【考察】キヤノンの50mm単焦点は何故よく売れる?
YouTubeにて気になる動画がありましたので拝見しました。
マップカメラのYouTubeチャンネルにて「一番売れているレンズ」として、RF50mm F1.8 STMを取り上げていたのです。
動画内ではレンズの構成や今まで販売していたレンズ(EF50mm F1.8 II、EF50mm F1.8 STM)との比較、EOS R6との組み合わせによる撮影の模様などを紹介。これから購入される方向けの内容となっています。
それでは今回は「キヤノンの50mm単焦点は何故よく売れる?」と言う事で、私の考察を取り上げていきましょう。
キヤノンの50mm単焦点レンズ
キヤノンの50mm単焦点レンズ(現行販売品)は下記の通り。
EF50mm F1.2L USM
EF50mm F1.4 USM
EF50mm F1.8 STM
RF50mm F1.2 L USM
RF50mm F1.8 STM
こちらの5機種となります。
高価なLレンズが2機種、後の3つは安価な非Lレンズ。
この中でよく売れる商品と言えば、
EF50mm F1.8 STMとRF50mm F1.8 STM。
Lレンズは高価なものとなり、購入する方も限られてくるのでそこまで多くは売れません(そもそも素人が手を出せる金額ではない)。
もう1つのEF50mm F1.4 USMは設計が古いためか、中古では出回っても新品ではあまり多く見かけません。もしかしたら既に製造終了しているのかも知れません(間違えていたら申し訳ございません)。
よって当記事では安価なEF50mm F1.8 STMとRF50mm F1.8 STMに焦点を絞って取り上げます。
安価なEFとRFの50mmが売れる理由
EF50mm F1.8 STMとRF50mm F1.8 STM、この2つが何故よく売れるのか自分なりに理由を考えて見ました。
理由1:安価である
まず1つ目の理由として挙げられるのが「安価である」こと。
EF50mmが実売価格で13000円台~、RF50mmは28000円台後半~となっており、お安く手に入れることが出来る。
安価なRF標準ズームレンズ(RF24-105mm F4-7.1 IS STM)でも60000円台~なので、それから比べるとこの価格はお財布にも丁度良い。
理由2:写りが良い
2つ目の理由は「写りが良い」こと。
一般的に安いレンズですと写りが悪く使い物にならないなど、所謂「安物買いの銭失い」になる傾向が高い。しかし、紹介している2つのレンズは安物ではあるものの、写りが非常に良いのだ。
写りに関して当noteではRF50mm F1.8 STMの撮影試験を掲載しているので、詳しくはこちらを参照されたい。
理由3:軽い
3つ目の理由は「軽い」こと。
Lレンズの50mmはレンズ自体が大型になるため重くなるが、非Lレンズの50mmは筐体やレンズ自体が小さくなるので軽くなる。
参考までにRF50mmのLレンズと非Lレンズの重量を。
RF50mm F1.2 L USM → 約950g(0.95kg)
RF50mm F1.8 STM → 約160g(0.16kg)
両者との差は約790gであり、この差は大きい。
RF50mm F1.2 L USMのように重いとバッグにしまうのが困難になるが、RF50mm F1.8 STMのような小型軽量なレンズだとバッグにもしまえるぐらいの大きさになる。また、小型軽量なレンズにより何気ないスナップ写真も収める事が可能となる。
理由4:丁度良い焦点距離
4つ目の理由は「丁度良い焦点距離」であること。
50mmは人間の目と同じぐらいの焦点距離とされており、カメラにおいても実際に目で見えているものとほぼ同じぐらいの感覚で写るそうです。
ただ、これはあくまでもセンサーサイズがフルサイズの場合であり、APS-C機になると80mmと中望遠ぐらいの焦点距離となるので注意が必要。APS-C機の場合はポートレート撮影にもってこいと言える。
安価なEFとRFの50mmが「撒き餌レンズ」と呼ばれるのは
以前、当noteでも「撒き餌レンズ」の記事を取り上げました。
撒き餌レンズの意味についてはリンク先の記事にて紹介していますので、当記事での紹介は省略しますが、何故キヤノンのEF50mm F1.8 STM、RF50mm F1.8 STMが「撒き餌レンズ」と呼ばれるのか?
理由は、先ほど紹介した4つの要素が入っているからです。
「安価」「写りが良い」「軽い」「丁度良い焦点距離」の4つが揃っているレンズはこのEF50mm F1.8 STMとRF50mm F1.8 STMの2つしか無いのです。
この要素が入っている事で、初めて購入する交換レンズとして購入される方や、Lレンズが手に入りにくい方が購入される様です。
そして、必ずと言っても良いほど交換レンズの売り上げランキングに入ってくる。各カメラ店の2022年3月の交換レンズ売り上げランキングは下記の通り。
上記の太字で示したのが紹介しているレンズ。必ずトップ5以内に入るという人気ぶりである。
4つの要素を満たさなければランクインは無かったかも知れませんし、人気爆発なんて事も無かったのでしょう。
ちなみに「撒き餌レンズ」という言葉はあくまでもカメラ愛好家などで使われているだけであり、メーカー公式では呼ばれていないことに注意されたい。
まとめ
キヤノンの50mm単焦点(EF50mm F1.8 STM、RF50mm F1.8 STM)がよく売れる理由としては、
4つの要素(安価・写りが良い・軽い・丁度良い焦点距離)が含まれている
主な購入者としては、初めてレンズを購入する方やLレンズが高くて手に入らないと思っている方である
この理由が、「一番売れるレンズ」となった要因では無いでしょうか。
最後に
今回は「キヤノンの50mm単焦点は何故よく売れる?」と言う事で私の考察を取り上げました。
YouTube動画をきっかけに取り上げた今回の記事ですが、皆さんも当記事をご覧頂いた後にEF50mm F1.8 STM・RF50mm F1.8 STMを試されてみては如何でしょうか。
今回はここまで。最後までご覧いただきありがとうございました。
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