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神の子はつぶやくを観た

鍼に行った。
腰がくの字に曲がってるのが、治ってた。

家に帰ると、アンナチュラルのDVDが届いていた。夫が買ってくれたようだ。

「え?なんで?誕生日プレゼント?嬉しい!」
と喜ぶと、

「あ、いや、あーーー。うん、
そう思ってくれていてもいいけどね。」

と言われた。

なんじゃ、ちゃうかったんかい。

まぁ、真偽はどうだとしても嬉しいものは嬉しい。

Netflixで、「軽い男じゃないのよ」、
映画「さがす」を観た。
NHKの「神の子はつぶやく」も観た。

軽い男じゃないのよ、は普通におもしろかった。
フランスでも、同じような問題は起こってるだな。党員がフランス研修行ってて話題になっていたけど、フランスも全然男女平等じゃないじゃん。

「さがす」は、見応えがあった。
途中で、中学生の女の子が、男の子から
「おっぱい見せて」と言われるシーンがあるのだけど、それを観た瞬間、
「あーまた不要な小児性描写だ。観る気失せるー」と思ったけれど、
ちゃんとそのシーンも後ほど伏線回収があったので、

「あ、そんなやり方あるのね」と新鮮だった。

話もすごく良くできていて、おもしろかった。

「神の子はつぶやく」は、ギャラクシー賞を取るんじゃないかな。河合優実さんの感情が無になる演技には脱帽した。

正直、宗教2世の問題は自分とは関わりがなくて、重要な社会問題だという認識の程度しかなかったのだけど、このドラマを観てひとつ思い出したことがあった。

私の母の父、私からみておじいちゃんは、母が20歳の時に心筋梗塞で亡くなった。

まだ10代の妹と、お母さん(私からみて祖母)の女3人残されて、途方に暮れたらしい。
悲しむ暇もなく、葬式の準備やら、父の借金やら、問題が山積みになっていた時に、宗教の勧誘で2名、家に訪ねてきたそうだ。

時代も昭和だったから、プライバシーもゆるゆるで、どこかで情報が漏れていたのだろう。

「何かお困りのことはありませんか?」

絶望を感じる瞬間を見逃さず、優しい言葉をかける。
人によっては、それが光に感じるのだろう。

母は、その時「なめるんじゃない」と怒りが込み上げたらしい。

「人の弱みに漬け込んで、ひどすぎる!」と、
あの頃の怒りのまま、小学生の私にいつか語ってくれた。

今でも母は、その特定の宗教のことは良く思っていない。

小さい頃、その話を聞かされて、「ふーん」と思ったのだけど、ふと、
「もしかしたら、母があの時、怒りではなく、救いと思ったのなら、
私も宗教2世になっていたかもしれない」
と気づき、
背骨に沿ってムカデが、ぞぞぞぞと這うような気がした。

全然遠い存在だと思っていた事柄が急に、私の目の前にいたもんだから、というか、元々目の前にいたのに気づかなかっただけなのだけど、まぁ衝撃だった。

と、同時に私はとても母を尊敬し、感謝した。

なぜ、母にとって、救いではなく、怒りとなったのか。それは、母がそう思ったから、としか言いようがないのだけど、もしかしたら、の私の仮説として、祖母も自立した女性であったからというのが影響があるのかもしれない。

祖母は大正生まれだけれど、大学卒なのだ。
そして、教師になっている。
母は、その姿を小さい頃から見ていて、男女平等とは程遠い時代にも関わらず、自らの道を切り開いていく力が養われたのかもしれない。

母も、短大を卒業して、教師になった。
なりたかったわけでない。
父が早くに亡くなり、お金を稼ぐために、ならざるを得なかったのだ。

そう思うと、そういう自立した姿を見せてくれていた祖母にも感謝だし、祖母を大学に進めた私のひいおじいさんにも感謝だし、そういうのが、過去から現在、未来までつながっていて、家族の系譜を強く感じた出来事でもあった。

晩ごはんは焼肉を食べに行った。
超美味しかった。

2023.11.4土曜日

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