風と地の気質がつよいわたし《木枯らし編》
あまりにたくさんの、又は強い光(情報)の中にいる時
わたしは森の中の木枯らしのように
あちらこちらにぶつかって
あちらこちらを避けながら
あちらこちらに魅了され
あちらこちらに翻弄され
くるくるくると、くるくると、
それはもうくるくると、
もはやどこが天で、地で、
どこがわたしで、あなたなのかも
見失うほどくるくると
くるくるとまわる
風だからね。
はたまた木枯らしは
はたからみると踊っているようで
たのしげにくるくると、
速すぎて近づくことはしないけど
あぁきっとたのしいんだな と
そっと見守りたくなる感じ
我を失いくるくると
脇目も触れずくるくると
ひとりちいさくひたすらに。
だけどちょっとそこの花に、
木にぶつかって絡んでみると
新しい風の、空気の流れが生まれ出る
それが心地よくても そうじゃなくても 歪に感じても
新しい空気はちゃんとそこに次第に馴染む
風は、空気は、
どこかのなにかに触れることで
〝あぁわたしは 今ここに在るんだな〟と
はじめて気付ける
そうして地に降り立って
落ち着いて腰を据えある意味最も地上的ともいえる
言語を綴る という行為に落とし込む時
わたしはわたしとなり
光と風をまとい世界の中で 地に還る