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【読書記録】 カフネ / 阿部暁子

◯読書記録 44冊目 / 2024年5月より◯

【あらすじ】

法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人、小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社カフネの活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。

一緒に生きよう。
あなたがいると、きっとおいしい。

やさしくも、せつない。
この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。


【感想】

「今日は薄曇りだ。やさしい水色の空に粉砂糖を振り撒いてそっと刷毛で広げたような雲がかかっている。」

第二章 P.89より

まず、この表現があまりにも好きで。

読書記録を取り始めて気付いたことはわたしは、ごはんに纏わるお話が好きなのは前からなんだけど、色に纏わる繊細な表現、文章を読んだだけでそれが頭の中で映像として浮かんでくるような表現にすごく弱いのだと思う。心臓、鷲掴みにされちゃう。キュンキュンすると同時に少しの嫉妬も感じる。そう言う表現ができるようになりたいってことなんだろうな。

最初は、薫子とせつなの2人は馬が合わなさすぎじゃない?大丈夫?なんて感情移入してハラハラしながら読んでたけど物語が進んでいくと色んな伏線が回収されていって、物語の構成上手すぎじゃん……なんて上から目線なことを感じたり。

物語も終盤になるともうポロポロと涙が出てくる。

泣きたくて本を読むわけじゃないし、カフネに限ったことではないけれど小説を読んで泣ける自分の感性、好きだなと最近思う。泣くのが正しいとかそう言うことじゃない。

文章を読んで自分の脳内で映像化なり音声化なりをしているんだと思うんだけど(その辺あんまり意識してなかったから今後ちょっと気にしてみよう)そこに感情が乗っかって笑ったり泣いたりできるってすごいのでは?って思ったんだよね。感受性が豊かなことの極みなのかなって。

本があって良かったなぁ。

それではまた🌷

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あーやん
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