイミングがあり、その時、あれまだ残りページ数割とあるな?と思ってしまったんですね。
だから胸騒ぎを抱えたまま読み進めていたのですが、胸騒がせられました(何その言い回し)
もう一枚何かがあります。そういうの好きな人は読んでみてください。

いやー、読み応えのある本でした!
他の人の考察なんかも見てみたいなと思います。こういう作品は色々考えを巡らせたりできるのがまた面白いですよね!

それでは良い週末をお過ごし下さい。
写真はおいしかったアイスです

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